2019/09/19

dcst小ネタC 兼任司書?

目が覚めたら知らない時代にいて、なんやかんやで千空くんと出会い、なんやかんやで協力してる今である。まぁ、彼の知識は飛び抜けているので半ば召喚じみた力が働いたのだろうとは推測がつくが、私が歳をとらないのを見るとある程度すれば離れた方がよさそうだ。ちなみに他の神々は今の状況をやってられるかと丸投げしているので、多分私に白羽の矢が立ったのだと思うが、もう少し穏便に移動してほしいところである。
「なんだ、ナマエも結婚してなかったのか。てっきり結婚してるものだと思っていた」
そうはっきり告げたコハクちゃんに、まぁ一度遥か昔に結婚しているが、二十歳を名乗ってるあたり結婚してないと言った方が良いだろう。
「昔は二十歳でも結婚していたら早い方だと思いますよ。付け加えるなら、3700年前は二十歳で大人と見なしていた時代ですから」
「二十歳で大人か……」
「まぁ、さらに遡ると15で大人とか色々あったんですけどね」
「そういや、ナマエは何処で働いてたんだ」
「図書館です。司書みたいな感じですかね」
私の返答に彼は目を瞬く。意外だったらしい。まぁ、彼のけがを処置したり、彼の理論をきいて理解したりしていたしなぁ、と思うが。
「まぁ、医学も薬学も科学も図書館にいた専門職の方に教わったといえば教わりましたが、もっぱら文学やら芸術の方が得意ですね」
「文学?」
「うーん、それはおいおい、生活が安定してからですか。みなさんがきいて育った昔話のような話が途方も無いような数であったんです。それも、随分と昔の話からね」
「てっきりどっかの大学かなんかに行ってるかと思ったんだが」
その手があったか、と思ったがおいおい関係者がきて言われても困るしまぁ結果オーライだろう。話はカセキさんに手伝ってほしいと言われたから切られたが。うーん、これは戦えることもお口にチャックした方がよさそうだ。

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「とりあえず、漢方の解熱剤と鎮咳薬を作りましたが」
「お前本当に司書か?」
「それをいうと貴方もブーメランですよ」
そう言いつつ、蜂蜜と漢方薬を水で解きルリさんに渡す。まぁ、漢方のままだと苦いので一応配慮だ。
「コハクちゃん、夜になっても熱が続くようでしたら寝る前にもう一度飲ませてください」
「すぐはダメなのか!?」
「こういうものは効くまでに時間がかかります。ゆっくりきいていくんです。逆に回数を飲ませすぎると、ダメなんですよ」
「……わかった、ナマエが言うならそうなのだろう」
しゅん、とした彼女の頭を撫でる。
「大丈夫です。彼女の呼吸音も随分と綺麗になりましたから、治るまではもう一息ですよ」
「あぁ!」
「では、今日はここで」
そう礼をして建物をでる。うーん、建物をもう少し頑張りたい。衛生的に気になるが、恐らくしばらく後になりそうである。
そこから程なくして、ルリさんは回復したのだけど。

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「なんで司書が刀作れるんだ」
「ははは、ブーメランです」
そう言いながら刀を見る。うーん、これで兄様を召喚できないものか。それに、金銀コンビは槍の方が使い慣れているんじゃ無いだろうか。
「槍とか薙刀は作らないんです?」
「だからなんで知ってんだ。刀剣オタクかよ」
「まぁ似たような感じですかね」
試しに作った小刀を鞘に入れる。うむ、これならクロムくんがもっていても邪魔にはなるまい。動植物を摂取するときに役立つだろう。とりあえず切れ味を試すために竹とんぼを作った。
「器用だねぇ」
「なんだそれ」
「おもちゃですよ」
そう言って竹とんぼを飛ばす。おおっ!?と声を上げた彼らはとても無垢で可愛らしい。
「どうなってんだ!?」
「まぁそれはおいおい千空くんに聞いてください。これはクロムくん用です。動植物採取用ですね」
そう言えば感動された。余力があればガラスでアクセサリーなども作りたいが電池や冬の準備ができてからだろう。

