2022/12/31
2022年度没ネタ整理19
気付いたらまた知らない世界。恐らく周りの名前からして三国志。とりあえず前みたいに(面白いから)保護してくれる人もいないため、とりあえず兵士募集してたんで兵士になってみたものの、相手は人間じゃないときた。ほーん、と思いつつ普通の兵士してたらまさかの初陣的なやつで敗戦の危機。逃げる同僚と上司、怪我してるそのまた上の上司。これはヤベェととりあえず婆娑羅で敵を追い払い、怪我して意識が朦朧としてるらしい上司を馬に乗っけて私はその後ろに乗って駆け出した。とりあえず本陣付近まで引き換えし、私は馬を降りて手綱を引く。とりあえず近くにいた別部隊の人が私に気づいて、というか、馬の上にいる人に気づいてやってきた。
「公達殿!?」
そうやってきたのは軍師の荀ケ殿である。私はとりあえず一礼のまま動きをとめた。ぶんじゃくどの?と弱々しい声を出した上司に彼と偉い将兵は馬を降ろされて救護的な場所に運ばれたらしい。生きてくれ、上司の上司よ。
「顔を上げてほしいな」
そんな声に私は「はっ」と返事をしながら顔を上げる。うーん、金髪のイケメンである。顔面が良い。
「君は荀攸殿の部隊の兵かな?」
「はい。同僚や隊長は逃げてしまったので、とりあえず一度戻った方が良いかと思い……自己判断です。申し訳ございません」
「何があったか聞いていいだろうか?」
「隊長たちについて進軍した先に伏兵が現れ、隊が分断、ちりぢりになりました。私は先頭の方にいたのですが、ついていた隊長や同僚達が混乱して逃げてしまったので、とりあえず判断を将兵様に仰ごうと思い、本隊に合流すれば酷いお怪我をされていたようでしたのでとりあえず本陣にお連れしました」
疑われてるなー、と思いながらめちゃくちゃ困った顔をする。彼はふむ?と考えて、それはどの辺りだったかな?と尋ねられる。
「南西の方です。……ん?いや伏兵な割に追いかけて来なかったな?進軍途中かな?」
いやこれ作戦知らされてなかったからあれだけど私たちが伏兵の可能性あるな?と思う。
「もしかして引き返さない方が良かった感じですか?作戦何も聞いてないので、何をしようとしてたかよくわかんないんですが」
「いや、荀攸殿を失うわけにはいかないからね。助かったよ」
「身に余るお言葉です」
そう頭を一応さげる。顔面がとてもいいお兄さんは違う偉い人と話し始める。どうすればいいんだ私は。適当に本陣の守備につけばいいんだろうか、と困った顔をして顔面が良いお兄さんと偉い人を見てみたが、気づいてくれない。
「坊主、無事か」
そんな声が聞こえてそちらを向く。違う隊の隊長である。彼は私のそばにやってくると偉い人に一礼してから私を見下ろした。
「于禁将軍、この子を本陣の守備に加えてもよろしいでしょうか」
「知り合いか」
「いえ、このものはこの間の募兵にきた者でして……右も左もわかっとらんのです」
ぎろりとむいた視線にひたすら困ったかおをする。疑われてる気がする。
「共についておけ」
そう言った偉い人ーー于禁将軍に、別部隊隊長は一礼し、私も一礼する。こっちだ、と言われて別の部隊に混ざった。なにやらもとより私の隊の隊長がヤベェやつだったらしいということを聞かされた。もしかして:隊長が機密漏らしたor隊長を始末したかったor隊長が裏切った、では。私のお先真っ暗では??と思いつつ守備に徹してたら戦に勝った。
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頭巾外してたら子供?と言われたので、子供じゃないです、こう見えて13です、と言ったら子供だねと言われた私の身になってほしい。戦国なら大人ですけど。えっ、三国時代成人もっと上なのか??と目をパチパチ瞬いてしまった。
戦勝の宴である。地面に座っで大人しく騒ぎを見ていれば、顔のいいお兄さんがやってきた。ご飯というより肉まん恵んでくれた。地味に嬉しい。下っ端の下っ端だからとっていいかわからなかった。
「戦国側の子供かな。どうして曹魏に?」
戦国側ってなんだ?と内心首を傾げる。え、純粋な三国時代じゃない??いや妖怪相手にしてる時点で純粋もクソもないが。
「よくわかりませんが、生きていく為に兵士になりました。たまたまいた場所でこれからどうしようって思ってたら兵士の募集があったので」
