2018/11/27

ヒロのカルデア入り没


・ヒロがカルデアにいる

「ねぇ、君って死にたがりなの?」
そう嫌味を一つ垂らしたのはこのカルデアで生き残ったもう一人の魔術師だ。私とは年が近いとはドクターに聞いていることである。私よりほんの一日だけ早くここに来ていた彼は、マシュにもよくわからないらしい。英霊を連れているわけでもない彼は、あの爆発に巻きこまれたにも関わらずにピンピンしている。そのままテクニカルテックーーまぁドクターの部下だーーについた彼は私のようにレイシフトしないのだが、ちょこちょここういう事を言う。
「……君やマシュが毎度のことながら無事ならいいんだけど、次はそうとも限らないから気をつけなよ」
それだけいって私とマシュの頭を撫でていくのだから、彼はカッコいいと思うのだ。

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・リツカが二人いる

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「なぁ、なんでヒロってば召喚しないの?」
そう尋ねた藤丸に「色々考えた結果だっていったらどうする?」と尋ねてみる。色々?と首を傾げた彼に、そう色々と頷いた。そもそも僕がここにいるのはグウェンがやっていたゲームに、ドクター(ロマンじゃなくてストレンジの方)の魔法、エクセトラが飛んできて飛ばされたのである。僕が召喚してソーやキャップならともかく、ロキやデッドプールが来たらどうするんだと思いたい。まぁ、何も知らないだろうから言わないけど。
「まぁ、今のところドクターの手伝いで精一杯だしね。それが理由の大半かな」
「あぁ、なるほど」
「なになに、なんの話」
「おはようございます、藤丸先輩、ヒロさん」
「おはよう」
「おはー、ヒロがドクターの手伝いで忙しいって話」
そういった藤丸にそういえば二人に渡すものがあったなとバックパックを探る。そしてそのまま「はい」と渡せば二人は顔を見合わせた。
「クリスマス近いしクリスマスプレゼント」
「え、なにそれ、ヒロ、俺には?」
「藤丸にはない」
「なんで!」
「男からのプレゼントが欲しいのか?」
「欲しい!」
「じゃあはい」
藤丸の手にプレゼントを乗せる。まぁ、礼装だし持っていてもいいのかもしれないが。
「開けていい!?」
「いいよ」
頬杖をついて彼らを見ていれば、彼らはいそいそと袋を開けた。
「可愛い!ネックレスだ!」
「俺ブレスレットじゃん!」
「あの、ヒロさん、こんな高価そうなもの……」
「作ったものだし気にしないで」
そうニコリと笑ってそろそろ時間だと言って席を立つ。彼らにアスガルドの加護があらんことを。

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そもそも僕は存在しない。戸籍データなんて(いつも通りと言ってはいけないけど)電子技術でなんとかなるのだ。魔術なんてなんだそれだし、どちらかというと母さん相手だといくらか丸くなるロキとドクターストレンジ、ソーに教わった魔法である。まぁ、ダヴィンチちゃんに教わったりするけども。英霊はダヴィンチちゃん以外関係ないのだ、けれども。
「ねぇ、藤丸。彼ってばまさか」
「ん?新しいアーチャーだよ」
「ロビンフッド?」
そう首を傾げればマントを着た彼はこちらをみた。
「マスターのダチですかい?」
「そう!」
『まじかよ……』
咄嗟に英語が出たのは仕方がないと思う。なんだ?と首を傾げた彼らに片手で顔を覆う。ヒロ?と首を傾げた彼らに「あぁ、ごめんね、」と謝った。
「ロビンフッド、好きな英雄だから、ちょっとびっくりして」
僕の言葉に見ていたらしいリツカが声を上げる。顔がいい?知ってる。
「……物好きもいるもんだ。まぁ、よろしく頼むぜ」
「ええっと、僕はヒロです。ここでテクニカルテックをしてます。あなたと会えて光栄です。こちらこそよろしく」

=グリーンアローの元ネタだなって


ニューヨークという時点で嫌な予感はしていたけども、いや、本当に。グウェン(スパイダーマンの方でなくプールの方ね)が藤丸とリツカに絡むのが聴こえてため息をこぼす。
「グウェン、いい加減にしろ。彼らを困らすんじゃない」
そうピシリと言い放てば、グウェンが僕を呼んだのが聞こえた。
「ヒロさん、ヒロさん、そこにいるの!心配したんだからね!」
「あのね、一つ言うけど、心配してるのは君ではなくてセシルの方だろ」
「さすがヒロさん、わかってる」
「あと一つ付け加えるなら僕がここにいるのは君のせいだ」
「あれはドクターとヴィランの小競り合いが原因で、あとゲームが面白かったのも原因だし……」
徹夜続きである。回らない頭でグウェンと会話していたら向いた視線になんだ?とそちらをみる。周りが目を瞬いているのを見て、ああやってしまったと理解した。
「……とりあえずグウェン、彼らを安全な場所に連れて行って」
「ヒロ、それは難しい。グウェンは君ではないし、どちら寄りかなんてわかってるだろう?ただでさえ話を聞いてくれないぞ」
「S.H.I.E.L.D.は?」
「今あんまり機能してない」
「じゃあドクターのところに。メタ知識で場所ぐらいわかるだろ?」
「ヒロさんが冷たい……」
話を聞いていなさそうなグウェンに大きく溜め息をつく。精一杯の甘い声を出そうと口を開いた。
「グウェン、悪かったよ。徹夜続きでちょっと機嫌が悪かったんだ。グウェン、彼らをドクターの元に連れて行ってあげて」
「……怒ってない?」
「あぁ、怒ってない。大丈夫、君ならできる」
そう言えば小さくうん、と返された言葉にいい子だとだけ答える。
「藤丸、リツカ、マシュ、とりあえず彼女について行って。自然と霊脈に近い場所に向かうはずだ」
「ヒロの知り合い?」
「妹分だよ」
それだけ答えて僕はもう一度ため息をつく。ダヴィンチちゃんとドクターからの視線が痛い。降参だ、と両手をあげて手招かれたのでそちらに行く。ドクターの隣に座らされたと思ったら肩に手を置かれた。逃げ場がない。

