ネタ帳vol.3
2025年ネタ帳113:大神妹、かるであに協力する
08/12 16:04
「いえ?私たちが貴方達に協力しているのは、友人がそう言っているからですわ」
そう言ったのは帝国劇場の支配人である神崎さんだ。上司?と私たちは首を傾げて見たが、彼女はそのままふふと笑うだけである。とりあえずはこの混乱をおさめるために私たちは貴方達に協力いたします、と、彼女は続けた。
神崎支配人の友人とは、と思いながらも対処してーーその人のことをすっかり頭の片隅にしまってしまったあと、だ。局面とも言えるその時に、その人は現れた。見たことはある、気が、する。綺麗な女性だ。
「神崎司令、お疲れ様です。ご協力ありがとうございました」
「いえ?なんていっても貴方の頼みだもの」
そう言って笑みを浮かべた神崎支配人に、帝劇のみんなは口を開く。
「大神総司令!?どうしてこちらに!?」
そう声を荒げた神山さんに、その人は「あら」と声を上げた。
「私は華撃団をまとめる立場だもの。おかしいことかしら」
「いえ!そんなわけはなく……」
とかしこまった神山さんに、近くにいたサクラちゃんが叫ぶ。
「み、みみ、みつはさんがどうしてここに!?」
そう叫んださくらちゃんたちに、私はエッと声を出して彼女をみる。彼女は私たちを見て微笑んだ。通りでアルジュナが特異点へのレイシフト耐性があるのだとか思う、おもう、のだが。
「えっ!?みつはちゃん!?」
「みつはさん!?」
とマシュと二人で驚く。彼女は、はい、と頷いた。
「お久しぶりですね、りつかちゃん、マシュ、みなさん、……アルジュナさん」
そう言って困ったように笑った彼女は美女である。
「え、え!?」
「マスター、貴方は……」
「話せば長くなるのですが……まぁ今の貴方達と似たようなものですかね」
「お知り合い、ですか?」
「ふふ、10年ほど前に少し……」
そう言って笑った彼女に、十年!と声を上げる。多分今カルデアは凄いことにになってると思う。でも、私たちは嬉しくなってみつはちゃんに抱きつくのだ。彼女は驚いたように目を瞬いたものの、すぐそれをうけいれた。神崎支配人は口を開く。
「私たちは少し席を外しますわ。花組は稽古がありますので」
そう言った神崎支配人はそう言って出ない花組をいっぺいした。まぁ引きずられるように出て行ったが。
「ミスみつは、どういうことか教えていただいても?」
通信でそう告げたホームズに彼女は通信をみる。
「貴方は……ミスターシャーロック!」
彼女はそう言って手を叩く。またお会いできて恒例です、と笑った彼女に、ホームズが告げる。
「貴方はあの日、犠牲になったはずです」
その言葉に私たちは固まる。そうだ、彼女は。あの時。アルジュナさんが手をぎりっと握る。
「ミスター、前提が間違っておられるのです」
みつはちゃんはそう言って笑った。
「私はもともとこちらの世界、いわゆる異世界の出身です」
彼女の答えに私たちは彼女をみる。通信先のムニエル達も驚いている。
「この世界は稀に揺らぎという現象がおき、自分たちがくらす異世界へ転移するということに巻き込まれることが少なくともあります。貴方達が巻き込まれたのはそれでしょう」
「なるほど」
「でも、体が……」
「私は所謂幽霊みたいなものだったのかもしれません。この世界で魔物との大きな争いがあったのですが、私はそちらに赴きーー奏くんと共に魔物を足止めをして封じ魔物とともに眠りについたはずでした」
彼女はそう告げた。
「ーー貴方はこちらで死んで、元の世界で目が覚めた?」
「死んではないですが……奏くんと私は揺らぎで元の世界に戻り、そのあとは何人かの力を借りて魔物を撃破し、こうしてここにいるわけです」
