2022/12/31

2022年度没ネタ整理45




しばらく数日間薬を飲ませて様子を見ていれば、だいぶ顔色が良くなった郭嘉さんである。まぁーこの人にせよ法正さんにせよ話聞いてたらめちゃくちゃ働くからな。だから悪化もするんだろう。こういう人にはガムシロ水がいいのだが、虫歯になっても困る。まぁとりあえず郭嘉さんには次来る日までの薬を渡し、解熱剤と酒は一緒に飲むなよと注意し、迎えにきた休日な荀攸さんに同じ説明をしといた。推しがきちんとメモするあたり安心である。そうしてたまに人が来たり、近隣の村人の怪我治療したり華佗さんと知り合って情報共有したり狩したりの生活に戻りつつ、ちょっと増えた患者の内容をカルテ的な感じで整理してみたりしてたんですけど。
いたって平穏に不穏混ぜるのやめてほしい。
なんか刺客がきたからちぎっては投げしてしまった。普通にねじ伏せちゃったけどこれはどうしたものかとねじ伏せた人をみる。気を失っている。親指固定させてくれよな〜と親指固定して持ってる縄で体を縛っといた。どこの勢力だ??私がここにいるの知ってるのは魏と蜀だけだけども。知らない人だしなぁ、どうするかなぁと思って散らかった室内を片付ける。地面でおねんね、すまんな。物音聞こえて私は咄嗟に伏せましたけど。
「ナマエ殿!!ご無事ですか!?」
そうバッと暖簾くぐってやってきたのは荀攸さんである。ナマエ殿!?とあたりを見渡す彼に後ろから法正さんや郭嘉さんが現れる。仲良しか。私は机の影からひょっこり顔を出す。
「いやすいません、みなさん敵味方どっちです?」
「味方……と言っても襲撃された後ではあまり信じてもらえないかもしれませんが、味方です」
「いや、味方ならいいんですけどね」
推し多分嘘つかない。荀攸さんの言葉にそう言って影から出る。よくよく考えたらこの時代の人はしとめたら遺体とか首とか持ってくから確認に来ることは少ないよね。でもまだちょっと窓の近くは立ちたくないわな。ないとは思うけど狙撃怖い。いやでもよくよく考えたら紐で括ってるときに撃たれてないから大丈夫だな。ということでちょっと遮蔽物があるところにたつ。
「そこの人達返り討ちにしちゃったんですけど、どこの誰かわかります?」 
「返り討ち?」
「護身術的なものは一応できるので」
「ふふ、ナマエ殿はやはり強かだね」
「それは否定できないです」
「……気を失っているようですが……」
「投げ飛ばしたり、顎殴ったり……護身術ですね。どこの誰でした?」
「普通の兵に見えるね。所属の色もみにつけていない」
「わざとでしょうね」
「起こしますか」
「あ、待って待って、一応脈拍測らせてください」
脈拍とは?と首をかしげる三人に私はとりあえず脈拍をはかる。ほーん、意識ない時がこれね。
「脈拍とは?」
「脈はわかります?首のこの辺りとか手首のこのあたりとか触るとトクトクしてるんですけど。心臓の動きに連結してるんですよね」
「それを測って何になるんです?」
「人間、興奮したり緊張すると脈拍が速くなったり目の瞳孔が開いたりするんですよね。……あ、郭嘉さん聴診器当てて聞いてると面白いかもですよ」
「ふふ、何があるかは全くわからないけれど、ナマエが言うならそうなんだろうね」
散らばった中から聴診器取り出して当ててる郭嘉さん面白いな。法正殿にもう片方の手首の脈拍を触ってもらい、荀攸殿と三人で正面にまわる。
「おきてー」
そう言って一人ペチペチと頬を叩く。おはようございます、と言えば彼は目を覚ますのだが。私達をみて脈拍が速くなったな。
「おはよう御座いますお兄さん。お兄さんにね、質問していきますけど、とりあえず全部いいえで答えてくれていいですよ」
「は?」
「お兄さんは女ですか?」
