2021/11/16

ハルアカツキニテ7

ハルアカツキニテ

そのまま雑談をし、ホテルに帰還する。マゴイチの分の荷物を整理しつつ、恐らくは買ってないだろうお土産を突っ込んでおく。さてはて、そろそろてんこの時間である。分身を消しておくか、と思っていれば、分身が帰ってきた。
「どうでした?」
「あたりだ、なにもかもな。先代水影が動いた」
「何か手を貸しました?」
「今代水影に絡まった糸を切ったぐらい」
そう言って私の分身が消える。ふむ、三日常時影分身を出せるなら四六時中男に化けても変わりはなさそうだ。そろそろ点呼の時間であるため、ホテルのロビーに向かう。マゴイチが傷一つないあたり、まぁ相変わらずなことで、とは思うが。私の横に並んだマゴイチはやれやれとため息をついた。
「ったく、困ったもんだぜ。まさかこんな旅行になるとは」
「荷物の整理はしといたし、バンサイ先生用に水八橋入れといたよ」
忘れてたでしょ、と言えばマゴイチは頰をかく。忘れてたらしい。
「バンサイだからいらねぇかなって思ったんだけど」
「一応形だけでもある方がいいよ。お世話になってるわけだし」
という形で私達の修学旅行は幕を閉じた。

