2022/12/31
2022年度没ネタ整理58
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「かわわ……」
「かわ?」
「荀攸先生あんまり女の人とお酒飲んじゃダメですよお持ち帰りされてしまう可愛さじゃないですか」
酔ってる荀攸先生にそうつげる。荀ケ先生が若干頷いたのは見えたぞ。いや、えっ、可愛い。饒舌になる荀攸先生可愛い。馬鹿なこと言わないでくださいと言いながら私の皿の上に小籠包乗せてくるのも可愛い。推し全てが可愛い。
「どうしたら男が可愛くおもんですか」
「どうしたらって仕方ない。可愛いんだから。私は荀攸先生と大徳工業な徐元直は可愛いと思ってるので」
「そういやどこで知り合ったんだ?」
「近所ジョギングしてたら鉢合わせした。休みの日に一緒にジョギングしてくれる」
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「いやだーー!里帰りしたくないーー!!」
夏だ!海だ!帰国だ!!である。普通は夏休みが楽しみなはずなんだがな、とは夏休みが近づくにつれテンションが下がる私に対する賈詡おじの台詞だが、私は学園生活が楽しいのでそうはいかない。やだやだと地団駄を踏んだところで帰国は変わらないのだが。帰国したら周りがうるさいのはわかってるけど一悶着あるだろう。三成くんとか三成くんとか家康くんとかエクセトラ。先生達の手伝い中である。ちなみに冒頭の叫びは夏休みは里帰りするのかていう問いに対しての答えである。
「荀攸先生の頑張ってくださいボイスがあればなんでも頑張れる気がするのでボイスください」
「あはは、真田は結構安い餌で走るよね」
「満寵先生のたまにでる熾烈さ好きですよ」
「しかし、両親の同意の上にこちらに来たのでしょう?」
「母親にしか許可とってねーですよ。母親は面白いから行っておいで、でしたし。父親は母親に弱いのでね、母親のゴーサインが出たら父親が許可するのと一緒です」
そう言いながら作業を開始する。それは、みたいな顔をされたのをみると多分みんな父親側だもんなー、と思う。
「そもそも同じ高校行って同じコース行って働くにしろ息がかかった会社に行って嫁に行けっていう閉鎖的価値観が嫌いなんですよね。こっちを守るためだとは理解してますけど、そんなことして何か変わるわけでもないし、余計悪化していくだけでしょ」
どうしても婆娑羅者は差別されやすいのが現状で、閉鎖的な世界であるのも現状である。まー、曹操理事長ならそういうの左右されずに認められるとは思うし余計に選んだのだが。
「と、いうことを説明しても多分あんまり理解や共感はされないので帰りたくねーですよ」
「そういう理由でこの学校に入学されたのですね」
「人選が合っているのがまた……」
「理事長は優秀なら国籍も人種も色々問わないからね」
「いやそれはホント推し達がいたからなんで」
ノーといえる人間だから私は。
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「そう言えば真田は恋人は作らないのかな?」
「いや、付き合ったり別れたりを繰り返してますよ」
意外だったらしい。郭嘉大明神がめをまたたかれた。
「それは意外だ」
「って言っても全部おんなじ人なんですけどね。相手の気まぐれに付き合ってるというか」
付き合ったり別れたりというか、寂しい時とか構われたい時にくるというか。
「それはいけないな」
「まぁ、私も許嫁とかの話が出た時とかそういう面倒臭い時の口実にしてますしね、お互い様じゃないですか」
まーー、向こうは私より先に死ぬ気満々だしな。適正な医療をうけろ!と言いたくなるが、私たちの方に比べてあんまり境遇がよろしくないみたいな話はあるのだと思う。まー、差別とか色々あるのは確かだしな。
「頭良くなったら万事解決する気がするんだけどなぁ」
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体調悪い奴が!私が住む家に!転がり込んで!くるでない!!
