2020/01/08

年末年始没ネタ祭 9 pkmnE

ギーマさんと仲良しな大人のお姉さん曰く、私は迷惑だそうで。私から離れたくてアローラに来たらしくって。ギーマさんにとって私は邪魔でいらないそうだ。その言葉を悶々考える。そりゃあきれいなお姉さんの方がいいわな。それに、だから置き手紙だけ置いていったんだろう。色々説明がつくそれに、よし、帰ろう、と決心がつく。そして、私があの席にいる限りきっと彼はイッシュに帰ってこないのだと理解してしまった。ならば、そろそろ親元を離れるべきなのだろう。
「優しさにつけこんじゃったなぁ」
そう頬杖をついて外を眺める。外は私の気持ちなんか関係なく快晴である。

「そろそろ、帰ろっかなって思って」
クチナシさんにそう告げてみる。何やってんだ嬢ちゃんとやってきたしまキングは私の隣に座ったのだ。
「帰る?イッシュにか?」
「うん」
「まだ休みはあるんだろ。なんでまた」
「うーん……旅に出よっかなって!」
ニコリと笑ってそう告げる。クチナシさんは目を瞬いて私をみた。だって、そうすれば、そうすれば。ぐるぐると回る考えに口を噤む。
「何かあったのか?」
「何もないよ」
そう言って海を見る。問うような視線に、私はもう一度何もないよ!と笑って海に飛び込んだ。ざぷん、と波がたつ。水中にいたポケモンたちが驚いたようだ。ごめん。なんかモヤモヤしちゃってさ。続けてざぷん、と入ってきた誰かは私の服を掴むと近くの浅瀬に引っ張り上げた。クチナシさんか、と思えばギーマさんである。
「ナマエ、この辺りは流れが早いから飛び込むなと言っただろう」
怒ってらっしゃる。その言葉に、うん、とだけ素直に肯く。やっぱり嬢ちゃん何かあったんだろ、とクチナシさんが声をかけた。
「何にもないよ」
「何か?」
「嬢ちゃんがイッシュに戻って旅に出るなんて言うんだよ」
クチナシさんの言葉に、ギーマさんは私を見下ろす。でもそれはかけてきたあのお姉さんにより止まった。彼女はギーマさんの手を引くと、私を冷たい目で見下す。私は先に戻ることだけを告げて引き返す。おい、とかけらた言葉は無視をした。

迷子である。どこだここ。フラフラ歩いていたのが悪いけど。森の中だろうか。海水でべっとりついた服が熱を奪うのか、寒い気がする。というか歩くたび体力失ってる気がする。寒い。震えが止まらない。近くの草むらで丸くなる。リン、とベルの音が聞こえた気がした。

パチリと目が覚めたら日が昇っている。何度か目が覚めた記憶もあるが、どれくらい時間が立ったのかなんてわからなかった。帰らないと、と体を起き上がらせようとしても、力がでなくて草むらに戻る。なんだこれ。そう思っていればまたベルの音がなった。見上げれば多分ポケモンである。こちらを見下ろした彼もしくは彼女はいくらかのきのみを落とした。ありがたいけど食べれないのがいまだ。体は体力を求めて緩やかに目を伏せる。もう一度ベルの音がした気がした。

目が覚めると見知った場所だった。近くにいるレパ様は私が起きたのを察したのかひとなきすると部屋をでた。起き上がろうとしてもできない体は今もまだジリジリと体力を削られている感覚がする。パタパタと入ってきた足音は聴き慣れた音だ。
「ナマエ、目が覚めたんだね」
そう呼ばれた声に彼を目線だけで見る。どろりとした視界に彼はいる。
「きのみジュースは飲めるかい?」
尋ねた言葉に返事もできない。私はまた目を伏せる。寝てはいけない、と怒られてしまったけど。
「飲むんだ」
そう告げられても無理なものは無理だ。ピクリともしない体は動かないのである。目を伏せれば抱き上げられた気がする。そうして、口に、何かが当たったような感覚がした。
「ナマエ、口を開けるんだ」
その言葉に薄らとくちをあける。流れてきた甘い何かを頑張って飲み込んだ。

==

死ぬかと思った。いやぁ、フラフラである。体が動かないのでセレビィよろしくふわふわ浮いてる今だ。

==没



「噂のナマエさん?」
噂ってなんだってばよ。アセロラちゃんの言葉に首を傾げる。クチナシさんも「そうだ」と頷いた。なに、噂ってなに。ハテナを浮かべていれば、アローラ、と聞き慣れたーーしかしながら随分と聞いていない声が聞こえた。バッと振り返った私はそこに彼の姿を見つけると、アローラ!!と言いながら飛びついた。
「……少しは大人になったかと思えば……背丈と格好だけかな?」
そう笑った彼は……んん……?……なんかやつれてない?なんか疲れてない?大丈夫?儚げキャラが追加されてない??
「ギーマさん、大丈夫?」
「何が」
「今にも死にそうな顔してない?大丈夫?お疲れモード?手伝えることがあれば手伝うよ?きのみ食べてる?」
そうギーマさんを見上げる。彼は私を見下ろすと頭を撫でた。なんだ、それくらいで誤魔化されないぞ。手を伸ばしてギーマさんの頭を撫でれば、やれやれと息を吐かれた。
「クチナシ、今日はナマエも来たことだし、ゆっくりさせてもらうよ」
「あぁ、そうしな」

