ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳61:飯塚姉弟if

08/12 15:12 
あれ?これって通じるのか?とたまに不安になる。ヤマトはこれでいいんじゃない?というし、ミカゲも大人用であっても普通に面白かったという子だ。いやしかし、なんか違和感があるので誰かしらに添削をして欲しくなる。叔父に頼むかと思ったが、あの人はしばらくバタバタしてそうだからできないわけで。その友人の女性もその関連でバタバタしてるので忙しそうだ。と、なれば、だ。書き上がったものを印刷して、部屋を出る。ミカゲがティーセットと軽食を準備してくれたらしい。
「あ、原稿終わった?」
「うーん、書き終えはしたんですけど、違和感は拭えなくて」
私は困った顔をしてミカゲを見下ろす。面白かったんだけどなぁ、と告げた彼に、ミカゲは優しいのでいつもそうおっしゃってくれますね、と笑っておく。まだまだ締め切りには余裕がある。
「たまには旅行に行きますか?」
そう尋ねれば、とんとん拍子に行くことになったのだが。


「お久しぶりです、諸伏警部」
そう言ってひょっこりと顔を出す。私をみて目を瞬いた彼は、飯塚さんお久しぶりですね、と告げた。はじめちゃんや明智警視がいるのでは?と思い参加したバルト城の一件で捜査に来たのがこの人だったので、そこからの付き合いというやつだ。
「公演の予定は……いえ、レディローズは休演中でしたか」
「えぇ、一、二年くらいまた大道芸から始めようかと思って」
ふふ、と笑う。
「こちらには旅行で?」
「ええ。ですが、あの、諸伏警部に頼みたいことがありまして」
「頼みたいこと?」
「業務の傍でも隙間でもいいので、小説の添削をしてくれませんか?」
そう言ってお願いのポーズをする。
「父親の作品の添削を普段私がするんですけど、私も今回ちょっと自信無くって」
「そう言えばそういうことになっていましたね」
ばれてる。が、世間的には書いているのは父親となっていて私は娘であるし、父親は今多分アメリカにいることになっている。叔父に作者近影用の写真やその辺りを頼んでるのだ。
「そういうことになってるんじゃなくて、そうなんですよ」
そう言って原稿を取り出し、渡す。あたりを見て回っていたらしいヤマトとミカゲがやってきたが。
「姉さんの知り合い?」
「この間、バルト城の謎解きの事件でお会いしました。諸伏警部です」
私がそう言えば、諸伏、とミカゲが繰り返す。ヤマトが、あっ、みたいな顔をした。なんだ?と思えば、ミカゲの頭が痛んだようである。
「大丈夫ですか?今痛み止めを……」
「水をお持ちしましょう」
そう言って水を持ってくる彼にありがとうございますという。ヤマトをみれば、大丈夫と言われたので恐らく大丈夫だろう。うーーーーん。まぁそのまま諸伏警部の知り合いの方に二人は体験ブース的な場所に連れて行かれーー私は諸伏警部を見ることになる。
「諸伏警部、おまけにもう一つよろしいですか?」


とりあえずミカゲを海外で拾ったこと、記憶喪失なこと、大使館や警察にかけあって私の弟に迎え入れたことエクストラを話す。彼はふむふむと頷いた。
「何か……思い出そうとしたら、あのように頭が痛むようなのです。だから、諸伏に反応した気がするんですが……心当たりがありますか?」
「私には特にありませんね。しかし、もしかしたら私の弟の子供かもしれません」
彼はそう言って考える。弟さんのお名前は?と聞けば、ヒロミツです,と言われる。景色の景に光、と告げた彼になるほどでは彼はミカゲのお兄さんでは?と思う。
「カゲミツではないんですか……」
「カゲミツ?」
「ミカゲが覚えていた漢字二文字がまさにそれなんです。私や父はカゲミツと呼んだので、もじってミカゲと……」
そう説明すれば、となれば甥っ子の可能性は大きいですね、と告げた。恐らく公安として事件に関わっていたのか、違う事件に巻き込まれたのかはわかりませんが……と警部は考えた。
「少しこちらも探ってみましょう」
「ありがとうございます」
ちなみにこの後普通に事件に巻き込まれて、添削どころではなくなるのだが。