会いにきたと思ったら来て早々倒れやがったこの野郎!道理で最近あいたいだの、声を聞きたいだの言ってくるわけだよ!!ということで背中におぶって学校に急ぐ。置いていこうかと思ったら置いてかないでそばにいてって言われたから、おぶるしかない。病院!どこか!わかんねぇ!!近くにある病院ぐぐったら婆娑羅者お断りって書かれてたのがホント意味わからん。校門あたりにたどり着いたら荀攸先生をはじめとして先生達がいた。涙腺がヤベェ。
「真田?」
「トレーニングもほどほどにしたほうがよいのでは?」
「うう、先生、病院どこ?」
「病院なら真田の家の近くにあるはずですが……」
「あそこはだめ、みてもらえない」
いかん、泣く。
「休みでしたっけ?」
「休みでも急患なら……」
「……真田、とりあえず保健室に寝かせるといい。おいで、部屋を開けてあげよう」
「ともだちしんじゃう……」
「大丈夫」
泣きそうというか泣いた。いや頑張って堪えてるけれども。郭嘉先生がなにか断って曹仁さんが門を開けてくれた。とりあえず保健室に直行し、友人兼たまに彼氏を保健室のベッドにおろす。顔が白いし熱い。息はしてるが意識はない。郭嘉先生が手際よく熱測ったり色々しているが。
「郭嘉せんせ、死なない?」
「……今はね。呼吸も落ち着いているようだ。でも、大きな病院でみてもらった方がいい。本来なら今すぐ入院するべきだけれど……真田、念のため確認するけれど、彼は婆娑羅者なんだね?」
そう尋ねた郭嘉先生に、迷って迷って、人命には変えられねぇと頷く。えっ、みたいな反応するあたりまぁあまりよくない印象なんだろう。涙腺崩壊してるから私が泣く。めぇめぇ泣いてしまう。まぁ泣いてたら郭嘉先生が頭を撫でてくれたが。
「なるほど、だからあの病院は診てくれない、ですね」
「婆娑羅者をみてくれる病院は少ないのは確かに現状です」
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「趙州殿!」
そうパタパタ駆け込んできた荀家コンビに、私は手を振る。趙州?と聞かれたので、私が適当に名乗った名前、といっておく。階名とかいったら頭おかしいってなるじゃん。まぁ彼方も本名をしっているが、便利上そちらでみんな呼ぶからな。
「貴方から連絡をいただけて幸いでした。体調を崩してらっしゃったのはわかっていたのですが」
「まー、体調崩してる時私に会いたい病を同時に発病するので……運良くか悪くかわかりませんが、私がこちらの学校に留学してたので会いにきたみたいなんですけど」
「もちろん前者でしょう。我々はこのような病院に入院するなどできませんから。容態は?」
「今は落ち着いてます。しばらくはこちらで治療してもらえるようです」
「それを聞いて安心しました」
「はい、ここ最近は体調がすぐれないようでしたし、医者も匙を投げていましたから」
ホッと息を吐いた2人にその医者殴りたいな〜と思うが向こうからしたら貴重な医者だもんな。殴っちゃだめだな。
「真田の友人ですか?」
「はい。ええっと、やっぱり初対面?」
そう言って私の友人の荀家をみる。荀家は頷くあたりガチで初対面だな。私らは結構年末とか挨拶する……と思ったが真田家と武田が仲良いだけかもしんねぇ。理事長である曹操先生が首を傾げる。
「何かあるのか?」
「あー、はい。……こちらは友人で私と同い年あたりの二荀です」
そう説明すれば理事長が目をパチパチした。レアでは。あと先生もパチパチした。どういうことですか?と尋ねた荀攸先生に、こちらの荀ケくんが口を開く。
「趙州殿、それはいきなり話を飛ばしすぎでは。身内ネタなので通じませんよ」
「荀荀コンビ、こちら私が通っている学校の先生してる二荀です」
「えっ」
「……趙州殿、こちらの学校というのは……」
「鳳凰学院です」
「……。理解しました。僕は荀攸と申します。ややこしいのですし、若輩の身なので公達とお呼びください」
「同じく私は荀ケと申します。文若とお呼びください。そちらの方々のご噂はいつも拝聴しております。こちらの郭嘉殿を助けていただき、ありがとうございます」
そう言って礼儀正しく礼をした2人はさすが二荀なんよなぁ、と思う。
「……いや、真田が連れてきたのでな。生徒が困っていれば助けるのは当たり前のことだ」
「そうだとしても、我々のような者がこのような大きな病院にかかることなどほとんどできません。貴方達がいなければ、恐らくは……」
