2019/05/29
兼任司書(設定神様寄り)がカルデアにいる
・兼任司書がカルデアにいる
・藤丸もいる
・サーヴァントの来てる時期がおかしいけどまぁそれはそれと言うことで
・セイバーが柳生さん、ランサーが宝蔵院さんと弁慶、ライダーが牛若丸、キャスターがシェイクスピア、アサシンが以蔵さん。アーチャーがなぜかいない。多分兼任司書の能力のせい。
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「あぁ、我らがマスターはたまぁに、たまぁにですが、我々が見えぬものと会話をしてらっしゃるのでね。なに、その相手がどのような形なのか想像するだけでも面白い」
そう告げたシェイクスピアに首をかしげる。彼女がそんな風に誰かとしゃべっているのを見たことがないからだ。しかしながら、シェイクスピアは彼女が初めて召喚した時に現れたサーヴァントの一騎であることからして恐らくはそうなのだろう。
彼女が恐怖に怯えた際に見えた幻覚か、それとも本当に見えない何かがそこにいるのか。
言葉を続けたシェイクスピアに俺のそばにいたアンデルセンが眉間にシワをよせた。
「編集者のように取り立てくるあの小娘が怯えるだと?想像もつかんな」
そう吐き捨てたアンデルセンに、まぁ私もその説は捨てたとシェイクスピアが告げる。
ーーなら、誰と彼女は喋っているのだろうか。
そうマジマジと彼女を見ていれば、彼女が首を傾げた。同じ日本人の容姿。いや、平凡な俺とは違って上品というか、あと顔も中性的で整っている。初めて会うサーヴァントの一部が性別を間違えるのもわかる気がする。
「あの、藤丸、何か?」
「いや、ナマエって日本人なんだよな」
「ええ」
「俺はこの前話したけど、ナマエはどうしてここに来たのかなって」
彼女にそう言えば彼女は「政府の推薦みたいなものですかね」と告げた。その返答に俺と近くにいたマシュが動きを止める。ついでにシェイクスピアがやってきた。
「初耳ですな、マスター?」
「言ってませんでした?」
「聞いてません、全く」
「だから日本人の方が多いんだと思うんですよね」
そう言って彼女は自身のサーヴァントを見る。たしかに彼女のサーヴァントは日本人が圧倒的に多い。むしろ、シェイクスピアだけが違うのだ。
「あの、ナマエ先輩、サーヴァントの召喚についてはそういう問題ではないと思うのですが……」
「まぁ、彼らとは少し繋がりがあるとも言えますので」
それは答えじゃない。繋がりとは!?と声をあげたシェイクスピアに、彼女は貴方にもあったから来てくれたのでは?と彼女は至極不思議そうに告げてシェイクスピアが動きを止めた。二つとなりにいる黒髭がこれが不思議ちゃんの力……とぼやくのが聞こえる。
「繋がり、ですか」
「まぁ政府もそれを見越して私を寄越したんでしょう。私のサーヴァント召喚に関しては偶然は少ないと思います。必然に紛れた偶然のために、偶然だと思われるのですが」
彼女の返答に今度は俺たちが首を傾げた。意味がよくわからなかった。しかしながら、一部のサーヴァントは察したらしい。特に彼女の相棒たるシェイクスピアは。すっと目を細めた彼は彼女を見る。
「なるほど、マスター、貴女は我々の聖遺物をお持ちだった、と」
少し険悪な雰囲気である。俺とマシュ、俺のサーヴァントががたりと立ち上がる中、彼女は首を左右に振った。
「それは何とも言えません。ただその答えは私自身が特殊であるということになるからです。私が貴方達に願ったことは偽りではありません」
「マスター、謎を小出しにするのは悪い癖ですぞ」
「そっちの方が貴方の想像を駆り立てるでしょう?」
悪戯っぽく笑った彼女にシェイクスピアが頭を抱える。
「貴女は本当にたちが悪い……まぁ、その通りなんですが!」
それはある意味開き直りだったのだが。
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あまりサーヴァントを煽るようなことは言わない方がいい、とはエミヤさんのセリフである。煽る?と首を傾げたが、それがさっきの台詞のことだと理解して、あぁ、と手を叩けば頭を抱えられた。
「マスターもマスターだが……君も君だな」
「まぁ、先生からは悲劇的な死を贈られる可能性もありますもんね」
「わかっているのなら悪戯に煽るんじゃない」
「時期にわかることなので、煽ってはいないのですが……ごちそうさまでした」
そう頭を下げて食堂を後にする。私の召喚したサーヴァントの中で偶然なのは柳生さん、偶然である可能性が高いのは宝蔵院さんである。それ以外は恐らく自分の側にいる存在に引き攣られたに近い。例えば牛若丸と弁慶であれば、今剣と岩融がいるからだろう。シェイクスピアに至っては、彼の詩が書かれた手帳を持っていたからである。それが恐らく聖遺物として作用した。