「何人かの……」
私達はアルジュナを見上げる。アルジュナは首を左右に振った。誰だ、何人かって。
「ちなみにソレは誰だい?」
「まぁ、ダヴィンチちゃんが可愛らしく!」
「そうだよ!キュートなダヴィンチちゃんさ!で、誰だい?」
「名をきくにアルジュナさんのお父様でしょうか……」
そう言った彼女に、私達はエッ?という声を出す。
「帝釈天様が現れてくださり……まぁ奏くんは綱様だったのですが、奏くんは触媒をお持ちですからね」
えええ、と、私達は声を上げる。だからしれっと神は行かないだとか言ってたわけである。
「困りましたね、貴方が可愛らしいと言ってくださったのに、歳を重ねてしまいました」
みつはちゃんが困ったように告げる。アルジュナは「いえ」と口を開く。
「マスター、いえ、みつは、貴方はいつも美しい」
はわわわ、と私は思う。マシュもはわわとなってると思う。いちゃらぶしろ、と私は彼と彼女の背中をたたく。
==オチがなかった
ジュナオが髪アレンジをしている時は大体みつはちゃんがやっているらしい。みつはちゃんいわく、猫ちゃんのようにブラッシングを頼みにやってくるのだとか。それは犬では……と思ったりはするのだが、みつはちゃんにとってジュナオは多分子供と猫ちゃんを合わせたような感じ、なのだと思う。扱いをみていると多分そんな感じである。ソレに対してアルジュナはどう思っているのだろうか、とも思う。
「やきもち妬かないの?」
と、本人に聞けば、本人は「妬きませんよ」と告げる。自分自身ですし、とスマートに答えた彼ではある。が、内心おそらくはばちばちにやきもちを妬いていると思う。たまにジュナオが周回を手伝ってくれるタイミングとか、多分わざと二人っきりにしてるっぽいし。
==
「うーーん、こちら、より、こちら、が近いのを考えるとなんとも言えなくなりますね」
そう言ったみつはちゃんに私は外見は同い年くらいなんだけどなぁ、と告げた。それを知らないはじめちゃん達が目をぱちぱち瞬く。そういやそこの辺りの人達それを知らなかったな。うん。
「みつはさんが生まれた時、みなさんはまだ生きてらっしゃったんでしょうか」
「すくなくとも李書文先生と斉藤さんは生きてらっしゃいますね……」
ライブラリーを見ながらそう告げたみつはちゃんである。はじめちゃんが、エッと声を上げた。
「え?」
「そう言えば斉藤さんはご存知ないかもしれません。私所謂リツカちゃんと違う世界からカルデアに迷い込んだ身でして」
みつはちゃんはそう言って彼らを見た。彼らは目を瞬く。
「過去?」
「うーーん、りつかちゃんの生きてる時代に合わせるとそうなります」
そう言ったみつはちゃんに、坂本さんが、何年生まれ?と尋ねた。彼女は、1909年生まれ、と返す。西暦できくと結構昔だなぁ。お婆ちゃんより年上である。孫くらいか……と告げたはじめちゃんに、坂本さんが続けた。
「そう言えば奏くんは?」
「奏くんで1903年生まれですね。明治生まれです」
そう告げたみつはちゃんに、はじめちゃんが眉間の皺を伸ばしながら口を開く。
「なるほどなぁ。アイツ警察か何か?」
「いえ、海軍の士官学校を参席で卒業されてますので、帝国海軍所属です」
「あぁー、だから帆船の動かし方とか知ってるんだね」
「はい。まぁ、色々あって今は指揮者や作曲・編曲を中心にされてますが、演習には駆り出されてるようです」
ふふ、と笑ったみつはちゃんに、私は眉尻をさげた。帝国海軍ということは、だ。私たちの世界ならばかの戦争に巻き込まれているんじゃなかろうか、とかそういうものだ。
