2021/12/31
2021年オフラインネタ帳大放出祭89
「松永先生の顔が好きだよ」
「そうだった、お前はオジセンだった」
「枯れ専はライバル少なくていいなぁー」
そう言った周りの友人に私は頬杖をつく。いやー、枯れ専は否定できない。
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「多分婆娑羅者って平和な世界では異質じゃん」
「うん」
「だから信長副理事が集めてくれたんだと思うんだけど」
「うん」
「でも私が日本にいる意味とは?ってなってる」
「君元々母親に拾われただのなんだの言ってたからあれじゃないの?元日本人とか」
そう言った別の国の友人に、それはありうるんだけどさー、と言いつつグデンと寝転ぶ。いやー、トリップして子供になったと思ったら私一人海外で時代が違うんだもんな。しかも、知ってる海外の時代でもなかった。そりゃそうだ。全部婆娑羅の世界なんだし。私が知ってるの無双のほうだし。
「劉備殿達も貴方を探してるよ」
「日本人だかんなー、そっちに行くの色々手続きいるしなぁ。でも、会いたい気はするなぁ。孔明とはほら、ネットで繋がれたけど」
「まぁ、僕はお勧めしないよ。君、また魏に連れていかれる気がするからね。君は魏の軍師に会いたいかも知れないけど」
「士元は元気?」
「……元気だよ。龐統には一応君のことは教えてあるし、連絡をとるといい」
「諸葛亮、待機してたのにひどくないか?やぁ、元直、元気かな?」
まじかよ。
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何処の誰と言いましてもー。そう困った顔をする。いや、うん、とりあえずそれをいうとだな、私は一人とんでもないアウェイなわけじゃん。いやー、だって体育祭、同じ一年に石田氏も徳川氏もいないわけじゃん?いる人ぽやぽやしてる人だし。なんか上級生怖いし。まぁ、モブ一年の大将枠として油断されてるから適当に策略練って陽動からの包囲戦したんだけど、それが悪かったらしい。めちゃくちゃ驚いてる徳川氏と怒ってる石田氏を連結させちゃったよと困ったかおをする。適当な場所で負けてぇ。やっちまえ、苗字ー、ナマエ、いけー!じゃねぇんだわ。こちとらモブなんだわ。
「君らね、この組み合わせみて客観的に見て勝ち目があると思うのかい?」
「苗字ならできる!」
「やっちゃえー!」
「いや無理なんだわどう見ても負けるんだわ。あ、違う、先輩達に最低限の義理立てはしたし、もう負けてもいいのか。はい、じゃあ降参」
そう両手を上げる。
「降参だと……」
「君たち二人をいっぺんに敵に回したくはないんだよなぁ」
「貴様舐めた真似を」
「いや話聞いてます?」
「そうだなぁ、もうちょっと頑張ってもいいんじゃないか?」
「ねぇなんで降参認められない流れになってるんです?あれれおかしいなぁ」
「貴様を倒しその首を秀吉様に献上する!!」
「某、徳川家康!絆を掲げ貴殿に挑もう!」
「ガチでやめて欲しい。というか物騒なこと言わないで欲しい。こちとら一般生徒だぞ」
そう言って石田氏の木刀を真剣白羽取りする。痛いの嫌じゃん。徳川氏がきたので距離を取って場外に出る。場外に出たら流石に負け判定らしい。よかった。二人とも不服そうにしてるけど。まぁ私は先輩にドナドナされたけどな。普通に考えて数で勝てても一騎討ちで勝てると思います?って聞いたら最終納得された。あと生徒会には入りません。
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「何処の誰だテメェ」とよく言われるのだが、婆娑羅者が全員前世の記憶あるかと言われたらノーだと思うのは私だけだろうか。この時代に初めて生まれる婆娑羅者だっているだろうし。いや、同じ時代かどうかって言うのも怪しいし。最近しつこい面々に真田先生ブロック多用してたらそれがバレた。
「こらー、苗字。いつもいつも、先生を盾にするんじゃない。石田はともかく、徳川は話し合えばすむだろう?」
「いや、タイミングが悪いんですよ。バイトで急いでる時にくるから」
そう言いつつ先生に書類を渡す。バイトもほどほどになと言って頭をぽんぽんする真田昌幸カッコ良すぎませんかね??
「いやー、先生、私オジ専枯れ専言われてるんであんまそんなことされると惚れますよ」
「あっはっはー!そりゃ参った!ワシには奥も息子もいるからねぇ。気持ちだけ受け取っておこう」
ケラケラ笑った真田昌幸はそのまま去っていった。ひゅーー!!かっけーー!!
