2019/11/03
文アル思いつきログ
だってバサラとコラボしてたからさ……
・陽月さんちの息子が司書
「そもそも俺の家、徳川方寄りの思考だからなぁ。歴史書に関してもそういうのしかないと思う」
そう言って頭をかけば吉川サンと直木サンが、というよりはそこにいた文豪がキョトンとした。隣でサボっている館長が、ああそう言えばと口を開く。
「君の家は歴史がある家だったか」
「まぁ、そうらしいッすね」
「そんな家の人間が司書してて大丈夫なのか?」
「双子の長男ズが家継ぐので、俺と姉は自由ですよ」
直木サンの言葉に答えつつお茶をのむ。こりゃあ司書の話を聞くのも面白そうだな、と手帳を取り出した彼に「面白い話もないなぁ」と思う。
「俺の先祖を辿ると徳川家と石田の生き残りに行き着くらしいから、西軍東軍中間って言われてる。でも仲が悪いから基本東陽家と西月家って家に分かれてるらしい」
「……これは驚いたな。時代が時代なら君は華族というわけか」
森先生の言葉に今は平民ですよと答える。つーか、昔のこと言われても今は今なのだし、意味がないと思うがこの人たちにとっては違うのだろう。
「基本分かれてる?」
「そう、基本。たまに両家揃った当主ができて、それではじめて陽月って名乗れる。今の当主が陽月だから俺も陽月名乗ってるだけ」
「じゃあ司書の父親は大層できた人間ってわけだ」
「いや、家督継いでんのは母親。しかも遠縁から担ぎ出されたな。元はなんか一悶着あったらしいけど、爺さんたちがゴーサインだして今って聞いた。父親は近所の神社の神主」
「その一悶着が聞きたい」
「俺だってしらないんすよ」
「しかしながら、遠縁か。何故遠縁が担ぎ出されたんだ?」
「一族の特殊な錬金術を使えるかどうかだと個人的には考えてるけどしらないんだよなぁ。母さん今でも偶に『なんでお前が!』という末席の末席からの嫌がらせ受けてるし。笑って流してるけど」
俺的にも母親的にも「そりゃそう言ってくるよなあ」という話であるが、母親は一度断ろうとしたらしいが、前当主がやれと言ってしまえば断ることもできないのだろう。
「まぁ俺は一番下なんでいていないようなもんだし、自由気ままに司書してるって感じです」
御茶請けをつまむ。うむ、美味しい。ちなみに母さんの友人となればさらに「なんでそこ仲良くなった?」案件が出てくるのであるが、同じ高校だったと言われてしまった。さいですか。
「でもまたなんでそんな話に?」
「いやぁ、歴史物の小説を書こうと思ってな」
「へぇ、できたら見せてください。面白そう」
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と、言っていたら出来たのが読むからして母親の友人家にいる真田サンと伊達サンの話である。あれぇー?明治あたりの弾圧で婆娑羅モノ秘匿されなかったっけ?と思いつつ、どちらに投票するかと悩むという建前で頭を抱えた。
「司書?」
「これ、なんの資料見て書いたんですか?」
「絵巻物があってな。少し侵蝕されていたら浄化してしまったが」
吉川サンの言葉に「それ見せてください」と言いつつ、投票用紙に両方と書いて箱に入れる。吉川サンは首を傾げながらも持ってきた。箱に入ったのは絵巻物である。開いてみれば、なるほど葉月先生とことユリさんとこにいる暴走機関である。
「司書?」
「いや、これ、ちょっと館長と親類に報告します。この絵巻物、歴史的に超超貴重なモノ、なおかつ管理してる人が知らないかもしれないし」
そういいつつ、スマートフォンで母親に連絡を入れる。俺からの連絡が珍しかったからか返事がすぐにきた。
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「耀、元気にしてたか?」
そう顔を覗かせたのは母親である。あいも変わらず両親揃って老けないことで、とは盆正月に帰宅する俺の心境だ。こっそりと本日の助手である太宰先生が「司書のお姉さんか?」と聞いてきたので「母親」と返せば固まった。母親は首を傾げたが。
