2021/06/21
↓改変
うーん、やっぱり先生のそっくりさん達がいるらしい。マゴイチが伺うように私を見て、私はやれやれと息を吐いた。向こうは面識がないはずである。まぁ、いまさらどうという話もあるまいと思いながら騒動を見た。相変わらず巻き込まれてやがんのか、とは村雨一家の長の言葉である。私としては巻き込まれても別にいいので放っているが。まぁ、記憶喪失らしいサニーちゃんと仲良しだしな。マゴイチはほら大作くんと仲良しだから。まぁ、大作くん達とは友達だから,といえば友達だからで済む話ではないと言われてしまった。そりゃそうだ。
「まぁ、カリーナの牢獄でも生き延びてんだから大丈夫かもしれねぇが」
「まぁ、大丈夫じゃなくなれば周りを頼ります」
「そうしてくれ」
まぁ、頭領選抜トーナメントだから一対一だけども後ろからズドンもあり得そうであるが。
わー、影丸先生だー、とニコニコしてしまう。この世界では影丸先生も赤影先生も存命であり、がんばれー、と応援してしまうのは仕方ないと思うのだ。ということで、大作くん以外も応援する私が出来上がるわけであるが、サニーちゃんにぽこぽこ怒られた挙句に面食い扱いされてしまった。解せぬ。
「いや、なんだろう、あのふたりは別枠というか」
「ナマエちゃん?」
「うーん、ごめん」
サニーちゃんの形相に謝っておく。個人的には影丸先生と赤影先生と話したいのだ。ていうか、実際多分影丸対影丸だけどいいのかこれ。私加われば三人の影丸戦になるなぁ,と思いながら幻術というかそういうものを振り払う。自分でぐっさり行く人多いのは少しいただけないし、サニーちゃんにもその影響がでるのでマゴイチのをこっそり解いて大作くんをまかせ、サニーちゃんの耳に蓋をする。赤影先生どうにかしてくれとそちらを見れば興味深く私をみていた。とめてくれ、と私は眉尻を下げる。まぁ、鬱陶しいという理由でクナイを投げてくれた彼はやっぱり優しい先生である。
「ちょっと結納申し込もうかな」
「ナマエ、お前楽しんでるのはわかるけどほどほどにしろよ」
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ぶっちゃけ、2対1でもいいのだが私とマゴイチこと楽市が組むと大変なことになるので私だけ突き落としたマゴイチよな。酷くないか。
「楽市、ひどいじゃないかー!」
「ばーか、さっさと行け」
「もー」
そう言いつつ落ちてた影丸先生のうちの一人がもってた刀を拾う。嫌だって私今回笛しか持ってきてないしな。別に笛でうんぬんしてもいいけど。とりあえずゆるめに忍者持ちしとこ。可哀想な的な目線に、大作くんに手を振っておく。これどうするかなぁ,と思いつつ、突っ込んできた相手をひらりと避けておいた。
「まぁ、変な話だけど、負けたら大作くんの手に遺言状がわたんないらしいし、負けないようにしよう。あ!この前投げてたクナイみっけ!」
子供っぽくクナイを拾って攻撃を避ける。そのまま何かと罠とかを設置しつつラッキーなふりして避けてたので幸運な奴だなぁとか、さっさと殺せとかいう声があがる。まぁ、当たらなくて焦ってるのは向こうだから。ぴょんっとわかりやすい場所に私が行けば、こっちに突っ込んでくれるのはわかるわけで。隣にはった糸にクナイを当てる。ある一定の位置きた彼に。
「じゃあ、頑張ってねー」
その糸をプツリと切った。その瞬間まぁ連鎖トラップが発動するし、退却路もわかっているのでそこに行くたび行くたびにトラップが発動するので私はそれを眺めて応援することにする。まぁこの世界の人を見るとこれでは死なない。もっと言えば多分キレて突破されるだろうけど。一閃シリーズにするかぁ、と、忍刀を背中から腰の方にずらして居合の形をとる。影一閃木葉一閃はあくまで赤影世先生と影丸先生がいる手前できない。ふざけるなぁ!と突っ込んできた相手に若干真面目な顔をする。