「ナマエ、徳川君が呼んでるよー」
「はっ!やばっ、バイトじゃん!!」
最近徳川家康はタイマーだからな。ホントタイミング悪いぜ。
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バイトの届出を学期ごとに提出するため、先生に書類一式を渡すことになるのだが、松永先生に前から渡している私である。まぁ別にいい。この前も思ったが、この人たぶん普通の生徒には普通だから。なんか周りがハラハラしているが。
「ふむ……学業の成績も申し分ないな。アルバイトは許可はできるが、些か不思議だな。そもそも君は奨学金だろう?アルバイトの必要があるのかね?」
社会勉強の為だなんて綺麗事は辞めたまえ。
そうゲンドウポーズ決めた松永先生に私もゲンドウポーズをする。悪い顔しちゃう。
「……ここだけの話」
「何かな?」
「学費はともかく、生活費がヤバいっす」
「生活費?」
「家の家賃と医療費とかを考えるとバイトがっつりやらないとヤバいっす」
いやー、これ、昔だと両親助かる見込みなく死んでるんだけど、この世界では助かっちゃってるんだよ。多分それで時間が狂ってんだよなぁとは思う。
「松永先生、優秀な生徒に美味しいご飯奢ってくれてもいいんですよ」
そうキメ顔で言えば、心臓に剛毛生えてるんでは?って孫市先生に言われた。いや、美味しいご飯食べたい。
「ほう?では、優秀な生徒の正体を教えて欲しいものだ。いやはや、この前の体育祭での指揮能力、運動能力、策略のはかり方は素晴らしかった。戦国時代ならともかく今の時代には必要あるまい。何処で教わったのかね?」
「んー、策略は図書館の本で独学ですかね。まぁ友達に誘われてやった戦略ゲーで必要なんで覚えたというか」
そこだけそう言っておく。見つめられてもなんもないというか。
「松永先生」
「なにかね」
「先生の顔がいいので見つめられると照れます。先生絶対モテるでしょ。大人の色香が半端ないですもん。どうやったらそうなれます??」
シリアス面倒なのでポイしてそう言えば、誰かがずっこけた音にそちらを見る。友人ズである。
「アンタねぇ、珍しくシリアスしてんなと思ったら……」
「探られる腹はないかなー、お腹と背中がくっつきそう」
「ナマエ引越ししたの?売り家ってなってたって家康が言ってたけど」
「あぁー、ごめん。ホント徳川くんはタイミング悪いな。色々あってね、今は食費削ってお家資金を貯めてるとこ!」
「全くもって笑顔で明るくフランクにいうことじゃない」
「ナマエの人生ホント悲惨すぎワロタ。いいよ、マック奢ってあげる」
「ああー!神様!神様がいらっしゃる!!」
やったー!と両手を上げる。松永先生にじゃあ後はよろしくお願いします、と頭を下げておく。かけ出せ!友達の元!しようとしたら真田先生に捕まったけど。解せぬ。
「先生、マック行くんでどいてください」
「先生がご飯奢るから詳しーく話しなさい」
ちぇーっと唇を尖らせてみる。視界の端に火が見えたな〜と思って振り返れば松永先生が書類燃やしてた。いい笑顔で。最悪かよ。
「違うバイト先を見つけてきたまえ」
そりゃゲロったらそうなりますよね〜。友人みたらしたり顔だからワザとだなこいつら。
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「足利のおじさまー、家止めてー」
真田先生適当に交わした翌日、理事長室に入ったら足利理事だけじゃなく織田副理事と松永教頭がいた。
「お取り込み中でした?また出直します」
「いや?ちょうど終わったところではあるが、どうした?朋よ」
周りの視線そう無視する足利理事の強さよな。私も気にしない。
「足利のおじさんじゃない人がさー?もう待てんってな感じで家なくなったんですよ。足利のおじさまとか教頭先生が夜のアルバイト禁止するから」
「しかしナマエよ、その方の身分は高校生。補導されるのが目に見えている。それに今は予は差し違えても教育者なのだ。やっていいとはいえまい?」
「そりゃそうだ」
そう言って足利理事が私のスーツケースをちらりとみる。まー私の荷物こんだけだからな。
「……相変わらずか。どれ、取り返してやろうか?」
