2021/06/21
文アルサクラ
「ナマエってどこで働いてるの?」
そう尋ねた友人に私は本を捲るのをやめて彼女をみた。いや、軍部は軍部ではあるのだが、劇場にいたりなんやかんなするのが私である。なんの因果か大神司令でも大河くんでも神山さんでもなく私が帝国華撃団を率いる隊長になっているのやめてほしい。男女平等の時代だからっていうが、前隊長がやらかしたとか知ってるんだぞ私は。ちょっと救いなのは月組が軍学校で一緒だった別の友人が月組隊長をしてくれてることだろうか。まー、女の子達は可愛いし、すったもんだのうえで私を慕ってくれているのは良いが、たまには一人でのんびりしたいがためにこうして図書館にくるのだ。
「ちょっと言えないとこ」
「ぐおお、やめろその返答は。私も言いたい」
「名無はどこで働いてるの?」
「ちょっと言えないとこ!!」
「お司書はんが働いてるんは帝国図書館やで。夢見たらあかん」
「夢くらい見させろーー!」
オダサクさんのツッコミに友人である名無が発狂した。今日も愉快で仲良しで何よりだ。
「でもホンマ苗字さんどこで何してんの?たまにしかこおへんやろ?転生の才能もあるんやしもうここで働いたらええのに」
「うーん、転生ができたのはたまたまだろうし、私は錬金術師ではないですしね」
「私に弟子入りしていいよ!」
「えー……」
そう言いつつコーヒーを飲む。いや、錬金術云々も知識としてあって損はないとは思うのだが、これ以上業務を増やすと死ぬ。多忙で死ぬ。
「まーた図書館の勧誘うけてんのか?」
「服部」
扉の方を見れば月組隊長の服部がいた。連れてきてもらった先生にお礼を告げた服部は、私の方へくる。私服というよりは私服とみせかけた任務に着る服だ。
「それ以上業務抱えるとお前多分死ぬぞ」
「うーん、それもそうなんだなぁ。で、服部、何用?私が休みの日、なおかつここにいる時に来るの珍しいね」
「デートのお誘いだ」
そうキリッと格好つけた彼に、んなわけあるかい、と頭を叩く。いてっと、言った彼に、で?と尋ねれば彼はやれやれというふうに口を開く。
「なんでお前は俺に対して当たりがきついんだ?お嬢さん達なら優しいのに」
「いや、服部は楽だからつい……」
「そうかいそうかい」
服部はそう言って私の耳元に口を寄せる。
「例の降魔の情報がでた」
「……わかった、戻る。西と東の区画の様子をみてきてくれ」
「西の区画?」
「あの降魔、よく西の区画に現れるだろう。それが陽動のつもりなのか、馬鹿正直に西を狙っているのか判断ができかねる」
「わかった、月組に指示する」
「助かる」
そう言って本に栞を挟み、名無をみる。
「ごめん、名無、ちょっと急な仕事が入った。落ち着いたらまた来るから置いといて」
「わかった」
「いやぁ、悪いなぁー、名無さん、先生。苗字を借りていく」
肩を組んだ肘打ちをする。うずくまった服部をおいてそのまま外に出た。走って追ってきたけど。
ちなみにその日中に戻るのは無理だった。残念。
=°
別のタイミングである。いやぁ、図書館で優雅な休日してたら降魔が降ってきて笑うしかねぇわ。とりあえず全員退避する様に告げたけどこれモビルス……間違えた、これ光武なしでいけるか?まぁやるしかねぇわな、と逃げ遅れた太宰さんを庇うしておく。これは好感度があがってしまった。見上げた彼に首をかしげる。
「大丈夫ですか?」
「あ、あぁ、」
「とりあえず佐藤先生のところまで走りましょう。走れますか?」
「腰が抜けて」
そう言った彼をお姫様抱っこしようとしたら、降魔がこちらにやってきたので持っていた銃を取り出し降魔をうつ。お清めしている弾だから動きを多少止められるだろう。のけぞり動きを止めたその隙に太宰さんをお姫様抱っこしながら走る。近くにいた佐藤先生に押しつけて、背中を押した。
