2019/06/22
スランプ脱却のために書きなぐってるだけD
・兼任司書の立場に誰かが塗り変えられる→逸れた兼任司書の魂が審神者になる前/幼女の姿に作り変えられる、その影響で目が見えない→忍者(と審神者側)が按司に押し付けた
・兼任司書の立場に塗り変わった人は司書をしていないorできないために、兼任司書の会派の一部は他会派にいる
・その影響で菜乃花がフランスで両親と暮らしていることになっている
「按司、誘拐はどうかと思うよ」
棋院の言葉に按司が「はぁ?」と声を上げる。確かにすやすやと眠る幼女を抱き上げている様はまさに誘拐にみえる。
「上司に押し付けられたんだよ。図書館なら人が多いからなんとかなるってな。だから俺だけでなく図書館に押し付けられてんだよ」
按司は深いため息をついてソファに寝かした。すやすやと眠る様は可愛いらしい。着物のような服がよく似合っている。
「ちょっと館長と話してくるからみててくれ」
「あ、こら、逃げる気だな」
棋院の呼びかけの前に、按司は音もなく部屋を出た。
「育児係作ろうぜ」
そう言った按司に、集められた文豪と司書は首を傾げた。はて、育児とは。按司の目はすわっているようにみえる。
「お司書はん、疲れてんのちゃう?」
「おーおー、俺は疲れてんだ、久々に向こうの仕事して終わったと思えば幼児預かれって横暴にも程があるだろ」
「幼児?」
「いま棋院が面倒みてる。っても、爆睡中だろうよ。適当に面倒みてくれそうなやつ集めて世話を任せたいんだよ俺は」
「いい加減やなぁ、預かったの自分やろ?」
「俺が育ててまともなガキになると思うのかよ。つーか、向こうにまだ呼び出されんだよ。無理。森先生とか露伴先生とか井伏先生とかこの際館長とか親子ねつ造できそうなやつに押し付けたい」
「親子ねつ造って……親はどうしたんだい?」
「さあな、なんせあのガキには戸籍もデータもないらしいからな。いないんじゃねぇか」
按司が面倒くさそうに告げる。
「どちらにせよ、調査に時間がかがんだよ。だから面倒を見ろって話だ」
「性別はどっちなの?」
「女」
「何歳くらい」
「推定四歳」
「四歳……」
「騒がしくねぇよ、どっちかっていうとおとなしい」
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「いや、恐らくは目が見えてないんだろう」
森鴎外はそう言って子供を見下ろした。コテン、と首を傾げたさまは可愛らしい。目を閉じたままであるが。
「声の方向で大まかな方向を区別している」
「だから俺の方向はわかるけれど、物の位置はわからない?」
「あぁ。……目を開けれるか?」
そう促した森鴎外に子供は瞼をぎゅっと閉める。棋院は笑いながら「逆だよ、逆」と告げれば子供はゆっくりと目を開けた。覗いたのは青色だ。
「外国人か?」
「いえ、按司は何も。でも日本語は理解できてますね」
「手を触れるか?」
そう手を差し出した森鴎外に子供はゆっくりと手を伸ばすがそれは宙をきった。
「やはり、か」
「うーん、困ったな……」
「そもそもこの子供は?」
「按司がもう一つの職場に押し付けられたみたいで、連れてきたんですよ。多分今会議してるんじゃないですかね」
そんな会話をしていれば、子供がもう一度手を伸ばす。そうして当たったらしい森鴎外の手を触るとそこにいることを認識したのだろう。そして、それがどういうものか理解するために両手でペタペタと触った。
「おてて、おっきいねぇ」
子供は無邪気な笑顔を浮かべてそういうのだから、森鴎外と棋院は目を瞬く。
「……大人だからな」
そう告げた森鴎外の口元が緩むのを、棋院は見逃さなかった。
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どうやら子供は森鴎外に懐いたらしい。抱っこされている様はまるで親子である。ペタペタと熱心に顔や胸元にある勲章を触っていたのだが会議を行う部屋にきた今は大人しくしている。うとうとしてる様をみると眠たいのかもしれないが。
「森先生に懐いたな。ってことで、森先生、パパ役お願いします」
按司はそう言って片手をあげる。その前に説明があるんじゃないか、と森鴎外が少し低い声で告げた。按司は気にすることなく肩をすくめる。
「説明もなにも、警察が神社でそいつ拾って俺のいた部署に回ってきた、としか言えませんよ。それ以外の情報は無いんです」
「親は?」
「不明。戸籍もなけりゃ、この年までどうやって生きてきたかも不明。本人もわかってない。わかってんのは健康児の幼女ってことぐらいですよ」
「健康?目が見えていないようだが」
「は?」
按司はそう言って目を瞬く。
「聞いてないぞ」
「わからなかったとか?」
「いいや、おかしい。警察はともかく、あの部署が気づかないのがおかしい。なんでわかった?」
「立ち上がった時に物にぶつかっちゃったんだよ。慌てて森先生のところに連れて行ってわかった」
「声のする方向はわかるようだ。だいたい顔がある方はみる。恐らく、立ち歩いたりしなければわからんのだろう」
「……ちょっとあっちに確認してくる」
そう言って按司は部屋を出る。それを見送った周りは子供を見た。
「おねむみたいだね。うとうとしてる。お人形さんみたい」
「目が青かったし、開いてても人形みたいだったよ」
「え、外国の子供ですか?」
「日本語は通じてるが……」
またもう一度子供に視線がむく。子供は顔を森鴎外に押し付けた。
