2018/06/25

銃声スタート

今までのあらすじ。なんやかんやで絶命した私は気づけば世界帝やらの第三子になっていた!姉達の持つ特殊な力など私にはない!喧嘩する姉達!出て行く姉!残る姉!出て行った姉はレジスタンスで活躍中。父の跡を継いだ姉は現代銃と奮闘中!私?私は父親に与えられた領地で識字率とかを上げようと奮闘中だ!街の人とはなんやかんやで仲良くなったぞ。なので物騒なこの世界で私の領地だけが穏やかな場所なのである。学者とかも普通に受け入れるし、図書館作ったしね。まぁ、そんなこんなで私に継いて行くことを選んだ兵士達はある意味勝ち組だろう。街のおまわりさん的な立ち位置だしな。まぁ、レジスタンスが勝てば私は殺されるだろうけども、それまでは穏やかで活気があるこの場所を守りたいなとも思うわけである。そのうち世界帝の姉に目をつけられそうだけども。というか、むしろ目をつけられてるんだろうとは思ったりもする。偶に現代銃士が尋ねる回数が増えたしね。
「どうせ殺されるならアインスさんに一撃で狙撃されて痛みも感じないまま死にたい」
そう言えば近くにいたアインスさんがこちらを見た。映画のフィルムを選んでいた彼の手には名作映画である。それを無視して本に目を落とす。
「なんだ、唐突に」
「このまま行くとお姉様に殺されそうだなって」
「……どっちのだ、裏切り者か、それとも」
「どっちも。レジスタンスが勝てば処刑されるだろうし、レジスタンスが攻め入れば私は殺されるだろうし、このままこの街を発展させすぎても殺されるだろうし、勘違いからもありそうだからなぁ」
三人姉妹の中で一番の出来損ない、とは二人の姉からの評価でも他の王族の評価でもある。現代銃からの評価もそれに近い。アインスさんと仲がいいのは彼に狙撃を教わったからだし、エフ姐さんと仲がいいのはアインスさん繋がりがあるからだ。まぁ、一度死んだのだから、死ぬのを恐れるのは間違いかもしれないが。
「……今のは忘れてください」
そう言えば彼はポンポンと私の頭を撫でた。
「殺すときがくれば願い通り一撃で殺してやるよ」
そりゃあどうも。

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ちらほらと銃士っぽい人がいるんだよなぁ、うろ覚えだけど。ぶつかった少年のような彼もそうなんだろう。従者のような男性に起き上がらせてもらう。
「すまない、よそ見歩きをしてしまった」
「いえ、こちらこそ考え事をしていました」
そう謝って、首を傾げた。
「見ない顔ですね、旅人ですか」
「……あぁ、そのようなものだ。故郷が戦火に包まれてしまってね」
切り返した彼にならそういう話にしておこう、と思う。レジスタンス名乗られたらお巡りさん案件にしようと思ったが。
「君はこの街の住民か?」
「えぇ、まぁ、」
「ここは世界帝の親族が治める場所だろう?酷い場所と聞いたのだが……」
「……自分の目で確かめて見られます?案内しますよ」
そう言えば彼らは目を見合わせた。ちなみにお忍びルックスだ。この時は街の人兵士含めて普通のナマエさんとして接してくれるから楽である。
「そうだな、よし、頼もう」

図書館や学校、工場やお店、劇場、エクセトラ。治水工事も整ったし下水関係も整っているのは学者も専門職も多いからである。ちなみに宗教による対立は今のところは起きていない。まぁいろんな宗教の教会がちゃんとあるからもあるだろう。弾圧する気は無いし。
「この街は、素晴らしいな」と声を漏らした彼に首を傾げる。
「民衆達も何一つ怯えてはいない、幸福に包まれた街だ」
「まだまだ課題はあるんですけどね。でも、怯えないで暮らせるのが一番いいでしょう?」
「そういえば兵士達も少ないですね」
「彼らは治安を維持するための兵士なんですよね。警察といいますか。でも、最近、街の外側は物騒でしょう?一応ここは世界帝の親族が作った街なわけですし、今活動してるレジスタンスが攻め込んできて仕舞えば混乱に陥るでしょうから」
だから攻めてくんなよ、と念押しする。多分偵察に来ているんだろうし、この二人は。
「この平穏が少しでも長く続けばいいんですけど」
「……あぁ、そうだな、ここには平穏が似合う」
そう言ったカール氏にレオポルト氏が頷いた。

