2018/01/23

ノリで書いてる文アル


気づいたら刀になってた私は顕著したいわゆる黒本丸にいたはずだけど、気づいたらその本丸が取り壊されて違う審神者に預けられ、みんなと仲良くしているうちに政府によって図書館に来たわけだ。なんで刀が図書館?と思ってみたが、最近は刀が審神者をしているところもあるらしいし、おかしくはないとのこと。よくわからん。とりあえずあの本丸たまに帰ることにする。みったださんが心配性だからだ。
さてさて、なんて声をかければいいのかと思っていれば、扉が開いた。お客様ですか?と尋ねたその人は脇差っぽい。その後ろから出て来た人は打刀かな?
「でも、ごめんなさい、今日は閉館日で……」
「あー、あの、館長さんに開いたいのですが」
「館長に?あぁ、お前もしかして例の司書見習いか?」
「よくわかりませんが、多分それです」
「わー!そうだったんですね!僕は武者小路実篤です。ムシャって呼んでください!」
「志賀直哉だ。ちょっと待ってろ、館長を呼んでく――」
そう後ろを振り返った志賀直哉さんの手を引けば、うお、という言葉とともに傾く。というか、太刀引っ張る感覚だった。慌てて支えて、ごめんなさい、と謝る。
「ぶつかりそうだったから」
「いいや、逆にありがとな」
「すぐにぶつかるから」
「ムシャには言われたくないなぁ」
そう頭をかいた志賀さんは今度こそ人を呼びにいった。
「貴方は、えっと――」
そう尋ねた彼に主さんがつけてくれた名前はこの為のものかぁ、と納得した。
「苗字ナマエです」
「ナマエくんですね!ナマエくんは何処から?」
「大和――じゃなくて、近畿の方から……」
「その年で上京かぁ、偉いなぁ」
なんか多大な食い違いが発生してる気がする。ぱたぱたという足音がして、そちらを見る。数十秒後に男性と志賀さんがやって来た。
「君が苗字ナマエくんかな?」
「えぇ、まぁ、はい。今日からお世話になります」
「いや、こちらこそ急な話だっただろう?遠いところからすまないね、さ、部屋で詳しく話そうか。志賀先生もムシャさんも出かける前にすまない」
「いや、気にすんな。どうせ自転――」
何かいいかけた志賀さんの口をムシャさんが塞ぐ。気にしないで!と言ったムシャさんは少し怒りながら志賀さんの手を引いていった。それを苦笑いして見送った男性は手招く。よし、ホイホイついて行こう。

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司書という人が逃げたらしいよ。なんでや工藤。思う通りに行かなかったんだって。子供かよ。せやかて、工藤、なんで私がその人の代わりに来てんだ?真実はいつも一つ、それは……
「何やってんのあの人」
前の主が司書だったからです。同じ霊力持ってる私もできるだろ、ってことで司書見習いとして召喚されたらしい。そりゃあ道具の私と違ってみんな人間なんだから同じことしてたら反感買うわ。ちなみに私は遠い親戚扱いである。私の呟きに、近くにいた男性が首を傾げた。
「知ってるのかい?」
「この人と一時期一緒に住んでたから、どんなことをしでかす人かは知ってるつもり」
「なら、アイツならこなせた、の、アイツは君かな?」
「え、何引き合いに出してんのあの人。貴方達と私じゃ天と地程違うでしょうに」
そう変な顔をする。
「大変だったでしょ?やれワガママ、やれ無理なことをやれという、やれ怪我したままなんかさせられる、やれ……」
「あぁ、もういい、君も被害者だったわけだな」
そう目を瞑った館長は苦労人だ。
「まぁ、そのあとは暖かな人に助けられたので、リハビリしましたけどね。そもそも問題起こしたやつを何故?」
「政府による推薦で来て、館長が追っ払ったんだよ」
「ひゅー!館長やるー!それが正しい選択!」
両手で拍手をする。できる上司とできない上司の差だよ!前の主の上司とか見て見ぬ振りだったからな。
「でも、私でいいんです?同じことするかもしれませんよ?」
「それはないと思うな」
そうにっこりと笑った男性に、館長も頷いた。なんだその自信。
「まぁ、粉骨砕身努力というわけにもいかないけど、苗字ナマエ、ほどほどに頑張ります」
「あぁ、よろしく頼む」
「苗字くんだね、僕は芥川龍之介」
「知ってる知ってる、羅生門の人。歌仙の蔵書に……は?なんで生きてんの?」
私の表情に、芥川さんは笑った。