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どうやら按司の部署も気づいていなかったらしい。どれくらいの期間かわからないが預かってほしい、図書館に報酬はでる、とのことなので図書館で預かることになった。食堂でとりあえずみんなに顔合わせし、とりあえず森先生を中心に面倒をみることになった。
「ねぇ、服とか着替えはあるの?」
「一式向こうでもらったのはもらった。とりあえず三日分だな」
「三日分で足りないだろう。この年頃はすぐ汚すぞ」
「明日休みだし買ってきてやるよ」
流石の菊池さんである。ナマエちゃんはカレーライスのライスの部分だけを熱心に混ぜている。そして口に運び、ご飯の味、と呟いた。それを見てああそうかとルーをスプーンですくってあげようとすれば森先生が止めた。
「ナマエ、もっと左の方も混ぜてみなさい」
「こっち?」
「そっちは右だ」
「こっちー」
そう言ってまたナマエちゃんは混ぜる。そして口に運び、固まった。志賀先生が笑いながら口を開く。
「美味しいか?」
「おいしー!はじめてたべたー!」
小躍りしそうな勢いである。そうして、左と混ぜた方が美味しいと理解したらしい。左の方と混ぜ始める。そうしてこの幼女は私達の図書館に迎えられたのだ。
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「これはあの子に」
そう言って按司の上司らしい八幡さんが綺麗な布を館長に渡した。見るからに高価そうなものである。いったい誰から、とぼやいたこちらに八幡さんが「神社の方ですかね」と苦笑いをした。按司が渋い顔をしたが。そうして館長と少し話した彼は按司に資料を渡し帰っていく。それをみた按司が動きを止めて彼を追いかけるようにして消えた。
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「何故です、十六夜さま。それは異物です。本来ならばいないはずのもの、化け物ではありませんか」
ナマエちゃんを傷つけた彼女はそう八幡と呼ばれた彼をみた。彼は眉間に皺を寄せる。
「私は言わなかったかい。この子のことは放って置くようにと」
「しかし!」
「しかしもない。お前がしでたしたことの代償は大きい。按司、あとは頼む……申し訳ございません、こちらの不手際で」
そう頭を下げた彼にナマエちゃんは森先生の腕の中から彼をみた。そして左右に首を振る。彼は彼女を引き連れ消えーー森先生がナマエちゃんを見下ろした。
「ナマエ、大丈夫か」
「はい、このような傷、私にはまったく」
ナマエちゃんの返した言葉に私達はギョッとして彼女をみた。一人だけ訳知り顔の按司が屈んでナマエちゃんの目線に合わせる。
「あいつの術ですか」
「恐らくはそうでしょう。しかし、完璧に戻ったわけではありません。半刻もしないうちに『ナマエ』に戻るでしょう」
彼女はそう言って、驚く私達に「いつもナマエがご迷惑を……」と頭を下げた。
「えっと……ナマエ……なんだよな?」
「それはとても難しい問いですね。私はナマエでありますが……ふーむ……皆様には信じがたい話になってしまいますが故に……」
「どういうことだ」
「苗字ナマエの顛末を?」
「顛末?」
「四歳児の苗字ナマエは確かに存在した人物です」
「した?」
「ええ、彼は知っているでしょうが、苗字ナマエが4歳児であったのは17年前になります」
「は?」
突拍子も無い言葉である。私達は彼女をみた。
「つまり、こちらにおいて苗字ナマエという人物は四歳児のまま止まっているのです」
「いやいやいや、当たり前みたいにさらっていわれても……」
そう花袋さんが突っ込む。按司が変わって口を開いた。
「神隠し。貴女は四歳児の時に神に隠された」
「神隠し?それってただ、行方不明の言い換えじゃ無いか」
「拉致監禁、事故に殺害、自殺。今の世の中じゃ行方不明の多くは原因がわかるようになった。でも、未だわからないものもある。そいつらはたまに発見されるがーー行方不明になった頃と同じ容姿、同じ記憶を持って現れる。何処にいたのか本人もわからない。何故なら記憶が体が消えた当時のまま止まっているからだ。滅多にお目にかかれる案件じゃ無い。だから俺たちみたいな忍が動くことになったんだろうよ」
「先程の彼女の何かしらの術でナマエは神隠し中の記憶が戻っているってこと?」
「そういうことだ」
「まぁ、ややこしい話でしょうから、多重人格とでも思ってください。私は……秋月とでも」
「あぁそちらの方がまだ理解できる」
「しかし何故貴女はこちらに戻られたのです。あちらで何か?」
「いいえ。ただ、こちらに使う人間が私だけしかいなかったからといいますか。問題を押し付けられたといいますか……」
「問題」
「皆様は近代の文学者ですから、それよりもっと古いものの穢れ……侵食は気づかれにくいでしょう?」
「ちょっとまってくれ。では、ナマエが百人一首の侵食に気づいたのは」
「彼女は無意識です。無意識ですが、その身の加護があるために侵食に気づくのです。潜在的なものとして」
「頭が痛くなってきたな……秋月と言ったかい。君は僕らの味方なんだね?」
「それは肯定いたしましょう。私は貴方達の味方です。そしてナマエは只の四歳児……いえ、ただのというか普通では無いかもしれませんが……」
「どういうこと?」
「天狗の里から帰った人間は何かに秀たという話は知りませんか。みんわなどにもあるでしょう。それと同じで彼女には秀た力があります。代償として視力を失うくらいには」
「
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