==

「噂のナマエさんの噂ってなに」
「ギーマが酔うとお前さんについて話すからな。アセロラにとっちゃ噂のナマエさんだ」
「えっ……えっ、変なこと言われてないよね!?」
「言われてないから心配するな。お前を心配して、だ」
ワシワシと頭を撫でた彼はきのみジュースを恵んでくれる。きのみジュースうまうま。
「心配するなら連れてきてくれてもよかったのに」
「うん?賭けに負けたから置いてきたってきいたが……」
なんだそれ、初耳だぞ。

ギーマさんを酔わしてことの真相を聞こうとするじゃん?押し倒されるじゃん?パニックだよね!意外とチカラ強いんだーと現実逃避しつつギーマさんを見上げる。そっと私の顔を撫でた彼の目には感情の色がでている。ナマエ、だなんて愛しそうな声で呼ばれてみろ。顔に熱が灯るんだぞ。細い指が、私の頬をなぞり、唇をなぞり、髪をなぞる。ひえっ、イケメンだから許される奴だ。
「ナマエ、私のいないイッシュはどうかな?」
「うっうっ、ギーマさんは意地悪だぁ、置いていったくせにそんなこと言うんだから」
「……レンブ達がいるだろう?」
「ギーマさんは特別なんだ、ギーマさんがいなきゃやだ」
これ私も酒飲まされた気がするよね!というかギーマさんの方が素面な気がする。すり替えたなこんちくしょうめ。
「特別?」
「言わないもん、言わない、だって言ったらギーマさんまたどっか行っちゃう……」
「行かないから言ってごらん」
この人はすぐそうやって誘導する。置いていったくせに。
「、ギーマさんは大事だから、やだ」
「大事?モノみたいだな」
「違うもん……好きだから、やだ」
「それは家族としてかな?なら、寂しがるのもわかるか」
この人は意地悪だ。そうじゃない、と首を小さく振る。彼は、どう違うのか言ってごらん、というが、それを説明できるほど、私はこの感情を理解していない。でも言わなければまた置いていかれる気がして、彼の服をつかんだ。
「ギーマさん、特別で大切で大好きだから、そばにいないとやだ」
伝われ。そう願いながら目をつぶって口を開く。彼は私の頭を撫でる。オレもだよ、と溢された言葉にゆっくりと目を開く。近くにあったその顔には朱がさしている気がした。
「オレもナマエが大切で特別で大好きだから、そばにいないと困る。が、君はこんなドロドロとした感情を押し付けられたら逃げてしまうだろう?」
「逃げないよ」
「本当に?」
「うれしい、から、にげないよ」
顔が赤い自身がある。彼は目を見開いて、そうか、と笑みを深めた。ならナマエはオレのものというわけだな、と溢された言葉に心臓がうるさい。

==

「押してダメなら引いてみろ、と同僚に言われてね」
「まず兄ちゃん押してもないだろ」
「まぁそこは言葉のあやさ。ナマエが私を追ってくる前にどういう気持ちかを理解したら私の勝ち、ということさ」
「兄ちゃん、拗らせてんな……」
「拗らせたのはあの子なのだから、責任は取ってもらわないと」
「もしあの嬢ちゃんが違う意味ならどうすんだ」
「もう彼女のもとにはいかない。それだけさ」

==

「ギーマさん、お酒すり替えたな」
ムーッとしながらギーマさんをみる。彼はニコニコ笑いながら「元はといえばナマエが悪いからね」と言われた。うるせいやい。
「オレを酔わしてどうしようと思ったのか……」
「クチナシさんが酔ったギーマさんが私のこと色々いうっていうから……」
「ナマエ、オレはクチナシの前で酔ったことはないぜ」
「いちまいかまされた!!」
だまされた!とギーマさんをぽこぽこしておく。いや、ギーマさんは悪くないけど!