「みつはさんはどちらに?」
「私ですか?私はまぁ色々と事件に巻き込まれたことが原因で、オーケストラに入ることになり……そのあとは巴里で踊り子修行したりもして……周り回って歌劇団の一員ですね」
「奏くんもそうだけど、どこがどうなってそうなったの……」
==
「あーー触媒……」
そう言って奏くんが顔を覆った。触媒ってなんだ?と思っていれば、奏くん自身が触媒、らしい。みつはちゃんが手を叩いてそう告げたからだ。
「なるほど!」
「なるほどじゃないんだよな……」
「どういうことだ?」
「奏くんはこう見えて家の都合で柳生の剣術を磨かれていましたし、髭切をお持ちです。ので、柳生様も渡辺様も奏くんが触媒になったのでは?」
みつはちゃんの説明に和風鯖が首を傾げた。
「なぜ主が?」
「大正の怪異殲滅部隊にいるからじっちゃんが持ってけってしたんだよ。恐れ多すぎる。というかそれで行くと妹ちゃんには武蔵来るはずだろ」
「ん……ん?私は二天一流をかじらせてもらえていないので、師範の姉や兄ならともかく私は触媒にはなりえませんよ」
==
「(蒸気機関の話)」
「(蒸気機関の勉強の話)」
「(説明)」
「(蒸気船もしくは飛行船の話)」
「(蒸気機関の話)」
==
「(戦艦機能と戦艦の操縦の話)」
「(戦艦の操縦、敵の探知、機能の話)」
「(それに対する答えの話)」
「妹ちゃん、ちょっといいか?」
「?はい」
「(戦艦の操縦の話)」
「(それに対する戦艦操縦の話の疑問)」
「(返答)」
==
私たちはみつはちゃんを見る。みつはちゃんはえっと小さく声を上げる。ウェディングといえば、だ。
「アルジュナとみつはちゃんで潜入とかできないかな……」
「何故……」
「いやぁ……」
「アルジュナ、みつはのウェディングドレス姿見たくないのか」
「………。…………。それとこれとは話が別です」
==
みつはちゃんが連れられていかれた。え!?とパニックになるこちらに対し、途中で合流した奏くんは「あーー」と頭を抱えた。
「大正と思いきや太正っておちか……?」
そう言った奏くんに私たちは首を傾げる。同じ言葉である。いやそういやポッドとかあるわ、とは奏くんの台詞だ。
「ポッド、とは?」
「同じ時代なのか同じ世界なのかはわからないが、そこが特異点になってんだな」
そう言った奏くんに私たちは目を瞬く。
「妹ちゃんの連れて行かれた居場所はわかってるから大丈夫。っても、俺も向こう顔出したほうがいいのかね」
そう言って頭を掻いた奏くんはわ私たちをみた。
「とりあえず似た場所かもしれないが、俺たちの世界にようこそってことで」
「えっ」
そう言って目を瞬く。全員服装目立つな……とぼやいた奏くんに、ダヴィンチちゃんが説明がいる、と告げた。それはそう。カドックも頭を抱えている。
「ま、藤丸達との世界の違い、なんだが、一言でいうと魔物が出て時たま世界の危機が起こるスチームパンクの世界だな。ポッドは蒸気ポッドだ。覗き込むと火傷すんぞ」
奏くんはそう言って、まぁ妹ちゃんはこっち、といってそのまま歩き出す。
「世界各国に対魔組織ができかけてんのかできてるのかはここでは微妙な話なんだが、少なくとも帝都・上海・巴里・紐育にはある」
そう言って歩いていれば、街の人が指揮者さんじゃねぇかー!と絡む。奏くんは、おー、とか言いながら挨拶したり頷いたりしながら進む。
「対魔組織ってカルデアみたいな?」
「カルデアっていうよりは軍の方が近いし、まぁ民間には伏せられている程だから擬態してるんだよな」
「擬態?」
「そ。ああ、ついたついた」
奏くんはそう言って立ち止まる。見上げたのは劇場である。一緒についてきていたはじめちゃんが目をぱちぱち瞬いた。