そう言葉を濁した荀ケ殿に、はいはい二人で生きてる郭嘉くんの顔みてくる〜と言えば二人とも深々と礼をして病室に行ったが。
「……真田も婆娑羅者なのですか?」
「もー隠しても意味がないので言いますが、そうですよ」
「もう驚かんぞ、俺は」
曹操理事長の付き添いな夏侯惇先生がやれやれしながら口を開く。
「曹操理事長は、才能がある人なら身分家柄関係なく評価するってもう一つの真田家と武田家に聞いたのでダメ元で試験受けたんですけどね」
「孟徳は知っていたのか?」
「面接で聞いた。コントロールもできる、学力も優秀、こちらの会話どころか読み書きもできる。断る理由はむしろあるまい」
「確かにこの間、関羽殿の娘と手合わせしてた時も見えなかったね」
「んーー、やっぱり食い違いがある気がするな。婆娑羅は基本的にコントロールできるものですよ。確かに発現したての人やパニックになった人が暴走しがちですが。コントロールできなきゃ自分達で上手く有効活用できないじゃないですか」
「有効活用?」
「有効活用です」
「想像があまり……」
荀攸先生が困った顔をする。私は首を傾げる。
「逆にどんなイメージなんです?」
「よく報道されるのは黒い霧みたいなものが広がるものだね。よく死者がでるから報道される」
「ああーー、ああーー、なるほど、そりゃあ、うん、なるほど」
闇の婆娑羅暴走は確かに死者がよく出るパターンだろう。日本は一応フォロー体制が整っているのだな、とわかる。
「真田、教えてくれるのかい?」
「満寵先生達にものすごいわかりやすい説明をするとですね」
「うん」
「宝玉の属性が人間に宿ったって考えてもらうといいかもしれません」
そう言えば目を瞬いた。え、なに、やっぱり知らないのか!?
「ということは、種類がたくさんあるのかい!?」
「たくさんと言っても、4+2+2ですけどね」
「8つ、ということですか?」
「いえ、……うーん、四行プラス二行プラス二行ですね。四行は氷、風、炎、雷。これはほとんどそちらにある宝玉と同じ効果だと思います。推測が混じりますが、恐らくこの四行が基本なのだと思います」
「黒い霧と結びつかないな」
「それは次です。四行をもつ婆娑羅者が、心因など不特定な条件で属性が変ずることがあります。それが次の二行、光と闇です」
「光と闇?」
「光は該当がないので説明をすると、その名の通り光を操ります。敵意を持ってぶつけると失神したりしますね。問題の黒い霧は恐らく闇の婆娑羅です。闇は斬の宝玉に吸生がついていると考えてください」
「なるほど、だから一般人へのか被害が拡大してしまうのか」
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機嫌がとても悪い。いやーだってみんなしつこいんだもんな。意外て親族あたりの方が理解がはやいっていう。父親と御館様なんか入学したものは仕方ないから最後まで頑張りなさいよで住んだからな。父親と御館様の言葉があるから兄上達は変に言わないし。しかし外野がうるさい。すんってしてたら、親戚の真田さん家の幸村さんとクノイチちゃんがきた。
「おや〜、噂のナマエちんじゃないですか〜」
「くのちゃん私は今とても機嫌が悪い」
「うんうん、サイゾーがオロオロしてるから見たらわかるにゃ」
「ナマエ、源次郎から留学をしたときいたんだが……鳳凰学院に?」
「なんで幸村兄さんが知ってるんです?」
「いや、趙雲殿から連絡がきた。鳳凰学院に真田という名前の生徒がいるが親族だろうかと」
そう言った彼にそこ繋がりあるのか〜と思いながら趙雲殿と繰り返せば、大徳工業の、と言われた。
「はにゃ?てっきりナマエちんは大徳工業にいるかと思ったんですが、ちがうんですかい?」
「鳳凰学院です。大徳工業とは他にこうも合わせて体育祭合同でしました」
そのまま学校楽しいかって聞かれたのでめちゃくちゃ楽しいし、推しがいることを話しといた。相槌打ってくれる幸村さんは神である。
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「は、?えっ?推し達がいる??幻覚かな??」
そう言って目を擦る。パーティースーツ着てる推し達がいる。つねったところで夢じゃないと理解する。まじかよ。苦行に耐えたかいがあった。
「URパーティースーツ五人組じゃん。写真ほしい〜」
そう言ってスマホを構える。郭嘉大明神とか荀ケ先生達がポーズしてくれるの最高かな??