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記念式典に姉を誘ったら不参加とファルさん経由で返信が来たのは二週間前のことだ。幹部さんも今年は来ないらしいし。これはいよいよ私の身がやばい気がする。あと、記念式典でレジスタンスが変な動きをする可能性もあるわけだし。先日会ったエフさんからはめちゃくちゃ心配される最近である。これ絶対死亡フラグたってるよな。とりあえずドレスを着てティアラをつけて息を吐く。外からは民衆の歓声が聞こえる。窓を開けてテラスに出れば、ワッと聞こえた歓声に手を振って応えた。毎年のことながらスピーチとか考えてないんだよなぁ。渡されたマイクに口を開く。
「皆さま、おはようございます。そして、6度目の記念式典おめでとうございます。この街がこうして賑やかに華やかに、平和に、平穏にやっていけているのは皆さんのおかげです。皆さんグラスは持ちましたか?」
そう言いつつ周りを見る。グラスを掲げた街の人々に、笑う。
「これからもより良い発展と住みやすい街を目指して。『箱庭の街』、6度目の誕生日おめでとう。乾杯」
グラスを掲げれば、民衆が口を揃えて大きな声を出す。乾杯!と。それに満足して部屋に入れば賑やかな声が聞こえた。

どんちゃん騒ぎは夜まで続く。挨拶回りを終えて夜に屋敷にたどり着けばアインスさんが花束片手にいた。「殺しにきました?」と半分本気で言えば、そんなわけないだろうと言われる。
「今年は誰も来なかったので見限られたかと」
「あの方は兎も角、他は作戦が重なっただけだ。今は街で一部は騒いでるがな」
そう渡された花束は真っ赤な薔薇である。この人薔薇の花言葉とか知ってるのだろうか。知らないだろうなぁ。ありがとうございます、と笑んでおいたけど。
「お姉様はお一人で?」
「マスターと一緒にいる」
「お父様と?」
「近況の報告だろうな」
アインスさん、距離が近いです。抱き寄せられたのはいいけども、いや、良く無い。首元に顔を押し付けられ、チクリと痛みがはしる。
「くすぐったいですよ、アインスさん」
「そうか」
ぐぬぬ、いくらアインスさんととて、そういう事はちょっとご遠慮したい。あれか。作戦後だからお盛んになっているんだろうか。まぁ、しばらくしてため息とともに解放されたけど。悪かったなと頭撫でられたけど。なんだったんだ。

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実は姉vs姉である今のご時世、多分私が殺されるのも時間の問題である。お互いがお互いのために利用されて死にそう、とか思ったらお父様に呼び出され89さんにドナドナされる。これ街に戻ったらレジスタンスが占拠とかあり得る気がするから辛い。ちなみにお互い無言である。辛い。

ドナドナされた結果やはり幽閉でした。領地没収でございます。何したんだというんだ、と思うけれどあそこ色々グレーゾーンだからな、とも思う。実際は姉があそこが欲しかったからこうなったらしいけど。自分で努力してくれ。そして私が幽閉された場所が現代銃士の溜まり場になりつつあることについて。最初は89さんだけだったというのに。アインスさんとエフさんは慌ててたからいい。しかしながら他はちょっと。フィンさんとか姉のお目付役じゃないですか。何してるんですか。ちなみに今は膝にベルガーの頭後ろからきるちゅである。最初は生きた心地がしなかったというのに慣れとは恐ろしいものである。89さんとホクサイさん、フィンさん以外は結構ペタペタ触ってくるし、アインスさんが追い払う印象がある。日本人(?)は控えめね。ところでやはりアインスさんに死ぬときはアインスさんに殺されたいな、と言ったら複雑そうな顔をされけども。

