2022/12/31

2022年度没ネタ整理161


世界を跨いだら子供になってしまった。だいたい小学生くらいだろうか。ちんまりとした手足、ダボダボになった服。私とその左右隣にいる私よりさらに年下の子供はそうだというのに、周りは見目美しい大人になってはしゃいでいる。まぁそんな折に妖魔に襲われてより集まったような軍に助けられた。ちなみにスカートは完璧に脱げたので、ワイシャツワンピースになっている。イケメンだ美女だと騒ぐ周りを手なづける郭嘉さんはどの世界でも流石だなと思いながら、私はとりあえずお礼を言いに行くとする。ちょうど人間ができてると噂の荀攸殿と曹操様、士元と劉備様、魚粛殿と孫堅様がいるのが見えた。少し挨拶をしてきます、と両端にいる二人に言えば二人とも俺も行く!とのことなので、二人を連れてそこに向かう。まぁ君主組を配下組が庇ったけどな。報告にきていた兵がは私の前で挙礼をした。よし。こちらに向いた視線に私は口を開く。挙礼をして口を開く。
「助けていただき、ありがとうございました。貴方達が来られなければ、どうなっていたことか……」
そう言えば、左右もありがとうございました!と告げるあたりいい子である。
「私の名は苗字ナマエと申します。目を覚ましたら、このような状態でこの子たちやあの方々とこちらにいたのですが、こちらは一体どこでしょうか」
困った顔をして彼らを見上げる。迷い込んでしまったのか、可哀想にと告げるあたり劉備様は劉備様である。この時代、孤児なんて腐るほどいるだろうに。荀攸殿が口を開く。
「こちらは烏林と呼ばれる場所です。身に覚えは?」
めちゃくちゃある、とは流石に言えないのでその問いかけには、考えたふりをしてから「海を挟んだ隣国の土地にそのような名前の場所があるとは知っています」と答える。魚粛殿が口を開く。
「ということは戦国側の子供か?」
「戦国?」
「徳川家康や織田信長に聞き覚えはないのかい?」
そう尋ねた士元に少しだけ考える、ふりをする。
「私の国に古くいた方々です」
「古く?」
「だいたい四百年ほど……」
とざっくり言えば彼らは動きを少し止めた。まぁ、魚粛殿がケラケラと四百年か!と笑い出したが。
「それは途方もない時間だな!」
「未来からきた、と言えば聞こえがいいですが」
「違う世界の似た世界かもしれないからねぇ」
「違う世界の……似た世界?」
やっぱり遠呂智だろうか?と思いながら首を傾げれば、荀攸殿が子供にどう説明したものか……と考えるあたり彼はいい人なのだ。まぁ、そんな雰囲気も隣にいる子供がぐうとお腹を鳴らした為に緩まるのであるが。そちらを見れば、子供が私を見上げる。
「なー、なー、はらへった。ナマエさん、なんかもってない?」
「後で探しますので、もう少し待てますか?知らない場所なのであれば、私たちはこれからどうするか考えなければなりません」
「ナマエさんがいたらなんとかなるなる!」
「なるなる!」
これはもしかしたら名無殿(私と入れ違いで晋にきりかわるあたりに呉いたらしい同郷)と寵沙では、とは思う。
「過信しすぎです。私は大人ではありません。もう少し大人の方のお話を聞きますから、少しだけ我慢してください、ね?」
そう言えば、彼らは仕方ないなぁと言った。意気投合するんじゃない。まぁ孫堅様達がふはっと笑ったが。
「腹が減ったか。それは大変だな。すこしわけてやろう」
「ありがとうございます!!」
「ありがとうございます!!」
わーいと喜んだ二人に、私は重ねてお礼申し上げます、という。
「気にしなくていい。難しい話はお前だけで事足りよう。遊び盛りに腹を減るのを我慢してじっとしておけば苦だぞ」
「苦だぞ!」
「そうだぞー!」
兵が持ってきた饅頭を持ってぴょんぴょん跳ねる二人に少し叱る。
「二人とも、調子に乗りすぎですよ。喉を詰めます、周りの方の邪魔にならないように座って食べなさい」
「はーい!」