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なるほど、理解。同じような存在だから同じように扱おうとしたらしい。でもやはり元が人だから、違いは大きかったんだろう。だから館長に追い出されたと。なるほど、がってん。芥川さんについて色々歩く。
「龍、そいつは?」
「あぁ、新しく入った司書見習いさ」
「あぁ、あの?」
そうこちらを見下ろした男性は、「まだ子供だったのか」と呟いた。いや、何百歳なんですけどね。
「苗字ナマエです」
「菊池寛だ、カンでいい」
「寛さん?」
「寛は知らない?」
そう首を傾げた芥川さんに、仇討以上?と言えば、演劇の方が来るとは、と寛さんに言われた。今の主が見てた。ビデオテープで。
「歌仙さんの本棚は、歌集と俳句の方が多かったからなぁ。芥川さんみたいな本の方が珍しい。主の本棚にはあるかも」
「主?」
キョトンとしたようにこちらを見た二人に、ああ、と首を左右に振る。
「お世話になってた人のあだ名みたいな。あぁでも、一応住み込みで働くみたいな形だったし、主でいいのか」
「……あの人も主と呼んでいたのかい?」
「呼んでましたねー、でも、なんであんなに必死になっていたか今ではわかりませんね、捨てられたりした方がよっぽどマシだったのに」
そう言って少し過去を思い出していれば、ぽん、と頭に手が置かれる。菊池さんが「よく頑張ったな」と撫でてくれたので、寛さんもね、といってみる。
「俺たちは大人だからな、色々と知ってるさ」
……ほんと何歳に見られてるんだろう。

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色んな人に知り合った。警戒されてるのはまぁ前の主がトラウマとかしてるんだろう。わかるー、その気持ち。でもあんまり探られたら、ちょっと心細いぞ。
「早くも家が恋しくなる」
主ー、主ー、主にこの想いよ届けー、みったださんでもいいよ!と念じてみる。窓辺でやってたから、後ろから「何してるんだ?」と声がかかったが。振り返れば会ったことがない人である。
「早くもホームシックなので家族的な存在に念を送り届けてます。司書見習いの苗字ナマエです」
「あぁ、あの……俺は佐藤春夫だ」
「さとはるさん、は、会ってなかったような」
「潜書していたからなぁ」
「森先生のいう一番ワーカーホリック的な人」
ぽん、と、手を叩く。さとはるさんは目を瞬いた。そんなつもりはないんだが、と苦笑いした彼に、それわかるーと思う。最初今の主のトコの初期刀蜂須賀さんに、君はどうしてそうも働きたがるのか理解できない、とぼやかれた。口に出さないけど。
「明日からよろしくお願いします」
「ん?」
「さとはるさんに仕事教えてもらおうと思って」
そういえば、さとはるさんは目を瞬いた。この人結構可愛いな。

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「いやぁ、ね、最初はさとはるさんのワーカーホリックをどうにかしようとしたわけなんですよ」
そう芥川さんにいってみる。うんうん、佐藤くんが一番重症のワーカーホリックだからね、と頷いた彼にやっぱりそうなのかと思う。でも、この状態、眺めてないで助けてほしい。みったださんみたいな体格の男性が泣き疲れて眠っている。私に抱きついた状態で。
「佐藤くん、トラウマなんだと思うよ。誰かを本の中で失うくらいなら、自分が矢面にたって、潜書した方がマシだって思ってるんだ。だから、無茶な潜書を繰り返す」
「悠長に語ってないで、助けて芥川さん」
「非力な僕は佐藤くんを持ち上げられないかな。というか、起きてると思うよ」
その言葉に、さとはるさんをみる。動かないよ?と首をかしげる。僕は睨まれてるんだけど、と飄々と告げた芥川さんは、邪魔しちゃ悪いし、と歩き出す。じゃあ、また明日、と手を振ったらしい芥川さんが扉を閉めた。ええええ。
「えーい、私が寝てしまえ」

