ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳132:君僕主たちと指揮官たちと

08/12 16:21 
心なしかレベルだけど、ナマエちゃんは可愛い子や美人、ハンサムにちょっとだけ甘い、気がする。と,いうわけで、目の前で正座をして土下座を決めた皆木織くんはともかくその後ろで困った顔をしている美少女達とハンサムには多分甘くなる。いや結構お人好しなので結局は彼女以外が警戒するのかもしれないが。連れてきた七志くんも土下座をするとは思っていなかったんだろう。珍しく驚いている。ナマエちゃんはかがむと、土下座しなくていい、と背中を叩いた。
「奥で話を詳しく聞こう。応接間がある」
「飲み物の準備を」
「ありがとう」
アダムスカさんの言葉に彼女はそう返す。私に一瞬視線がむいた。調べろってことだ。とりあえず私達はリビングに引き返しーー私はパソコンを取り出した。ジョンさんがこちらをみる。
「あれ誰だ?」
「私達の元クラスメイト。他はわかんないけど、七志くんが連れてきたあたり多分似たような感じじゃないかな」
私はそう言って色々ちょっと悪いこと、を開始する。まぁあそこは唯一監視カメラがあるのだ。カタカタと叩いていれば、やっぱり皆木くんも事故で生死を彷徨った記録があるのと、他の面々は何処にもない。しばらくして七志くんが入ってくる。
「戸籍は?」
「皆木くん以外、今のところないよ。小国とかならともかくね」
「やっはり、か」
七志くんはそう言ってモニターがみえる場所にたった。
「知り合いか?」
「いや、皆木以外は知り合いじゃないが見たことがある」
「……それは、あっちで?」
ジョンさんが眉間に皺を寄せながら尋ねた。
「いいや、あっちでもないが消えたものだ」
その一言に私は理解した。なるほど、デイヴィッド達と同じである。
「元は俺に頭を下げてきたんだが、俺は家を出た身だから援助はできない、苗字に頼めと言った。少なくとも俺が知る皆木は筋を通す人間で、悪い人間ではないからな。別の場所でそれを捻じ曲げるまでの何かがないなら無害だ」
七志くんはそう言って肩をすくめる。ジョンさんはなんとも言えない顔をする。まぁーー、彼が来て以降、人数が徐々に増えたからだ。皆各々好きなことはしているが、結局はナマエちゃんが率いているswallowという国連の組織に何かしら噛んでいる。まぁ、適度に戦場にいかされたりするし、適度に仕事をこなすからだろうか。例えばジョージさんは普通にそこで内勤しながらセツくんとこのマンションで住んでいるし、ジョンさんやディヴィッド達も何かあれば呼び出される。オタコン達は一応そこの技術職だし、エイハブと呼ばれた彼はクワイエットと呼ばれた彼女と医療班で難民地域を回ったりもしている。ヘイティさんとカゲツさんは普通にそこで働いてるし。
ーーswallowは幼いナマエちゃんとナマエちゃんの実父であるウィンタード・ベルシュタインさんが作った平和のための組織だ。最新の武力を持ってはいるが、安保理(たいこく)たちの決定にしか従えない平和維持軍ではなく、彼女達は型落ちの旧式という最小限の武力で、総会の決定によりいろんな場所に派遣される。武力行使はあまりせず、難民支援や戦場復興、医療支援が主だ。平和を運ぶツバメ、と呼ばれる由縁である。どうやら記憶を思い出してすぐ高校を中退した彼女は、大学に入るまでの間にそこで世界を回っていたらしい。まぁ、その結果がどうなったかなんてすぐわかる。彼女はザボスやビッグボスと並ぶのだ。あっという間に信者が増えーーswallowは今やナマエちゃんの信者や何かしら恩がある人などが主だって働く場所となったのだ。で、何かと爪弾きされやすい私達も彼女の元で働いている、というわけだ。今もナマエちゃんや私達は学業と並行してそちらの業務をしているわけであるが。
「あの男、何処かの軍か?」
「記憶が正しければな。だが、この世界じゃないし、俺達がいた世界でもない」
七志くんがそういって上品に紅茶を飲んだ。うーん、所作を見るとやっぱりいい家の次男坊。恐らく皆木くんはその財力を当てにしたのかもしれない。
しばらくして、私は結果をナマエちゃんに伝える。向こうに敵意はなさそうなので、おやつのクッキー缶を持っていく。
「ナマエちゃん、ない!」
「やはりか?どうなってる?」
「世界七不思議の一つにするしかないけど、なんかの乱れがよく見たら観測されたからそれ原因かもね」
クッキーどうぞ、と私はクッキーをおく。女の子達がクッキーをみた。私はクッキーを一枚食べると、女の子が食べた。かあいいね。
「わかった。君たちに部屋をかそう。ただ、今高層階しか空いてないんだが……」
「高層階……お金は……働いて返します!」
「そんなにかしこまらないでいいし、学生からもらうこともこの世界初心者からももらうこともしない。たまに仕事を手伝ってくれたらそれでいい」
まぁこのマンションというかホテルみたいな場所は彼女の持ち物だ。彼女は滅多にお金を使わないし、ジョンさんの給料もある。二人は余計なもの買わないから貯まるだけなのかもしれない。いやたまにワニキャップとか買ってナマエちゃんが爆笑してるのはある。ナマエちゃんは彼らをみてーー英語で話し出した。