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少しずつ冬が近づいてきた頃である。襲撃が来たのは。とりあえず、ぶら下がった状態の金狼くんを助けなければなるまいと彼が落ちる瞬間に彼の腕を掴む。まぁ、なんと呼ばれたかーーマスクを嵌めた彼は何度か兄の社のほうでみた子供だ。まさか選民思想に傾向するとは思っても見なかったが。槍をこちらに向けた彼に、誰かがやばいなんて声を上げたが退く気はない。
「へぇ、死にたいんですか」
「いいえ?そういうわけではありませんよ。貴方が人を殺すのならば、それはもはや芸ではないのをお忘れなく。他人の命というのは巡り巡って自分に帰るのをお忘れなく」
その呟きの意味を彼は知らない。しかしながら彼は眉間に皺を寄せて動きを止めた。それだけである意味十分だろう。後ろで火薬の爆発音がしーー何かが投げ込まれる。銃だなんだという騒ぎに彼らは遠ざかったのだが、まぁ後は彼らに任せたいところだ。
「上がれます?」
「……あぁ」
そう言った彼を引っ張りあげる。とりあえず手当てをしないといけないだろう。


「あ、こら、まだです。動いたら血が滲む……あぁー、もう」
そう言って無茶をする金狼くんをコンコンと説教する。村を誰が守る的なことを言われたが、ぶっちゃけて負傷している彼よりは強い自信はある。まぁ、説教は聞かれてないが。
「あーもう、貴方が死んでしまっても意味がないでしょう!先に傷を治しなさい、傷を。ばい菌が入って悪さをすれば腐ってしまうこともあるんですよ!」
「金狼ー、医者の言うことは聞くもんだぜ。お姉さまはお怒りだ」
「千空くん、そればかにしてます?」

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お爺ちゃんお婆ちゃんと一緒に残ろうと思ったら医者がいるとドナドナされたが私は医者じゃないぞ。しかしながら、まぁ、彼らの作戦は素晴らしいというか。レコードの発見が大きかったのだろうけども。
だがしかし、兄がいるとは聞いてないんだよなぁ。鹿の骨を被っているのは間違いなく兄である。羽京さん曰く、喋れないが弓の扱い方を教えてくれた人物、らしい。恐らくは現代人とは彼の考えだ。彼に何かを習うというのは多々いるらしく、陽とか言う人もそうなのだとか。絶対来るよなー、と思いながら注意を向けておく。ホップ、ステップ、と助走をつけた彼に私は近くにいた銀狼くんの刀を取り上げて迎え撃つ。鍔迫り合いのち、弾かれて後ろに下がる。周りが騒然としたが、まぁ、関係ない。とりあえず畳み掛けるような攻撃は恐らく憂さ晴らしだろう。ならばそれが晴れた瞬間に生じる隙にーーと思ったが、まぁ刀が吹っ飛んだので、仕方ない。幼い子供のように抱きついてみるかと逆に抱きついてやれば彼は刀を下ろした。まぁ、一本背負い決められたけど。痛い。非常に痛い。身構えた村に、帝国側がオロオロしている。私は起き上がり、吠えるとする。
「何するんですか!兄様の馬鹿!」
「兄様!?」
「お前が戦闘部隊に入ると思ってたのに入ってないからだろ!」
「え、喋った!?」
「入ろうとしたら医者がわりだからって下がってたんですよ!私で憂さ晴らししないでください!というか、なんで骨被って喋れないふりしてるんですか!」
「面倒だから」
「面倒」
「年長者として率いろとか無理だから。現地人に間違われねぇかなって。つーかそもそも、一人でうろちょろしてたら偶々会っただけだから、コイツらと」
そう言って骨を取った彼は兄である。まぁ相変わらず端正なお顔立ちで。千空くんがこちらをみる。
「ナマエの兄貴か?」
「そうです……武芸に秀でてる兄です。日和見ではなく完全に司くんや氷月さんについていたら完璧にヤバかった兄です」
「まぁ俺は武芸を教える立場かつ自分も振るえるってだけだしな……人を殺しちゃそれはもう芸でもなんでもねぇよ」


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「まぁ、医師免許もクソもないですが、お医者さんに師事していたというか、手伝うとかそういうことはあったのでその延長線上ですかね。もしかしたら応急処置は羽京さんの方がうまいかもしれません」
そう言いつつ設計図をもとに細工をしていく。まぁ、休み時間というか個人の時間だから別に構わないだろうか。兄は体力馬鹿組とやれ稽古だと遊んでいるが。
「二十歳だったら大学生くらいかい?」
「いえ……図書館で司書をしたり神社で巫女したりしてましたね」
「文系だね」
「そうですね。化学苦手なんですけど、手伝うしかなかったので」
苦笑いすれば、近くで休憩していた千空くんが「あー、やっぱり苦手だったのか」と口を開いた。
「でもナマエちゃん、色々理解してるよね?」
「そりゃあ理解はしますけど、苦手は苦手です」
「その時点でおかしいんだよなぁ」



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