当たり前な質問をする。拍子抜けした彼はそんなわけないだろと言ったが、いいえって言ってくださいよ、と言えばいいえとなる。世間話のようなもので心音を落ち着かせる。
「今の感覚覚えといてくださいね。あと、目見といてください。……お兄さんは呉からきたの?」
「いいえ」
「織田や毛利と言った戦国から?」
「いいえ」
「じゃあ、蜀……魏」
そう言った瞬間脈拍がはやくなったし瞳孔開いたな。いいえ!って答えたが。ほーん、魏か。
「貴方は誰に頼まれた?」
そこから曹操さんからはじまりいろんな将を上げる。途中であの子の名前をいれ、ほかの将にもどる。で、最後にもう一度あの子の名前言えば脈拍はやくなるわ瞳孔開くわで確定に近い。ほーん。なるほどねー。
「……あのさー、お兄さん、貴方に頼んだ人にこっそり教えてあげて欲しいんだけど」
「……なんだ」
「私豆食べると死ぬんだよね!!」
「……は?」
「いやさぁ、私を殺したいんでしょ?山ほどきたら私はきっと死ぬね」
「ナマエ殿!?」
「だからさぁ、武力はバレた時どうかと思うからそっちにしてくんないかなぁって言っといて」
そう言って背中を叩き解放するねと言って解放する。三人が、は?みたいな顔をしているがまぁ良い。これでしばらく豆は手に入るぞ。見送ってから、ふふん、と笑う。
「私の世界の話に饅頭怖いと言うものがありまして。怖いものが何かと聞かれた男がね、好物の饅頭が怖いって言うんですよ」
それだけで彼らは理解したらしい。荀攸さんが口を開く。
「と言うことは」
「単に欲しいものですね。豆が欲しい」
そう言えば法正さんが肩を震わせた。是非ともやったらいいよ。荀攸さんがため息ついたけど。
「ナマエ殿、無茶はよしてください……」
「うっ……気をつけます」
「それにしても、脈拍や心音でわかるものだね」
「まー、誤差はありますよ。もっと精度の高い情報となるとあれじゃ無理です。嘘発見だなんて言われたりもしますが、知ってるもしくは身に覚えがある、か、それ以外がしかわかりませんよ。あとはまぁ質問次第って聞いたことはありますけど、その質問のやり方は私は聞いてないんで……」
「まぁそれは私たちに任せてほしいかな」
「しっかし、刺客を送ってくるとは……何したんです?」
「私も謎なんですよね。なんだろう、郭嘉さん達と仲良くしてるからな気もします」
やれやれと言いながら片付けをはじめる。いやこれ身の回りの安全が脅かされてんな。

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なんか知らんが許昌である。私を尋ねてきた人がいたりしたので呼びにきたらしい。とりあえずなんかあったら許昌おいでよ、と近くの村人はなはいっといたし、まぁ私のものは全部撤収しておいたし大丈夫だろ。そんなこんなでドナドナされていけば、広間的な場所にめちゃくちゃ色んな人がいたらしい。めちゃくちゃ視線が向いた。何?断罪イベントか??私なんもしてないけども。とりあえず曹操さんに挨拶しないといけないので曹操さんに挨拶した。
「お久しぶりです、曹操様」
「うむ、息災そうで何よりよ。先達の件は礼を言う」
「あれはたまたま思いついただけですけど、とりあえず落ち着いたようでよかったです。でもまだ完治したわけではなく、無理はよろしくないので、適度に曹操様から休むように言ってもらえると助かります」
「あぁ、気をつけよう。本来ならばこのような場所にお主を連れて来たくはなかったが……ナマエに会いたいというものがいてな」
ふむ?と首を貸しげる。私に会いたいって誰だ。そう見渡したら私見てなんか怯えてるあの子が見えたけどスルーする。
「あの子とその周辺ならご遠慮したいんですけど」
「いいや?戦国側よ」
「戦国側?」
曹操様の視線の方を見る。おっと時代劇にまぎれて白衣着てるアジア系なおじさんがいるな??これは奇跡のマッチングだな??