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仕方ないと息を吐く。ある意味は奥の手だったけども、仕方がない。そっと誕生日にもらった本を撫でる。それを見て怯えていると捉えた相手に、まぁ普通は怯えるのだろうと思った。我らが藤丸くんは落ちていた刀を構えているのだけど。サーヴァントが機能しなければ、ただの人間に等しくなる。彼が刀を構えているのは人理を修復しなければならないという義務感からだろうか。ならば、私も彼に並ぶべきである。政府の言付けは彼を守ること、なのだから。
「先生、ごめんなさい」
そう謝れば彼は心底不思議そうな顔をした。今までややこしいので避けていたのですが。私はそう言って本の表紙にてをおいた。誕生日の日にお願いしたら書いてくれた短編小説、そして普段送られた詩なんかがこの本にまとめられている。
「Shall I compare thee to a summer's day? 」
誰もが異質な目でこちらを見た。詩を紡いだところで何も変わらないからだろうか。しかしながら青く光ったその本に、私は確信する。魔術的なサーヴァントなら不可能であっても、恐らくこの形なら作用する。
「So long as men can breathe or eyes can see, So long lives this, and this gives life to thee」
そうして彼の詩を紡げば、その本は勝手に捲られていく。文字が人の形を作り上げ、そして文字が花びらのように散った。そして現れた存在は言葉を紡ぐ。
「全く、貴女はややこしいことをしでかしてくれますね」
そんな台詞とともに現れたのはもう一人のシェイクスピア先生である。本、ではなく剣を持った彼に藤丸くんが口を開く。
「シェイクスピア……?」
「えぇ、えぇ、そうですとも。私はシェイクスピア。しかしながら、彼とはまた違いましょう」
「シェイクスピア先生、無駄口を叩いていると首をはねられてしまいますよ。相手はやる気満々ですので」
「やれやれ、司書も人が悪い……」
彼は剣を構えた。
「まぁ、せっかくなのでーー時間稼ぎぐらいはさせていただきましょうかっ!」
藤丸くんの側に来ていた化け物を彼はその剣で突き刺す。呻きをあげたそれは藤丸くんから離れた。
「藤丸くん、彼が時間を稼いでくれるから一度撤退しよう」
「わかった、でも、えーと、セイバーのシェイクスピア?だけで大丈夫?」
「時間は稼ぐとのことなので」
時間は稼げる、が、恐らくは大丈夫ではない。藤丸くんが一時撤退ー!と叫ぶ。まぁ聞かない相手には令呪を使ったようだ。最後に呼び出したシェイクスピア先生の手を掴み、私もまた撤退する。カルデアになんとか戻ったので先生にお礼を言えば彼はまた解けるようにして本に消えた。傷はインクで補修すれば治るだろう。
「それにしても、何故サーヴァントの皆さんが機能しなかったんでしょうか」
そう彼らに問えば通常のシェイクスピア先生がやってきた。
「それよりもマスター、私がもう一人居ましたが、どういうことですかな?」
「私のことは後回しでも構いません。先生、先にあの異常を考えるべきです。知的好奇心を満たすのは後にしてください。というか、何故戦えなかったんですか?」
シェイクスピア先生にそう問えばあれは魔力が尽きた感覚でしたな、という返答がきた。彼はやれやれという風に肩をすくめるとこちらを見る。
「しかし、別の私は気にせず動けていたわけでして。あぁ、謎は深まるばかり。どうして別の私がもう一人いるのか。どうして私がセイバーなのか。さぁ、マスター、つぎは貴女が答える版ですぞ」
「ぐぅ……」
そう言いつつ眉間に皺をよせる。しばらく見つめあったあと、息を吐いた。
「わかりました、白状しましょう。私はサーヴァントでない貴方を召喚しました。サーヴァントではないので彼は戦えた、それだけです」
「サーヴァントではない……?」
マシュがそう言って首をかしげる。
「彼はシェイクスピアという概念の塊です」
「概念?」
「はい、私の今側にいる先生はご本人ですが、彼は違います。作家が本に溶かした魂の切れ端と、数多の読者が作り上げたシェイクスピアという人物の虚像によって成り立ちます。なので、先生であって、先生ではありません。先生方が望んでいるのは同時執筆でしょうが違う話が出来上がる可能性があります」
後あちらの先生の方が紳士です。
そういえばシェイクスピア先生にダメージを与えたらしい。