「てっきりサキさんあたりが来るかと思った」
「あぁ、サキは出張で離れているようで……葉月に至っては修学旅行の付き添いだしな。元気にしてるようでよかった」
そう俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でた母親は太宰先生に目を移した。
「息子がいつもお世話に」
「イヤっ、俺がっ、お世話になって、ます!」
「母さん、例の巻物はこっち」
母親にそう言えば、太宰先生に頭を下げてついてくる。太宰先生が呆然とこちらを見ていたのが見えた。
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「ふむ、恐らく、明治初期あたりでのサキの家のゴタゴタの時に持ち出されたと推測はできるなぁ」
巻物を見た母親が、龍虎だな、と苦笑いしながら告げる。館長は首を傾げた。
「持ち主がいる、ということだろうか」
「えぇ。しかし、残っていてよかったと思います。この巻物、江戸末期から明治あたりに弾圧された内容ですから」
「弾圧……」
「見るからに語られている歴史と違うでしょう?」
恐らく母親はそれ以上いう気はないし、館長も「そうだなぁ」と同意するだけで終わった。
「持ち主の家にはこちらから伝えておきます。恐らく、こちらにあった方が巻物も有意義でしょうから」
「あぁ、ありがとう」
「後、息子をよろしくお願いします。上三人と違って、無理してても隠すのがうまいので」
「なんだその評価」
==
「司書室で誰か寝てたけど」
「あー、それ友人だわ。来るなり猫ちゃんクッション〜って飛び込んでたから」
「なに、誰きてんの?」
「ナマエとネム」
「まじかよーいつのまに知り合ってんだよー」
「さっき」
「は?」
「いやさっき」
==転生して刀剣になった人、司書になった人、文豪になった人
・ナマエ……打刀。最年少記録を下と競っている。小豆とフラグを立ててるが逃げている。一門に入りたい。文学からきしだけど。
・ネム……打刀。最年少記録を上と競っている。極めた山姥切とフラグを立ててるが逃げている。一門に入りたい。文学からきしだけど。
・司……司書になってた人。友人が文豪としてあらわれてびっくりしているが、急にきた上二人にもびっくりした。最近は慣れた。
・仮名……文豪になった人。詩歌と随筆を少々。第三人生謳歌中。さすがに刀剣組が現れた時はびっくりした。
==
「あー、猫ちゃんクッション〜!」
「おいやめろ安眠妨害すんな!」
俺がひっぺがえすと二人はそう言ってジタバタする。どうやら司書室にある大きなクッションが気に入ったらしいが、そうじゃない。ぐずぐずと文句を言う二人の首根っこから手を離す。いたいだの、相変わらず乱暴だの言うこいつらは変わらないらしい。司書がやれやれとやってきて、他の文豪もなんだなんだと様子を見た。わぁ、イケメンがいっぱいとはナマエの発言であるが、そう言うこいつも美化されているのである。なんとなく、あぁ友人だとわかるのだが。ひょこりと顔を覗かせた花袋先生が戸惑っているのが見える。
「美少、……?」
「わー、ハニーフェイスくん、こんにちは、ナマエです、司と仮名がお世話になってます!」
「お、おう、」
「ナマエ、その人そう見えて年上だからな」
手を振る勢いで握手をしているナマエにそう忠告すればナマエは目を瞬く。そして、ゆっくり手を離した。
「司と仮名がお世話になってます。二人の友人のナマエです。以後よろしくおねがいします」
「よろしい」
「ネムでーす、よろぴこー」
そんな名乗りを上げたネムにヘッドロックをくらわせる。グェッと声を上げた彼は気にしない。ナマエがぴょこぴょこと、目をキラキラとさせて俺と司を見ている。
「ナマエ、どうしたの?」
「これが噂のいけめんぱらだいす!」
「ナマエ、無駄に警戒される発言はやめなさい」