「見るからに医者じゃん!!ひゅー!ちょっと話してきていいですか!色々話し合いたい!」
「嘘だろう、子供……だよな?」
頭を抱えた男性に、まぁ子供が本来治療しちゃダメだよなー、とうむうむと考える。私は曹操さんに耳打ち程度の声量で口を開く。ついでに口元をノートで遮る。
「曹操様、多分あの人私の世界の医者だと思います。本来、私の世界の医者は国が認めた教育課程をうけて、国が認めた人しかなれないんですよ。私は一時無法地帯にいたのでそこで医学を学び腕は認められてますけど、年齢とかの関係で国に認められたわけではないので。知識は多分あっちの方が上」
「ふむ?お主がそこまで言うのであれば、引き入れたいところだな」
コソコソと話していれば、誰かに連れられて男性がくる。
「やっぱり高校生くらい、か?」
「おじさん挨拶省いて申し訳ないけど、外科内科どっち?」
「……内科だ」
「よっし、別の場所で私とちょっと話そうかおじさん!」
おじさんが欲しいものはわかってるから!
そう言って肩を掴んでしまったのは仕方ない。いやだって色々聞きたいし、情報共有したいんだもの。


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これ!よんで!と、とりあえず患者まとめカルテノートを彼に渡したところ、おじさんは疑い半分で読みだした、のであるが。読み込んだ彼は私を見る。
「……お前、ロリババアか?」
「ちがわい。一時期無法地帯いたから、師匠的な人に医学教えてもらったんだよ。でもやっぱり外科処置的なことの方が中心だったから内科的なことは華佗さんとかに判断仰ぎながらやった。一応定期的に薬を服用してはもらってるけど、経過観察ってなると専門的な人にお願いするに限ると思うんですよね」
薬の減量の判断とかがいまいち自信ないので、と言えば、素直なのはいいことだな、と頷いた。
「北里殿〜、雑賀孫市が言ってた人って結局そのこであってたの?」
「あってるあってる」
「孫市さん経由ってことは、蛍ちゃんのことで私知った感じです?」
「あぁ、完璧な縫合だったからな、これは医者だと思ったんだよ」
なるほどなぁ、と思う。郭嘉さんの薬を見たからきたわけではないらしい。はやとちりだったかー、とは思うが、郭嘉さんのことを頼む手前である。
「おじさんは何持ってる感じです?何か補充されるものあるでしょ?」
「補充されるっていってもな……ほとんど何にも持ってないタイミングだったから。聴診器やら舌圧子とか衛生材料の一部、石鹸と消毒ジェル……あとはスマホとか薬剤辞典とかだな。石鹸が使っても使ってもなくならないと思ってたが、補充されてんのか」
「え、石鹸地味に分けて欲しい。消毒ジェルでなんとかしてた」
「やるよ。石鹸は大事だからな。それにしても、俺が欲しいものってまさか」
「ペニシリンの錠剤。あとはロキソプロフェンとか、外科系で使われやすいやつは一式ある」
そう言えば、半兵衛、あたりだ!と近くにいた男性(?)に彼は告げる。
「ただでとは言わない、薬を分けてくれ」
「いいですよ。そのかわり、とある人の診察お願いしていいですか?症例ナンバー4の人なんですけど」
カルテ代わりのノートをつつく。彼は頷いて承諾してくれたのだが。

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「賈詡おじ久しぶり〜」
「おっ、きたな話題の問題児。呪術に優れているなら是非とも妖魔を呪ってほしいね」
「あっはっはっ!確かに!!」
ケラケラ笑いながらそう言う。いやだってそっちの方がはやいもんな。ちなみに賈詡おじはどちらつかずであるが、私は呪うより仕留めた方が早い派って理解している人だ。
「しっかし、アンタも苦労するね。何がなんでもあのお嬢さんはアンタのせいにしたいらしい。一応荀ケ殿や将兵が近くにいるが」
その言葉に護衛なんてしなくても私は何にもしないんだけどなぁ、とぼやいたが、はたと気づく。逆か。あの子の監視とかそっちか。まー、私も誰かしらといるけどな。ちなみに豊臣にいる北里さんは郭嘉さんの診察をして薬を受け取って帰っていった。近くにいたのは竹中半兵衛らしい。見事なショタオジ……。竹中半兵衛も同じ病気だもんな。マシになったらいいけど。郭嘉さんは定期的に見てくれる。ありがたや。
