2019/09/19
dcst小ネタB 兼任司書?
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「俺の住んでる場所は、カナタ様ってお人とナマエ様っていうお人がいるんだよ。その二人が一番上。で、カナタ様は狩猟隊、護りである守護隊、あとは整備する奴らとか、あとは鉄関係を率いてる。で、もう一人のナマエ様がそれ以外をしてる」
「それ以外ってざっくりだなぁ」
「そうとしか言えん。手広すぎる。カナタ様の言葉を借りりゃあ、ナマエ様は文化の要だって言ってもいい」
「文化ときたかぁ」
私がそうぼやけば周りは私をみた。
「文化ってなんだ?」
「えーとね、千空くんのは文明って言って、科学とかを発達させるんだけど、ウスイさんのところは絵画とか学問とかを発達させてるってかんじかなぁ」
「そうだな。俺たちのところは菜種油や椿油で明かりを灯したりしてるしな。電気はナマエ様が昔に諦めたらしい。私は文系だからそこまでは無理だとかなんとか」
「文系」
「カナタ様にいたってはそのうち文明開化するから大丈夫だろって言ってるしな」
「文明開化」
「ここに来て、ああなるほどな、電気とかはこういうのを指すのかって理解した。薬なんかも医者の奴らに言えば喜ぶ。こっちは対症療法しかないからな」
「……どこから口を挟めばいいのやら」
「羽京さんの言いたいことはわかるよ……でも、千空がおかしいだけかもしれないし……」
「なんだとテメェ」
「しかし、気になるな……ウスイが持つものからして文化的に発展はしている」
「敵対になっても厄介だからな、話をしに行った方がいいか……」
「行くなら海路を勧めんぞ。陸路は馬がないとちときつい。海路なら海の周辺多少は整えてある。でかい船もつけれると思う」
「他人事だが、お前も行くんだぞ。というかお前が旅してる目的はそうだろ?」
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「う、わぁ、これは思ったより街だ……」
そうぼやいてしまったのは仕方がない。見えてきたのはれっきとした港街である。わらわらと寄ってきた人をウスイさんが見渡すためか船のへりに立つとくくりつけた旗をあげるように告げた。その言葉に私達は旗をあげる。そうすれば彼ら側も旗を掲げーー何か準備をし始めた。
「このまま近づけていいぞ」
ウスイさんの言葉に船はゆっくりと港に近づく。そうして降ろされた錨に、ウスイさんは下を見下ろした。和装の人が割れて誰かがやってくる。
「よぉ、ウスイ、元気そうで何よりだ」
「カナタ様!?」
「そろそろお前がつくだろうと思ってな。よく来たな、文明保持者ども」
彼はそう言って私達を見る。う、とてつもなくイケメンである。ぴしり、と羽京さんが固まるのが見える。
「カナタってきいて、まさかとは思ってたけど……」
「知り合いか?」
「一方的にね……彼、ら、に、挑むのはお勧めしないね。彼、戦略にも戦闘にもかなり秀てるから」
「ほーお、俺を知る文明保持者がまた来たか」
近くに声が聞こえてそちらを見る。そこにはいつのまにかカナタと呼ばれた人がいた。
「まぁ、別にとって食いやしねぇよ。そっちに敵意はないんだろ?敵意のない文明保持者は大歓迎だ。……ところでお前ら馬乗れるか?」
「馬?」
「ここは言わば職場でな。当番の奴らがいるだけで住んでるわけじゃねぇんだよ。海沿いはあぶねぇし。俺たちが住んでるのはもっと先だ。歩きじゃちと遠い」
「カナタ様、恐らく乗れないかと……」
「だろうと思った。馬車を連れてきてよかったぜ」
彼はそう言って馬車をみる。うむ、中世の資料出てきたような馬車だ。よくよく港をみると、海賊船のような帆船もあるのが見える。
「当番とは舟守りか」
「あぁ、高波が来る前に船を沖に出さなきゃ行けないからな。お前らんとこの数人も残ってくれたら助かる。全部お任せってのも不安だろうしな」
彼はそう言って地面に降りた。どんな運動神経してるんだろう。ウスイさんがそれを見て、降りて来いってよ、と告げる。私達は上陸準備をした。
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馬車に揺られて着いた先は時代村だった。やっぱり文明が明るい。江戸時代から明治あたりの建物、という印象だろうか。木造の家が多いし、なによりも人で賑わっている。
「これは……まさに都って感じだねぇ」
ゲンさんの言葉に私も頷く。恐らくは京都をモデルに作られたんだろう。綺麗に区切られたその先に一際大きな建物が見えた。馬車はそのままその建物に向かって進む。科学が発達している私達にとっては古い生活様式であるが、それでも十分な生活を送れているのがうかがえる。そうしてたどり着いた建物は、なんというか、社、に近い気がする。神社仏閣の建物と似ているのだ。門番であろう人達がカナタさんに深々と礼をし、私達もまた中に招き入れられる。子供の笑い声がする。馬を中にいた人に渡したカナタさんは私達をみて口を開く。
「まー先に風呂に入って飯だな。その服はここじゃあ目立つ。着替えてくれ。花市、空き部屋に案内して手筈を整えてやれ。ウスイもな」
「カナタ様はどちらに?」
「妹に話してくる」
そう言って彼は奥へ入る。花市と呼ばれた長い髪の女性とウスイさんは頭を下げて見送った。
==没!
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