2019/03/09
兼任司書ifとーけん
・刀と人を親にもつ特殊指定人物は生まれると同時に神様に仕える各刀匠により刀を作られてるという設定。なので別に刀の名前がある
・元政府特殊指定人物長船派
・カナタ/紅葉狩長光(打刀)
・ナマエ/桜守長光(脇差)
小豆長光の子供の兄妹。括りを抜け出したので神さまの側面が強い。それぞれの刀は御神刀という形になっている。ナマエが一番年下。それぞれ初期刀が陸奥守と歌仙。一番の年下の姿の方がわかりやすいためだいたい子供の姿はでいたりする。
・夏雲景光(太刀)
小竜景光の息子。明るいムードメーカー。七年目の括りにそのまま突入したので人間の名前を捨てた。カナタの二つ上くらい。青年の姿。初期刀は山姥切。
・茶梅長光(太刀)
大般若長光の娘。歩く姿は〜を体現するような姿だが、夏雲曰く残念。元ヤン説濃厚。年が近い四季とはなんやかんや意見が合致する。20代後半の女性の姿。初期刀は加州。
・四季光忠(太刀)
燭台切光忠の息子。父親にあらゆるところがそっくりなためある意味おかんだが、料理は壊滅的である。政府特殊指定人物長船派のリーダー的な立場。光忠さんと同い年ぐらいの姿。茶梅と年が近いが、二人ともナマエからすれば一回りくらい年が違う。初期刀は蜂須賀。
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当たりを引いてしまったなぁ、と頭をかいてみる。
元は兄であるカナタくんの頼みである。そろそろ歴史修正者が遡行軍引き連れて演練場に現れそうだからちょっと見張って、という。仕方がないかと頷くが、私だけでは事足りないぞ、と思っていたら従兄弟的な人物を寄せ集めていたらしい。大きくなったなぁ!と感動している光忠にそっくりなのは四季さんであろうし、それをヒッペ剥がしたのは茶梅さんだろう。ちなみに私は桜守、兄が紅葉狩、比較的に年が近い夏雲さんと全員セットで四季とその総括になるので四季長船と呼ばれていたりもするが、それは余談である。話を聞いた彼らは協力的であるし、彼らが頷いてしまえば刀剣達も頷くに違いない。さて、私も頑張るか、と思っていれば夏雲さんが四季さんと茶梅さんの喧嘩を見てケラケラ笑った。吹っ飛んだ彼は中傷だろうか。
まぁ、そんなこんなであらかじめカナタくんが絞った演練会場に各人本丸の誰かを連れつつ張り込みを始めたのがつい一ヶ月前である。だいぶ顔見知りの審神者も刀剣も増えたところである。
そんな時に、それは起こった。どうやら私のとこにやってきたらしいので密かに使いを全員に出す。さて、私がいるのはまだ審神者になったばかりの人がいる演練会場である。そして遡行軍を見るに完璧に高レベル編成である。これ、は、無理がある気がする。とりあえず、筆で審神者を守るために防壁を紡ぐとするか、と思っていれば一部の血気盛んな審神者が立ち向かおうとしてーー返り討ちにされるのが見えたので授業前の服を着せた極め組に頼む。なんとか庇ったりして大事は防げただろうか。隣に立った陸奥守が眉間に皺をよせた。
「主、こりゃあめったぜよ。正直、ワシらだけでは厳しい」
「主、応援は呼べそうですか」
長谷部さんの問いに手を伸ばすが何も現れないのを見ると無理らしい。それを見た彼らはまた眉間の皺を深くした。
「とりあえず他審神者を率いて撤退するのが得策ですね。刀剣の皆さま、時間は稼ぎます。貴方達はこの演練会場から離脱してください。ここにきた遡行軍は貴方達の力では討伐できません」
そうはっきりと告げれば反感をかったのか、審神者側から反論が出た。が、一部の刀剣は理解しているのだろう。どこかの本丸の三日月さんが口を開く。
「お言葉に甘えて退散するとしよう」
「三日月!」
「主よ、あれらはまだ私たちには無理だ。あの審神者も刀も手馴れ。それなのに苦戦している。重傷で済めば良いが、俺たちが折れる可能性もある。ならば一度引いて政府に報告した方がいい」
その推測は正しい。その言葉に一部の人が脱出を試みるのがわかる。私は防壁を築き、審神者達を安全に出れるようにする。が、敵に先手を読まれていたらしい。開かない、と告げた誰かに騒ぎが大きくなった。
「これは圧倒的に不利だな」
小さく零せば誰かのくぐもった声がした。
「逃がすわけないじゃないか。こんなにあっさりと珍しい刀が奪えるんだから」
ゆらりと遡行軍の間から、真っ黒な霞を纏わせた人物が現れる。ふっと何かを吹きかけた彼に、眉間に皺を寄せる。嫌な予感がしたので無理くり陸奥達を防壁の中に入れる。主!?と叫ばれたが、直ぐに理由を悟ったのだろう。がくん、と彼らが膝をつく音がした。
「ふぅん、刀達を転移させたんだ。結界の中に。でも、君一人でどうにかなること、じゃ、ないよね?」
こてん、と首を傾げたらしい人物に考える。私に術はきいてない。考えられるのは分霊に作用するということだろうか。まぁ、演練で刀を抑えるにはそれでいいのかもしれない。文字を秘密裏にかいて、また壁を強化する。怯えたように足をさげ、結果となりうる透明の壁に背中を当てる。宙に手を伸ばせば、陸奥守は何をするか察したらしい。
