2019/04/21
イントゥザベストエンド 3 の書きかけ
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「サチ」
そう言って彼女のラボをあける。彼女の代わりにメアリー達がこちらを向き、サチは画面を見たまま「はーい」と返事をした。
「何してるんだ?」
「うーん、ちょっと色々引っかかることがあってね。どうかした?」
「……サチ、お前、オタコンに本当に似てきたな」
ぼそりと告げられた言葉にサチがこちらを振り向いた。
「えっ、……えっ!?なんかスネークに似た人がいる!なにこれ!ドッペルゲンガー!?夢!?」
「またその反応か」
そう彼女に近づいた彼がサチにデコピンをした。痛い!と告げた彼女は、彼を見上げる。メアリー達が二人を見比べた。
「いたい!このデコピンはまさしくディヴィッドのデコピン……」
「理解したようで何よりだ。本来なら再会を祝して食事にでも連れて行ってやりたいところだが」
「ディヴィッド、彼女は任せたぞ。メアリー達は次の作戦のことで話がある。ついてきてくれ。ジョン、行こう」
そう言ってメアリー達を外に連れ出す。ジョンも納得したのだろう。私は衛星写真の地図が見える端末を取り、外に向かう。
「次の作戦?」
「と、言っても君たちの帰投作戦だ。極東は今のところ穏やかだからな」
「帰るすべが見つかったのか?」
「あぁ、北極圏を通して帰る」
さらりと告げたジョンに、他が固まった。メアリーが目を見開く。
「北極圏!?」
「元から君たちの支部と俺たち北米支部には海路があっただろう?」
「飛行機で直接は難しいのか?」
「はっきり言って難しい。世界帝もまた空路を滅多に使わないが、空港は抑えられているからな」
「そういえば、なぜ世界帝は空路や海路を好まない?」
それは前からの疑問である。彼らは地上戦を好むが、あまり海上戦や空は使わない。だからこそ海に囲まれたこの国の侵攻は穏やかなんだろうが。ジョンとメアリー達はこちらを見る。
「どういうこと?」
「ーー確かに、飛行機による大規模空襲も海上からの攻撃も最初だけだったな。こちらは全てを奪われたからその手の攻撃はできないが。まぁ、地上戦だけで抑えられると思っているのかもしれないが」
「そもそもどうやって核保有国が負けた?」
「……日本は情報規制がかかったのか。正しくはMADで大国は無くなった、に近い。世界帝も上手くやったものだな」
「ま?」
「相互確証破壊、だ。核兵器を保有する国同士で起こる。まぁ、簡単にいうなら『やられたらやりかえせ』を核兵器で行うことだよ」
「……それならおかしくないか。やられたらやりかえせ、ならば、二国間だけだろう?」
「あぁ。だが、おそらくそうなる前に核兵器のシステムが乗っ取られていたんだろう。行く先をコントロールできなかった、とは聞いた話だが。まぁ、そこから奴らが軍事展開するのは早かったし、政府が白旗を掲げるのも早かった。そして、白旗を掲げた政府の人間は世界帝の重要ポストについていることが報告でわかっている」
「ちょっと待ってください。西欧支部のあの人も政府の偉い人だって聞きました」
メアリーがそう言ってジョンをみる。ジョンは眉間にシワを寄せた。
「アレは恐らく、スパイだろう。あそこを攻めるように言ったのはアイツだ。本来ならばあそこに集まった有力者は一網打尽だ」
「嫌な予感がするな。矛先が先に消えた極東支部に向かないだろうか」
眉間にシワを寄せてそういう。ジョンは小さく「あり得る話だな」と肯定したのだけど。
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「心配したんだよ!スネーク!あぁ、サチも久しぶりだ!久しぶり、で、あってるんだよね?」
困惑しながらそう言ったオタコンに、私は何回も頷く。ただでさえ昔の姿をしたスネークに、弱ってもいない健康な姿をしたスネークに私は泣いたというのに、オタコンを見たことで更に私の涙腺は緩んだ。
「でも、危うくメールを捨ててしまうところだったよ。音声ファイルで文字を描くなんて……まさかと思って試したから良かったけど」
「うぅ、だってぇ」
「サチ、この回線は?」
「世界帝のミサイル騒ぎのどさくさに紛れて極東支部ーーっていうより私達が打った衛星の回線なの。今のところは安全」
「極東支部ーー……まさか、サチは極東支部に?」
「私は日本人だからね、どうかした?」
「聞いてた話と違うな」
オタコンはそう言って考えこむ。なんだろうか?と首を傾げれば、スネークが「どうかしたのか?」と聞いた。
「スネーク、多くの支部で君とビッグボスは今行方不明扱いだ。みんな血眼で探している」
「あの馬鹿げた会議場が襲われてな、極東支部の奴らのおかげで助かった」
「それを察知したのは私だけどね!」
そうアピールすれば、スネークがまたデコピンしたけど。痛い。
「それだ。僕たちはこう聞いてる。極東支部の参加者がその場所をバラしたってね。だから、何処の支部も極東支部に詰め寄ってるはずだ」
「……その発言者は?」
「西欧支部のリーダー気取りの男だよ」
「あいつか……生きてたのか」
スネークが苦虫を噛んだような顔をする。
「何かあったのかい?」
「極東支部は俺たちに退避することを提案した。だが、奴はそれをはねつけーー笑い物に仕立て上げた。襲撃の夜、極東支部がいなかったのは愛想をつかして席を立ったからだ」
