ネタ帳vol.3
2025年ネタ帳130:君僕主と勝利の女神たちの指揮官と
08/12 16:19
「いや、構わない。空室がまだあるんだ」
と,言ったのは元々クラスメイトであり謎だった苗字さんである。ちょっと色々なことがあり、七篠と名寺に相談したのであるが、二人が顔を見合わせて連れてきたのがこの人である。人数の確認をされて、じゃあ、と言いかけたが、名寺が女子が多いと言ってくれたことにより彼女は目を瞬く。
「ならワンフロア貸し切った方がいいか?」
「そっちの方がいいだろう」
「セキュリティも……サチに検討してもらおう。あとは、衣料品かな……?」
そういった彼女に俺は顔を真っ青にする。いやこれ仕送りだけじゃ無理だ。七篠が俺にもたれながら口を開いた。
「姉御に貸しってことで」
「ああ、それでいい。まぁ、引っ越すことは親御さんに連絡した方がいいな。量販店で申し訳ないが、量販店で服だけでも買ってしまおうか。家具は……うーん、とりあえず寝具だけ抑えるか?」
「まぁ、それが無難だな。寝具さえあればなんとかなる」
「車を出してくる」
と,いうことで、苗字さんを連れてきたわけ、だが。
「なるほど、ナナシの話を聞いてアダムスカの服を借りてきて正解だな……」
そう言って苗字さんはアンダーソンをみた。確かに軍服で流石に外には出れない。
「ニケ達の服は……」
「悪い奴がいるから露出はおすすめはできない。が、私のはサイズが違うかな。着崩してスカートならいけるか。まぁ、服を買う少しの間だけだから我慢してほしい」
そう言って苗字さんは丈の長いスカートを何着か渡してくれる。
「…‥怪しまないのですか?」
「うん?君たちをか?」
苗字さんはそう言ってニケやアンダーソン達をみる。
「あぁ、慣れてるんだ。私の同居人も似たように現れたし。君たちとは違う場所だがな」
苗字さんの言葉に俺は目を瞬く。ということは、あの二人もそうなのか?と思う。
「君たちがこちらに馴染むにも、こちらの常識を学ばねばならないが、とりあえず先に衣食住は確保しなければならない。服と寝具だ。とりあえず着替えてきてくれ。道すがら君たちの疑問に答えよう」
苗字さんはそう言って玄関で待ってくれたの助かる。とりあえず俺からも着替えるように言っておいたが。
「いや、下着はとりあえず一週間分、眠るときに着る服、服は好きなのを2、3着持ってきてくれ。お金のことは気にするな」
苗字さんはあっけらかんとそう告げる。俺はこの人がマジで何者かわからなくなるわけだが。まぁ男同士のショッピングなんてごくごく簡単に終わるし、そもそもアンダーソンは何着ても似合うのでマネキンが着ている服でいいわけである。苗字さんはどこか、と思っていれば、電話しながら子供服を見ている。
「彼女は何者だ?」
「俺もよくわからないんですけど」
なんせ、ニケ達がわからないことを聞けば彼女はすぐに返答してくれるのだ。まぁたまに逆に彼女からの質問もあった。同じ問いかけをラピがして、ただの学生だ、今は,と返されたのも興味深いところではある。彼女は俺たちの視線に気づいて手を振った。
「子供服?」
「妹たちが成長期ですぐサイズアウトするんだ」
苗字さんは困った顔でそう告げる。
「それに、子供服は多いほどいいからな……」
==
頭が上がらなすぎる。働く場所を探さないと,と思っていたがゆっくりして考えればいいといわれた。
「進学したいのであれば惜しまないさ。それは誰もが持つべき権利だ。この世界は……いや,この国では銃を持つという選択肢は理不尽に現れない。その選択肢を持つのはその道を選んだ時だけだよ」
ゆっくり考えて好きに生きなさい、と彼女は母親のように告げた。
==
「貴方は確か……Mr.アンダーソン、だったかな?」
買い物帰りである。鉢合わせた彼は、ええ,と頷いた。
「体の調子は?」
「不思議と何もありません」
「それはよかった」
==
「まったく困ったお嬢さんだ」
苗字さんが白人女性にそう告げる。白人女性はごめんって、と手を合わせた。
「私は休暇中なんだが?」
「えへへ、知ってる」