そう言って端に言って座って食べている二人のそばにはまぁ呉とか蜀の武将がいるから大丈夫だろう。
「申し訳ございません」
「いや、子供はああいうものだからな、気にするな。お前は腹は減ってないのか?」
「私は大丈夫です。ご心配ありがとうございます」
「うーん、できた子だねぇ。服がこちらの服なら何処かの貴族の子かと思ってしまいそうだ」
士元の言葉にめちゃくちゃ困った顔をしてしまうのだが。これ、女だって言った方がいいのか迷うな。曹操様の視線とかちあったので、困った顔のまま「あの?」と伺っといた。と、思ったら情報収集終えた軍師組が戻ってきたな。私は邪魔にならないように端による。
「その子供は?」
「あの連中と共に迷い込んだらしい」
そう言ってまた向いた視線に、頭を下げる。そして、とりあえず邪魔になるだろうと口を開く。
「貴方様がたのお邪魔になりますので、また後ほどお時間を頂いてもよろしいでしょうか?」
そう伺えば郭嘉殿が口を開く。
「おや、この子はとても礼儀正しいね」
「はい、先程からこのように礼儀正しくこちらと話してくださいます」
「あの者たちはなんと?」
「気づいたらここにいたのだと言っていました。まぁ、見目麗しい連中です。天から降りてきたのかもしれませんよ」
郭嘉殿はそう冗談を告げた。この子供と同じか、と告げた曹操様たちに、礼儀はまるでなっていませんがね、と法正殿が鼻で笑ったが。あちゃあ、と内心思う。一応フォローしておこう。
「恐らくではありますが、私達と貴方がたでは文化が少し違うように感じます。そのことも相まっているのでしょう」
「それにしてはお前さんはあっしらの礼儀がなっているね」
「私は他の方が貴方達にお声掛けする姿を拝見しましたし、知り合いの方から貴方達の文化に似た礼儀を習ったことがございます。偶然できたというものです」
困った顔をして、士元にそうつげる。孔明くんが「学んだことを実践できているのは偶然ではありません」とふっと笑ったが。荀攸殿が頷いているのが見える。郭嘉殿が私の目線に合わせて屈んだ。
「君も一緒にきたのかな?」
「恐らくは。元は同じ場所にいたのだと思います」
「あの人たちは君を知らなさそうだったけれど……」
まぁーー、縮んでますから。元の世界に戻ってからはクラスの端っこ文学少女でいきてますから。読み漁ってるの中国史とかですけど。ふむ、とその集団をみた。うーむ、睨んでくる人、心配そうにしている人、色々だ。考えてから口を開く。向こうが知らないというのであれば。
「おかしいですね、同じ場所にいたのならご存知なはずなのですが……しかし、妙です。よくよく見れば、みなさま私が知っている容姿と異なります。あの服は制服と言って、学校の生徒が着るものなのですが……皆様どう見てもそれにそぐわない大人の方ですね」
「学校?」
「はい。だいたいの皆が通ってる場所で、そちらで色々社会に出てから必要なことを学びます。私たちの国が国民にかしてる義務は15まで学校で学ぶことですが、十八まで学ぶ方が比較的に多いです」
「君はそこで私たちの礼儀を学んだのかな?」
「いいえ、私が学んだのは私的に学びました」
そう受け答えすれば、いい子だねと頭を撫でられたが。うーーん。仕草が一緒。郭嘉殿が立ち上がると共に離された手を目で追えば目があって、ふふっという笑みと共に頭をもう一度撫でられたが。懐かしいなこの感覚。郭嘉さんある一定までこうやって子供扱いしてきてたんだよな。まぁある程度私が歳を重ねたらなくなったが。懐かしい。まぁ、満足したのでもう一度見上げるが。
「あの、ありがとうございます、」
「おや、もう満足したのかな?」
「はい……あまり貴方にそうされると」
「そうされると?」
「一時期兄代わりだった方を思い出して、すこし寂しくなります」
子供だから許されるはずだ。これくらいの発言は。周りは私の言葉を聞いて少し黙りこんだが。気を取り直して、口を開く。
