ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳105:大神妹(if軸)の子供とか

08/12 15:58 
「いえ、僕は……僕がいない方が、家族は完璧な家族だったと思うのです」
そう言ったのはアーシャくんである。なんらかの障害によってここにきた彼は長い前髪で目元を隠している。だった?と聞けば、どうやら両親は物心つくかつかないかぐらいで亡くなられているらしい。歌劇の花形だった母親、武勇に優れた父親。そんな二人の元に育った少し歳が離れた姉と兄は同じく舞台で輝いている。そんな中に何もできない自分がいるらしい。舞台も武術もからきしで、何をしてもうまくいかない。母親の親族も祖父も自分には会いにきてくれず、自分は、本当に家族としてそこにいてもいいのか、自信がない。家族に自信があるもないもないし、そこにいてもいいとは俺は思うのだが。まぁ、確かに彼はちょっとしたおっちょこちょいだ。無意識ラッキー回避系の。戦闘訓練をつけようとしたサーヴァント達もそれに対しては半分呆れ気味というか、諦め気味というか、そんなものらしい。しかし、普段静かな彼がよく喋るな、と思っていれば、手元にお酒があるのが見える。よっぱらちゃってるかぁ〜。まぁそのままクゥクゥと寝息を立てたのだが。それを見ていたラーマが、うーむ、と考える。
「アーシャのおっちょこちょいは何かしらの加護がかかっているからだと思うのだがな……」
そう言ったラーマに俺は首を傾げる。
「加護?」
「うむ。キャスターではない故に、詳しくは分からんが……」
まぁ部屋に戻してこよう。
ラーマはそう言ってアーシャを抱え上げた。前髪に隠れた顔立ちはどこかで見たことがある。バーソロミューは黙ってほしい。


「あ、どこかで見たと思ったらアルジュナじゃん」
そう言ってアルジュナをみる。アルジュナは首を傾げた。いかがされましたか、マスターと聞いた彼に、俺は口を開く。
「いやぁ、アーシャの前髪のけた姿、誰かに似てるなと思ったら目を伏せたアルジュナだなって」
時点でヴァジュラ(単発の方)。
そう言えば彼は目を瞬く。私とアーシャが?と首を傾げたアルジュナに俺は頷いた。よくよく考えると性格も似てるような、と思う。ちなみにあの後、他のキャスターに聞いたら同じようになんらかの加護がかかっていると言っていた。恐らくは神様の。それも。
「アルジュナの子孫とかはないか」
そう言えば、アルジュナは目を瞬く。あの子がですか、と問いかけた彼に俺は頷く。
「なんかインドラの加護がかかっててラッキーおっちょこちょいっぽいんだけど……」
「ラッキーおっちょこちょい……まぁ確かによく転倒したりしているのを見かけますね……」
アルジュナはそう言って苦笑いのような表情をした。
「それこそインドラ神に聞いてみれば良いのでは……」
「いや、それが上手いこと会わなくて。そう言えば、アルジュナもあんまりアーシャと会わないね」
「見かけはしますが……確かに、話したことはありません」
もしや触れない方がいい話題か?と思っていれば、ラーマがアーシャを連れてきた。まぁ、ラーマの後ろに隠れてるけど。なぜ。
「おお、アルジュナ、ちょうどいいところに」
「何か?」
「いや、アーシャがお前と話したいと言っていたんだが、写真でみた父親に似ていているというのでな」
そう言ったラーマに、アルジュナは目を瞬く。背中を押されたアーシャは彼を見上げて頭を下げた。
「……アーシャ・ライラックと申します」
「丁寧にどうも。アルジュナという」
「はい、伺っております」
続かない会話である。
「アーシャのお父さんって、アルジュナに似てるの?」
「はい。と、言っても僕は覚えていないので写真で見るだけでしたが……」
「首飾りに?」
その問いかけに、アーシャはロケットをみせた。入っていたのは家族写真だろうか。なるほど、確かにアルジュナによく似た男性が写っている。まぁ、それも二人いるのだが。と、いうか。
「アーシャ含めて美男美女一家すぎない??」
「僕はそんなわけないです……僕は似てないので」
そう首を左右に振ったアーシャに俺は髪をあげた。ほら、顔がいい。というか、なんか二人を足して割ったような顔をしている。ラーマが口を開いた。
「いや、並んだら十分似てると思うが……」
恐れ多いとあせあせしているアーシャくんに、アルジュナは彼に合わせて屈む。
「前髪はあげないのか?」
「怖いのが見えちゃうので、下げてます」
「怖いの?」
「幽霊とか……」
そう言った彼は心底困った顔をした。この表情どこかで見たことあるんだよなぁ。
「兄様や姉様は立ち向かう術があるのですが、僕はからきしで……せめて目が合わないようにと……」
なるほどなぁ、と思ったが、ラーマが加護がかかっているから近づいてはこんと思うが、と告げた。
「そう言えばそんなこと言ってたね」
「アルジュナ、何かわかるか?」
「貴方の方がわかるのでは……それか別の私か」
と、言っていれば、ふわふわとアルジュナオルタがやってきた。そうしてオルタはアーシャを見下ろす。
「私のような者の加護もある気がしますね」
「別の私の?」
「はい。しかし……インドラ神は合いましたか?色々加護がかかっていますがそれでもインドラ神の力が強いと思います……」
「インドラ神……?」
これあってないやつだなー。アルジュナと同じ対応なのか否か分かりかねるが。