あ!なるほど、と理解したのは二人の姉が和解し私が悪役に仕立て上げられたときである。なんで城に呼び戻されたのかと思ったわ。コイツが!と言った姉達に、彼女達がそう望むとかは関係なくそれで世界が平穏になるのだったら、と思う。現代銃+古銃vsただの人とか無理ゲーじゃないですか。ならば、認めて道化を演じた方が彼彼女らのために、むしろ世界のためになるだろう。お父様が座っていた場所で手持ち無沙汰に彼彼女らの言葉にイエスマンになる。虐殺の指示。イエス。何故。邪魔だったから。そんな問答に目を見開くのはカールとレオポルトと言ったあの街にいた頃であった古銃と、現代銃達だけども。
「武力と恐怖は人を押さえつけるのに最も適した力だ。人は人を武力で支配する。歴史もその繰り返しだ。それは古銃達が一番わかっていることだろう」
そうただ彼らをみる。
「世界を統一しない限り、真の平和は訪れない。国同士の戦争は数年ごとに繰り返す。そこには正義はない。正義だと謳えるのは常に勝った方。君たちは真に正義となり私と父は悪となる」
そして私は父親と共に大罪人になるんだろうな、と思う。
「なぜ、なぜこんな手段をとったんだ!あの素晴らしい街を築いたきみなら、」
そう叫んだカールさんに目を伏せる。そうだなぁ、と思いはするけど。
「逆に問いかけよう。繰り返し歴史を見守った貴方なら答えを知るかもしれない。人は、」
そう言いつつ椅子に座る。
「人は犠牲なしに幸せになることはできないのか。歴史は犠牲の積み重ねなのか。君たちの幸福は誰かの犠牲で成り立つ」
「あぁ、そうだ、貴方という最期の犠牲で成り立つ!今まで血を流した同士も敵も犠牲となった!貴方達の力という名の武力で!!」
そう叫んだレジスタンスの彼は何も知らない。チラリと二人の姉を見る。顔面蒼白になってるけど大丈夫ですか。まぁ、私は犠牲になる気はあるけど。
「だから俺たちは貴方を殺し、世界帝の歴史に終止符を打つ」
「私は貴方達に殺されないよ」
そういえば古銃は目を見開いて銃を構えた。
「逃げ場はありませんよ」
「潔くないな、観念しろ」
「アァ、そういう意味じゃないよ。古銃には殺されないっていう意味だよ。その意味がわかるね、現代銃」
笑んでそう言えば、彼らは一瞬動揺する。それはアインスさんだけじゃなく、他も、間違いなく。
「全員で引き金を引きなさい。そして世界帝のことは忘れなさい。殺戮に慈悲はいらない」
それでも銃を向けない彼らに、アインスさんを見る。
「ねぇそうでしょう?アインスさん」
「あぁ、そうだな……」
構えられた銃に目を瞑る。おやすみなさい、ありがとうと小さく呟けば彼は引き金を引いた。それが2度目の人生である。