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「さとはるさんと太宰さんは結局根が同じ」
井伏さんの隣でぼやく。井伏さんはそうだなぁと告げた。さとはるさん?今は館長の手伝いですね。太宰さん?今日もかっこよく三面鳥と遊んでますね。
「オジサンもそうかもしれないぞ、同じ一門だから」
「青年から壮年までカバーできる、そう、佐藤一門ならね!」
そうふざけて池の水に足をチャプチャプさせる。ここの池の水は湧き水らしくとても綺麗だ。
「……お前さん、絵になるなぁ」
そう釣りをしながらぼやいた井伏さんに、でしょ?といっておく。
「ところでカッパワニ釣れそう?」
「カッパワニは釣れなさそうだ。魚も逃げるしな」
「チャプチャプしてるからか」

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「みったださんの!ぷ!り!ん!!!ひゃっほー!!!」
館長の手元にある大量のそれを見て小躍りする。本丸から届いたらしいそれ。文豪たちがなんだなんだ?とこちらを見た、けど、気にしない。
「ぷ、り、ん!みったださんの、ぷ、り、ん!はちみつ、たまご、みるく、あまくておいしい、ぷ、り、ん!ほまれのごほうび、ぷ、り、ん!」
「嬉しそうだなぁ」
「みんなで食べ……てもいいのかな?」
そう首を傾げた私に館長さんも首をかしげる。黄泉竈食ひにならないかな?と思って主からの手紙みたら大丈夫って書いてあった。
「みんなでたべていい、ぷ、り、ん!たべよう!いますぐたべよう!みったださんの、ぷ、り、ん!」
「みっただ、といえば、ナマエの前にいたトコの料理好きだったか」
「そう!めちゃくちゃ美味しいんだよ!みったださんのプリン!初めて食べた日が忘れられない……」
「よし、今度レシピ聞いといてくれ。俺も作ってみるか!」
「しがさんのぷりん?神様のプリンかな?」

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「主?」
「よー、ナマエ、久しぶりだなぁ」
そう大らかに笑った主に全力で飛びつく。ごふ、とか主言ったけど知らない。
「主だー!この加齢臭を隠すが如く、梅の香り!主だーー!!」
「ナマエ、俺、死にそうなんだが。二重の意味で」
その言葉に慌てて離れる。がくり、とした主に、叫んだ。
「救急車ーー!!!」
「原始的な呼び方が来たなぁ」
「苗字、うるさいぞ」

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「やばい、俺はいま天国にいるのかもしれん」
館長の説明を聞いてそうワナワナと震えた主に、あぁ、主の本棚にある作者の人ばっかだもんねぇ、とぼやいてみる。
「苗字くん、その人は?」
「主!」
「主というと、ナマエの今の父親がわりだったか」
「そう。でも、結構血の気多いよ、親バカだけど!」
「ナマエ、それはどんな評価なんだ……?」
「違いの?」
「違うくない」
「主、右が寛さん、左が芥川さん」
「おいおい俺は夢を見ているのか?あの文学輝かしき時代の作者に会えてるだって?」
「夏目さんとか森さんとかもいるよ」
「こら、先生をつけなさい」
こてん、とくびをかしげる。本人がいいっていったよ、といえば主が顔を隠した。
「うちの子が可愛い」
「なるほど、あれが正真正銘の親バカだね、寛」
「まぁ、そうだろうなぁ」

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一般職員によるわたしの評価は様々である。子供のくせに、と言われる時もあるからだ。こちらからすれば子供は向こうだ。



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