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「やぁ、ヒロ。君は通信の向こう側かな?」
「やぁ、ドクター。この前は素敵なプレゼントをありがとう。お陰で何度目かの異世界旅行だ」
「さては機嫌がよろしくないな?父親と祖父にそっくりな喋り方になってるぞ」
その言葉に口を覆う。なるまいと思っていたのだけど。
「さて、先に君に話すとしよう。君が素敵な異世界旅行をしている間に起こったことは三つだ」
「三つもかぁ。シビルウォーの再来?」
「似たようなものだよ、時間の逆行」
「あぁ、もういいよ、頭がいたい。時間の逆行による事件の勃発だろ。死者が蘇ったとかそんなのだ」
頭を抱えながら言えばドクターストレンジがその通りだと告げた。
「さて、お嬢さん達をS.H.I.E.L.D.にあわせるにしろ、アベンジャーズに会わせるにしろ、アスガルドに連れて行くにしろ君が必要なわけだが?」
「ドクターが仲介してよ」
「君がいないと騒ぎになってるぞ」
その言葉に頭を抱える。グウェンがヒロさんが来るの!?と声をあげた。
「ええと、何方か存じ上げませんが、ヒロくんをレイシフトさせると?」
「レイシフト?ヒロは元々こちら側の人間だからな、連れてきても変わるまい」
おそらくドクターが魔法を使ったんだろう。足元に穴が空いた感覚がして落ちた、ら、ドクターの屋敷である。
「やぁ、ヒロ……すごいクマだな」
とん、とドクターが僕の額に手を当てる。魔法を使ったのか意識がクリアになった。
「ええっと、ヒロはこの特異点の人ってこと?」
「そう言うこと」
「え、え、ちょっとまってくれ!今何が!?」
「ドクターロマン、ここは君たちの世界と理屈が違うんだ。次元干渉なんてドクターには容易いし、彼は魔法使いだよ」
ため息をついて頭を抱える。
「僕を呼んだ理由は僕に関する特異点になりつつあるから、かな」
「あぁ、そうだな、君の宿敵が現れた、と言えば容易いかい?」
その言葉に、グウェンが「えっ」と声をあげた。
「ねぇ、もしかして、『三つの願い』編をもう一度するってこと?」
「……そう言うことになる」
「でも、それをしたら、」
「グウェン、大丈夫。またちょっとだけ僕が寝るだけさ」
ぽん、と彼女の頭を撫でる。首を傾げた藤丸やリツカ、マシュにさてこれからの説明をするかと口を開いた。

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もしも。そんな頭文字をつけるだけ。たったそれだけで世界は変わる。
ーーもしも、この世界のヴィランが元の世界に戻ったら。
ーーもしも、君達の世界とこの世界との関わりがなければ。
そう、そうすれば彼女の、友人達の世界を僕は守ることができる。目を見開いた彼女達に僕は言葉を告げる。
ーーもしも、君達の記憶から。
そうして、僕は。

さてヴィランがウロウロしているのであれば僕も白衣ではなく着替えなければいけないだろう。そう思っていれば、ドクターが服は用意してあると言ってくれたので着替える。まぁ、今の時間だと目立つからあんまり好きではないのでロキに習った偽装魔法を使っておくけれど。着替えて外に行けば、グウェンが明らかに残念そうな顔をした。
「えー、なんで私服なの」
「おや……ふむ……まぁ、君も人気があるからな仕方あるまい。今のまま出ても目立つだろうが」
「ヒロさんが私服だと何かあるんですか」
「行ったらわかるよ、マシュ、リツカ」
「嫌ならついてこなくてもいい。キャプテンマーベルのとこにいてもいいんだよ」
「行かないとは行ってないし、マーベルちゃんもきっとヒロに会いたいからダメ。マシュやリツカ、フジマルも解決したら終わったらヒロと観光しよ。スタークタワーにだってアベンジャーズマンションだってS.H.I.E.L.D.だって入りたい放題!」
「そこらへんは、今から行くよ。後僕はできない約束はしない主義だ。英霊の召喚は?」

==没



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