2021/12/31
2021年オフラインネタ帳大放出祭39
「いや、流石にガチの人とバトルしたら負けるでしょ」
私はそう言って首を左右に振る。目の前にいるテレビクルーは、大丈夫ですよ!!と笑ったが。いや、私にとっては笑い事じゃないんだわ。向こうはポケモンバトルの王様であるが、バトルは二の次のこちとらサッカーの女王様である。無理ゲーじゃん。キラキラしたお目目を向けるんじゃない。ぐう。
「いや、流石に今ここでじゃないですよね?」
「スタジアム近くで撮ってるんですよね!!」
「いやこれ私に伏せられてただけですよね。私その道のプロじゃないし、縛りプレイされててもすぐやられる気しかしない」
「ナマエ、ナマエ、君が他の地方でバトルしてる人達いるよね?」
「はい」
「あの人達オフシーズンでリーグ参加してる挙句上位にいるガチ勢だからね。勝ててる君が異常」
「うわー、聞きたくなかったその情報。でもポケモンバトルだけじゃそっち有利だしPK合戦とかフリーキック対戦とかなんかサッカーしてくれるなら良いですよ」
「あぁいいぞ!」
「よし、言質とった!みんなでサッカーやろ!サッカー!」
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「いや、君、えぐいことしでかしたからね」
そう言ったキャプテンにはて?と首をかしげる。
「いやでも負けは負けでしょ」
「チャンピオンと引き分けに近い負けって、ホントにえぐいよ。みなよ、ポケモンリーグ側びっくりしてる」
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「何歳だっけ」
「16デース」
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ワイルドエリアに入って良い許可をもらえたし、オフシーズンなのでワイルドエリアでキャンプをすることにする。チームマスコット的な二代目ヒバニーことちびうさも参加である。七匹目であるが、相談したらまぁいいよと言われた。ありがてぇ。にば、にば、と歌いながらカレーに入れるきのみの選定をしているちびうさ、燃やすための薪を用意するうさぎとカイリューのボリス、警戒するゲッコウガのかえるとジュナイパーのまる、水辺でゆらゆらしているランターンのあんこうとその近くにいるアマルルガのつんはのんびりしている。そんななか、ボリスがパタパタと何か抱えて飛んできた。同い年ぐらいの子供だろう。ついでに言えば、めちゃくちゃ見覚えがある。蓮の子供時代とくりそつだ。とりあえずテントの中に入れ、怪我がないか確認する。呼吸は整っているし、怪我もなさそうだ。寝てるだけみたいなのですやすやさせておこう。き?とテントの入り口から顔を出したのはお猿さんである。なんだ?と首を傾げれば、中に入って蓮を持ってる棒でポカポカと叩く。かわ……かわわ。
「おさるさんや、ちょっと寝かしてあげよう。寝てるし」
「うき?」
「お猿さん、カレー食べる?」
「うき!」
うーん、可愛い。お猿さんと一度テントから出る。ロトムがいうにサルノリというポケモンらしい。とりあえず私はカレー作りを再開するとする。
出来上がったカレーをみんなに装い食べていれば、テントの入り口が開いた。そちらを見ればやっぱり蓮そっくりな人物である。は?と口を開いた彼に、おはよー、よく寝てたねーといえば彼は私をみて止まったが。ナマエ?と呼んだ彼に、頷いて、「久しぶり、蓮」と彼に声をかけた。これ以上なく見開いて、周りのポケモンなんて関係ないという風に蓮は私に近づいて、私が存在するか確かめるように触ると、抱きしめた。小さく鼻を啜る声が聞こえたので私は頭をぽんぽん撫でた。まぁ、そんなのも、サルノリがウキー!と蓮に飛び乗ったことにより終わるのだが。
「うわっ、なにコイツ。というか、コイツらなに」
「私も森の中に落ちてたらしいけど、蓮も森の中に落ちてた。その時から一緒にいたっぽいけど」
「待って、ウケるんだけど、そいつわかるわ、カイリューでしょ!ポケモンじゃん!!」
人間死んだらポケモンの世界行くの!?ゲラゲラと笑う蓮に私は首をかしげる。私は確かに死んだ覚えがあるが、蓮も死んでるのか??