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あの銃声が3度目の人生のスタートの合図だとは誰が思ったんだろうか。相変わらず世界帝の娘かと思えばレジスタンス側の一般人の両親の間生まれたわたしである。まぁその両親とは死別したわけですが。一瞬で瓦礫の街となった呆然とする。何故か私の手元にはpsg1だ。あ、やばい、これ私はやくも死ぬ、と思ったら敵が撃ち抜かれ落ちてきたそれである。子供が持つには大きすぎる銃だが武器があるに越したことはないと私は思うわけでして。そっと銃を持ち上げようとすれば、それはかなり重い。くそう、アインスさんめちゃくちゃ部品つけてたもんな。サイレンサーにはじまり、高性能スコープとか色々。なんとか持ち上げて担ぐと、花の香りが香って光る。眩しさに目を伏せてた。
「……お前みたいなガキにはまだ早い」
不意に銃か持ち上げられ、目をゆっくりと開いてそちらを見上げる。アインスさん?と首を傾げれば彼は目を見開いた。あぁ、やっぱりか、と小さく呟いた彼は私と同じ目線になるように屈む。やっぱりなんやかんや優しいのである。紫色の瞳に動揺を含ませた彼に私はニコニコと笑う。
「アインスさんだー!」
そう言って彼に抱きついた。おい!と言った彼を無視する。倒れない彼は流石すぎるだろう。
「あの時、殺してくれてありがとう」
そっと耳元で囁けば、彼はピシリと固まった。そして目を見開いて私をみる。肩を掴んで引き離した彼は息を飲んだ。
「アンタ、は、ナマエ、さま?」
そう告げた彼にそっと頷けば彼が今度は背中に腕を回した。痛いぐらいの力にポンポンと背中を叩く。噛みしめるような声はどうすればいいんだろうか。
「どう?あの後平和になった?平穏が訪れた?」
「……しらねぇなぁ」
彼はそう言って銃を担ぐと私を楽々ともう片手で抱き上げた。知らない?と聞けば、彼は口を開く。
「俺はアンタが死んですぐ壊れたからな、その後のことはしらねぇ。ただ言えんのはアンタの死体は誰にも触らせてない」
「……?」
「俺がアンタの死体をアイツらに触られたくなかったという話だ。気にすんな」
飄々とする彼に首をかしげる。表情は見えそうもない。まぁそのまま戦線離脱一直線だけどな。彼はそう言えば、と口を開く。
「俺を呼び出したってことはアンタが俺のマスターになるな」
「あれ?世界帝じゃないの?私余計なことしちゃってない?大丈夫か幹部」
「さぁな、もう一人似たようなやつがいるんじゃねぇか」
ちなみに二人で廃屋で暮らしてたところをレジスタンスに見つかり、その問答を世界帝の兵士が参加し、アインスさんが誘拐と間違えて銃を乱射するのは一ヶ月後である。私とセットで拠点に帰ることになり一緒に行動することになるのだけど。

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レジスタンスに加わった彼に人を殺すのは最低限にしてね、と言えば彼は苦い顔をした。周りの古銃がなんだなんだと私とアインスさんを見比べる。
「しかしだな、マスター」
「ダメ」
「……わかった、最低限にする」
ため息混じりでそう言った彼の敵は多い。まぁ、現代銃だからスパイだと思われてるんだろう。かく言う私はアインスさんの人質として機能している気がする。牽制材料というか。私が見たことがない現代銃から裏切り者呼ばわりされる彼に申し訳なくなるが、エフ姉あたりには動揺されるらしい。記憶があるんだろうか。
ちなみにこちらのマスターは男の人で世界帝のマスターは姉を足して二で割った感じだった。レジスタンス側のマスターは「細かいことはわからないけど味方だし私いる限り裏切らないだろ!よろしくなアインス!!」という感じである。軽い。めちゃくちゃ軽い。
「もし、アンタが……世界帝の奴らに殺されそうになったら」
「うん」
「……俺が先に殺してやるから、安心しろよ」
「うん」
そう言った彼に頷いたら、周りがめちゃくちゃ突っ込んだ。
「お前!そこは助けるだろ!殺してどうすんだ!」
「いいのいいの、」
ベスさんをそう宥める。元はと言えば前からの私の約束なわけであるし。周りはあんまりいい顔をしてないけれど。
「アインスさんは優しいなぁ。ありがとう」
その言葉に彼はそっと目を伏せて、周りがどこが!と突っ込んだ。

