2021/12/31

2021年オフラインネタ帳大放出祭72




「これ色々目をつぶってもらえたら何とかするすべはあるんだよな」
そう言って頭をかく。いや、人間で対処しなければならないのであれば俺の師匠達を口寄せしてしまえば勝ち確というか。いや、俺も軽く師匠から剣術教えてもらってたし、その旦那に体術とかも教わったりしてたから周りに人がいなければどうにかなるんだよなぁと思う。が、なんせ自分の身は守れても周りの奴らの身を守れる自信はない。いや俺の口寄せが正しく機能するかはわからないのだが。
「でも一か八かだしなぁ」
うーむと考えていれば、役人が何でもいいからどうにかして!!と叫んだ。んな投げやりな。仕方ないよなー、と、持ってた小さな小刀で指に傷をつける。俺歯でやるの無理なんだよな。周りがえっみたいな声を出したが無視である。上着の奥に入れた巻物にそれをつけて、印を組み地面に押さえ込む。
「口寄せの術」
そう言えば床に模様がはしるあたり成功らしい。ぽん、という音と共に現れたのは師匠である。
「ん?……おや、夕顔じゃないか。久しぶりだね、元気にしてるかい?」
「師匠、師匠、後ろみて、後ろ」
俺の言葉に師匠は後ろをみる。
「わー、百鬼夜行みたいだね。すごいや。コレが刀剣男士とやらかい?」
「いや、それはあっちで動けない奴なんスわ。後ろにいるの敵なんスわ」
「彼ら、面白い術にかかってるね。なまじ口寄せと似た方法で呼ばれてるからそれを麻痺させる程度かな?」
「うっわ、わかんね」
「キミに分かりやすくいうと」
「わかりやすくいうと」
「失敗した陰陽遁。致命的に失敗ではないから若干作用してるから動けなくなってる」
師匠の発言に俺は吹き出したし、それ以外も吹き出したの聞こえた。
「師匠ー、あっちにいる百鬼夜行をどうにかしてくれ〜」
「うーん、そうか。身を守る術は教えていたけど……ああいうのを多数相手にするのは教えてなかったか」
「うっす」
「でも刀剣を率いる立場ならあんまり覚え無い方がいいかな……」
そう言って師匠は息を吐く。サクッと終わらせるかな、と師匠が四方八方に避雷神用のクナイを投げ、地面にも一つ刺す。そうして師匠が消えて、何かが横切り師匠が目の前に戻ってきた瞬間、遡行軍の体がずれて血のようなものがでて消えた。
「えっ……アレ、血が出るんだ」
そう言いながらクナイ改修する師匠よな。相変わらず人外〜!と言えば拳骨落とされたけど。いたい。
「まぁ、あの化け物を消しても、神道の方の招来の文言がある限り来ると思うよ」
「え、嘘だろ?どこ?」
「あっちじゃないよ。恐らくこっち側だ」
「は?」
師匠は周りを見るとクナイを投げた。クナイは空中で何かを貫くとそのまま壁に刺さる、と思ったら次には師匠の手の中にあった。相変わらず意味わかんネェなこの人。師匠はクナイに刺さった札を自分で見たあと、俺に見せる。
「神道の招来の術には大まかに二つあってね。片方は良い神様というか人間に対して無害な神や人間にとって良い神の力を借りる文言。もう一つは害を与えるものやあまり良くないものの力を借りる文言。今回は完璧後者だね」
「害を与えるものを呼び出すやつもいるのか……間違えんのかな」
「いや、故意に呼び出す。この国は昔から怨霊を神として祀っているだろう?毒を持って毒を制すというものだよ」
師匠はそう言って恐らく忍術で札を燃やした。
「あと、神道の招来の術は必ず術者に対して常に対面かつ上座にあらわれるから覚えておくといい」
師匠の解説に、ああー!と俺だけじゃなく一部の審神者も声を上げた。刀剣を呼ぶ部屋で確かに彼らがいる方が部屋の奥にあたるため上座であるし、審神者に対して対面に現れるのだ。まぁそんなことを考えてたら飛んできた敵クナイを師匠は鷲掴みしたのだが。強強。敵クナイがプルプル震えている。
「このなんかちょっと動物みたいなのは?」
「これは敵クナイ。俺もマジマジ見んの初めてだわ」
「クナイの付喪神かい?」
「いや、クナイの……これは何に当たるんだろうなぁ。多分付喪神的な何かだと思う」
「貴方が良ければキミの本体を僕が使わせて貰えないだろうか。今の時代、クナイを仕入れるのが大変でね」
そう言って敵クナイを見下ろした師匠に、敵クナイがポロリとクナイを落として消える。師匠はそれを拾うと何かを確認した。
「これそのものに何か術がかかってるわけじゃないのか」
「師匠ガチでそれ使うの?」
「言ったろ?弟子や旦那にあげるから手持ちが少ないんだよ」
「え!俺貰ってない!!」
「キミは剣術だから、クナイは必要ない。君がそうなる時に教えただろう?人は持つ物を選ぶが、物も持たれる人を選ぶ。刀に好かれる人であれって。キミの刀剣が嫉妬するからやめた方がいい。それに今の君にはまだ渡せない」

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「嫌がらせは辞めてくれるかな?」
そう言った師匠は切り傷なんて、刺さったもの気にしていないようにただ真っ直ぐに敵を見た。先生?と声をかける俺より年下の奴らに、彼は大丈夫だ、と笑って見せたけども大丈夫じゃない。改変だ。間違いなく。遡行軍が、俺たちをダシにして改変しようとしている。先生は指に血をつけるとそのまま口寄せをする。すると表れたのは七振りの刀剣だ。だめだ、と思う。
「本当は君たちが大人になってから継承するつもりだったんだけどな」
「先生」
「僕は君たちの元へ戻るつもりはしているが、彼らを預かっておいてくれないか」
「師匠、無理だ、こんなの」
「無理じゃない。いいかい、前を向きつづけなさい。お互いに協力しなさい、争ってはいけない。そうなっては最後、また同じようなことが起きるかもしれない。孤独をうんでもいけない」
そう言って目を伏せた彼は、緩く笑った。穏やかに。俺たちの頭を撫でて。
「ーー君たちは生きろ。何が何でも」
ピキリという音がして、結界が割れる。彼はクナイで止めると、扉間さんをみた。彼にも傷がある。同じような、傷が。そこで思い出した。彼らの命はつながっている。
「いけるか」
「いける。まだ動ける」
「行くぞ」
そう言ってご丁寧に土遁で壁を作る二代目である。動けない刀剣達が苦虫を噛み締めたような表情をしていた。



まぁ、師匠は一命を取り留めるのだが。命を保つために俺は一度消えておくと言って消えた扉間さんに、飛んでき政府の人間がありったけの処置をして病院に連れて行くと思いきや俺の本丸にきた。年下達もである。あの和尚がやれやれとやってきて俺の本丸の結界強化したあげく一室でぐうすかねている師匠の面倒をみていた。
「主達の師匠って何者?」
「あの方は忍では……」
「いやー、あの人すげー人で、伊賀甲賀風魔飛騨氷室戸隠裏柳生の一番トップしてるから」
「は?」



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雑多 

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