ネタ帳vol.3
2025年ネタ帳14:中華組(現代)と遠呂智的な
08/12 14:24
「仙人きたーー!!!やっときたーーー!!!」そう言って寵沙が仙人たちにかけよる。おお、寵沙か、と伏犠は寵沙を見下ろした。
「やはりお主は覚えておったか。さすが仙郷に迷い込んだ者よ」
「寵沙、李子はどこにいる?曹魏の軍どころか、軍師や曹操達も知らんというのだ」
女媧の言葉に寵沙は「えっ」と言って君主達をみ、そうしてまた仙人たちをみる。
「直接聞いたの!?」
「あぁ。おかしな話だろう。あの子を今度こそ仙界に連れて行こうと思ったのだがな……」
「あああ〜……一番に会いたかった……!」
寵沙はそう言って肩を落とした。陸治もいないし、お主も違う場所の所属かの、と告げた伏犠に寵沙はまたあああーーと情けない声を上げた。
「話せば長くなるんですけど!」
「簡潔にいえ」
「俺たち幼少の頃に、俺たちの世界というか時代から劉備殿たちの乱世とか乱世起こる直前に迷い込んじゃってて」
寵沙の説明に、女媧や伏犠達は目を見合わせる。
「ーーなるほど、我らの力で正しい時代に戻り、それ故に記憶はない、か」
「そう!!で!!で!!聞いて!!続きがあんの!!」
寵沙はそう言って伏犠の手をとり、ブンブンと振った。
「総急かさんでも聞くわい」
「俺たちの時代!歴史を変えようとする奴と歴史を守るやつの争いが起きてんの!!」
「また難儀な……」
「李子さんと陸治さん、その容疑かけられてるというか、俺たちの話なんか聞いてもらえなくて!!もうそれ確定しつつあって!!死刑の執行まちなの!!多分この事態で遅れてるから。二人が死ぬ前に二人を助けて仙界に連れてって!!」
寵沙はそう言って伏犠の手をギリギリと強く握る。仙人たちの眉間に皺がよる。寵沙がしゃがみ込む。
「あろうことか、向こうの役人、みんな似た姿してんの。俺たちの記憶がないから、子供の頃に迷い込んで右も左もわからない乱世で俺たちがどう生きたかも知らないのに、拷問みたいなことしてきて……陸治さんなんて笑ってるけど、ブチギレてて拘束強くされてるし……李子さんはもう喋ることもなくただ自分にされてることを他人事みたいに眺めてんの……八卦鏡で生きてることは確認できるけど、正直無理……」
震える声でそう告げた寵沙に、女媧が、どこだ、と尋ねた。
「寵沙、李子達はどこにいる」
「南にある楼閣に擬態した場所……」
「寵沙、八卦鏡を貸してみよ」
太公望の言葉に、寵沙は八卦鏡をだす。それを使った太公望はふむ?と考えた。
「厄介なからくりや術が張り巡らされているな。それなりの策を用意する。少し待て」
「……違う世の罪人を逃す、と?」
戸惑ったように劉備が告げる。
「いいや、この者達は罪人ではない。ただの……戦禍に巻き込まれた子供にすぎんよ」
「……助けるなら早い方が良いかもしれないね。妖魔がその子達の仲間だと思えば、刑を早めてしまう可能性もある」
郭嘉の言葉に、曹操が頷く。兵をかそう、と告げた曹操に、寵沙が曹操達を見上げた。
「ありがとうございます」
==
「笑ってる場合かーーー!!」
助け出した陸治にそう言って寵沙はポカポカと殴る。アンタ首落とされる前だったんだぞ!!と告げた寵沙に、陸治はそりゃお前いつの時代も一緒だろうがよ、と告げた。それはそう、と寵沙は小難しい顔をした。
「さっさと李子殿のところに行って仙界にずらかるぞ」
「あー……曹操さん達が行ってる」
「あぁ?アイツら姿は俺たちの知ってる三国時代だから、中身は現代のままだぞ」
「えっ……は!?!?」
「迎えに行ってんなら大丈夫だとは思うがな」
==
「李子さん!!!」
「気を失ってるだけだ。安心しろ」
「対妖魔の簡易防壁張ってるなとは思ったが、やっぱ李子殿か」
「恐らくはな。極限な状態でよくやるわい。しばらくは身を休めた方が良かろう」
「こちらに部屋は余っているから、私たちの元で様子を見ようか」
==
==
「にいさま……?」
熱におかされた目だ。絶望したような目ではなく、病におかされた人間の目に近い。そっと伸びた手をとれば、にいさま、と柔らかく笑う。
「むかえにきてくれたのですか」
「ーーうん、そうだ。そばにいるから、もう少しお眠り」
「はい、かにいさま……」
そう言って李子の瞳はまた瞼に隠されていき、寝息を立て始める。
category:中華組関連(msu・oa)