「……主、いかんちゃ」
「兄さん達が来るまで時間稼ぎしないと。みんなは無理しないで」
「文字でなんとかならないのかい?そっちは後回しの方がいい」
「でも試しときたいというか」
ええい、ままよ、と目眩ませとして手のひらに桜とかいて息を吹きかける。桜の花びらに変わったそれが吹き乱れたことで敵は怯んだ。刀剣ノ影とかいて影を向かわせる。それでも持つのはわずかだろう。
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あは、あはははは、と気味が悪い笑い声が聞こえた。あたりは墨で汚れている。それはそうだ。それだけ術はやられてる。まぁ、向こうの残骸も酷いが。
「きみはあれかぁ、あは、あははは、きみはあの陸奥守と男に連れられていったこかぁ、あは、あははははは」
その言葉に眉間に皺を寄せる。
「あは、あははは!憎い憎い憎い、お前が憎い!何故お前はそのままなのだ、そのままの姿でいられるのだ!あははははは、あははははは!俺は喰われたのに、私は置いていかれたのに、痛いよう、置いてかないでよう、あははははは!あははははは!!」
不意にその人物は私の後ろにいた審神者達をみた。
「お前たちは何も知らぬ!知らないのだ!審神者になってしまえば、もう人の世に戻ることなどできぬ!お前たちは!人にもなることもできぬのだ!親兄弟恋人友人、誰に会うこともできぬ!」
ざわり、と周りがうるさくなる。動揺が広がる。
「あぁ、可愛そうだ、可愛そうに。会いたいだろう父母に。会いたいのだろう、家族に、恋人に、友人に!可哀想に!そうだ、審神者をやめてしまえ!やめてしまえばいい!やめてしまえば助けてあげよう!可哀想!」
「耳を貸さない方がいい。コイツは人じゃないですよ」
そうチラリと後ろをむく。迷っている顔だな、と眉間に皺を寄せる。手のひらに真と書いて息を吹きかければ、桜の花びらはまた飛んでいく。それを纏った人物は無駄だよ!と笑う。花びらが舞い落ちる。その先にいたのは人じゃない。審神者達の悲鳴が聞こえる。それもそうだ。死体である。しかしながら、きちんとした死体ではない。ぐちゃぐちゃだ。あるべき場所にあるものがない。顔もない。肉塊に近いそれだ。ただ、何故か声は聞こえる。
「可哀想だから、家族、みんな、殺してあげよう!そうして僕の体を作るのさ!食べられてしまった、体を作るのさ!私の体もつくるのよ!あははははは!」
「ううん、歴史修正者はなんでも使うな……」
ジリジリとそれは近づいてくる。それと共に遡行軍も近づいてくる。
「あは、あははは!まずは、きみの体、ちょうだーー」
い。
そう言いたかったに違いない。真っ二つに斬られたそれはぐるりと後ろをみた。斬ったのは茶梅さんだ。近くにいた遡行軍をきったのは夏雲さんとカナタくんだろう。その隙に両手を叩く。
「祓いたまえ、清めたまえ。かのものは狭間に留まりし思念、元は人の子神の子なれば、元の姿になれずとも、正しき世界に導き給え。できぬならば動きを止めよ」
そう言って手のひらに清と書いていきを吹きかければ桜がまたそれに纏わりついて取りおさえるように抑えた。
「きっしょい!なんだあれなんだあれ!歴史修正者があれ!?ガチで言ってんの!?紅葉!」
「しらねぇよ、うわぁ、夢に出てくるじゃねぇか、うわぁ」
「あら、斬ってしまえば終わりでしょ。それより参ったわね。刀剣達がはいってこれない」
「刀剣弱体の術を展開されました」
「あらま。だから加州が刀になったのかしら」
「恐らくは。分霊にはききますが、そうでなければききません」
「俺あれやりたい。抜刀のやつ」
「え」
「四季さんいねぇぞ」
「いいわよ。どうせカッコつけたいから後で来るでしょ」
「私は、幼くなるので、あんまり」
「気にすんな!」
夏雲さんが手を伸ばす。向日葵の花びらと共に太刀が現れる。茶梅さんも同じく山茶花の花びらと共に太刀が現れ、カナタくんも紅葉と一緒に打刀が現れる。私はむっちゃんは見る。いや、これ恥ずかしい、と思っていれば、夏雲さんが私の背中を叩いた。痛い。
「わかりましたよ!やります!なんで季節順なんですか!」
「四季さんがいないからな」
カナタくんは人ごとである。ムッとしながら手を伸ばせば、桜と共に脇差が現れた。ええい、ままよ!
「桜を守りし花長船、桜守長光、抜刀致します!」
そう言って刀を抜く。その瞬間、服が長船仕様になる。
「夏を漂いし長船、夏雲景光、抜刀!」
「紅葉を討ちし長船、紅葉狩長光、抜刀」
「冬に咲きし花長船、茶梅長光、抜刀」
そう次々と抜刀するなか、低い声が聞こえる。
「四季を集いし長船、四季光忠、抜刀」
一閃とともに壁が崩れる。茶梅さんがムッとして、カナタくんがひくりと口端を引きつらせて修理費、とぼやいた。後で直してあげよう。
「異種譚長船、いざ参る」
その声と共に夏雲さんが駆け出した。
==抜刀のくだりが書きたかっただけです。
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