ネタ帳vol.3
2025年ネタ帳91:大神妹とかるであ
08/12 15:33
目の前にいるのはインドラ神だと思う。相変わらず背の高い彼は相変わらずヴァジュラを連れて、その豪華な椅子に腰掛けて私を見下ろしていた。さて、これはおそらく夢である。もしくは死んだか、それとも走馬灯のうちか。今度もまた短い人生だったな、と思いながら私は彼に首をたれた。「インドラ神様、お久しぶり、あるいは、初めまして、と告げれば良いのでしょうか」
私の問いかけに、彼はやはりお前か、と私に告げた。私の記憶があるらしい。
「はい、いかにも」
「お前は人の子のくせに息子の前で無茶をしたそうじゃないか」
彼はそう言って不機嫌そうに私を見下ろす。そうだぞー!人間は非力なのに無茶をするんじゃなーい!ええ、その通りです、とヴァジュラが続く。あの時はリツカくんを逃すために仕方のないことだったのだから、仕方ない。アルジュナさんの命令権をリツカ君に譲渡し、アルジュナさんにリツカくんに頼んだのだ。インドラ神は口を開く。
「何かあれば呼べといったはずだ」
「うーん……申し訳ございません。あの局面でそこまで頭が回りませんでした」
素直にそう言えば彼は不服そうに口をへの字にした。
「私が記憶を持ったまままた世に戻ったのは貴方様のおかげですか?」
「……まぁ、そのようなものだな。神たる神の手にかかれば造作でもない」
「それにしても、貴方様にお会いできるとは、これは夢でしょうか?」
「夢だ。お前は巫の才があり、神だからできることだろう。神の夢を見れているのだ。光栄に思え」
「はい。お会いできて嬉しく存じ上げます」
そう言って少し笑えば、彼は口をまた噤んだ。首を傾げれば、ヴァジュラが口を開く。照れてるみたいー!だそうだ。まぁその後彼のお酒のお供をし、めちゃくちゃ今度何かあったら呼べ!!と念押しされて目が覚めた。まぁ、あんな何かーー世界の滅亡をかけるような何かは滅多に起こらないだろうけれど。しかし、まぁ、それにしたって戦えるようになっておいた方がいいかもしれない。昔みたいな人形は流石に難しいが、影絵用の人形であれば、それなりに作れるのでは?と思いつく。とりあえず、アルジュナさんを作り、猫ジュナさんも作り、彼の兄弟、またはカルナさんを作ったり、インドラ神やヴァジュラ達を作ったりもしてみる。これがなかなか良い出来だ。魔術に使えるかは謎である、が、まぁ動かせたので使えるのかもしれない。同じく一般人をしている奏くんに見せたら、影見てたらただの英霊と言われて私も影をみる。……うーんこれはなんらかが宿ってる気がする。
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道端でやっていたVR体験に参加しーー二度目のカルデアにやってきた。私も奏くんも前とは違い一般枠で藤丸リツカちゃんと一緒に滑り込みーー爆発を止める暇なく今に至る。まぁ、爆発後は私も奏くんもスタッフに紛れ込み、スタッフのサポートをしている毎日だ。サポートの中のサポート、というわけである。
そうした中で、他の人達ともリツカちゃんとも仲良くなっていく。部屋に招いて一緒にお茶会をしてみたり、色々と。あの人形はそっと部屋に飾ってあるのだけれど。
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「あ、わかった、みつはちゃんの影絵の人形だ!」
ずっと既視感があったのだ。なんの既視感だろうと思っていたが、現地サーヴァントの二人がみつはちゃんのもつ影絵用の人形の姿に似ているのだ。こっそりと、ひっそりと、彼女の部屋に飾られたそれはみつはちゃんが趣味で作ったらしい。その言葉に彼らは少しだけ反応する。というよりは、相対している弓兵の青年が反応する。瞳を揺らして。そのすこしできた隙に他のサーヴァントが攻撃を畳み掛ける。彼は距離を取ると、私を見下ろした「何処で、」と言いかけてから、その言葉を自ら、いえ、と否定した。
「……あの娘はカルデアにいるのですね」
「みたいだな」
そう言った彼らに、私たちは首を傾げた。まぁ、そのまま戦闘はなぁなぁになり、通信にでてきたみつはちゃんに周りが聞けば夢であった方々の影絵の人形なのですが、と返答がきたらしい。でも、もしかしたら、だ。召喚をしない彼女の理由は彼なんじゃないだろうか。
「きっと貴方を待ってるんだと思う」
そう言って彼をみる。消えかかった彼は少しだけ目を見開いてーー、では会いに行きますとお伝えください、とほんの少しだけ緩やかに笑ってつげて消えた。