そうはぐはぐ肉まんを食べる。うめぇ。となりの木材の上に座った彼はふむ、と何か考えているらしい。
「郭嘉殿」
「やぁ、荀ケ殿……荀攸殿、目が覚めたのか」
「はい、なんとか」
やってきたのは上司の上司とその人を回収した人である。目が覚めたらしい。そこそこ意識昏睡してたのにすぐ復活するってこの人婆娑羅者かな??私めちゃくちゃ肉まんにかぶりついてる姿なんだけども。とりあえず肉まんを飲み込み、頭を下げておく。
「……子供?」
「君を助けた新兵だよ。十三歳らしい」
「は?」
「募兵の要項に子供は含まれないはずですが……」
「今回たまたま荀攸殿があの部隊長の手綱を握ったから君の部隊に配属されただけだよ。どうやら于禁将軍の部隊長の一人がこの子を気にかけていてね、話を聞いてみれば彼が招いたらしい。何も知らされてない兵を入れて誤魔化したかったんだろう」
そう言った彼に私はハテナをたくさん浮かべる。まぁ、ぐぅ、となった腹の音に三人の視線は私に向いたが。
「食べていて構いません。貴方には助けられました」
「いえ、何が何やらわかりませんが、ご無事なようでよかったです」
私は肉まんをはぐはぐ食べる。向いている視線は無視だ。
「しかし、何故子供が……」
「生きていく為に兵士になったそうだし、放り出すのは良くないと思うけれど」
「生きていく為に、ですか」
「親はどうしたんです?」
なくなった肉まんに両手を見つつ、いませんね、とかえす。
「親類も知人もいなさそうなので身寄りないですし、兵士として働かせてもらえると助かります」
差し出された肉まんに顔面がいいお兄さんを見上げる。食べていいと言われたのでもらう。向いてる三人の視線を無視してはぐはぐ食べることにしておいた。肉まんうまうま。
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こうなったら千尋ちゃん戦法でいくしかねぇな。そう思いながら、ここで働かせてください戦法をとる。于禁将軍って人はお堅そうである。農作とかしたことないし学も伝も何にもないんです、兵士しないと飢え死にします、ここで働かせてください、と説明してみる。いや、眉間に皺を寄せられたままであるが。くっそ、きいてるかどうかわからない。眉尻を下げてじいっと見上げていれば、私が助けた人がやってきて、于禁将軍、と声をかけた。
「荀攸殿」
「この子供の身は俺が預かります。元々誤りであっても俺の部隊にいた子供ですし」
「しかし、規律は規律」
「規律は破りませんし、この子の悪いようにはしません」
そう言った彼は私に「ついてきてください」と手招いた。私は返事をして、于禁将軍に一礼してから荀攸殿についていく。
「とりあえず、小姓と言えばいいんでしょうか。貴方には俺の補助に回ってもらうことにします。衣食住は確保しましょう」
「ありがとうございます!」
わーい、と喜べば彼は首を左右に振ったが。
「いえ、命を助けられたのでこれくらいはします。……怖くはありませんでしたか?」
「さっきの方ですか?真面目な方なんだなぁ、と」
「そっちもそうですが、戦が、です」
「それは今更な気がします」
困った顔をして彼を見上げる。いやー、だってここに来る前も普通に戦働きしてましたしね、上司が天世奉還するとかいって争い起こした本人でしたしね。それは言わないけど。彼はそうですかとだけ告げて顔がいいお兄さん達と合流したのだが。
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性別バレてなさすぎ笑った。そう思いながら荀攸さんの後ろを歩いたり軍師間のメッセンジャーしてみたり、二日酔いな郭嘉さん運んだり、何かをずっと考えている満寵さんを引きずったりする。嫌だってこの人全く気づいてないんだもんな。
「賈詡さーん、満寵さん連れてきましたけど、いつもみたいにお取込み中ですー」
いつものように首根っこもってずるずると引きずっていけば、偉い人がいた。とりあえず一度下がって影に隠れ、満寵さんの身なりを多少整えて立たし、何食わぬ顔をして中に押し入れた。テイク2。
「賈詡さまー、満寵さまを連れてきました」
「あっはっはー、ご苦労、ナマエ」
「ナマエ、どこにいると思えば……」
「いやぁ、悪いね、荀攸殿。ちょうどお使いしてるのを見かけたもんで、満寵殿を連れてくるように頼んでしまった」
「満寵殿」