「いやいいですよ。これ以上借りが増えても返せなくなりますし。ま、身軽になった、ということで!」
ヘラリと笑えば、そうか、と足利理事は息を吐いた。
「夕餉は奢ってやろう。入学の祝いがまだだったな。しばし終業時間まで待つがいい」
「やったー!飲茶!飲茶でお願いします!」
「わかった」
そう頷いた彼に私は部屋を後にすることにする。いやー、先生たち全員黙ってるからなぁ。真田先生がこっそり私に聞いたけど。
「苗字、足利理事長とは知り合いだったのかな?」
「父さんの知り合い」
みたいな。いやー、父親が足利理事に借金しててその関係なのだがまぁそれは黙る。足利理事から信長副理事(まぁ入学当時は理事長)に話がいき、私が入学したみたいな感じだし。先生達は納得したらしい。信長副理事長にチラ見されたけど。
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面倒なことになっちゃってまぁと思うのは、周りが前世と思われる姿になったから、なのだが。なに、モブ生徒も一応武将とかそっちなの??と変な顔をしてしまう。いやーこれは間違いなく私異質ですわー、と思ってたら前にいる多分真田先生が振り返ったけど。わー、帽子かぶってる。可愛い〜。
「うーん、やっぱり家紋はないかぁ」
これ私日本語喋れるのか?と首をかしげる。日本語理解できるけどパターンではなかろうか。日本語日本語と頭を切り替えてから口を開く。
「あーあー、これどうなってるんです?」
「あの子は昔から不思議な子でねぇ、こう言ったことができるようだ。昔から天女だなんだとは騒いではいたけれど、どうも魔法みたいなものを扱えるらしい。恐らくその作用だろう」
「あの子?」
「ほら、あそこにいる」
そう言って指差された先には、わー、皇帝のお友達と足利理事、もう一人知らない子がいる。あの子傷つくとなー、ヤンデレ発症してるおっさんが面倒くさいんだよなぁ。そう顔をしかめていれば、真田先生は口を開いた。
「右は髪色からして足利理事が面倒を見ている人だと思うんだがね。左の方だ。まぁ、足利理事達が諌めてくださるさ」
「うーーーん、いやたぶん、足利理事強いと思うんでアレなんですけど、もう一人のあのちっちゃい子が問題というか。あの子に何かあると、私いたのに何してたんだ?ってヤンデレ発症してるおっさんに怒られる可能性があるというか。こりゃあ仕方ない」
はーやれやれと言いながらフードを被って窓枠に足をかける。そのまま踏み出したら真田先生がびっくりして私よんだ。すまん、猿飛先生でなれてるかと思った。下に降りて手を振っといたが。溜め息つかれたっぽい。やれやれと言いながら彼女達に近づき。あの子に振り落とされた武器を止める。おお、鋭利な刃物。
「平和な時代に降り下ろしていい武器じゃないんだよなぁ」
やれやれしながらそう言って刀を下ろさせて遠くに投げておく。サクッと地面に刺さるあたり切れ味いいんだよな〜。
「……アンタ誰?」
「君はしらなくていいんじゃないか?そもそも俺と君には関わりがないさ。ただその足利理事にくっついてるウサギちゃんを傷つけられると、やばいおじさんがガチギレするんだよなぁ。その被害を被りたくない」
やれやれしながら言えば、むぎゅっとウサギちゃんにハグされた。やばいこんな場面見られたら確実にヤンデレおっさんに殺される。
「ウサギちゃん、病んでるおっさんに殺されるからそれやめて欲しい」
「協は病んでるおっさんじゃなーい!」
プンスカ怒るウサギちゃんは可愛い、が、ぽこぽことなら可愛いがビシバシと私を叩くウサギちゃんに私は困った顔をする。痛い。
「いたい痛い。地味に痛いからやめてくれ。わかったよ、訂正するよ、病んでるおっさんじゃなくて困ったおじさまあたりにしとくよ」
「むぅ……まぁいいか!協が困ったおじさんなのはそのとおりだし!」
そう納得したウサギちゃんはまたむぎゅっと私にだきつく。だからそれをやめろと。
「こら、ウサギちゃん、めっ。足利理事にへばりついてなさい」
「えぇ〜?」
まーその間に例の子は切り掛かってくるので、指二本で止めといたけど。
「だからさ、武器を振り回す時代は終わったわけだ。武力行使はやめてくれるかい?」