「ここは私に任せてください」
「だが、」
「大丈夫です。はやく」
そう言いつつ通信の術式を展開して耳元に触れる。
「服部、司令、図書館に降魔がでた。周りの安全を維持するために発砲許可前に発砲しました」
『それは仕方あるまい。花組を今から向かわせる。持つか?』
「持たせます。併せて抜刀許可もいただけると嬉しいのですが……」
『わかった、許可する』
その言葉に腰についた二振りの刀を抜刀する。そうして降魔の振り下ろした刃を防いだ。
「佐藤先生、早く太宰さんを連れて行きなさい!」
その言葉に彼は弾かれたように太宰さんを連れて避難区域に走り出す。この雑魚というかこういう降魔だけならいいのだが、恐らく違うだろう。ううん、アニメ加山さんルートにはなりたくない。と、思いながら対応していたら部下がきた。
あらかた片付いたので、勝利のポーズもそこそこに避難区域にむかう。ひょこりと顔を出せば、見るからに安心された。特に佐藤先生と太宰さんが。友人差し置いてだきついてきた太宰さんの背中をぽんぽんする。
「苗字ーー!よかったーー!うぅっ、俺、おれぇ」
「皆さん無事そうで安心しました」
「それはこちらの台詞だ」
「ナマエ、話聞いて心配したんだからねー!!」
そう叱った友人に私は苦笑いをしておく。
「でも、苗字、お前なんで拳銃持ってるんだ?警察かなんかか?」
秘密、と言いたいけど、あらぬ疑いがかかりそうである。うーん、と思っていれば、苗字大尉、と呼ばれてそちらを見た。
「こんなところにいらっしゃったのですね。……あら、ごめんなさい、お話中でしたか?」
「構わないよ。どうかしたかい?藤くん」
「いえ、貴方が帰ってくる素振りがなかったので全員が貴方を探しているんですわ。早く戻ってこないとまた怒られますわよ」
「わかった、戻るよ。ありがとう」
「あら?それだけ?」
「……わかったわかった、エスコートするから少し外でお待ちください神崎家のお嬢さん」
「よろしくってよ」
ふふふ、と笑った彼女にため息を一つつく。こちらを見た周りに、また休みの日に来ていいかな?と言えば刻々と頷かれて安心した。
==
ううーん、警護、警護ねぇ、と思いながら司令を見る。降魔が帝国図書館の何かを狙っている可能性がある、らしい。何かってなんだろうか。有魂書か何かだろうか。
「苗字、多忙なところ悪いがしばらく図書館に顔出してやってくれねぇか。こっちはまだ練習中だしよ」
「私は構いません。友人がいますしね」
「お前の顔の広さはいつも驚かされるな。あとはお嬢達の説得なんだが……」
苦笑いした彼に私は目を瞬く。
「ということは泊まりがけですか?」
「あぁ」
「服部は?」
「アイツにゃアイツの仕事があるからな。が、まぁ、そうだなお前と交代要員とでも考えておく」
「ありがとうございます。猿飛君でもいいですよ」
「服部が妬くぞ」
「なんでそうなるんです?」
そう困った顔をする。彼は苦笑いみたいなものを浮かべたが。
「あとは海軍の服で行ってくれねぇか。お前、陸軍にも顔効くだろ」
「一部はね」
「陸軍がデカいツラして騒ぐらしいんだよ。あそこは俺たちみたいな軍の機関じゃないからな」
苦い顔をした彼に、私は首をかしげる。陸軍の人はそんな人はあんまりいなかった気がするが。私があった人がそうだったということだろうか。いや、待てよ。私がそもそもここにくる原因になったのは確かここにいた(問題を起こした)元隊長が陸軍に移籍したからと聞いたが。
「えっ、まさか」
「ノーコメントだ」
司令はそう言って目を逸らした。えっ、それ答えでは。