「あの、こちらが烏林と呼ばれる場所であるとは理解したのですが、一体何があったのでしょうか。貴方様たちはいったい……」
そうもう一度伺えば、「難しい話になりますが」と荀攸殿が口を開く。
「ここは貴方達からしては違う世界になります。心苦しいですが、しばらく貴方達は家に帰ることができないでしょう」
ああー、やっぱりかー、と固まる。これはどう返答するのが正解か考える。夢ですか?と問いかければ、まぁ困った顔をされたが。

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恐らく処遇を決められているのだとは思うのだが。とりあえず饅頭をもらったので寵沙と名無殿に合流しようとしたら、趙雲殿に肩車されたり鈴の甘寧の鈴を全力で鳴らしたりしていたので頭を抱える。めちゃくちゃ無礼なことをしている。子供だから許されることを全力で楽しんでいる。後で一応謝ろう。はー、とため息をついて端の方に座り、饅頭を食べる。あまりお腹は減っていないが、ちょっとは気力が回復しそうだ。
違う人。私の記憶の中の彼らとは違う人。清河では見た目が完璧に違ったからまだマシだったが、今回に至っては見た目がほぼ同じだ。服装、髪型、そんな些細なものは違うし、人によっては声も違うようであるが、同じである。これは、いけない。
「ナマエさーん」
そう言ってよってきた二人に、あまり迷惑をかけないようにと告げる。どうやら撤収する動きになったらしく、将たちは集まっていた。
「ナマエさんお疲れモードじゃん」
「少し疲れただけです」
「腹減った」
「二人で分けて構いません。私はあまりお腹が空いていませんので」
そう言って肉まんを渡せば二人は私を挟んで左右に座った。なかよか。
「で、結局なんなのこれ」
「違う世界に招かれたようです。仙人が作った世界だとか。しばらく家には帰れません」
そう言えば、左右は別の反応をしたが。かたや嫌そうに顔を顰め、かたや目を輝かせた。
「まじか!」
「これ思ってるよりやばくねぇか。俺たち最悪孤児だろ」
「孤児になるのであればなんとかします。というより私たちはなんともなります。問題は」
「あっち、だよなぁ」
ちらりと名無殿が大人の姿になった彼彼女らをみた。
「なんで?なんか見る限り世界超えたことで見た目も能力的にも補正がついてそうだけど」
「補正ついてても、最低限の礼儀がなってないのはやばいだろ。あと知識は補えないだろ。ナマエさんと郭嘉さん達が喋ってる時の表情みてたら、チヤホヤされたい系っつーのはわかるけどよ」
「お二人はいくつです?」
と尋ねたら英語で返答が来た。賢い。
「と、なると私たちから引かれた年齢を向こうは足されてる感じですかね」
「にしては年重ねてないか?」
「向こうにもおんなじようにマイナス補正かかってるやつがいるんじゃない?」
寵沙の言葉にありえますね、と頷く。
「多分今頃ナマエさんをどこに引き取られるか話してそう」
「これ、どうします?三人セットで動きますか?」
「あいつら見張るなら別々でも良さそうだけどな。アンタは青と相性がいい、俺は赤と相性がいい」
「寵沙は緑と相性がいいですね」
「ええー、別れんの?ナマエさんと一緒がいいんだけど」
「まぁ、どういうことでもあとは成り行きだよなぁ」
そう言って大人を見た名無殿に、そうですね、と言いながら同じくそちらを見た。

しばらく喋っていれば、完全に撤収することになったのだろう。話がまとまったらしい。彼彼女らも何組かに別れている。それぞれからそれぞれ迎えにくるあたり、恐らく別々だなぁ、と思っていればこちらに選ばせる感じである。あぁーー、そういう。名無殿がひらりと手を振った。
「一族で同じ意見である必要も同じ場所である必要もないな。じゃあなー、ナマエさん、坊主ー、俺はしばらく知勇の勉強してくるから。故人曰く三日あれば変わるらしいから俺も優秀な人になってくる」