そう言って婆娑羅を逆流させる。馴染まない婆娑羅を許容量以上流すと婆娑羅の属性ついた武器は壊れるだよな。まぁ私の時代は、だけども。ピシリピシリと音を立てた武器に相手は目を見開く。
「貴方、何してるの?」
「えっ、君たち知らないの?婆娑羅を馴染ませた武器は違う婆娑羅を流し込めば結構簡単に壊れるんだよ。こういう風にね」
パキリと割れた武器に手を離す。ガシャン!と地面に落ちた武器に相手は唖然とした。ウサギちゃんが私をみあげたけども。
「それ、私もやろうとしたことあるけど、その武力解除ってげんちゃんしかできないよ」
ぴょんぴょん跳ねるウサギちゃんにそうなの?と聞けばそうだよと言われた。時代進んでるからある程度そういうの防いだりもしてるかと思ったのに。足利理事がこちらをみおろす。うわっ、顔がいい。
「その声は、ナマエだな?輝夜よ、ナマエとは知り合いか?」
「うん!」
「ふむ、そうか、そういうことか」
そう納得した足利理事に私も首を傾げておく。何に納得したんだろうなこの人。
「ねぇねぇ、なんでゲンちゃんがいるの?協もいるの?」
「君がいるならいるんじゃない?そもそもなんで君はこの国にいるのさ」
「人形としてねー、海を渡ったみたいでねー」
「人形?」
そう首をかしげる。ニッコーと笑ってるこの子も大概闇深いんだよな。……なんか武将とか友人とか集まってきたな。私の家紋がない云々の話になってるし。私が誰みたいな話になってるし。フード被っててよかったよ。まぁ真田先生と足利理事にはバレてますけど。友人がびっくりしてウサギちゃんを見下ろす。
「輝夜さん!?なんで子供の姿に……」
「さん?……え、なに?ウサギちゃん今は大人なの?」
嘘だろおい。ウサギちゃんはぴょんぴょん跳ねる。うさみみっぽい飾りが揺れる。にしし、と悪戯っ子のように笑ったウサギちゃんは口を開く。
「実はねぇ。あの子の術でこうなっちゃった!今は大人、かなぁ」
「……オニーサン、大人の姿でおっさんに会わない方がいいと思うよ、切実に」
いや、多分あのオッさんこの年代だから絶対手を出さなかっただけだって、とは口を裂けては言えないが。割れた武器を掴もうとした手をわざと踏む。叫ばれても。
「あぁ、ごめん、ワザと。君に変なことされても困るし」
「あ、フード男誰だろうと思ったらナマエだったのか。やほー」
「やほー」
そう言った友人にひらりと手を振る。ウサギちゃんがぴょんぴょん跳ねながらゲンちゃんこわーいと言っている。
「あのね、ゲンちゃん結構仲良い人や味方には寛容だけど、それ以外の人には容赦ないから変なことしないほうがいいよ」
「まー、そんなのだから友達少ないんだけどね!」
ケラケラ笑いながらいえば、そうなの?とウサギちゃんは首を傾げた。そうだよ。軍師皆問題児の集まりだからアレだけどそれ以外はさっぱりだよ。まぁいきなり足で踏んでた人消えたけど。すげぇ。屋上に移動してるよ。私とうさぎちゃんを睨んで消えた。どうやってんだ。
「おーい、どうせなら時代に即した姿に戻してから……消えて欲しかったな」
「正論すぎて笑った。まあでもそのうち元に戻るよ」
そう寄ってきた友人にもう一度手を上げる。
「ナマエ、所属カラーは入ってるけど紫ってことは足利にいたの?」
足利理事を見上げる。ほんとに足利理事紫じゃん。いやー、私今世は足利理事にお世話になってるし、足利所属でよくない?いいよね?オッケー!足利のおじさまに目配せしたらゴーサイン出たっぽいからそうする。
「うん」
「だから、輝夜さんとも仲がいいのかー」
「でも会わなかったね、なんでだろう」
「私が死んでたからじゃない?」
はっはっはー!と笑いながら言えば、時代がずれてたのかぁ、と友人達が納得した。むぅ、と膨れながらこちらを見上げたウサギちゃんの頭をぽんぽんしておく。
「ウサギちゃんもはやくお友達に会えるといいね」
「……うん!!」
「はわわ、輝夜さんの満面スマイル」
そう震えた島くんになんだ?と首をかしげる。えっへっへ!と笑って花飛ばしてるから撫でとくけど。ちなみにちゃんと帰る頃には元に戻りました。ちゃんちゃん。
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