「えっ、蓮も??」
「そうだよ、お前が死んで何年経ったと思ってんの」
そうこちらをみおろした彼に詳しく話を聞くべきだと余ってるお皿にカレーをよそい、となりに座らせる。
「なんでしんでんの!?」
「爺さんになっても死ぬなっていいたいわけ?」
「なんだ、よかった、年取ってたか、四十とか五十とかで死んだかと思った……再婚できた??」
「お前第一に聞くことそれ!?」
またゲラゲラ笑う蓮に、私は「だって生活力ないじゃん」と言えば「はぁ?」と言われたが。いやその感じが久しぶりで、私は笑ってしまい、蓮は蓮で笑うのだが。あと私のつけてる名前に突っ込まれた。お前ネーミングセンスなさすぎ、らしい。可愛いじゃん。ちなみに夜が遅いので二人でテントで寝て帰った。
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「カブさーん、昨日キャンプしてたら同じ場所からきた幼馴染み拾った」
レンっていいます。
そう言ってカブさんのところに顔を出せば、カブさんは目を瞬いた。
「うーん……どうしてだろうね。一応ジョーイさんに問い合わせてみるけど、その分だとまたわからないだろうし……ホテルを取るかい?」
「5歳児ぐらいから一緒にいるし、私の中古物件部屋余りまくってるしそこでしばらく暮らしてみる」
「うん、そのほうがいいかもしれないね。ナマエくんなら生活に慣れてるし。僕はカブ。エンジンシティのジムリーダーをしてるんだ」
「……よろしくお願いします」
そう言って握手した蓮に丸くなったなコイツと思う。
「何か困ったことがあれば言ってくれ」
うーん、やっぱカブさんいい人すぎる。
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「ふーん、フットボールのチームあるんだ」
「あるよ」
「で、お前はまた女王してると」
「成り行きでね」
エンジンシティを案内するついでに、ちびうさを本部に返す。
にばー!と事務員の人に満面の笑みで戻るちびうさの可愛さよな。そして一応資料みたいな案内を蓮に渡しつつ、練習再開に向けて整備されていく練習場をみた。
「蓮もやる?」
「なんで疑問なの?」
「いや、めいいっぱい楽しんだかなって」
そう言って見上げれば、彼は私を見下ろした。むぎゅっと頬をつねられある。痛い。
「いひゃい」
「相変わらず伸びる。男子のチームどこがあんの?」
そう言って手を離した彼に、私はふふん!と胸を張る。
「この世界、男女混合チームだから」
「……お前で女王取れるとかレベル低くない?」
「失礼な!この世界なんかフィジカル強くなるんだぞ!!」
そうドスドスと殴る。まぁ、止められたけど。くそー、と思ってたら、奥からキャプテンがやってきた。今週のちびうさ当番はキャプテンらしい。ちびうさは私達をみてにっこりと笑う。可愛い。
「あれ?我らが女王様じゃないか。デートかな?」
「幼馴染みがこの地方に引っ越してきたから案内してる。蓮って言うよ」
「へぇ、引っ越してきたのか。やぁ、俺はアスターだ。エンジンフレアのキャプテンをしてるよ」
「どもっす。ナマエが世話になってます」
「俺たちが世話になってるんだけどね。彼女がいたら僕らは優勝できたんだ」
そう言ったキャプテンにドヤッと蓮をみる。蓮は「ふぅん」と口を開いた。
「コイツ俺より下手だけど、まぁ筋はいいもんね」
「くっそ!腹立つけど実際そうだから言い返せない……いや私の方がテクニックある!」
「お前その分体力ないだろ。ハナよりは上手いけど、俺よりは下手」
「うるせー」
そうポカポカと叩く。まぁ止められるけどな。
「オーケー、仲良しだってことは十分わかった。どうだろう、お昼から身内でサッカーするけど、丁度二人足りないんだよね。来るかい?」
「え、行きたい!蓮はどうする?」
「スパイクない」
「それくらい買う時間あるある!何時からどこで?」
「ターフでバーベキューしながらだから11時ぐらいにターフサニーズの練習場だ。まあ遅れてきても大丈夫。肉がなくなるぐらいだから」
ニヤリと笑った彼にいやそれ結構大事だな?と思う。まぁ、どちらにしろブティックで蓮の服を買いに行かねばならないし、練習場の隣がスポーツ用品屋なのだ。
「じゃあサクッとスパイクとか買いに行こ。じゃあ、キャプテン、ちびうさ、また後で」
「あぁ、あとで」
「にば!」
ひらひらと手を振れば、向こうも手を振った。
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「ずるいぞ、アスター!女王がナックルに来ないばかりか、うまい新人連れてきやがって!!」
「え、やっぱりナックルからお誘いきたの?」
「うん。シュートからもきた」
「なんで断ったんだ!?」
「いやだってさー、ずっと二強とかつまんないじゃん。だからもっとこうぐちゃっと最後の最後まで順位わかんないぜ!みたいな感じにしたい。そしたら多分もっと盛り上がるし、見てる方もやる方も楽しいと思うんだよね」
「ふーん、コリウスさんとこ強いんだ」
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