ーーのであるが。マゴイチと二人で呼び出された。なんだ、と思っていれば校長先生の部屋ではなく、ナルトくんのところである。そういや口止め忘れてた。てへっとマゴイチにすれば無言で頭を殴られた。とても痛い。そっちも口止めしてないくせに。とりあえず火影護衛隊にいるミライさん(なんとあのアスマ先生と紅先生の娘ちゃんらしい。大きくなってらっしゃる)に連れて行かれる。ノックして入ればまぁ、ナルトくんとシカマルさんだけじゃなくて保護者もいますよね。カカシ先生とバンサイ先生がいますよね。ナルトくんが、苦笑いして私をみる。
「お、きたか」
「こんにちは、火影さま、シカマルさん、バンサイ先生」
にこり、と笑う。マゴイチがよっすと手をあげたので、こら、マゴ!と叱っておく。
「礼儀正しくしなきゃ!」
「はいはい」
「ナマエ、マゴイチ、俺達色々聞いてないよ」
「言う前に解決したからいいかなって」
そうこてんと首をかしげる。マゴイチも便乗したが、バンサイ先生がよくないに決まっているだろうと告げた。
「つーか、うちのクラスの奴らが喧嘩売られたから俺はなんだ……怪我しないようにフォローにはいっただけだ。ていうか、俺はナマエの頼みでフォローに入っただけだしな。霧隠の里相手にやらかしたのはこいつ」
「でた、マゴの責任転嫁。マゴも乗り気だったくせに。というかそもそも、僕は下忍が血霧云々って持ち出してくるあたり怪しいし二回目に喧嘩売ってきたときもお礼参りじゃなかったのが気になっただけだ」
「……『僕』?カゲマルか?」
「僕と僕じゃない僕を混同するのかい?まぁ、いいんだけど、元を辿れば同じ人かもしれないし」
そう言ってややこしいが上に少年バージョンに変化をする。
「お礼参りでない以上、クラスメイト、もしくはボルトくんに危害がある可能性が大きかった。だからナマエは僕に下忍を追うように頼み、僕は情報を集めた。そこから僕の想定以上に芋づる式に情報があがってしまい帰ったら二人で納得した結果父さんに報告した上で里の判断を仰ぐつもりでした」
「どうしてそうしなかった?」
カカシ先生の言う言葉はごもっともである。ふむ、と考える。大きなことがあったと言えば。
「無茶をする子がいたので流れでそうなり、水影様達ならばと話しました。しかし、父さん達の意見はごもっともです。申し訳ございません、マゴイチはともかく、出過ぎた真似をしてしまった」
頭を下げる。わかってるようなら何よりだけど、とカカシ先生が私をみる。
「君って多分はじめまして、だよね?」
カカシ先生の問いかけに私が答えるより前にシカマルさんがカカシ先生に問う。
「先代、そりゃあどう言う意味だ?」
「んー、ナマエの言葉を信じるならナマエの人格が複数に分かれちゃったみたいなんだよね」
「人格が……だから記憶がないのか?」
「そこはノーコメントだ。マゴイチの場合は体の退行は認めるが、人格が作られているわけじゃない。ただ記憶がない」
バンサイ先生の言葉に、マゴイチが「俺は器用じゃないもんで」と頭をかいた。そう言う問題じゃない。
「はじめましてが正しいかはわかりませんが、まぁ、はじめまして、父さん。不束者ですがよろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げればカカシ先生はご丁寧にどうも、と頭を下げた。そろそろナマエに変わるか、と、ぽん、と変化を解く。目をパチパチさせておいた。
「ナマエに戻った」
「アカカゲとお話でした?」
そう伺うようにカカシ先生と見上げる。アカカゲ?と首を傾げた彼らにマゴイチがあくびをしながら口を開いた。
「さっきのやつの名前」
「へぇ、アカカゲっていうのか、アイツ」
七代目はそう言って笑った。私は眉尻を下げておく。
「七代目さま、ごめんなさい。私」
「いいや、いいんだってばよ。ただ、水影から手紙が来たからちょっと驚いたというか」
「水影さまから?」
「おう。でも悪いことじゃない。むしろいいことで褒めるくらいだった。ナマエはもう将来を決めたのか?」
「うん、私、忍者になります」
コクリ、と頷けばカカシ先生達が意外そうに私をみた。カカシ先生は私の目線に合わせて屈む。
「いいの?お医者さんとかアカデミーの先生とか」
「うん、逆に忍者でもできるってことでしょう?それに、シカダイくんと約束もしたし……この里が大切だし、この里のみんなを守りたいから。今は守れないかもしれないけど、いつかはきっと」
あの子たちのためになら、汚してもいいと思ったのだ。この綺麗な両手を。カカシ先生はそっかと息を吐いた。マゴイチは?と問いかけた七代目に、マゴイチは口を開く。
「俺の答えはかわらねぇよ。この里には返す恩があるし、まぁ俺もサラダと約束したしなアイツが火影になるなら補佐になるってな」
ガシガシと頭をかいたマゴイチに相変わらず火影にモテる男だな、と思う。はぁ、とため息をついたバンサイ先生は七代目をみた。七代目はただ驚いたように目を見開きーーそうか、と笑った。
「サラダのやつ、いい味方を見つけたな」
「まぁその前に七代目の補佐になるから俺がなるまでそこにいろよ」
「ーーあぁ、待ってるってばよ!」
「で、なんだ、結局は説教のために呼び出しだったのか?」
マゴイチの言葉に七代目以外が頭を抱えた。うむ、マゴイチはフォローに回っただけだから実感はないだろうが、なかなかにやばい情報だったからこそこうなったのである。というか、霧隠はためしかして掴んでなかったんだろうか。……この様子を見るに掴みきってなかったんだろうなぁ。

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スリーマンセルの授業では大体マゴイチとセットにされるのだが、もう一人が定まらない。これは恐らく班員編成の考えとかがあるんだろうな、と思っていれば今日は2人のまま組まされた。私達と担当上忍だけの組になるんだろうか。そんなことを考えていれば、珍しくいのじんくん達のコンビネーションが崩れたのだけども。