「一閃」
そう言って刀を抜いて服と防具だけきる。
「またつまらぬものをきってしまった」
「ナマエ、そいつ生きてるぞ。ガチでつまらぬものを切ってるぞ」
「えー?あー、本当だー、間違えた間違えた。次は上手にするよ、ごめんね?」
そのままクナイでもう一つ糸を切って最後の罠を発動させる。上から降ってきたタライに相手は目を回した。戦闘不能。私の勝ちと言った行者に私はぴょこぴょこ跳ねながら三人の元にかえる。赤影先生がこちらをみおろした。
「……お前、裏柳生のものか?」
「違うよー、裏柳生もできるだけ」
「ほう?」
「ねぇねぇ、それより、赤影さん、このクナイもらっていいですか!」
「あぁ、好きにしろ」
「やったー!宝物にしよ」
そういそいそとかばんにしまい、忍刀はまた忍者持ちしておいた。さりげなく影丸先生の忍刀パクってるけど気にしない気にしない。
「ナマエ、うらやぎゅうって?」
「私もよく知らないけど、お兄ちゃんみたいな人がたくさんいてそのうちの一人がそんなこと言ってた気がする」
まぁこう言っとけば、多分周りはそっちが忍者だと思うだろう。
影丸先生の手を頭にのせて、ニコニコしてしまう。マゴイチと大作くんがロボの整備に向かい、サニーちゃんがそれを追いかけ、私と九大天王の一部である。困ったような戸惑ったような顔の彼に私は口を開く。
「ナマエはいい子だね、がんばったねって言ってほしい」
「えっ」
「ほら、勝ったお祝いに」
ね、と言えば彼はやれやれというふうに私の頭を撫でた。それは、ああやっぱり別の世界でも、同じ人なんだと思う。生きろと願って私の頭を撫でてこときれた彼と同じだ。
「ナマエ、頑張ったね」
「……うん、頑張ったよ」
「君はいい子だ」
「うん……」
ああ、いけない、泣いてしまいそうだ。俯いて彼の忍び装束を握る。ぽんぽんと頭を撫でる彼はナマエ?と困惑ぎみに尋ねる。あぁそれさえも同じなのだ。
「先生」
そう小さく彼を呼ぶ。彼は手を止めた。私は足元をみつめた。
「先生、僕は今日も頑張って生きてるよ。だから、もっと褒めて」
そう言えば彼はもう一度軽く撫でた。
「……よく頑張ったね。もう大丈夫だよ」
その一言に、私は彼を見上げる。彼は、もう大丈夫、とあの頃と変わらない顔で声で言うものだから、私はポロポロと涙を流して彼の服に顔をおしつけた。
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「僕はどうなってもいいけれど、先生達に手を出した瞬間僕はお前を殺す」
おっとー、ナマエがプッツン来てるらしい。そりゃそうだ。原作もクソもない話に進みナマエが満足気に先生先生と二人の忍について回っている今、その二人がピンチになればそりゃあそうだ。こりゃあ俺はどうにもできないので大作とサニー、あとbf団と国際警察にステイ!してもらう。
「ナマエキレてるからあんまり近づかねぇほうがいいぞ」
「でも、」
「大丈夫大丈夫、お前らが思ってるよりアイツは優等生で問題児なわけよ」
そうひらひらと手を振る。まぁ、相対している相手が俺たちが本来の道筋にいないとかエクセトラを話しているが、俺たちも巻き込まれただけである。しかも子供化といういらないおまけ付きである。
「君の都合なんか僕が知るか。今度こそ僕は先生達を生かす。それを脅かすなら君を殺す」
ナマエには珍しく自分本意である。しっかし、殺気向けられてもピンピンしてるのを見るとそういう感覚をシャットダウンしているんだろうか。まぁ、厄介なことをして。普通の人に違いないからとか変なことを言ってる相手に、普通じゃねぇんだなぁ,と思う。その二人はあなたのものじゃない、は、ナマエは別に所有物扱いもしていないし、僕っ子と言った相手にまぁ男装してる時の癖だからなとぽんぽんと考えていれば、元の世界の姿云々ときた。ナマエは流石に大人になるのが気が引けたのか、避けたが。