「真田、相変わらず元気そうですね」
「先生達みたらめちゃくちゃ元気になった」
るんるんしながらそう言えば郭嘉大明神のスマホにて2ショチェキをしてもらえる流れになった。キメ顔しよ。とかしてたら親父殿君臨した。
「あぁ、ナマエ、こんなところにいたのか……ん?知り合いか?」
「学校の先生」
その言葉に親父殿は目をパチパチする。こちらにやってきた親父殿はいつも被ってるハットを外した。
「これは失礼いたしました。僕は真田……真田喜兵衛。このじゃじゃ馬娘の父親でござい」
「……真田の父上でしたか。担任の荀攸と申します」
「何かご迷惑をかけていないといいのですが……娘は僕の血か、猪突猛進なふしがありましてね。気づけば御校に受験して合格、仕事で家を離れていたから僕に知らされたのは渡航で海を渡ってからという……」
よよよ、と泣きまねをする親父殿に、にっこり笑っておく。すまんな!!
「非常に行動力があるお子様ですね。学校ではあまりそう言った節をみせないので……非常に勉強熱心で優秀な生徒です。学内の素行も特に問題はありません。安心していただいて大丈夫かと」
「それを聞いて安心しました」
三者面談すな。そう思いながら父親をみる。私に何か用があったんじゃなかったのか。
「それでお父さん何用です?私探してましたけど」
「お前が見当たらなかったからな。お前をよく思わない輩がいるのはわかっておろう?」
まー、昔から無双の真田家に忍び込んで遊んでもらったりしてたからな。武田上杉北条の人とは私は知り合いであるし、それがきっかけで双方がむすびついてはいる。でも、それをよろしく思わない婆娑羅側無双側がいるのだ。
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うっわ、なんか闇の婆娑羅漂ってきたんだけど。そう思いながら出入り口の方を伺う。誰かが来てるわけでもなさそうだ。ふーむ?と眉間に皺を寄せて考えてたら、隣にいた先生たちも気づいたらしい。あれは……と小さく呟いて、幸村兄さんと信之さん、くのちゃんがやってきた。信之さんが私を見下ろす。
「ナマエ、こちらにいても大丈夫なのか?」
「……下にいても碌なことがないので、先生たちとお喋りしてたんですよ。騒ぎも起こってなさそうだったけど、なんで流れてきたかな」
「やはりあれは?」
「闇の婆娑羅ですね。触ると大変なことになります。いつもなら時期に引くでしょうが、いや、そもそも下で止まってないあたり何かあったな……」
ふむ、と考える。上層階まで大量の婆娑羅が溢れているなら恐らく下は闇の婆娑羅で埋まっている。誰かが暴走している可能性はある。お市ちゃんは長政さんがいるから大丈夫だとは思うのだが。
「やっぱり、真田は婆娑羅者だったのか」
そう言ってわしゃわしゃする賈詡さんに、見上げる。すまない、みたいなこと幸村さんに言われたが、気にしてない。
「いつかバレますし気にしてねーですよ」
と、言ってたら賈詡さんがちょっと離れた瞬間背後から水ぶっかけられたけども。うっわ、最悪じゃん。
「婆娑羅者がなぜここにいる!?」
「卑しい身でここにくるとは何事だ!帰れ!」
それを皮切りにギャアギャアとモブがうるさいな〜とは思う。まぁ外の世界はこんなだとはしってるので今更だが。まぁ、推しが何してるんですか!!と叱ったし、荀ケ先生がさっとハンカチを取り出すあたり最高なんだが。理事長がやってきて、真田、大丈夫かとこちらに声をかけた。
「大丈夫です。慣れてますしね」
「孟徳、お前知ってたのか?」
「うむ。優秀な生徒をとり漏らすことは憚られるからな。担任になる荀攸にも知らせていた」
「はい、事前に。全くそれらしいことはなかったですが……」
「その前提に間違いがあります。婆娑羅はコントロールする物です。基本的に幼い子供しか暴走しません。他者が操ったり極限まで傷つけたりなどの関与しない限りは。あれは質や量的に後者ですかね」