「はたけさんって器用だよね。絵も上手なんだ」
そう私の絵を見て口を開いたのはサイさんである。そうですか?と首を傾げて自分がかいた蝶々ちゃんの絵を見る。
「でも、人を描くより、動物や植物を描く方が好きです」
「うん、それはなんとなく絵を見ていてもわかるよ」
バレちゃったかぁ、と苦笑いしながら蝶々ちゃんをみた。近くにいたナミダちゃんが「わぁ、ナマエちゃんの絵上手」と声を上げる。シカダイくんもまた口を開いた。
「へぇ、あんまり絵を描いてるとこ見たことなかったけどうまいもんだな」
「ありがとう」
「へぇ、なかなかやるじゃん、ナマエ」
つまらなさそうにしているいのじんくんに私は首をかしげる。最近彼はあまり絵を描いていない気がする。
「私はいのじんくんがかく……あの仏頂面の鳥さんの絵すきだよ」
「仏頂面の鳥……ハシビロコウかな?」
サイさんの言葉に「それです」とうなずいた。
「あれ、可愛いですよね、お父さんみたいで」
「どこがどう先代なんだ」
そんなツッコミに蝶々ちゃんの隣にデフォルメしたカカシ先生をかき、ハシビロコウをかく。うん、お揃いというか似ている。それをみていたサイさんがふむ、とうなずいた。
「あぁ、なるほど、髪の毛の感じとか觜がマスクに見えてるんだね。この絵、先代に見せてあげたら?喜ぶと思うよ」
ニコリとわらってみせた彼に私は首を傾げてみた。ちなみに黙っていればサイさんに報告され、デフォルメしたカカシ先生の絵は彼の部屋に飾られることになる。

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目の前でカメラを回しているのはカカシ先生の変化である。私はカメラに向かって首を傾げる。こんにちは、と笑顔を浮かべる彼に私もまたにこやかに笑った。
「こんにちは、なにしてるんですか?」
「取材をちょっとね」
「ナマエ、この人はスケアさん、なんでも卒業間近の俺たちの取材をしてるらしいぜ」
「……ふぅん」
そういうことにしておこう、と頷く。というか、彼が探りに来るということはもしや卒業試験の試験官はカカシ先生なのでは。
「ナマエは忍者になんのか?」
「うん!シカダイくんと約束したんだ……それに、みんなと一緒にいたいし、恩も返したいしね」
「恩?」
「うん、私とマゴは、この里の人にとてもよくしてもらってるから、大切なものを守るために忍になるの」
そう緩く笑う。スケアさんは「平和なこの時代に?」と突っ込んだが、「平和を守るのも忍者の仕事でしょう?」と首を傾げて見せる。
「それもそうだ。じゃ、目標は?」
「ーーみんなと、唐突にサヨナラしないこと!」
死なないこと。前のように消えてしまわないこと。エクセトラ。そう言うことを含めて告げる。ボルトくんがなに言ってんだという顔をしたが、わかる人にわかればいいのだ。


「お父さん、試験官するの?」
「え?」
パチパチと目を瞬いたカカシ先生に私は「夕方」と口を開く。
「夕方、変装して来てたでしょ?」
「あー……やっぱりばれてたのね」
カカシ先生は箸で煮っ転がしをつかみながら苦笑いした。ナマエ、鋭いからなぁ、と呟いた彼はぱくりとはんだ。
「うん、美味しい」
「ありがとう」
「ん〜……試験官については秘密。ナマエだけ知っちゃったらダメでしょ」
「そっかぁ」
これは是と取るのが正解だろう。そのまま素知らぬ顔をしてアカデミーの話に移るのだけども。