そう告げた彼女に、彼女は深いため息をつく。で、何処の誰だ、魔女だよ、厄介なやつを連れてきたな、と会話が続く。そうして彼女はこちらをみる。
「七志、警護はいけるな?」
「あぁ、経験はある」
「ヨナ、ココから離れるな」
「わかった」
「他も何かと経験がある、でいいんだな?」
ちらりと彼女は俺たちを見てそう告げた。七志が恐らくな、と返す。セツがワクワクしてるのは気のせいだと思いたい。
「退却路はどうする?」
「とりあえず……」
苗字さんはそう言ってから耳に手をあてる。
「……ジャックからだ。屋上にヘリがつく」
「姉御、武器ないけどどうする?」
「調達するからお前たちは待機しなさい」
「ナマエ、1丁だけならあるよ。ヨナ、貸してあげて」
そう言った白人女性に子供が拳銃を苗字さんに渡した。それでどうするつもりなんだ。そう思っていれば、彼女は俺たちにじっとしてるようにいうとーー待ち構えている人達の近くの消化器を撃ったらしい。はやくて正確な銃撃である。煙が舞う中、あっという間に彼女は近づくと制圧した、ようだ。ぐえ、だか、かはっ,という声、銃声が聞こえたが煙が腫れてみれば彼女だけが立ってる。まぁ、荷物をあさっているが。ひゅう、とセツが口笛を吹く。
「流石姉御、制圧はやい。あれどっかの部隊だかなんかだろ?」
「そうだよ、相変わらずおかしいよね。普通一人で制圧なんてできないよ」
「敵に回したくない女だよな」
「それはそう」
「何か言ったか?」
苗字さんが気付けば立っている。子供が、ナマエがおかしいって、と告げ口をする。苗字さんはなんとも言えない顔をしたのだが。
「もうどうとでも言ってくれ。ヨナ、返すよ、ありがとう」
「どういたしまして」
「で?どうするんだ?」
「恐らくまだいるだろう。脱出したいが、あの馬鹿どもはところ構わず乱射するタイプの馬鹿の集団だ」
苗字さんはそう言ってセツと七志に銃をわたす。当たり前のように装填し確認する二人はただのヤバい奴だ。ラピが何か言いかけてーー苗字さんは止めた。
「貴方達はやめなさい。貴方達の過去がどんなものであれ、貴方達にはこれを捨てて生きるという未来がある。武力というものは一度手に取って仕舞えば、捨てられなくなる」
「しかしーー」
「大丈夫だ。安心しなさい、彼女達ともども私達が貴方達を守ります」
苗字さんはそう言ってラピ達の頭を撫でる。
「好きに生きなさい。この世界も不平等だけれど、好きに生きる権利は誰にでもある。これは残された選択肢にあるかもしれないが、選択肢としては一番最悪なものだよ」
苗字の言葉に、セツと七志はそれはそう、と頷く。白人女性もまたそれを肯定した。ヨナと呼ばれた彼はよくわかっていなさそうだが。
「ヨナ、君はココに集中しろ。七志は他に目を配れ。いいか、向かってきた敵は殺すな、全員無力化しろ」
「ナマエ、それ無茶じゃないの?」
「疫病神は黙ってほしい。ここは日本だ。本来銃火器の使用は認められていない上に、揉み消してばかりじゃ君の上層部が可哀想だろ」
苗字の言葉に、セツは「よっしゃー!」と言いながら銃を構えた。
==
「苗字さん達って何者……?」
俺の問いかけに、ココと呼ばれた彼女は、え、うそ、と声を漏らす。
「本当に知らないの?」
「えっ?」
「わーー、ごめん、本当に巻き込み事故だ!そっちの人とか元何処かの軍の人かと思ってた!」
「名乗ってるファミリーネームが違うからだろ」
七志がそう告げる。俺たちが苗字さんをみる。彼女はため息を吐いた。
「と,言っても日本はあんまり馴染み無いぞ」
「一番力を貸してるのに?」
「他人事だからな。改めて、国連平和部隊swallowのナマエ・アルシュタインだ」
そう言って彼女は手を差し出した。国連平和部隊って確か……。
「安保理じゃなくて事務総会で動く難民救援とか医療派遣とかやってる部隊……?」
「そ!ナマエはそこの代表尚且つ総司令官」
ココと呼ばれた彼女が苗字さんにそう告げた。苗字さんは複雑そうな表情である。
「成り行きだ」
「成り行きなわけあるか。ほぼほぼあんたに忠誠誓った奴らが集まるヤバい部隊」
category:君僕主if(mgs /+ヨルムン/+にけ/+AC/+逆)