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灯台下暗し、である。ポアロにいけば、コナンくん(初エンカウント)と安室さんがいた。ラッキーというやつだ。ちょうど2部ある。
「おや、珍しい曜日ですね」
「安室さんにお願いがあってきたんですが……」
「お願い?」
そう首を傾げた彼らは、とりあえず座ってと私に席を薦めてくれる。カウンター席であるが。
「ええと、ですね。安室さんは小説読まれます?」
「ええ、読みますよ」
「ミステリは?」
「読みますね」
「僕も読むよ!」
はーい、と手を挙げたコナンくんに、そうなんだ、と笑みを浮かべて告げる。
「でも、それがどうしたんです?」
「いえ……あの、私の父親が作家でして、父親の原稿を編集さんに渡したり、添削公正をしたりもしてるんです」
「貴方のではなく?」
「私はあくまで趣味ですから。ついでに言うなら、こちらではたまに違う作業もさせていただいてます」
苦笑いをしてそう告げる。
「で、今回の父親がかいた話を読んでいると、トリックなどのつじつまは会うんですが違和感がして。弟達は良い感想をいただくのですが、こう、違和感の正体を突き止めたくてですね……読んで違和感を指摘していただきたいんです。知り合いの警部さんに頼もうと思ったのですが、事件に巻き込まれてしまいそれどころじゃなくなりまして」
そう眉尻を下げて告げる。
「それはそれは。事件は大丈夫だったんですか?」
「はい、大丈夫でした」
「小説ってミステリー?」
「そうだよ。君には少し難しいかも……」
「大丈夫だよ。僕、ホームズ全部読んだから!」
そう言った彼に、ふむ、と考える、ふりをする。なら大丈夫かな、といいながらカバンをさわる。
「お姉さんのお父さんはプロの作家さん?」
「そうですね。少しは名前が通ってるとは思います」
「名前をお伺いしても?」
そう聞いた安室さんに、私は目を瞬く。そう言えば名乗っていない。だから、私の作家である父親=飯塚龍一と言うふうに連想的にいかないのだろう。何か不都合が?と尋ねた安室さんに、私は首を左右にふる。
「いえ、皆私の名前を知っていると父親の名前を当てたりしてくるので……そう言えば、名乗っていませんでした」
そう言って印刷した原稿を渡す。
「私の名前は飯塚アキ。父親の名前は飯塚龍一です」
その瞬間、コナンくんが思ってもみないくらいのボリュームで「エッ!?」と声を上げた。安室さんも、「え?」と告げた。
「飯塚龍一って、あの!?」
「あの、とは」
「chシリーズとか!死神探偵シリーズとか!犯罪芸術家シリーズとか!」
「あぁ、それです。その人です。すごい読んでくれてるんですね。面白かったですか?」
「うん!特にホームズを彷彿とされるCHシリーズ」
止まらない話だ。しかし、コナンくんは、は、と手元の原稿をみる。
「ということは、コレって……」
「はい、世に出てない飯塚龍一の作品です。芸術家シリーズの」
あっけらかんとそう告げる
「やめておきますか?そこまで読んでくれているなら販売された完成品の方がよいのでは……でもまぁ、この違和感の正体がわからないと、お父さんにリテイクしてもらうことも編集さんに渡すこともできないんですけどね」
困った顔をして原稿を返してもらうべく手を差し出せば、彼は、読む!!となかば強引に抱え込んだ。それはよかった。
「私は毎週木曜日にこちらにいるので……君は学校かな?」
「あぁ、僕が聞いておきますよ」
「助かります」
「お姉さんは学校はいいの?」
「私は高卒認定を取っていましたし、父とは別の仕事で世界を回っていたので」
「仕事?」
「はい」
「世界をまたにかけるスパイ!とか?」
「映画にできそうですね。私がスパイなら高校生になりますけど……まぁ、うーーん、ステージ関係の仕事なんですが、ちょっとおやすみ、です」
ふふ、と笑いながらそう告げる。まぁそれ以上言わなくても彼らは調べるだろう。私はついでなら作業するかといつものセットを購入し、カタカタとまた作業に入る。彼らは小説に目を移した。

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「あれ?どうしてこちらに」
「少し野暮用がありましてね」



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