とりあえず舞台を楽しみにしていると言って、海軍の制服きてそのまま図書館に向かう。ひょこりと顔を出せばもう陸軍が問題を起こしていた。おいおい、と思いながら振り落とされたグーを掴んで止めさせる。
「何しやがる!いい度胸じゃねぇ、か、」
「軍の顔に泥を塗る行為はやめていただきたい。貴方の行為は善良な市民に暴力を振るう許し難い行為だ」
「てめぇは海軍の……なんで海軍がこんな場所に……あぁそうかい、左遷されてきたか!この女狐が!」
ううーん、女だからこの手の人はたくさんいるんだよなぁと思う。面倒くさい。とりあえず面倒くさいので殴られかけていた人を助け起こす。大丈夫ですか?と聞けば、目をパチパチさせて「ああ」と頷いた。
「申し訳ございません。同じ軍人として彼の行いを謝罪いたします。念のため医務室へ」
「おい、後ろ……」
振り落とされたグーをノールックでパーで受け止める。ジャンケンならば私の勝ちである。力を込めて、睨めば「この女狐が!」とまた告げた。
「また尻尾を振りにきたのか?どうせ色仕掛けで落としたんだろう。女はいいよなぁ、腰振って喘げばいいんだからよ!」
「貴方がどう言おうが勝手であるが、貴方の発言は陸軍の品位を落とすだけだから口を慎んだほうがいい。私は気が長い方でね、貴方のその行為行動を陸軍の上層部に掛け合うのはまた今度にしてあげようじゃないか」
そう言ってボイスレコーダーをみせる。いやぁ、時代の利器は便利便利。彼は見るからに顔色を悪くしたが、お前のような女狐の話を誰が信じるかと言って立ち去った。
「反省の色がないな……」
「見かけない奴だと思ったが、そこにいるのは苗字か?」
「森先生こんにちは」
「位は聞いていたが、現役の海軍だったのか。驚いたな」
「威圧する感じになるので伏せたかったのですが……」
「君にそのつもりがないことは理解できるから大丈夫だろう。もしや、館長が言っていた人物は君か?軍から研修がくるとか……」
「あー、それは多分私です。森先生、すいません、彼殴られたようなので手当てをお願いできますか?」
「これくらいはなんともない」
そう首を左右に振った彼に、跡になっては大変ですから、と言えば彼は渋々頷いたのだが。
「研修として海軍から来た苗字さんだ。みんな色々思うことがあるかもしれないがよくしてやってくれ」
まぁ、軍と文学者って相性良し悪しがあるからなぁ、と思う。とりあえず、きちんと立って帽子を外す。
「帝国海軍中尉の苗字ナマエと申します。しばらく研修としてこちらに厄介になることになりました。よろしくお願いします」
===
「コナン・ドイル?」
「そ!あの……」
「失われた世界のコナン・ドイル!?」
わー!と個人的に舞いあがって彼の手を取る。なにやら転生とやらで文豪を蘇らせている中にコナン・ドイルがいたのだ。
「チャレンジャー教授シリーズは小さな頃から何度も読んでいて、特に失われた世界が大好きで、」
「ナマエ、ナマエ、落ち着いて、ドイル先生驚いてるから。ドードー」
「おっと……ごめんなさい」
「いや……」
「ナマエはドイル先生好きって聞いてたけど、シャーロキアンじゃないの?」
「ホームズも今となっては好きだけど、昔は母親に読むのを禁止されてたからね。父親が冒険小説が好きだったからもあると思うけど、私も推理物より冒険者が好き。7歳のクリスマスにサンタクロースが持ってきたのが失われた世界だったからそれはもう本がボロボロになるまで繰り返し読んだよ」
そう友人に説明する。彼女はそうだったの!?と叫んだ。そうなんだよ。
「てっきりシャーロキアンだと思ってた。乱歩先生とも話してたし」
「読んだからね。ホームズも好きだよ、でも冒険小説の方が好きっていうだけ」