==キャンプはそのうちかきたい

難なく筆記試験も終え、実技試験である。やはりと言うか、シノ先生とアンコ先生に並んでいる木ノ葉丸先生に加えてカカシ先生が来た、のだけども、バンサイ先生も加わる謎さなんだよなぁ、と思う。先代の登場にザワザワしている周りに対し、マゴイチが「七代目はともかく、なんで親……バンサイがいるんだよ!」と突っ込んだ。聞いてなかったらしい。
「先生をつけろ、愚息が」
「アンタ今日は任務だから病院にも家にも帰らないって」
「マゴ、マゴ、これも一応任務じゃないかなぁ?」
「ナマエは慌てないのか」
「うーん、そう言うこともあるんだなぁって」
シノ先生のツッコミに私はそう笑っておく。蝶々ちゃんがこそっと私に耳打ちする。
「あの人がマゴイチのパパ?」
「あれ?みんなあんまり会ったことなかったっけ?」
「あんまりないよ、へぇ、あんな人だったんだ」
「あの人病院の医院長、だよな?」
「なら楽勝か?」
「そう思わない方がいいと思うな。あの人、多分色々あって病院の医院長になっただけで実力はお父さ……カカシ先生と変わらないと思う。たまに任務に引っ張られるみたいだし」
「げぇっ、なんだよそれ面倒くせぇ」
こそこそと猪鹿蝶と話していれば、お父さんの視線が向いたので黙る。しかしながら、バンサイさんに的がついてるのをみるとカカシ先生なんだよなぁ、本題は。そうして始まった説明に、あぁ鈴取りね、と思う。懐かしいなぁ、と思いはするが、これの答えはある意味私もマゴも知ってるんだよなぁとも思う。あとバンサイ先生は私達のストッパーだろうなぁ、と理解する。ふむ、なんとなくみんなに促しつつフォローに回るか。まぁ、乗せられたボルトくんに弾かれるようにみんな駆け出したのだが。あちゃあ、と頭を抱える。動いていないのは猪鹿蝶だけども。
「ナマエ達は行かなくていいのか?」
「下忍にも満たないアカデミー生が火影様から一人で鈴を取れないと思うなぁ」
「そんなことを言ってちゃ忍者になれないよ」
そう返して来たいのじんくんに、でも、ま、とシカダイくんがあたまをかく。
「ナマエのいうことも一理あるな。協力した方が早い」
「とりあえずみんなで考えよって言ってみようかなぁ。ボルトくんをまずとめて連れてこないとね。シカダイくんはお父さんそれで追いかけながら作戦考えておいて」
「あぁ」
「もう一個追跡のやつあんなら俺持っとくぞ。位置がわかった方が連携取りやすいだろ」
マゴイチの言葉にシカダイくんが発信器を投げたのでマゴイチくんがキャッチする。とりあえずボルト止めるぞ、と言ったマゴイチに頷いてそこを離れた。

とりあえず影分身を使って他の人へヘルプを出しておく。マゴイチはマゴイチで同じことをしていた。
「で、具体的にはどうすんだ」
「多分なんだけど、今交戦してるのって3組なんだと思うんだ」
「三?……ってことは」
「うん、誰かが私達の見張り。でも十中八九バンサイ先生だと思う」
そう言いながら走る。そろそろ来るだろうなぁ、と思ったのでマゴイチの首を掴んで木からぶら下がる形を取る。木の枝に刺さった起爆札を回避するためにそのまま下に降りたけど、そこに罠がないあたり手を抜かれている。あの人結構えげつない作戦立てる時は立てるしな。
「こりゃボルトのフォローに走る状態じゃねぇな」
「マゴにショットを頼みたいけども、離れた瞬間別のが来るって可能性があるからなぁ」
「……釣るか」
「そうだねぇ」
そう決めて別々のところに逃げた、フリをする。まぁ、追跡が私の方じゃない方に行ったようであるが。とりあえずマゴイチが誘導しそうな場所に向かうとする。前はヤサカくんがいたのとバンサイ先生の評価(正しくはアカデミーの成績)が違ったから本気を出さずとも出し抜けたが、今回の評価は残念ながら違うわけで。でもまぁ、私が一人でいると他の先生が狙ってくるわけで。アンコ先生の幻術はさっさと解かせてもらったが、違う先生がきている感覚がする。
「あっ」
そうハッとする。これ、上手く私達に引き付けて他を団結に促せないだろうか。というか、そちらが正解である。とりあえず小さなメモにわかるようにかき、口笛で呼び寄せた鳥にマゴイチとシカダイくんに運んでもらうように頼む。寄り道がてら他のメンバーを助けてボルトくんのフォローを頼んでもいく。そうしてたどり着いた先ではやっぱりマゴイチとバンサイ先生が対峙してた、ので、釣って来た先生と丸ごと幻術をかけることを目論みて笛を奏でてみる。ピシリと動きを止めた彼らに油断した、と見せかけたテイでバンサイ先生に転がされてぐるぐるまきにされたけど。罠抜け余裕だけど様子見である。