さて、目が覚めてから私はみつはちゃんを引っ張って召喚式に連れていく。そんな上手い話があるか、と呆れて見せたカドックではあるが、多分そうなるのだと思う。勘でしかないが。召喚式が起動し、金色の弓兵の紋章が現れる。そうして、光の拡散と共に現れた青年をみて、ほらやっぱりと思う。そこにいたのがかの青年だったからだ。サーヴァントアーチャー、と名乗った彼は、今度こそ真正面にたった彼女を見てその目を見開くと、何かを押し留めるように目を伏せた。みつはちゃんはそれを見て、困った顔をして彼を見上げた。アルジュナさん、と呼びかけた彼女に、彼はまた目を開いて瞳を揺らしたのたまが。
「夢でお会いしたぶり、と、言うことにしておきましょうか」
その言葉の意味は私にはわからない。でも、彼には理解できたのだろう。
「えぇ、そうですね……そうです」
そう言って彼は彼女の手を取った。
「今度こそ、最期まで貴方のそばに」
まるで御伽噺のようなやりとりだ。周りもほう、と彼彼女達をみている。みつはちゃんは言葉を続けた。
「……夢のこと、怒ってます?」
「道筋的には正解だとは思いますが、それとこれは別です。次は絶対にあんなことをしないように」
「善処します」
「善処ではなく、しない、ですよ、マスター」
そんな会話をしてから、色々と説明しなければいけませんね、とみつはちゃんは奏くんや私達の方にやってきたが。
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「あっ……」
みつはちゃんがそう言って何か思いついた後ーー困った顔をした。困った顔?と思っていれば、アルジュナさんと奏くんがみつはちゃんを見下ろした。
「何かあったか?」
「いえ、あの、うーーん、」
困った顔だ。かなり困った顔をしている。ちょっと可愛い。
「いえ、この状況を打破できる方を知ってはいるのです」
「本当ですか?」
「はい、おそらく呼びかけたら答えてはくださるとは思うのですが……」
「扱いが難しいサーヴァントってことかしら」
そう尋ねられた言葉に、いえそんなことは、と、みつはちゃんは永遠に困った顔しかしていない。それを見て察したのはアルジュナさんである?
「……マスター、もしやと思いますが」
「はい」
「……こちらでも?」
「はい。というより幼少のころより、私の夢の中に現れてなんやかんやと……恩恵をくださります」
その言葉にアルジュナさんが、でしょうね、と告げた。
「ワヤン・クリの人形をお持ちのあたりで察してはいましたが」
と、いうことは、みつはちゃんが持つ影絵の人形の中の誰かだろうか。アルジュナさんと、カルナ達はいるから違うとして、最後にいるのは、と考えてみる。
「しかし、多分やってしまうと目をつけられます」
「それはそうですが、まぁ、貴方に危害が行く前に空が割れるか槍が降りますよ。無論、私も撃ちますが」
そう言ったアルジュナさんに、孔明先生が口を開く。
「事態は硬直状態だ。動かすには何かをしなければならない」
「アルジュナさんにはちょっと心苦しいですが……」
「構いません。厨房を担当する方たちに酒のアテを作ってもらいましょう」
そう言ったアルジュナさんに、ナマエちゃんが影絵の人形を取り出した。勝手に浮き上がった影絵の人形に、私たちは目を瞬いた。影絵の影が一人の人間のように伸びていく。
「どうか、我々人間にお力をお添えくださいませ」
その言葉に空に雷雲が現れる。
「偉大なる空の神よ」
ナマエちゃんが告げたその言葉に、轟音の雷と共に一人の男性が現れた。バチバチと雷を纏った彼はみつはちゃんを見下ろした。
「久しいな、娘よ。神をもっと頼ってくれてもいいのだぞ。それこそ最初に俺を呼ぶなりなんなりあっただろう。人間の苦行は見ても耐えん」
「そうだぞー!」
「ええ、最初から我々に頼るべきでした」
「いえ、それをすると、後にアルジュナさんにあった時にちょっと色々あるかなと」
ナマエちゃんの言葉に、アルジュナさんがなんとも言えない顔をした。奏くんは苦笑いである。
「というより、私は貴方の娘では……」
「いいや、娘だ。光栄に思え。お前は生まれも育ちもどうしようもなく人間であるが、娘だ。髪の言葉に人間の異論はみとめん」
「はい」
こくこくと頷いたナマエちゃんに奏くんが、だよなー、と声を上げた。
「で、娘よ、義父であるこのインドラをよんだのだ。何か頼みがあるのだな」
その発言に、周りが騒めいた。ナマエちゃんとアルジュナさんはそれを気にすることなく、理由を話したのだが。
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