「じゃあ、逆にあいつがーー、大変だ、ザ・ボスに知らせないと」
そう席を立とうとしたオタコンに口を開く。
「ねぇ、ちなみに誰が一番悪いことになってるの?更田さん?」
一応だ。一応たずねた方がいいかと思ったのだ。
「いいや、学生と変わらないくらいの子だってーー」
オタコンの言葉に私は動きを止める。オタコンは逆に私をみた。
「ーーまさか、と思うけど」
「私じゃないよ、」
そう言って息を詰める。
「でも、それはきっと、私の友達のことだ」
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慌ただしくやってきた更田さんが思いっきり顔をしかめている。それに続いたヘイティさんでさえ険しい顔をしていた。
「おい、サチ、ナマエはどこに行った!?」
「さっき部屋を出て行きました……」
「クソッ」
そう悪態をついた彼の後ろから、どうしたんですか、とナマエちゃんが顔を出した。
「そんなに慌てて」
「西欧支部のあの男がお前を裏切り者に仕立て上げた」
「そうくると思った」
彼女は悠々とタバコを吸う。ナマエちゃんよりも側にいた北米支部の偉い人ーー恐らくはビッグボス ーーが目を見開いて動揺した。いつもと変わらないナマエちゃんをみてヘイティさんが怒鳴った。
「そういう問題か!ここにいる奴ら以外、全部がお前の敵になるんだぞ!!」
その発言に彼女はタバコをふかして笑う。
「ダッド、大丈夫だ、2回目だから」
「2回目だって?」
「更田さん、そのまま悪名を被っていれば、サチ達にーー極東支部に危険はないんだな」
そう確認したナマエちゃんに更田さんが動きを止める。
「ーーそうだ。だが、お前はまだ学生だ」
「ただの学生じゃないことなんて、普通のあなたがいちばん理解しているはずでしょう」
更田さんはその問いに少し戸惑ったような反応をする。
「ーーあぁ、」
ナマエちゃんがホルスターからハンドガンを取り出す。そうしてその銃口を自分にむけた。私達が唖然とする中、一番に動いたのはビッグボスではなくスネークだった。彼は力づくで彼女の手からハンドガンを奪う。
「馬鹿なことをするな!汚名を被って死ぬことは決して美談じゃない!お前の身は潔白なんだ、それはここにいる全員が保障できる!」
そう怒鳴ったスネークに、ナマエちゃんが口を開く。
「じゃあどうしろというんだ。誰かが汚名を被らなければ、疑いは晴れまい」
「だがアンタが死ぬ必要はないだろう!」
「簡単なことだ、私の死体を更田さんが連れて行けばいい、脅されただのと言えばいい。いくらでも使いようはある」
「ナマエちゃん、ステイ、ステイ」
私はそう言って彼女の手をつかむ。彼女は多分、何かが蘇ってる。それはたまに起こる現象だ。私のような穏やかなフラッシュバックではなくーーそれでも私は泣いてしまうのだけどーー咄嗟的に起こるそれ、であるが、ナマエちゃんが一番わかりにくい。ヘイティさんのように騒ぐわけではなく、今のように静かに、突飛な行動をとるからである。
「何かがフラッシュバックしちゃったんだよね?」
「……」
「深呼吸、深呼吸。大丈夫だよ、ナマエちゃん、今度は人が沢山いるんだから。更田さんも、ヘイティさんも、私も、ディヴィッドも、メアリーちゃん達も、ジョンさんもいるよ」
言い聞かせるようにそう言えば、彼女は数拍おいて、悪い、と謝った。
「すこし取り乱した、頭の中が混乱してしまって」
「落ち着いた?」
「あぁ、落ち着いた」
「本当に?落ち着いたなら対策は?」
念のためにそう確認すれば、彼女はそうだな、と腕を組む。
「ディヴィッドに極東支部に残ってもらい、私は捕虜として北米支部に渡るーー」
「却下、僕は君以外の命令を聴く気にはなれないね。第一、誤解を解くのが先だろうし。更田、極東支部はなんて返事をするつもりだい?」
「現状確認中ーーまだ保留している状態だ。あの男が怪しい限り、ほかの支部にうちの支部の手のひらは見せれまい。この支部は特例中の特例だからな」
「特例中の特例?」
メアリーちゃんが首をかしげる。更田さんが口を開く。
「ここは昔、日本という国だった。日本という国は先進国と言われた中で珍しく核兵器を持たない国だった」
「そうか、核兵器を持たなければ」
「相互確証破壊の標的にはならない。また、この国は侵攻のための軍備はない。防衛のための軍備だ。世界を相手にするには力がない。だから、軍備をそのままに降伏したことになっている」
「なっている?」
「あぁ、そのままでいるなんて誰が思う?この国のレジスタンスのほとんどは自衛隊ーーまぁ軍部の出身だ。元が普通の一般人なんて一握りしかいない。こいつらみたいなのは特殊な類だ。だからこそ、こんな島で過ごさせている。ーー降伏する際、首相は秘密裏にレジスタンス側と帝国軍側、二つにわけた、という話だ。外から来た奴らを殺してやれば、あとはうちうちの処理になる」
「なら、世界帝は」
「極東支部はまだ支配下のつもりでいる」
「あぁ、そういう形だったのか。通りで私達を貴方は向こうに寄せ付けないわけだ」
==ちょっと事態が重大化してるのでとりあえず書き直しすることにする
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