「ん?おや、殿と夏侯惇殿?また場所が移動しているのをみると、ナマエが連れてきてくれたのか、ありがとう」
殿ってことはやっぱ偉い人じゃん。満寵殿の後ろから伺ってみる。隻眼がこちらにむいた。
「この前于禁に部隊に加えるように頼み込んでいた子供か」
伊達政宗と同じ声するなこの隻眼の人。荀攸殿以外の軍師ーズが私を見下ろした。
「えっ、ナマエ、そんな面白いことしたの?」
「えっ、面白いんです?」
「絶対落とせない城を攻めるようなもんだよ。落とせる可能性はほぼ無いね」
そう言った賈詡さんに首を傾げる。あの人見かけたら元気に挨拶してるけど、返してくれたりするあたりいい人だからな。
「そういや、聞こうと思っていたのだけれど、どうして私ではなく于禁将軍に?」
「え?郭嘉殿は……あの時というか本陣に戻ってきた時、私が敵の想定してそうだったので。気にかけてくれている別部隊の隊長がいるとこの方がいけるかなって」
素直にそう言えば「おっと」みたいな顔された。うーん、顔がめちゃくちゃいい。
「バレていたのか。その節は悪かったね」
「最善を提案しつつ、最悪の想定をするのが軍師って教わったから気にしてません」
「お主、何処からきた?」
「何処から……と、言われたら困ります。気がついたらというか目が覚めたら募兵が行われている地域にいました」
「その前は何処にいたんだ」
「その前は……」
そこでうーんと思いおこす。最後の記憶どこだ。あやふやではある。いやー、だって上司の暗殺会場的な場所でちぎっては投げちぎっては投げする上司を見てた記憶はある。
「多分二条城」
「二条城?」
「あんまり記憶が定かじゃないんですけど、多分二条城っていう……京っていう場所にあるお城?」
首を傾げる。隻眼の男性に変な顔をされたが。
「京、となるとお主は戦国側か。織田信長は知っておるか?」
「えっ、なんで知ってるんです?」
たくさんハテナを浮かべる。荀攸殿が「それは想定外です」と頭を抱えた。私は周りを見てから、ふむ、と考える。
「え、じゃあ、荀攸殿の回復はやかったけどやっぱり婆娑羅者だったのか。なんだ、婆娑羅者いないから使わない方がいいのかなって思って使わなかったのに」
「婆娑羅者?」
「時代や国が違うから違う呼び方なのかな?こういうことできる人です」
そう言って手に光を集めてみる。みんながたってなった。なんだこの反応は。え??いないのか??
「えっ、もしやない??」
一番偉い人が触りそうになったので光を拡散させる。触ると危ない。
「おっかしいなぁ、私のいた国だけじゃないって聞いたんだけどなぁ」
「ナマエ、その婆娑羅者というのは?」
荀攸殿の言葉に私は口を開く。
「稀に婆娑羅という特殊な力をもって生まれてくる人ですとしか。炎とか氷とか風とか雷とか光とか闇とか属性があります。ちなみに話に上がった織田信長は闇です」
説明をしつつ氷で花をつくる。どやっ、婆娑羅のコントロールは私はうまいんだぞ。
「……こういうことができるとなると、属性とは違いそうだ」
「しかし、どういうことでしょう。あちらでこのような力を見たことはありません」
そう言った荀ケ殿に私は花を偉い人に渡しつつ荀ケ殿を見上げる。
「そもそもなんで織田信長がいるんですか?てっきり伝わってないだけで、日夜妖魔と戦ってたのかって納得してたんですけど、違うんです?」
「てっきり理解しているかと思えば誤った解釈をしているとは……」
「あっははー、ナマエは新たにこの世界に来てしまった、と考えた方が良さそうだ」
いや、その意味がわからないんだってば。教えてくれない周りにむっとしてみる。偉い人にふっと笑われて、子供だな、と言われたが。
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「私の知ってる毛利元就じゃない」
そうじいっと毛利元就と名乗る誰かを見る。この人の方が背が高いし、なによりも優しげである。やっぱりか、みたいなことを告げた賈詡さんに、毛利元就は首を傾げた。
「えっと、どういうことだろう」
「この子供は最近魏の募兵に乗り込んできたんだが、そちら側出身じゃないかという話になってね」
「へぇ、私を知ってる知らないはおいておいて、君は何処から来たんだい?」
そう私に合わせて屈んだ彼に、私の知ってる毛利元就こんなことしない、ともう一度言えば、私は毛利元就なんだけどなぁ、と苦笑いされたが。