「何か後ろめたいことがあるの?でも残念、貴方は戻る」
そう言って強制的に姿が戻される。あぁ?なんで俺にも反応してんだ。すっと何か巻物か何かが巻きついて現れたのは大人のナマエである。
「えっ、大人……?」
「あぁ、全く君は……嫌なほど僕を煽るね」
そう言ったナマエは男に変化したらしい。え,と呟いた相手にナマエは「残念だけど」と呟きながら影から刀をとりだした。俺は合掌する。成仏しろよ。
「子供の姿だから手を抜いたけど、もう手は抜かない」
ナマエに捨て台詞を吐きながら相手が撤退した。ナマエは忍刀を影にしまう。次あったら殺すとぼやいた変化してるナマエにくせで影丸と呼べば、睨まれたが。こっちの影丸と赤影が反応した。
「影丸?」
「マゴイチ」
「悪い悪い癖だ癖」
ぽん、とナマエは子供の姿に変化して、先生、ご無事ですか?と尋ねた。なかったことにするつもりだ。首根っこを掴んだ赤影に大人しく吊られているナマエに苦笑いをする。
「別世界の影丸か?」
「影一族の術も使っていたけど。というか、君,大人だったのか」
「なんのことです?」
「しらばっくれるな」
手を離した赤影にナマエは着地をして、だって、と口を開く。
「大人の僕が先生先生ってお二人を慕ってたら気持ち悪いでしょう」
しょぼん、としているナマエの顔は美少年である。赤影と影丸がうりうりとナマエのほおをつまんだり頭を撫でたりしているのを見るとそうでもないが。まぁ、それを受けてエッヘッヘっと満足そうに笑ったナマエに、周りが「甘やかすな」と突っ込んだが。幻妖斎がなにかしたらしい。ぽん、と再度大人の姿になったナマエはちょっと不服そうに男に変化した。
「幻妖斎さま、何故変化をとくのです」
「お主こそなぜすぐ男に化ける」
「男の方がリーチも長いし力も強いからですよ。あと、女だと色々面倒くさいんです」
「一理あるか。たが、お主は異世界の影丸か?」
「襲名しただけです」
「ということはお前は伊賀か?何故伊賀が影一族の術を使える?」
「僕が赤影でもあるから」
拗ねた顔をしている。珍しくナマエがとても拗ねた顔をしている。
「は?」
「僕は影丸だし、赤影だし、風魔小太郎だし、猿飛佐助だし、裏柳生だし、根来でもあるから」
「意味がわからん」
「……。……僕の世界の服部半蔵がクソ野郎で」
「こら、クソとか言わない」
「……非常に許されがたい方だったんです。里の統一を掲げて里の優秀な忍を優秀な子供に先生としてつけて育てたんですよ」
「まともじゃないか?」
「僕しか残りませんでした」
「ほう?服部半蔵がクソ野郎だとすると」
「赤影」
「服部半蔵が非常に許さなれがたい奴だとすると、俺たちはお前に殺されて死んだか」
さらりと告げた彼に、ナマエが声を詰まらせた。
「は?」
「服部半蔵はもとよりそのつもりだったんだろう。言うことを聞かない六匹の猟犬を飼い慣らすより,六通りの技を教えた一匹の猟犬を飼った方がいいだろうからな」
そこで影丸は理解したらしい。あぁ、だから、と言ってナマエの頭を撫でた。
「君はよく頑張ってる」
その一言にぽん、とナマエが変化をといた。頭ひとつ分ぐらい下がったナマエはもう一度変化で子供の姿に変わると影丸に抱きついたのだけども。まぁ、赤影に剥がされたが。
「だからなんで子供に化ける」
「大人で抱きついたら痴女でしょう」
ぐすぐすと泣いているナマエの顔は初めて見た気がする。
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