そう言って闇の婆娑羅をみていたら、ぶっちぎって見慣れた姿と知らない姿が飛び込んできたが。うーんヒットポイント削られてんな。あたりを見てから知らない姿は知ってる人に声をかける。
「っ、郭嘉殿!これはいくらなんでもダメです!」
「いや、そうとも言えないかな、荀攸殿。やぁ、趙州ちゃん、元気そうだね?」
「でたなトラブルメーカー六人衆の一人」
「ひどい言い草だな。まぁ、君を巻き込んで一応は申し訳ないとはおもっているよ」
「簡潔に状況教えて」
「いつもの騒動、知らない二人組登場、闇の婆娑羅暴走」
「なるほど把握……知らない二人組って誰?」
「知らない二人組は知らない二人組だね。君たちの方も俺たちの方も知らない。こちらに君がいると君の父上に聞いてきたんだよ」
そう言った彼はおや、水を被ったのか、と告げた。水も滴るなんとやらでしょ、と言えばそうだねと笑われたが。
「私に知らせに来てくれたのはいいけど、主君おいてきていいの?」
「こちらの曹操殿なら荀ケ殿の誘導で階下にきちんと逃げた。戦力を分断した方が都合が良かったしね。追手がいたから」
「それを早く言って欲しかった」
そう言って闇の婆娑羅の先を見る。
「ええっと、趙州殿。心配には及びません、闇の婆娑羅はこちらまで漏れ出ていますが、追手は僕の婆娑羅で凍らせてきましたのでしばらくは追いかけてこないかと」
「ありがとう。はじめまして、趙州はふざけて名乗ったので、実名を真田ナマエです」
「……真田殿ですね。お噂はかねがね、曹操様や郭嘉殿より聞いています。僕は荀攸と申します」
そう一礼した荀攸さん可愛いかな??どっちの荀攸さんも真面目で可愛いな??
「理事長、先生方、真田家のみなさん、こちらは私の友人の……まぁ、私側の郭嘉くんと荀攸くんです。荀攸くんは大丈夫だと思いますが、郭嘉くん、この人達に迷惑かけたら私は君を締めます」
「では俺は向こうが君に迷惑をかけたら向こうを締めていいかい?」
「いいわけないでしょうが」
そう言って頭をこづいてから扉を見る。婆娑羅が濃くなってるあたり元凶移動中だな。
「ちなみにその二人組の名前は?」
「偽名でしょうが、女は妲己、男は平清盛と名乗っていました」
うっわー、嫌な予感するな。原因はどっちかの愉快犯だと思っていたが、多分違うな。これ遠呂智復活させる気だな。いや、というか。賈詡さんがこちらを見下ろす。
「……真田、一応聞くが」
「はい?」
「死者を蘇らせる術はないな?」
「ありません。しかし、召喚させる術はあります。闇の婆娑羅は黄泉の世界に繋がると言われています。闇の婆娑羅をわざと暴走させ、繋がりを元に召喚という形は昔一度行われています」
「繋がり?」
「肉親の血であったり、亡骸の一部、遺品ですね。しかし、召喚されたそれは生者のころとイコールではありません。別人のような物です」
そんな話をしていたら家康くんが鶴ちゃん達連れて吹っ飛んでくるんだもんな。とりあえず鶴ちゃんと鹿くんをキャッチしたあと家康くんの腕を掴んでコロコロ転がり衝撃を緩ませる。
「っ〜!ナマエ殿!?ここは……しまった、こちらを巻き込むべきでは……!」
「ぐっ!」
聞こえてきた声に婆娑羅を拳に纏って溜めながら行儀悪いけど机の上を3歩でかける。そうして飛び上がって、しゃーーんなろーーー!と言いながら闇の婆娑羅を纏ったそれに拳を突き出した。吹っ飛んだそれにもう一度炎の婆娑羅を扱う。とりあえず出入り口はひとつなわけだし、そこを防ぐしかない。
「白き炎よ、全てを打ち消す力となれ」
そう言えば白い炎が扉をを防いだ。某ゲームの台詞と魔法のパクリである。ほら、ゲームの攻撃とかとイコールしやすかったからさ、前世でやっちゃったよね。
「これでしばらくはアレは入ってこれない、と……はい、婆娑羅者集合。情報共有」
