2018/01/30
↓学園怪奇譚 四というか断片
目が覚めたら家だったし、めちゃくちゃ露伴先生に心配された。学校も休むように言われてしまった。
「あの化け物は、お前の家族を襲ったのか」
そうポツリと告げた露伴先生に、そうです、と小さく声をかける。ここに来た瞬間、父親に庇われたシーンから始まるのだから困ったものだ。館長からの通信がなければ対応できずにここにはいないだろう。まぁ、家族は失踪扱いで『私だけ』が取り残されーー親類でも一匹狼だった露伴先生の元に預けられたわけだ。
「言っても誰も信じないでしょうから、黙っていたんです。最悪はオカシイ人と言われて病院ーーはまだマシか。座敷に閉じ込められ可能性もありますからね」
ぽん、と頭に手を乗せられる。よく耐えたな、と私をぎこちなく抱き寄せ彼はぽつりと口を開く。
「よく生き残った」
その言葉に私は。
==べつに露伴先生に浮気とかじゃないよ。書いたら出るかなって。ちゃんとさとはる先生書くよ(うわごと)
インクで汚れてしまったらしい下駄は、昨日のそれが夢ではないことを示す。最後に落ちていたそれをつい拾ってしまったわけであるが、真白だったそれは黒く汚れてしまっていたから、手持ちの材料で整えてしまった。白く塗られていたそれを黒にして、華やかな桜の柄を入れる。切れてしまった鼻緒も桜色の可愛らしい柄のものに変えて見たが、好みであるかはわからない。
「……勝手に何してんだか」
そう頭を抱えて、下駄を鞄に忍ばせる。これが同級生にバレて仕舞えば揶揄われるのはみえているが。
=
1日休んで登校する。クラスメイトに心配されたけど、実際は露伴先生と仲良く本読んだり話したりしかしていないから元気なのだけど。さてと今日も平和だったと授業がまだある四人と別れれば、門あたりでなにやら女子生徒が騒がしいのに気づく。なんだ?と首を傾げれば、そこには一人の男性がたっていた。見知った後ろ姿である。私に気づいた彼は難しい顔から変わり、苦笑いを浮かべてひらりと手を振った。
「こんにちは、この前ぶりですね」
「ああ、そうだな」
「如何されましたか?」
そう首を傾げれば佐藤さんはまた苦笑いをする。
「下駄を拾ったから、持ってきたんだが」
「本当ですか?ありがとうございます」
「いや、だが、ちょっと汚れていたからなおそうとしたんだが……」
そう彼は困ったような声を出して、鞄から下駄を取り出す。漆塗りされたそれには桜の模様が施され、切れた鼻緒も可愛らしい桜色のものに変わっていた。……この下駄、この世界では両親からもらったもの、とされてるが、本の外で本物の佐藤さんがかってくれたものである。汚れて捨てることになるとは覚悟していたけれど、可愛らしいものに変えてもらえるとは。
「……嬉しい、ありがとうございます」
そうヘニャリと笑う。周りがなんか言ってるが気にしない。この世界の佐藤さんは目を瞬いてわたしをみた。履いていた靴を脱いで、下駄を履いてみる。うむ、ぴったりだ。からころと音を鳴らしながら回ってみる。
「似合います?」
そう尋ねれば佐藤さんは口元に手をやって目線をそらしながら告げた。
「あぁ」
「ナマエ、不純行為じゃなーいー?しかも、年上!」
そう投げかけてきたのはクラスメイトである。それにとりあえず「家庭教師の大学生の方ですよ」と返して、彼をみる。
「お礼がしたいです、お茶でも如何ですか?」
==
・司書の行動は各分裂した本に書かれてるとかそんな感じ。
「乱、その本いい加減見せてくれないか」
「だーめ、いいところなんだから」
「なにがいいところなんだよ」
「今ねー、主が少女漫画にいるみたいだから」
アカの問いかけに乱がそう答える。少女漫画?と首を傾げれば、今本の中で春夫とデートするとこ、という言葉を告げられた。
「……は?」
「お前さん、たまにその声色出るよな」
そうカラカラと笑った若山に、うるさい、とだけ返す。菊池が首をかしげた。
「ナマエの設定はどうなってる?」
「化け物に家族殺されちゃった名家の女の子」
「もっと詳しく」
「化け物に家族殺されちゃった名家の女の子の主は、親戚の人に引き取られるんだけど、この前は親戚の人といい感じだったし、大学の教授とか大学生とか出会いも色々あったし、春夫とデートしてるしで、もう、続きがきになる〜」
「乱、やっぱり貸してくれ。潜るから」
「だーめ!」
「ちなみに配役はどうなってる?」
「今主のお父様してるのは露伴だよ。林太郎は大学教授でこの前知り合ったし、寛は春夫と龍之介と大学生してる。主の会派の他の人はまだ出てきてないなぁ」
「大学か、いいな、楽しそうで。俺も潜りたい」
「だーめ」
==
按司が三面鳥と仲良くなったのは予定調和というか、そういうものだろう。私も朔太郎君や室生さんたちと仲良くなったし、棋院は尾崎先生や芥川さんと繋がりができたみたいである。そんなこんな国図学院の使われていない茶室――むしろ私達が陣取ってるから使われない茶室に他校生の三面鳥と朔太郎君、室生さんがいるのだから不思議な感じだ。
茶室でたてるのを諦めたナマエがお盆に器を乗せてやってくる。
「五人は抹茶オレでよかったですか?」
「あ、どうもお構いなく」
「オレは抹茶」
「按司には聞いてないです」
そう言ってナマエは抹茶オレやら抹茶を置いていく。最後に白い箱を持ってやってきてそれを開ければ練り切りが入っていた。
==みたいな感じで協力してくれる、みたいな
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