「ここって劇場だよね?」
「そ。右の看板見てみな」
奏くんの言葉に私たちは右にある看板をみる。そこにはポスターのようなものがある。レビュウショーと書かれたそこには大神いろはという文字と似た姿の絵があった。
「えっ?」
「カルデアでたまにドジっ子する妹ちゃんは、実のとこ対魔部隊に属しながら、帝国歌劇団の花形娘役をこなす、スタァなのであった」
ははは、と笑いながら告げた奏くんに、私たちは固まる。えっ?と声を出す。遠慮なく扉を開けた奏くんである。ええっ!?と叫んだ私たちを完全にスルーである。
「ちょっと待って、有名人ってこと?!」
「妹ちゃんは巴里と帝劇と紐育、三つの歌劇団にいたからな、世界規模で有名、ファンも国際色ゆたか」
え、え、え、とおもっていれば、みつはちゃんの言葉で違います!という声が聞こえた。あっちだな、と奏くんは慣れたように向かう。
「……奏くん?よかった、奏くんも無事だったのね!」
「おー?おー、まぁな。大神は妹ちゃんといるか?」
「ええ、一緒にいるわ。……後ろの子たちは」
「色々訳ありで。大神達にはまとめて話すわ」
「ええ、そうして頂戴?米田中将もいるから……」
その言葉に、奏くんは目を瞬いて、まじ?と告げた。まじ?と首を傾げた相手に、奏くんはとりあえず妹ちゃんに合流する、とそのまま女性と進んだ。扉を開ければみつはちゃんが詰め寄られていた。アルジュナも心なしかオロオロしている。
「ちがいます、違います!か、駆け落ちとか、そんなのじゃ……」
「大神たまに出る妹馬鹿出しててウケる。よー、おおがみー」
そう言って緩く手を上げた奏くんに、近くにいた人達は奏くんをみた。
「奏!?」
「万年参席ちょっとの間帰還ってな」
「お前も今までどこに……」
「大神、今何年?」
そう言った奏くんに、相手の人は答える。奏くんはうむうむ頷いてから、もう一度口を開く。
「改めて……よっ!ちょっと過去の大神ぃ。俺と妹ちゃんはちょっと未来の出身、とある事件の中、揺らぎに巻き込まれたらあら大変異世界でなんやかんやと活動中。その一環で戻ってきたぜー」
奏くんの言葉に彼らは目を瞬く。
「米田中将、個人的にはお久しぶりです」
「俺としてはそんなに時間はたっちゃいねぇが……あと、元、だ。お前も知ったとおり軍役降りちまってるからな」
「揺らぎに関する一件の報告はお聞きに?」
「あぁ、一応大神にな」
「なら早いです。俺たちの記憶としては大正〜年ですが、今の大神の話を聞くに貴方達は過去です。ご存知のように揺らぎは異世界も過去も繋ぎ得る。今の俺たちも別の揺らぎに巻き込まれているのではないでしょうか」
奏くんの話に周りが神妙な顔をしている。
「私と一緒にいる方々は揺らぎの先にある対魔組織の方々です。で、駆け落ちなんだかんだって言われてるのは妹ちゃんの護衛してくれてる方です」
視線がアルジュナにむく。アルジュナが困った顔をして頷く。
「みつはちゃん、なんで説明しないの!」
「みなさんが駆け落ちだなんだって聞いてくれなかったんですよ!」
そうちょっと怒っているみつはちゃんに、もう警戒をといたらしいアルジュナがまぁまぁと宥めた。
「……申し訳ありません、妹と奏がお世話になっています」
と告げた男性に、周りは目を瞬く。妹、ということは。男性が苦笑いして口を開く。
「俺は大神一郎。みつはの兄です」
「ま、色々話そうぜ、大神ぃ、じっちゃん〜」
と奏くんが話だそうとしたら綺麗なお姉さん達が追い出されていたが。
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