そうパンパンと手を叩けば彼らは寄ってくる。おっかなびっくり来すぎなんだな、鹿くんは。
「婆娑羅で何かが蘇ったって結論でいいの?」
「……あぁ、恐らくはそれで間違いがない。だが、わし達が見たことがある存在ではない。わし達の方では闇の婆娑羅が優先的に狙われているようにもみえた」
「あぁ!確かに!そう見えました!」
「僕も同意見です。こちら側も闇の婆娑羅持ちが狙われています。そして、闇の婆娑羅は攻撃が通りません」
「存在そのものが闇の婆娑羅だとか?」
「それは面白い仮説だね。それでいうと彼は光の婆娑羅は相性が悪いはずだけど」
「いや、そういうわけでもなさそうだ。婆娑羅が吸収されている風だった」
「ではなぜナマエ殿の婆娑羅は通ったんでしょう?」
「二重属性だから、という簡単な答えなら君しか打つ手しかないわけだけども」
「それならうちの足利さんが勝ってるからない」
吸収されている感じ、となれば闇の婆娑羅とか、鳳凰学院側なら吸活とか吸収の宝玉な訳だけども。うっわ、これ訳わからないな、と推し達をみれば婆娑羅をまじまじ見ようとする満寵さんを止めてた。
「ちょっとみんなはステイ。満寵先生〜、それ多分先生は火傷はしないけどする人はするから一応気をつけてほしいです〜」
「はじめて婆娑羅を間近で見たよ!宝玉の属性が生身に宿るって感じかな!?」
「そんな満寵先生に聞きたいんですけど、そちら側の宝玉で吸活吸生ってあるじゃないですか」
「あるね」
「あれって飽和することあるんです?」
「何気に使っていたけれど、試したことはないね。でも、個人の体力などにも上限があるし、その上限を超えては回復できないという点をみると飽和とも言えるかな?」
「なるほど。あとついでなんですけど、皆さんが思ってるだろう人物蘇らせてしまっていいですか?」
そう言えば満寵先生が「おっと」と告げて、郭嘉大明神が少し考えた。
「できれば避けてほしいけれど、そうしないと対処ができないということかな?」
「ぶっちゃけ、言えば私たちは対処できかねます。今の状態すなわち婆娑羅が効かないとなると、倒せないですし、闇の婆娑羅を垂れ流す歩く災厄的な感じになると思うんですよね。多分ここにいる人達はある程度大丈夫だろうとは思いますけど、一般人は近づいたら死ぬ的な感じです。被害はでかくなります」
「真田、いくつか情報を提示してください。こちらには情報が少なすぎます」
「それもそうですね。今からいうのは現時点の推測混じりの結論ですが、まずは婆娑羅の属性について話した方が無難ですかね。婆娑羅には六つプラス二つの属性があります」
「八つ、ということか?」
「いえ、六つと二つは分けて考えるべきです。本来婆娑羅は炎、風、氷、雷の四行と光と闇という二行の六つしかありません。四行の力は貴方達の宝玉の力が人間に宿ったのだと理解してもらえればと思います」
「宝玉?」
「家康くん、彼らは彼らで武器に属性がつきます。その属性をつけるためのものが宝玉と呼ばれるものです。彼らは武器に装着するため、扱いを慣れるかは置いておいて、属性を変えることが容易い」
「へぇ、そんなものがあるのか」
「話を戻します。二行、すなわち光と闇は少し複雑ですかね。光は雷に近いです。雷は感電させ2秒間動きを止めることができ、光は相手を失神させやすくします。問題が闇です。普通の人間が闇の婆娑羅に触れた場合即死します……と言えば怖くなりますが、貴方達には斬属性に吸生・吸活が付属していると考えてください」
「ということは、我々が闇の婆娑羅に触れても死なないのですね?」
「はい。貴方達は大丈夫でしょう。以前くのちゃんが佐助の闇の婆娑羅に当てられましたけど生きてますし、私が小さい頃に半ば暴走して闇の婆娑羅使った時に幸村さん信之さんいましたけど生きてるところか二人が助けてくれましたし。耐性があるのだと思います」