これは一番年上ムーブしないといけないか。まぁ、見かけそんな感じである。
「ええー、名無さんー」
「男ならいつかは独り立ちしないとな。いつまでもナマエさんの脛齧るのは俺の中で許されない。あと子供三人まとめてって結構知らない人に負担かける気がする」
「うーん……それは反論できない。じゃあ俺も優秀な人になって、何かあった時にナマエさんがちょっとでも楽になるように頑張る」
「そうですね、私たち三人まとまってもお邪魔になる可能性は否定できません。名無も寵沙も優秀なのですから、さらにそれが磨かれるときっと元の世界でも皆喜びます。しかし、あまり無理をしないでください。特に寵沙、貴方は情に駆られて突っ走る傾向がありますから。あとは礼儀正しく」
そう言えば、二人とも真面目に返事をする。
「……いいのか?会えなくなるかもしれんぞ」
「この二人は多分そう簡単に死ぬ子供じゃありませんので」
魚粛殿の問いにそうバッサリ丁寧に答えた名無殿に、寵沙が口を開く。
「同感です。ナマエさんも名無兄も優れた方ですから。あと、あの人たちと貴方達の間に立つ双方の知識を持つ人が必要だと俺も思います」
きちんとやるとできるんだよなぁ、と思う。まぁそこで他は確かになと納得するのであるが。そのあとはまぁ寵沙がさっき遊んでもらっていたからという縁で蜀に、私がやはり魏に行くことになるのだが。

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「馬……」
そう言いながら馬を見上げる。苦手かい?と尋ねたのは満寵殿である。手の甲を近づければ、すんすんと嗅がれる。
「いえ、最近はめっぽう乗っていませんので、乗れるだろうかという心配ーー」
があります、と言おうとしたら馬に舐められた。解せぬ。後ろからは馬に乗れないという声が聞こえる。それはそうである。
「ああ、えっと、私のいた場所では馬に乗る文化がありません。基本的に乗れません。乗れるのは習っていたり趣味にしている方だけです」
慌ててそう説明すれば、満寵殿が「おや、では移動はどうやって?」と私を抱き上げて馬に乗せながら告げた。びっくりするのでやめてほしい。あとこれを話し出すと満寵殿はめちゃくちゃワクワクが止まらなくなるからやめておきたいけども説明するしかない。満寵殿は後ろに乗ったが。とりあえず他の移動手段があります、と言っておいたが。
「荀ケ殿、この子がいうには馬に乗る文化がないようだよ」
「参りましたね、相乗りしていただくか徒歩で行軍していただくしかありません。伝えてまいります」
そう言って荀ケ殿がかけていく。郭嘉殿が美女をつれているのはまぁ理解した。
「他の移動手段が気になるね、どうやって移動を?」
「車や二輪車、電車や自転車というもので移動します」
「車?荷車みたいなものかな?」
「車や二輪車、自転車というのは荷車を別動力を使い自走させるようなものでしょうか。電車はレール……軌道や線路というものの上を自走する荷車です」
うーん、と考えながらそうつげる。まぁそこから馬で移動しながら矢継ぎ早で質問が飛んでくるので、とりあえずわかる範囲で答える。図で書いた方が楽な気がする。
「後で何かに書かせていただいても?絵に書いた方が説明が楽な気がします」
「いいのかい!?それは楽しみだなぁ」
「満寵殿、相手は子供です。自重してください。貴方に付き合えば、子供は寝不足必須です」


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イラっとしてしまったのは仕方がない。見かけは向こうが年上なのでやんわりと注意したら向こうに逆ギレされた挙句子供邪魔みたいなことを言われた。肯定してから一応は否定したんだけどな。私はとりあえず笑顔でそれを聞き終わり、他に言いたいことは?と返せばまだ出てきたので孫子で対抗していたらわけわからないみたいなことを捨て吐きながら向こうは撤退した。去った後にすんっと真顔になったのは仕方ない。騒ぎを見てやってきた荀攸殿(保護者)が心配そうに私を見下ろした。