「まぁ、でもそのうちあの子は自滅するだろう」
かわいそうだが。
ほらー、同情はするが味方するわけじゃない。この人のいいとここれだよな。しっかし、あれだけファンがいるのに自滅するものなんだろうか。普通に「えっ、なんで?」と聞いてしまった。
「蜀から謝罪と礼が書かれた書状がきた。なんでも法正殿を助けたらしいじゃないか」
「ああー、あの人やっぱり律儀だな。別に気にしてないし、そんなことしなくてよかったのに」
「その淡白さ、癖になるね。オタク、誰に嫌われようが好かれようが構わないタチだろう?」
「いや、そうでもないですよ。結構仲良しになれた荀攸さんに蔑まれた時に悲しかったので」
「そうは見えなかったんだがなぁ」
「折角なので、荀攸さんに蔑まれるという特異な状況を楽しもうと思って楽しんでたので。まぁそれも曹操様っていう大きな味方とどちらつかずの中立がいたからそんなことできただけですし。全員敵だったら流石に無理なんで姿くらましてますね」
「そうなってると悲惨だな、化けの皮が剥がれても俺たちはナマエ殿を探せなくなる。俺としてはさっさと軍師の位置に加えて欲しいんだがね」
「私軍師って感じじゃないんですけどー?でも賈詡おじ、もっと褒めていいよ!」
褒めてアピール大事だから。まぁすれ違い様の文官に盛りのついた雌犬がみたいなことを言われたが。嫌味は嫌味で返す。背中に声をかける。でかい声で。
「大変!!貴方、一回医者に罹った方がいいですよ!?病気です!!人が犬に見えるとか大変な症状ですよ!?大丈夫ですか!?」
そう言えばそそくさと消える。ちっ。つまんない。心配ごっこしたかったのに。
「言い合う度胸がないなら聞こえるように悪口言わないでほしい」
「やっぱりどう考えてもアンタは回りくどいことをするより即座に手を出す方だ」
ケラケラ笑いながら告げた賈詡さんに私もケラケラ笑う。回りくどいことに労力を割きたくないしな。


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やってしまった感が半端ないのだが。とりあえず降り掛かるひのこを思いっきり払った私は悪くない。推しが流石ナマエ殿です、と褒めてくれる。うれしー!!まぁ立ち上がって攻撃しようとしてきた人に回し蹴りしてノックアウトしましたけど。
「しまった、大衆の面前だし、可愛らしい悲鳴とかあげとけばよかった。颯爽と登場した荀攸さんに助けられたい。今から悲鳴あげたら好機あります?」
そうおちゃらけて尋ねる。まぁ、真顔でありませんねと言われたが。そりゃそうだ。
「お怪我は?」
「多分ないです。いやー、刃物の間合いわかんなかったんですけど、おかげで槍と剣の間合い掴めた気がします」
そう言いつつ落ちてる槍を拾う。槍ってこんな感じか。槍投げの槍しか使ったことないや。どうやって扱うかは不明である。転がってる人を見下ろす。うめいたり、真っ青な顔して命乞いされてるけども。私はとりあえずしゃがんで目線をあわせて口を開いた。
「ね、ね、私を襲ったり、殺したりしたら何を得るの?信頼?お金?誰かの命?国のためとか?」
「か、金を、貰える手筈になっていて、」
「そのお金って、いくら貰えんの?」
その言葉に高いのか安いのかわからない金額を言われる。貴石っていうタンイがわからん。荀攸さんが眉間に皺をよせるあたりやすいのかもしれない。ふーん、と言いながら、頬杖をついてツンツンその人の頬をつきながら荀攸殿達を見上げた。
「これって法に則ったらこの人達どうなるんです?殺してないからまだ懲役みたいな形です?」
「いえ、最悪死罪もあり得ますかね」
「だってさー、ついてないねー?」
みんな泣いてしまった。こんなことならと後悔している感じである。
「後悔先立たず、後の祭り、覆水盆に返らずってやつだ」
「あとはナマエの裁量にはよるけれど」
「えっ……んー、わかった、いいよ、一人だけ残ったくれたら後は逃してあげる。まぁでも逃すってだけでそのあとは知らないけど」
そう言って離れる。人間性が出るなーと思いながら押し付け合いを見る。その後、一人の青年が震えながら手を挙げた。ほう?