「闇の婆娑羅?ナマエ殿は炎と光の併発では?」
「わしも初めて聞いたぞ、ナマエ」
「許嫁と破断になった時に向こうの親族から呪われた刀剣寄越しやがって触ったら闇堕ちしました。属性変換があると闇になるの忘れてました。あとは併発というよりは変じる途中で止まっている感じですね。分けて使えるわけではないので」
「変じる?」
「婆娑羅の属性は生まれつき決まっていますが、たまに変じることがあります。しかし、四行から二行に変じることはあれど
二行から元の四行に変じることはありません。たまに婆娑羅を改変できる装備があれば戻ることはありますが。心因が影響すると私は踏まえていますが、雷から光に変わった家康くん、そこんとこどう?」
「どうと言われてもなぁ……まぁ確かに覚悟や絶望といった心因が起因することは否定できかねる気はするな。ナマエはどうだ?」
「私は色々上2人に比べて中途半端だからな〜、変じたくないし今のままでいいけど」
「残りの二つは?」
「残りの二つは……簡単な方から言うと感ですかね。こちらを扱えるのは私が知るところ2人いないので説明は置いておきます。多分これも四行から変じるものです。あと一つは、ごく稀に六行全て扱える人間が生まれるんですが、その人に併発する属性が震と言うものです。これも三人しかいないので割愛します。で、あらかた説明できたところで本題に戻ります。先程も伝えた通り闇の婆娑羅は黄泉の力とも言われ、この世にいないものを召喚をすることが可能です。さらに推測を重ねることになりますが、恐らく召喚されたものの体力や婆娑羅が完璧ではないため、同じ闇の婆娑羅を持つ人間を襲い闇の婆娑羅を補充、補充された闇の婆娑羅の力を使って体力及び婆娑羅を得ているものだと」
「だから攻撃した婆娑羅が吸収されていると考えるのが妥当、か」
「君の攻撃は恐らく体力も婆娑羅も溜まりつつある状態にあるから通った」
ふむ、と考えた郭嘉コンビに、私は扉を見る。うっわ、ほのかが弱火になってきた上に扉ガチャガチャ揺れてる。理事長がこちらをみた。
「倒せる確証はあるのか?」
「私たちは対峙したことない上に私たちの中でも強い人を倒してるっぽいのでノーコメントです。逆に封じる方法とかないんです?今のままでは災厄として一般人の被害を拡大させるか、召喚されたそれをきちんとした形にしてぶん殴るかしかないわけですけど」
「ナマエ、考えるのが面倒になったんだね」
「いや時間ないし。まーー、難しいこと考えるのは君と荀攸くんと先生たちに任せて、私と家康くんで相手をしようと思う」
そう言って話を聞いてるが、理解をしてるのかしてないのか微妙な子狸家康くんの肩を叩く。
「ナマエ、何か力になれればいいのだが」
「はい、ナマエやそちらの家康殿だけに任せるのは気が引けます」
「信之さんと幸村さん素敵すぎる。信之さんちっちゃい子お願いします。幸村さん槍あれば多少撃ち合えます?」
「ああ、任せてくれ」
「なんだ、小娘、武器があるなら早く言え。俺が相手をしてやる」
そう言ってきたのは呂布さんである。関羽さんの拙者も手伝おうとか徐晃先生とか張遼先生とか、孫策さんとか忠勝さんとかうぉぉぉー!!邪魔が来なければ勝ち確!
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==なんとかなった。
「いや、郭嘉先生は噂で聞く限り酒と女でしょ?」
「否定はできかねます」
「あっちの郭嘉くんは酒と賭博なので」
「どちらにしろろくでもないな」
「まぁ、頭がいいので計算して概ね勝ってますけど。運要素が強いものが好きだそうですよ」
「付き合ってるって聞いたけど?」
「あぁその話です?お互い面倒な時に口実にしてるだけですかね。私も面倒な時に口実にしてます」
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