「で、何処から?」
「……京の二条城……」
「京の……二条城……あそこは組み込まれていないはずだ。それに……君は二条城で仕えてたのかい?」
「結論としては??なんかもっとちっちゃい頃に拾われて、そこで育てられたから、そのまま??」
いや、上司っていうから仕えていたのは仕えていたのだが。どちらかと言うと父親っぽいよね!とは松永さんの言葉である。毛利元就さんとやらが私に尋ねる。
「君の主の名前は」
「足利義輝」
ムゥ、としながら答えれば、毛利元就が立ち上がって賈詡さんをみた。
「……賈詡殿、この子の主君はこの世界に巻き込まれていないし、二条城もこの世界にはないよ」
「と、なると魏で引き続き面倒を見ていてもいいということか。さてはて、しかし、あんたはナマエの知る毛利元就じゃないそうだが?」
「そこに関しては私も分かりかねる。毛利元就は私しかいないはずなんだけど……君の最後の記憶は?」
「二条城で義輝様がさー、ちぎっては投げちぎっては投げしてるのを眺めてた」
「……誰がいたんだい?」
「織田信長とか、豊臣秀吉とか、武田信玄とか、上杉謙信とか……貴方じゃない毛利元就もいたよ」
「記憶にも記録にもないね」
そう言った彼に首を傾げる。この人ではないのだから当たり前では。彼はまた屈んで口を開く。
「君のいた場所の勢力図はどうなってる?」
同じ名前の人間がいる違う世界と考えた方がいい、とは毛利元就の発言である。私もそう思うことにする。ちょっとだけ義輝様に会えるのでは?と思ってたが、そういうことではなさそうだ。なんでも、勢力図として織田豊臣徳川足利が並ぶのはありえないらしい。あと足利と松永が仲良しなのもないらしい。婆娑羅者もいないらしい。
「君がよければ、私の陣にくるかい?生活様式が違えば大変だろう?」
「いいです。なんかややこしいと思うし、荀攸殿とか賈詡殿達に色々教わってますし……魏がいい」
そういえばぐしゃぐしゃ頭を撫でられる。子供じゃないです、と拗ねる。何歳?じゃねぇんだ。私は13歳であると主張したら「おっと、こちらでは成人してるかしてないかくらいだね」と言われたが。
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竹簡をひょいひょい高く積んであるいてたら、目の前の竹簡のいくつかが退けられた。なんだ、と見上げれば于禁将軍である。
「于禁将軍こんにちは」
「……竹簡を目の高さまで積むのは危険だ。分けて運べ」
「最初は少なかったんですけど、荀ケ殿のところに向かうのであればついでに他の文官さんにあれもこれもと」
「お前は荀攸殿の手伝いだろう。他の者を手伝うのはいい心掛けではあるが、本業を疎かにするのはいかがなものか」
荀攸殿が探していた。そう告げた彼に、私はおっとそれは急がねば、と目をパチパチする。いや、荀攸殿から郭嘉殿、そこからみたいに広がって今だ。
「急いで持っていきますので、乗っけてもらえると」
「それが危険だと言っている。私も向こうに行くついでがある」
「偉い人にそんなことさせるわけには」
「ついでだ。竹簡をおいておくわけにもいくまい。そちらの方が問題だろう」
そう言った彼にありがとうございます、と頭を下げる。竹簡がちょっとズレたのを抑えてくれたけど。于禁将軍はやはりいい人なのである。
「怖くないというか……規則を守らないから怒られるのであって、守っていれば怒られないでしょう」
そう首を傾げれば、正論ですね、と荀攸さんが告げた。于禁将軍が怖くないのかと聞かれたので、怖くないと言えば、夏侯惇さんに肝が据わってるといわれたことに対する返答である。
「于禁将軍は何かと気にかけていただけるので優しい人だなぁと思います」
「……お前はこの分だと張遼も怖がらなさそうだな」
張遼って誰だ。
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「私は好きで魏にいるのでお気にせず。ご心配ありがとうございます」
そう一礼してつったかたーとその場をさる。いや、うん、魏の人私の年齢把握したら即兵士やめさせてるから悪い人達ではないのである。勝手に哀れみをかけられても困る。
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