「えー……えー、事実じゃん」
==お手伝いになったよ!(ちなみに二人は長期現代遠征中および高校生のふりをしている)
「「閃いた!」」
「作者の考えをきく問題を本当に作者に聞く馬鹿がいるか」
宿題をしている二人にそう釘をさす。二人はピシリと固まってこちらを見た。なんで分かったの、と言いたげな顔に俺は息を吐く。手元には現代文の宿題である。古典の宿題はさっさと終わったというのに、現代文が進まないのを見ると苦手なようだ。普通逆ではないだろうか。
「さとはるせんせー、つかさが意地悪言うー」
「こら、佐藤を巻き込んでやるな」
「つーか、飽きた」
「飽きるな、宿題をしろ」
「てめぇは長谷部か」
そう言って椅子を漕ぎ出したネムを見て、司が「何しても絵になる」と言った。確かにそうなのであるが、甘やかすのはどうかと思うのだ。
==ちなみに数学は館長アカアオに聞きに行く
「さとはるせんせ、だざいせんせが苦手なの?」
そう首を傾げてみせたその人に、そう言うわけじゃないんだが、と目を逸らした。少年とも少女とも見えるその人は俺の返答に目を瞬いて、ふぅん、と呟くともう一度首を傾げた。
「そうしていて、後悔はないの?」
ぐっさりとくる質問である。何も知らない彼(もしくは彼女)だからできる質問でもある。まっすぐな目で問いかける子供に、何言ってるんだ、と苦笑いするしかなかった。子供はもう一度首をかしげて、まいっかと納得するとそのまま駆け出しーー仮名先生に怒られた。
==
そもそもこちとらもう人間ではないのであるから、似たような感性は持っていても違うのだ。人間であった時よりもモノであった時間の方が遥かに長いのである。だから、(外見)年齢と発言が食い違うのは仕方がないと思うのだ、とは思うが高校生に化けている現状で告げることはない。ぴこぴこと主に連絡を取りつつ、巷で流行りの音楽をきく。そうしていればただの高校生だろう。とりあえず主からの返事を読んでスタンプ爆撃をし、隣にもたれるようにする。お、と声を上げたのは菊池先生だ。山本先生が、こら苗字、はしたないと怒った。
「なにしてるんだ?」
「遠く離れた保護者に連絡〜」
そう言いつつもたれていた菊池先生を見上げる。こちらを見下ろした彼は「相変わらず顔が良い」といつものように褒めてわしゃわしゃと私の髪を乱す。
「お前達見てると男とか女とかどうでも良くなるな」
「私達自身どうでも良いと思ってるし、周りも結構どうでもいいって思ってる節はある」
主はまぁ性別という概念はあるが、私やネム、その他刀剣にあるかは謎である。どうでもいい、もしくはどっちでもいい、が答えかもしれないが。奥からやってきた仮名が私の様子を見て口を開いた。
「ナマエ、菊池にもたれるな」
「えー」
「えー、じゃない。えー、じゃ。メッ」
「私は幼児かな?」
そう文句を垂れながら起き上がる。
「いつまでもブーたれてんだからお前は幼児だろ」
「むっ」
「……いつも思うんですけど、仮名先生、いつ苗字達と知り合ったんですか」
その問いに、彼は目を瞬く。そうして夢でなんで変な返答をするから不思議ちゃん認識になるのだ。彼は私の頭をグリグリと撫でながらまた口を開く。
「お前達が妄想だと決めつけてた奴だよ」
==仮名の随筆にはいない人物(司、ナマエ、カナ)が出てくるというか回想に現れる。
「太宰せんせ、そんなこといわないで」
さめざめとナマエが泣いている。死にたいと言った太宰に向かって、さめざめと涙をこぼしている。ぽかんと目を見開いた俺たちに、ナマエはその涙を止めることない。それにさえ悪態をついた太宰に、ナマエはさらにメェメェと泣いた。太宰がつられたように涙を流す。そうしてこだまし始めた泣き声に、俺たちは間に入るのだが。ちなみに太宰は医務室に入って補修されたら元気になったが、ナマエはしばらく猫のクッションに埋もれていた。
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