「サーヴァントでない彼が動けて、先生達が動けないのを見ると恐らくは魔力のパス的な問題でしょうか。魔力はカルデアから補給されている、のであればその不具合とか」
「あり得ますね。それなら私が比較的マシだった理由もわかります」
ある程度でた結論に然し乍らその対策をどうするかと考える。向こうで魔力を補給できるのが一番なのだけど。
==ダヴィンチちゃんがなんやかんやして無事解決した
「ナマエどのは、どなたと話されているのですか」
そう尋ねた風魔さんに首をかしげる。はて、と惚けてみてた。見えていない、ということは恐らくは刀剣達のことだろう。今も隣にいる蜻蛉切があちゃあという風に頭を抱えた。
「今も、誰かは貴方のそばにいるでしょう」
「彼らは敵ではありません、私の家族みたいなものですからお気にせず」
「家族、ですか」
「えぇ、まぁ、私が幼少の頃よりいますので」
そう告げれば彼は何ともいえない顔をしたが、それ以上は何ともいえないために頭を下げてその場を離れる。うーむ……。
「あぁ、偶にわかるが、そう警戒しても何も変わらんからな」
そうあっけらかんと笑った宝蔵院さんに、今日は血の気が盛んそうな人物だ、などとわかるぐらいだ、と言われる。なるほど、気配だけは察知できるらしい。敵ではないんだろう、とこちらを覗いた彼にハイと頷いておく。まぁ、柳生先生はただ静かにお茶を飲んでいるが。
「でも、藤丸くんのサーヴァントはよく思わないかもしれない……」
「なに、悪い奴らではない。そのうち警戒をとくだろう」
「だといいんですが」
そう言って側にいる蜻蛉切さんをみる。首を左右に振った彼に、ですよねぇ、と思っていれば「やはり何かいるのか」と二人に指摘されたのだけども。
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「まぁ、物は持ち主に似ますもんね」
そうさらりと言えば藤丸たちがこちらを見た。しまった、つい、である。どういうことですか、と聞いたマシュに苦笑いする。
「あー、と……まぁ、とりあえず物は持ち主に似る、と聞きました。特に肌身離さず持ち歩いているものはね。恐らく同じ物を渡されても個人の癖がはいり、最後には違う代物になるということでしょう」
そこまで言って、藤丸が不思議そうにしているので言葉を加える。
「アンデルセン先生とシェイクスピア先生に同じペンを渡しても潰し方が違うでしょう?」
「俺たちが潰すことが前提か。全くひどいな、お前のマスターは!」
「失礼な!私が潰したことなどないでしょうに!」
「あー、はい、例えが悪かったですね。刀にしましょう。同じ刀を柳生先生と以蔵さんに渡したあと、しばらくして交換すればお互いに使いにくいものになります。それは流派の違い、個人の癖、動き方、そして研ぎ方手入れ。それらが持ち主の側にあった時間だけ刀に映るからです」
「あぁ、なるほど。友達から借りた靴で走りにくいのと一緒か」
「そういうこと」
そう言ってお茶を啜る。まぁ、柳生先生には癖という癖はあまりないのだけど。藤丸が不思議そうにこちらを見て首をかしげる。
「ナマエって、カルデアに来る前は何してたの?」
「どうして?」
「なんかさっきの話といい、高校生って言われても違和感しかないというか……」
その言葉に鋭いというか、まぁ、隠してはないけどもそうだしなぁとおもう。
「高校には通っていませんでしたからね。巫女(もどき)と図書館司書の掛け持ちをしてました」
「……んっ?働いてたの?」
「えぇまぁ、一応。そこでの腕を買われて今みたいな節はあります」
そう苦笑いして答える。事実、二つの召喚事例およびまぁ審神者関係でここにきたわけである。
「その年で巫女さんってことは家が神社か何かだったの?」
「まぁ、そんなところですね。兄も似たようなことができるのですが、兄が私に行って来いと言って今に至ります」
「へぇ、お兄ちゃんかぁ、羨ましいなぁ。俺一人っ子だったからなぁ。どんな人?」
「宝蔵院さんとプロトさんあたりとスパルトスさんを足して割った感じですかね」
そう若干遠い目をして答える。アンデルセン先生がなんとも言えない顔をした。
「驚いたな、文系じゃないのか」
「体育会系ですね、ごりごりの。私じゃなくて彼がカルデアに来ていたら、まぁ片っ端からサーヴァントに手合わせを願いに行ったでしょう」
ははは、と答えれば彼は余計に苦い顔をしたのだけど。私が文系だから、想像がつかないのだろうなぁ、と思う。まぁ、霊力ーー魔力の質は似ているのだろうけど。
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