=

目の前にいるのはエフ姐である。街に買い出しに行ったら世界帝が襲ってきてこんにちはしたわけだ。彼は私を見下ろすと、目を微かに見開いた。ナマエ様?と告げた言葉に彼は首を左右に振った。
「あらやだ、ナマエ様がいるわけがないじゃない」
「エフ姐」
そうニコリと笑った私に、彼は目をまた見開いたのだけど。久しぶりと言えばいいのか。私の目線に合わせて、そっとこちらに手を伸ばした彼に私は拒みはしない。「ナマエ、さま?」と震える声で私を呼んだ彼に「どうしたの、エフ姐?」と聞く。まぁ、その前にアインスさんの銃弾で近くにいた兵士が狙撃され彼はハッとしたんだけど。
「狙撃!?」
「誰だかわかるでしょう?」
その問いに彼は動きを止める。しかしまたガスマスクが狙撃されてガスマスクが壊れた。
「マスター、お遊びがすぎる。離れろ、ソイツは敵だ」
そう何処からかに聞こえた声に、エフ姐がお兄様、と彼を呼んだ。どうもイライラとしているらしい。
「忠告だ。マスターに触れるな。近寄るな」
「っ」
「マスター、逃げろ」
その言葉に一歩ずつ下がり、距離を取る。ガスマスクから覗く目はこちらを捉えて離さないままだ。そしてまた銃声、ナマエ、大丈夫か!?と聞こえたレジスタンスの声、庇うように現れた銃士達に彼は「どうして」と口を開く。
「どうして貴女がそっちなの?どうして。あたしたちは貴女を待ってたのに。私が貴女を殺せば貴女の味方になれるのかしら?貴女のそばにいれるのかしら」
「何をぶつぶつと」
「何も知らない貴方達がその子のそばにいる必要はないの。何も知らないくせに。勝手に決めつけたくせに。ええ、ええ、貴方達は勝者だったわ、貴方達は正しいと世界に肯定され賞賛されたわ、その癖世界はあの子を汚すのよ。悪いのはあの子だったって。嘘を見抜けないくせに、ナマエ様だけを避難した。私は覚えているのよ」
そう告げた彼が銃を構える。
「あの日、お兄様があの子を撃ち抜いて連れ去ってしまったの。私たちは引き金を引けなかった。だってあの子のせいじゃないのを知ってたから。お兄様はあの子を連れて消え、帰ってくることはなかったの。私は、私達は、あの人に、あの人と、」
銃声である。鋭く、深い。目を見開いた彼は倒れこんま。そこにいた世界帝の兵士達が阿鼻叫喚になる。もう一発の銃声。誰かが命を落とす声。蜘蛛の子のように散らばった兵士達に奥からケンタッキーライフルとアインスさんが現れた。そっと彼に近づいて髪を撫でる。ふわふわとした髪、目を見開いたままの彼は血を流して動かない。消えるようにいなくなった彼に、銃を拾い上げた。
「なおるかな?」
「無理だろうな」
そう言ってアインスさんは私を軽々と抱き上げる。帰るぞ、と言った彼にうん、と頷いて目を瞑った。それは、現代銃を殺すたびに同じことが続くのだけど。


誰かが魔女だと私を告げた。世界帝だったか、レジスタンスだったか。平和になった今、誰かが確かに私をそう呼んだ。だからってまぁ、穏やかに人里離れた場所で暮らしているのを捕まえられるのはちょっと、と思う。しかもアインスさんいない間だし。目隠しをされて磔をされる私であるけども、恐らくは私は彼らには殺されないだろう。目隠しを外された先、見えた青空、建物の上。そこにいたアインスさんに、笑みを浮かべる。太鼓の音、ラッパしかし、それを切り裂くような銃声で私の人生はまた幕を閉じた。

しかし、それはまたスタートを告げる音になるのだけども。



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