「俺が、残ります、ので」
「わかった、はい、他は私の気が変わらないうちに逃げろー」
声をかければ一目散に逃げていく。これきりだからなーー!次は容赦なく突き出すからなー!と声をかけたが聞こえてるのかね。そうして見えなくなった彼らをみて私は残った一人にあわせて屈む。
「君もさっきのお金で雇われてんの?」
「……はい」
「なんで立候補したの?」
「俺には何もないから……家族もいないし、その日暮らしの身だし……」
ふーんと言って、荀攸さんをみる。
「荀攸さん、裁量って襲われた私によるんだっけ?」
「はい、ある程度は」
「じゃ、君今日から私の助手ね。給料はまぁ雀の涙かもしれないけど、衣食住は確保してあげる。色々やりすぎて人手が欲しかったんだよね〜」
そう言って肩をぽんぽん叩く。は?みたいな顔をされたけど、私に裁量があるならいいだろう。推しがびっくりしてる〜、可愛い〜!!郭嘉さんが笑っている。
「ナマエ殿は殺すとも我々に突き出すとも言ってないからね、彼一人になすりつけて逃げた彼らの早とちりというわけだ」
「まぁ、残って自分も死罪になる覚悟でお前を殺す自己犠牲任務遂行案件なら流石に突き出してたけどそうじゃなさそうですね」
息を吐いた二荀は常識人だからな。まぁかたや安堵、かたや呆れだろうけども。
「ナマエ殿、次は俺たちに突き出してください」
「そうします」
「……次は?」
「ナマエ殿の普段いらっしゃる場所がこの間、急襲されました。ナマエ殿がご覧の通りなかなか腕が立つのでその時も返り討ちして逃してましたが」
荀攸殿の説明に荀ケ殿がびっくりしたようだ。と言うか、それを知らない周りも驚いているのを見ると彼らは関与していないのかもしれない。
「は?」
「そういやあの後どうなった?」
「後日大量に届きました。たまたまいた華佗さん達とみても毒もなさそうだったので、畑と料理に使う分をわけて、村にもお裾分けしました」
そう言ったら郭嘉さんが「うまくいくものだね」と笑った。いやたまたまいた法正殿もそんな感じだったからな。有様みて爆笑してた。荀ケ殿が困惑したように私をみる。
「私の世界に饅頭怖いという話がありまして。まぁ簡単に言えば嫌ってる奴に何が怖いかって聞いて、饅頭が怖いって答えられたので、嫌がらせに饅頭がたくさん用意して渡したら実は相手の好物だったという笑い話なんですけど」
説明したら周りが年齢が変わらずふふっとなったの可愛いな??
「豆が好物なのですか?」
「いえ?豆を使った料理を作りたかったのと、保存効く食材が欲しかったので。そろそろ冬だから、食糧を色々蓄えた方がいいのかなーっと」
いまいち冬の準備がわからないので。
そう言えば青年をはじめとした周りに目を瞬かれたが、いやだって私この世界の人間じゃないからな。冬の準備とかまずわからないからな。


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しばらく許昌にいることになったので、私はともかく拾った方が汚い服のままはいけない。適当に服を見繕って髪を整えれば青年はイケメン予備軍だった。くっそー、顔整ってんな。しばらくは誰かと一緒に行動するように言われたが、多分前までと同じように軍師とセットで動きそうな気がする。
「おらー、明日から君が覚えることは山ほどあるんだんだけど、そもそも君何処まで何ができるかわかんないんだよね。槍の使い方わからないから上手いのか下手なのかもわかんないし」
とりあえずメモ用紙的なものが欲しいがなんせこの時代は竹簡である。仕方ない。私のスクールバックの方に入ってた余ったノートを一冊やろう。ちなみにスクールバックの中身も補給される。さんきゅーな!