「へぇー」
==
「ナマエさん、聞いていません!」
ふるふると震えながら抗議にやってきた花組の一部に苦笑いをする。どうやら司令の説得は不発に終わったらしい。まぁまぁと落ち着かせながら、しばらくの間だけだよ、と言っても彼女達は納得しないのだろうが。
「司令や服部から何も聞いていないかな?」
「聞いてません!」
「おかしいな、説明があるって聞いたんだが……もしや、説明を聞かずに飛び出してきたのではないだろうね」
そう促せば、ウッと固まるあたり聞かずに飛び出してきたんだろう。中庭で話すか、とおいでと手招けば彼女達はついてきた。とりあえず中庭のベンチに座らせて、ここが降魔に狙われる可能性があることと、陸軍の一部が顔を出していること、その関係で今回の休演期間はこちらにいることを説明する。なっとく半分不服半分というところだろう。
「まぁ、基本的にここで友人を手伝いつつ服部が運んできた雑務をこなしているから、ここに会いにおいで。まぁ一応週末には帝劇に帰るつもりではあるよ」
苦笑いしながら彼女らの頭を撫でれば、彼女らは顔を赤くして頷いた。まぁ、多分書類を運ぶ服部に敵意が向くと思われるが。すまん、服部。
「あぁ、ここにいたんだね、苗字……おっと、お取り込み中だったかな?」
「いえ、すいません、山本先生、勝手に持ち場を離れて」
「君の部下、にしては華やかな面々だね。確か帝国歌劇団のスタァたちじゃなかったかい?」
「海軍からそちらにも出向してるんです。大きな船に乗って演習は年に一度あるかないかです」
「あぁ、そうか、確か私の時代にもそういう部隊があると噂があったけれど……ふむ、君はそちらの部隊にいるんだね」
ばれていら。苦笑いをしながら頷いておく。まぁ、花組に腕を引っ張られて怒られるのだが。
「ちょっと、ナマエさん、誰ですか。まーたたらし込んだんじゃないでしょうね!」
「あのな、君たちは私を何だと思ってるんだ」
「極度の人たらし」
「男女兼用ジゴロ」
「おや。気をつけようじゃないか」
「山本先生が本気にするだろう?」
こら、と額にデコピンをする。いたた、と告げた彼女達に、今日はレッスンだったはずだよ、と言いつつ時間をみる。……もうレッスンが始まっている。
「ほら、レッスンが始まってる。急いで帰りなさい。またおいで」
「はぁい」
そう言ってかけて行った彼女達を見送り、山本先生をみる。
「懐かれているね。いや、懐かれているというよりはまるで君に恋しているようだけど」
「憧れと姉のような感覚が混ざってるんですよ。それをあの年頃は間違えてしまうでしょう?」
困った顔をして彼を見上げる。彼は私を見下ろした。
「おや、彼女達の初恋は実らないんだね」
「彼女達にとって私は『みんなのもの』ですからね。誰か一人のものにはなれないですね。……で、山本先生、何かごようでしたか?」
「あぁ、司書が探していたよ。なんでも青年が君を探してるとか」
「服部か神奈木だな……短髪でした?長髪でした?」
「ちらりと見たけれど短髪だったね」
服部か。やれやれと立ち上がる。そのまま山本先生と談話室に行けば同じく(珍しく)海軍の制服をきた服部が友人と先生達に囲まれていた。なむさん。
「ごめん、服部、遅れた」
「いや、忙しかったのか?」
「きちんと説明を聞いていない誰かさん達がおしかけてきてね。君が詰め寄られたらすまん」
「は?」
「君が私に書類を運ぶと言ったからズルいとかそういう話になるかもしれない」
「お前の信者だろ……どうにかしてくれよ」
「お前が捕まらなければいい話だろ」
服部は忍者だからできる。そういえば頭を抱えられたが。まぁしばらくしたらほとぼりが冷めるだろう。友人にコーヒーをもらいつつソファにこしかける。