「クチナシさん、騙したな」
ギーマさんの背後からそういえば、クチナシさんはこちらを見た。
「なんだ、兄ちゃん賭けに勝ったのか」
「おかげさまでね」
「!もしや二人はグルなのでは……!これだから悪タイプ使いは……!」
「嬢ちゃんは悪タイプ使いじゃないのか?」
「あぁ、彼女は複合だね。イッシュの四天王が先生みたいなものだから……くさタイプには特別好かれやすいようだけど」
「あん時のパートナーもくさタイプだったな。なんだっけか……から……?」
「カラコロちゃん!マラカッチの、カラコロちゃん!」
ムッとしながら告げる。ボールから現れたカラコロちゃんもムッとして抗議をした。
「子供みたいなやつだなぁ」
「そう見えるだろ?でも、そうじゃないのさ」
なんだその答えは。

==

「く、くもくもくもくも!むりむりむりむり!」
そう一目散に撤退をきめる。自分よりでかいんだぞ!!!無理に決まってるだろ!!!むしポケモンだいたい平気だけどこれはむりだ!!!あと相性わるいかんな!逃げる。なんなら走らずに浮いて逃げる。そこにいたクチナシさんとギーマさんの後ろに隠れた。なんだ?と首を傾げられたが。
「く、くも!!!」
「クモ?」
「でっかいクモ!!!!むり!!!!食べられる!!!こわい!!!」
「……オニシズクモにでもあったかな。でも、ナマエ、むしポケモン平気じゃなかったのか?」
「あの規模はむり、あの形であの大きさはむり」
ブンブンと首を左右に振る。

==没


バニィなおねいさんに誘われてポケモンミュージカル行ったらめちゃくちゃ楽しかった。マラカッチのカラコロちゃんもノリノリで帰ってきてもマネをしてダンスしている。可愛いの極み。あんまり煩くするとシャンシャンうるさいとギーマさんのポケモンに怒られるのだけど。ちなみに試しに私が歌うとカラコロちゃんはリズムをとる。可愛すぎかな??これはポケウッド狙えるな??

==

「ポケッツやってたのはアイツと共同だぞ」
クイッと指差した俳優してる同類ーーネムに若干殺意がわく。やめろ。やめてくれ。さすがあくタイプ。やることなすこと私のヒットポイント削る。あれは過去の過ち……ポケモンでこちらの世界のミュージカルを演じたらどうなるかを検証したのだ。評価されたからなんか伝説になっている、らしい。ちなみにギーマさん達には秘密にしてたのに恐らくバレている。だってアデクさんに「ナマエはバトルじゃなくてそっちか」的なことを言われたしな。メイちゃんとキョウヘイくんが目をキラキラさせている。ちなみに、カラコロちゃんはめちゃくちゃ可愛かったです。ちなみにめちゃくちゃ根を回したからな。ちゃんとスキンブルシャンクスの役は車掌コンビのポケモンから抜粋したから。マキャヴィティはギーマさんのとこのドンガラスじゃないドンガラスに頼んだから。泥棒コンビ?チョロネコちゃんとゾロアちゃんですね。カラコロちゃんはねぇ、劇場ポケモンしたよ。
「本当ですか!」
「さぁ?」
そう私がしらばっくれれば、二人はギーマさんをみる。
「本当ですか!ギーマさん!」
「さぁ?私は知らないが、一ヶ月ほど誰かさんが忙しくしていたのも、その前に騒いで私のレパルダスに怒られていたね」
「あれは違いますぅ。私が歌ったらカラコロちゃんがダンスするのが可愛からあそんでたんですぅ。あと私が言わないからってギーマさんに話振るのは如何なものかと思う」
「シキミさん達ならいいですか!」
「そういう問題じゃないよ」
ガックシと肩を落とす。トウコちゃんが何か思い当たったのか、「あ、地下鉄が一時期混んでたね」とにこやかに笑った。あぁ、そういやとトウヤくんが口を開く。
「ポケミュージカルでドリュウズがどうのこうのって。サブウェイマスターが言ってたね」
「最終的に見れなかったって私達が怒られた思い出」
「それは君たちが連日車掌サンのとこに通ってたからでは。一時期君たちポケモンリーグにも狂ったように顔出してたじゃん。チャンピオンなのに」
ムッとしながら口を開く。
「私だって根に持ってるんだぞ、尽く君たちがアポなしでくるから何回予定を蹴られたか」
「よくそんなことを言えたものだな。チャンピオンロードでエリートトレーナーと仲良くなって遊びに行っていたのに」
根に持ってる。ギーマさんが根に持ってる。いやだって、わがまま言える感じじゃなかったじゃん?みんなめちゃくちゃ疲れてたじゃん?遊びにいこうかっていわれても体休める方が先じゃん?元気な私は遊びに行くしかないじゃん?お世話はしたぞ。ソファで眠りこけるからベッドに移動させたりしたぞ。
「だってリーグにいても邪魔でしょ?」
「でた、ナマエのたまにでる謙虚」
「たまってなんだ、私はいつも謙虚だぞ」
アイリス嬢の言葉にそういう。
「そういうとこがちょっと残念なのよね」
「まじめにしなきゃいけない時はまじめにちゃんとしてるよ。というか残念ってなに」
「ナマエ、黙ってたらモテるでしょ」
「喋っててもモテるわ、失礼な。でも黙ってた方がモテるのは事実だよ」



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