「何が何処までできる、とは……?」
「文字の読み書き、数の足し引きとか」
「自分の名前はかけます」
「中国語……この世界の文字の読みは?」
「読めません」
「数の計算は?」
首を左右にふられ、まじかぁ、と思う。隣で話を聞いている賈詡おじが口を開いた。
「まー、学に疎い人間は疎いからな。名前が書けるだけマシだ」
「まじかー、じゃあ叩き込めるだけ毎日たたきこむしかないか〜」
そう言いながらとりあえず私の分野で必要な事項……と考えてみたが、結構全体的に必要なのでは?と思い当たる。というかこの世界で生きていくにしろ色々な分野は必要である。あと身を守る術は大事か。1時間細切れでいろんな分野するしかないな。
「よし、私の助手になってもらうため勉強がんばろ!」
そう言ってぽんぽんする。彼はえっとハイと頷いた。まぁ、彼が死んだ目になっていくのだが、それは頑張ってほしい。


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推しの!手が!荒れている!!一大事!!まぁ多分これきな臭いこと賈詡おじと満寵さんとやってるとなんとなく知ってるんだけど。最近郭嘉さんと荀ケさんは何かの対応してるし。多分、誰かを拷問じみたことしてる気がする。誰かわからないけども、頑張ってほしい。とりあえず保湿クリームぬったろ。無香料でいいかとバックパックから保湿クリームを取り出しぬっておく。ちなみに私の助手くんは数学の問題見て隣で頭を抱えて死んでいる。頑張れ。
「これは?」
「手荒れを予防するものです。荀攸さん手荒れがすごいから。この季節に水触るとこうなりますよ」
「……。女性が喜びそうですね」
「あー、たしかに前に女中に渡したら喜ばれた」
そう言ってさわさわする。許してくれる推しは良い人だ。表情変わらないけどな。
「ナマエ殿はそう言えばあまり素手を晒されませんね」
「あー!それね、傷だらけだけどみる!?」
「傷だらけ?」
「むしろ、左の薬指ない」
そう言えば荀攸さんが首を傾げ、助手も起き上がって首を傾げた。
「……?ありますよね」
荀攸さんはそう言って左の薬指をさわり、そのあと不思議そうな顔をした。私は左の手袋を外す。私の左の薬指は可動式の義指だからな。シリコンの指みたいなのしてないし。
「えっ」
「昔大人にちょん切られてから左の薬指ないんだけど、私の世界ではこういう風に他のもので補うんですよ」
そう言ってグーパーする。うむ、今日も大丈夫そうだ。興味深そうに、みても?と訊ねる。いいですよ、と言えば彼はそれを触った。
「私の上司は手がこういう風でしたよ。足がこういう人もいましたしね。まぁ多少は訓練入りますけど、これはほとんどなかったし」
まー手先器用な人がいたら作ってとお願いするのだが、まぁまたそれはおいおいだ。
「この傷は?」
「それは戦場でついた傷」
「戦働きを?」
「昔ね。私の世界、私や北里さんが今いる国が平和っていうだけである意味もっとクソッタレな国はたくさんあるんだよね」
「戦がないと聞きましたが」
「私達の今いる国は戦争しません!って公言してるし、四方を海で囲まれてるから攻められにくいので。あと技術が発展してる国は戦には慎重かなぁ」
そう言ってみる。いやー、国際世情はよくわからないが。
「私は昔違う国にいて、今いる国の夫婦に引き取られたから今いる国にいるだけだし、元いた国はめちゃくちゃクソだったからね」
「なんだそれ」
「私達の世界は基本的に銃……鉄砲対鉄砲とか飛び道具とか空中戦とかそういうので戦するんだけど、この時代の火縄銃もそうなんだけど、下手したら詰まって鉄砲が破裂するんだよね。それを避けた結果、掃除しやすい鉄砲が出てきたりするんだけど、弊害として誰でも使える鉄砲が出てきたんだよ」
「弊害……利点にはなりませんか?」
「うーん、ある意味は利点なんだろうけど。まー、話は変わって、私の元いた国って、民族同士の諍いと大国の思惑ですぐに戦争する国だったのね。停戦して数年後にまた戦争するわ、大国が介入して酷い戦争になる時もあるんだけど、基本的に武器だけくれんの。そうなるとどうなると思う?」
「国自体は間違いなく衰弱しますね……兵はお互いどこから補充を?」
「そうなんだよ、まともな大人どんどん死ぬじゃん?そこで誰でも使える鉄砲の話に戻るんですよ」
「女性が戦場に?」
「適齢の女性はだいたい子供産む道具って言われるから」
「ーーでは、もしや子供が?」
「そう!子供がね!兵すんの!誰でも使える鉄砲があるから誰でも兵になれるし。とめるまともな大人がいないから、歪んだ教育と共に兵士になるし、そもそも繰り返されるあまり兵士してた子供が大人になってるからまともな大人がほぼいない!」

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