「捕まったの、よりによってこの二人なの?」
「というよりは誘導されたに近いわね。他の生徒はまんまと逃されちゃったし」
アンコ先生の言葉にカカシ先生は私を見下ろした。誘導ねぇ、と言ったカカシ先生に、私は転がるように夜空を見上げる。まぁぶっちゃけ縄抜けしてもいいんだけどね。そういや、シノ先生がいないのをみると彼はリタイアだろうか。私とマゴイチを見下ろしていたバンサイ先生が口を開く。
「ナマエ、途中で作戦変えたな?」
「なんのこと?」
「マゴイチの動きが変わった。逃げから迎撃の態勢になったが、お前が追いついたわけでもなかった。笛の音が聞こえるまで時間がかかった。おおかた、俺を釣るつもりだったんだろうが」
「……マゴ、近接戦闘好きじゃないから、ホントなら私に引き付けて、マゴの手裏剣とか千本でっていう形がいいと思うんだけど、バンサイ先生、マゴの方いっちゃったから……」
「わかっていてそれを易々とさせると思うのか」
ですよねぇ、と思いながらむくれる。マゴイチ発案であるが、なんというか、あれだ。すこしつまらない。
「でも、バンサイ先生は知ってるからそうするだけでしょ。普通は私のほうに来ると思うなぁ」
いやがおうにも非力に見える方が狙われやすいのである。よほどのことがなければ私が狙われるはずである。むー、としながら空を見上げてみる。そろそろボルトくん達が来る頃だろうか。微かに感じた振動にさてどう動くかと目を伏せた。

ナミダちゃんが何をしようとしているか理解したので、先生達がそちらに意識を向けた瞬間に縄を外す。耳を塞いで超音波を防ぎ、ついでにバンサイ先生にクナイを投げる。避けられたけど、隙はできた。どさくさに紛れて消えていたマゴイチが千本を弓矢のように射出した。先生の的が綺麗に射抜かれた為、私はナミダちゃんを抱えてみんなと合流したのだが。
「みんなありがとう、助かったよ」
「いや、こっちこそ助かった。あの時はたけ達が入ってくれなきゃボルトのフォローに入れなかったしな」
「で、これからどうすんだ?」
マゴイチの言葉に周りがボルトくんをみる。彼はニヤリと笑って作戦を口にした。

ボルトくんに変化をしてカカシ先生に体術をかける、のだが、なんというか男に化けるとついつい忍者の動きをしてしまうのである。まぁ、弾かれてボルトくんの本体が向かったけど。さてあとは封印術だろう。これぶっちゃけて私がガチでやると完璧なものができるのであるが、まぁそれは目を瞑ってもらうとする。恐らく助けに向かってきた時点で合格である。それでも紫電をするのはどうかと思うよ。咄嗟に封印術を強めてしまったけど許してほしい。ジリリリ、と時計がなる。懐かしいなぁ、と思いながら私は術を止めた。周りは息絶え絶えである。私は服の埃を払い、まわりをみた。うん、ナルトくん達にはない関係に間違いない。それは平和だからなせたことかはわからないが。


鉢巻が額当てに変わり、再度合格を言い渡される。とりあえず帰路につき、また明日班分けを発表するとのことだ。必然的に父親であるカカシ先生と同じ帰路につくはずなので、ちょこちょことカカシ先生に近づく。
「おと……先代、一緒に帰りませんか?ご飯も外食で済ましちゃいましょう」
「うん、そうね。ただ報告があるからちょっと待っててくれる?」
「はい」
そうニコリと笑えば頭をクシャクシャ撫でられる。おめでとう、ということに嬉しくなってニコニコ笑ってしまう。バンサイ先生が「ふはっ」と息をはいた。向いた視線に、彼はなんでもないと手を振ったが。
「忍になるのに嬉しそうだな、と思っただけだ」



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