「ナマエの知り合い?」
「同期なんだ」
「俺が万年2位。あっちが不動の一位」
「ほうほう」
ニヤニヤするな、と友人の頭を軽く小突く。痛っといった彼女に服部は私に封筒を渡した。
「ほれ、仕事だ。次次回の演目、年末公演の日程とレビューの演目。あとは奏組のスケジュールと、ここ最近の活動範囲だ」
「……もう年末か……」
「お前よくこの仕事量こなしてさらには新しい分野に首突っ込むよな。そのうち過労で死ぬぞ」
「いや、新しい分野は楽しいからね、特に苦にはならないよ」
「そうかいそうかい、死ぬんじゃねぇぞ。お前がいないと張り合いがないからな」
そう言った服部の頭をぐしゃぐしゃとしておく。うーん、忠犬みたいな。
「な、なにすんだ!」
「いや、服部はいい子だなって」
「俺の歳でいい子もクソもあるか」
「いや、いい子いい子。なんで服部恋人できないの?」
笑いながら尋ねれば「は?」とわりかとガチで言われた。怖くないやい。
「……は?」
「常々君はいい人だねで終わるタイプとは思うんだけど、卒業して数年したらいいとこのお嬢さんとサクッと結婚すると思ってたんだけどな」
「アホか。俺ははお前の世話焼いてるからだよ。さっさとお前が輿入れしろ。そしたら俺は自由だ」
そう宣言した服部に私は封筒の中身の書類を確認しながら口を開く。
「まぁ実は陸軍将校とガチでそんな話上りつつあるから君の自由は目前なわけだけど」
「は!?そんな話誰からも聞いてないぞ!」
「いやまだ水面下だし、誰にも言ってないからね。表側に出てないというか……まぁ相手も独り身が楽タイプだから話は流れると思うけど」
そういえば、彼は「お前なぁ」と言いながら変な顔をした。
「玉の輿になるからそっち行けばいいじゃねぇか」
「えっ、いいの?」
「アホか。帰る」
そう言ってそそくさと談話室をあとにした服部を見送る。やーい、意気地なし。と思っていたら、友人がナマエと肩に手を置いた。
「ナマエ、それはいけない。昔からたらしの節はあったけど、あれはいけない。また弄んで。小説の材料にされちゃうよ」
「そう?」
尋ねれば彼女は刻々と頷いた。先生達も何か言いたげである。私は書類を机に置きつつ、口を開く。なにやら説教されそうだから一応口を開く。
「まぁ服部は貰い先がなかったら貰ってくれるらしいんだけど、何年後なんだろうね。六年は待ってみたわけだけど」
「ん?えっ、はっ?」
「そもそも陸軍将校も友人だけど、一人で生きたいタイプかつ好みはお淑やかタイプだからお見合いはしてもお互い破談にはなるよ。まぁ、ハッパをかけてみるかと思ったんだけど。意気地なしだから」
はっはっはっ、と笑いながらそう言えば、周りの先生達がおや?と私をみて、友人が「あ、あ、」と口を開いた。
「悪女だー!!向こうから告白させる気だコイツー!」
「当たり前なんだよなぁ」
そう言いつつコーヒーを飲む。
「悪女めー!なんで告白しないんだー!」
「向こうはこっちに劣等感抱いてるみたいでね、私が何か言っても意味がないよ。向こうが覚悟を決めないと何にもならない」
「劣等感?」
「言ってたでしょう?私は海軍士官学校で女で初めて入学してから卒業するまでずっと一位だった。向こうは万年2位で私に敵わなかった」
「貴方に敵わない自分が苗字を娶るべきではなく、もっと優秀な人物が娶るべきだ、と思っているということですね」
「そう言うことです。まずその思考が間違ってることを気づかないと意味がないでしょう。ま、向こうが気付くのが先か、私の両親が痺れを切らすのが先かですけど」
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