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まぁ、その返答はアーシャの兄姉が来た時にわかるのだが。なるほど、アルジュナの女の子バージョンとめちゃくちゃ可愛い系兄である。逆かと思った。すごいキラキラしてる。そりゃこういう二人がいたら卑下するかもしれない。アーシャ、無事だったか!と言った可愛い系兄に、かっこいい姉が私達の弟だから無事に決まってます!と告げた。……頭がバグるなこの二人。
「姉様たちがどうしてこちらに?」
「アーシャが揺らぎに巻き込まれたと聞いてね。色々な人に手伝ってもらったんだ」
お兄さんがアーシャに合わせて目を合わすとそう告げた。
「お手数を……」
「お手数なんてことはありません」
お姉さんが首を左右にふった。貴方はまた卑下して、と嗜めた彼女は口を開く。
「両親が不在の今、弟を守るのは兄と姉の当然の勤めです。貴方はもう少し私達を頼ってもよいのですよ」
「でも、お二人とも忙しいでしょう?」
「それは気にしないことだ。お前は気にしすぎる」
そう言って頭を撫でたお兄さんに、アーシャがすこし顔を綻ばせた。
「と、いっても、一時的に術でこちらに来た身。場所は分かりましたが、本格的に合流するにはもうしばらく時間がかかりそうです」
そう言った二人は確かに透けている。俺はとりあえず彼らに声をかける。
「あの、助かりました」
「……いえ、末弟を保護していただきありがとうございます。私の名はテア・ライラック。こちらは弟のシュナ・ライラックです」
「カルデアの藤丸立花です」
そう告げれば、彼らは目を瞬いて二人で顔を見合わせた。
「では、そちらに大神みつはという方は?」
「え?いないと思う……」
「……なるほど、りつかちゃん達が言っていた本当は繋がることがない遠く離れた世界、ということでしょうか」
シュナはそう言って少し考えた。りつか……ちゃん?と首を傾げる。彼はいえ、お気にせず、とだけ告げた。
「ならば、こちらにインドラ神やアルジュナ様はいらっしゃいますか」
そう尋ねたテアに、俺は頷く。それはいる。まぁ、マシュ達が気を利かせてインドラ神が現れたが。まぁ、インドラ神は固まったが。
「お祖父様とヴァジュラ様と別世のお父様!」
そう言った二人に、こちらは二人を見比べる。アーシャくんが一番混乱している。シュナくんが少し考えた。
「もしや霊基的な問題で私達の記憶がないのでしょうか?」
「それはあの様子を見るにお父様だけでは?」
そう言ったテアは、お祖父様〜と言ってインドラに近づくとくるくる周りを全く。
「お祖父様、お久しぶりですね。最近は夢にも現れてくださらず、たまにヴァジュラの二人は遊びに来てくださいますが」
「お祖父様、アーシャの夢にも現れてくださるべきでは?アーシャは貴方に会えていないことを気にしています」
「……待て」
そう言って手を出したインドラ神に、二人は左右に首を傾げた。
「待て、記憶にはないが記録にはある。お前たち、異界の俺の……」
「あぁ、なるほど異界扱いなのですか」
「ならば失礼なことをしましたね」
「異界の俺の?」
俺はそう言ってインドラを見上げる。インドラは俺を見た。いや、インドラをお祖父様っていったな。と、いうことは。
「おっと、時間ですね」
「本当ですね、アーシャとはなすべきでした」
「姉様や兄様がこちらにいた方が良い気が……僕は役に立たず」
「何をいうのですか、アーシャ。貴方は私たちにできないことができる。貴方の才能と私たちの才能は異なります」
「ええ、我々の武勇あくまで父様達に似た身。貴方は母様に似たのでしょう」
「大丈夫です。色々と試してごらんなさい」






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