「ナマエ、大丈夫ですか?」
「ご心配には及びません」

うーん、自分の思い通りにいかないからと癇癪をおこしている。そう思いながら暴言を吐く彼女の言葉を半分聞き流す。同級生であった周りがめちゃんこ引いてるがそれはいいのだろうか。こんなはずじゃなかったと繰り返す人物に、そうですか、と肯定して優しくしようとすれば手を払われた挙句に「子供の姿はいいよね!!ちやほやされるんだもの!」と告げられたのだが、これはもしやブチギレていい案件だろうか。とりあえず笑みを浮かべたまま固まっていれば、寵沙が口を開く。
「あーー、やばい、あれはやばい、あの笑顔で固まってるということは李子さんは怒っている。俺は知ってる」
「アンタ達も!」
「飛び火かよ」
名無殿がそう言ってもろ舌打ちをしたが。私はとりあえず深いため息をついて怒りを逃す。寵沙が口を開く。
「あのな、注意されるうちが花だぞ。あんまり悪目立ちしたくないならそういうのやめろよな。見てるとこ、アンタ達、役に立つが立たないかではかられてる感じ俺はめちゃくちゃ感じるし。アンタの場合は李子さんに注意されなくなったら詰む気がする。多分アンタの今の行動の方が仕事の邪魔」
「つーか、子供だからチヤホヤされるってなんだよ。こちとらやることやってんだ。お前らが何の術使ったかしらねぇけど勝手に大人の姿になっただけだろ。礼節わきまえてから出直せ」
うーーん、これはこれでフルボッコ。チラッと魏蜀呉の偉い人を見れば多分そんな話はでている。現に魏は私に関わるなとちらほら釘を刺す御仁がいるあたりそういう話で進んでいる。まぁ、私の話を聞いてくれたり私のところに相談に来たりする人は礼節を教えた後に荀ケ殿や曹操様に相談の上適切な場所に配置したりしているのだ。満寵殿と組み合わせてはいけないコンビを爆誕させてしまったのは黙っておくが。
「あのですね、貴方達がこの世界で何を望まれているかは分かりかねます。もしかしたら武功を立てたいのかもしれませんし、出世されたいのかもしれません。しかし、貴方達はこのままいけば真逆の道を辿ります。それは私がいてもいなくても変わりません」
「見目はいいから雇われる場所はあると思う。あの美女好きな人のとことか」
「名無殿」
チャチャを入れた名無殿を叱る。さーせん、と言いながら彼は私を見たが。
「というか、ナマエさんが気にかけてやる必要もないと俺は思う。聞く気がないなら言っても無駄。放っておいたらどうだ?」
「しかし、このままでは……」
「アンタ、結局は優しいよな。俺だったら放ってる。むしろこっちでは放ってるしな。コイツらがどうなろうと俺には関係がない。処断されようが追放されようが謀にはまろうが野盗や動物に襲われようが。まわりの話を聞かないコイツらが悪い。コイツらは同芯上に広がる溢れた奴。ギリもなにもない」
うーん、バッサリである。名無殿はこういう節があるのだ。まぁでも事実だ。彼彼女らは自分達はありえない、そうなるのは私達だとか言ってくるのだが。寵沙がオロオロしながら口を開いた。
「名無さん、でも俺できればみんな揃って帰りたい」
「はい、私も同感です。皆揃って元の世界に戻るべきです」
「そもそも原因多分コイツらだと俺思ってるから原因究明する前にさよならはちょっと……」
そう言って困った顔をした寵沙に目を瞬く。初耳である。
「寵沙、初耳です。どうしてそのような仮定に?」
「いや、この世界って基本的に強いから寄せ集めたわけだろ?学生呼ぶなら軍隊呼ぶじゃん、普通は」
「言われてみればそうですね。そもそも皆様方が場所ごと転移しているのに対し私達は人のみの移動でした」

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