「部屋はどうする?男と女で分けた方がいいのか?全員一緒?全員バラバラ?」
そこでようやく彼彼女らは言葉を理解したようだった。ナマエちゃんの問いかけに皆木くんはお金……と言った。
「だから気にしなくていいんだってば。家主ナマエちゃんだし」
「あぁ、普段は使わない部屋だから……というか、料理できるか?」
ナマエちゃんがそう問いかければ、なんとも言えない顔をした。なるほどぉ。
「俺がしてます」
「わかった、高層階にはなるが、リビングダイニングは同じで各個別の部屋に風呂が別にある部屋がある。今の人数ならそこで事足りるだろう。そこでいいか?」
皆木くんは顔を覆った。話が進まない。まぁ、近くにいた男性がそちらでお願いできますか?と告げたが。ナマエちゃんは彼と話した方が早いと踏んだらしい。
「わかった。あとは数日着回せる服と、連絡手段、あとは寝具や家具だな。他に必要なものは?」
「何か……こちらのことがわかる物はありますか?」
「あぁ、そうだな。七志が教えてくれるとは思うが、何か用意しよう。ただ、君たちが扱う言語の話にもなる。君たちの話す言葉は英語だが、読み書きも英語だろうか?」
「英語……?」
うわ,その概念からかーー、とおもう。ナマエちゃんは目を瞬く。
「君たちの世界には言語が一つしかない?」
「はい。こちらの世界は約一千万人ほどなので」
えっ,と私は目を瞬く。もしや彼らの世界は結構デストピアでは?
「……なるほどな。こちらの世界には約60億人ほどがいろんな場所で暮らしている」
「60億人!?」
女の子がそう告げる。
「あぁ。その弊害というのか、住む場所によって言語が多数あるんだ。君たちが今話しているのは一般的に英語と呼ばれ、世界で比較的たくさん話されている言葉だ。最初に話していたのは日本語。この国の言葉だな」
「なるほど……」
「英語は二十四文字のアルファベットと呼ばれる文字で構成されているんだが……見せた方が早いかな」
「ヘイティ、こちらを」
そう言ってオセロットさんが英字新聞をだしてくる。ありがとう、と返した彼女はそれを彼らに見せた。
「読めるだろうか?」
「ええ、この文字は我々と同じようです」
「では、英語で手配しよう。この国は銃火器は警官や国を守る職、免許を得た狩猟をおこなう人間しか持ってはいけない。それゆえに治安がかなりいいんだ。持っていたら捕まる。念のために聞くが持っているか?」
「持ってる、といえば?」
「部屋の奥に隠された小部屋がある。緊急時はないと思うが、そこに置いて使わないでくれ」
「えっ」
皆木くんがそう言って顔をあげる。
「何かあるか?」
「え、いや、普通はダメでしょ?」
「そうだな」
「えっ?」
「皆木、これから彼彼女らと過ごすのであれば覚えておいた方がいい。銃を持ったことがある人間はなかなか銃から手を離せないんだ。足を洗えないとかそういう話じゃない。ただ、精神的に不安になることがあるんだよ。そもそも知らない世界に来たんだ。警戒するのはもっともだ」
「……」
「付け加えるなら、彼の返答は否定もしてなければ肯定もしてない。すなわちグレーではあるが、黒ではない。黒でないなら私はアドバイスはできるが、咎めることはできない」
ナマエちゃんはそう言って彼女は口元に笑みを浮かべた。まぁ正直に話さなくてもいいってことなのだが、皆木くんはなんとも腑に落ちてない顔である。
「貴方は詳しいのですね」
「まぁ,色々ある。私はナマエ・苗字だ。ナマエでいい。部屋に案内しよう」
ナマエちゃんはそう言って立ち上がると手招いた。まぁ、オセロットさんがついていきますよね、そりゃあね。私も興味本位でついていくけど。

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確かに高層階だ。だいたいは低層階に住んでるのだが、私もこんな部屋があるんだーっと思った。掃除はたまに業者が入るので埃がついているわけではない。あと隠し部屋はちゃんとあったし、まじでわかりにくい場所だった。なんであるの?と聞けば、実父の癖、といわれたので私は黙る。嫌だってベルシュタインさんあっちで連行されたりしたから……。
「とりあえず急ぎは寝具と服だな」
「ナマエちゃん、タオルとか生活用品もいるよ」
「それはそうだ。皆木は一人暮らしかな?」
「はい……」
「引っ越しの手配……いや、いるものはとりあえずこっちに持ってくるか?」
「そっちの方がいいかもな。親からしたら何事ってなるぞ」
七志くんがそう言ってから、単価が安い家具店でも行くか、と告げた。
「車は一台でいけるか?」
「いや、荷物を考えると2台に分けた方がいい」
サクサクと進む会話である。私はとりあえず美少女たちとハンサムをみた。
「とりあえず壁紙の色とか窓の位置が違うから、それぞれ何処の部屋使うかを決めた方がいいよ。日当たりとか出入り口近くとか……」
「……ではお言葉に甘えて」
ハンサムがそう言って、部屋をどうするかという話をはじめる。ニケという言葉が聞こえたけども。
「皆木、一時間後にとりあえず一階ピロティに降りてきてくれ。昼ごはんがてら買い物に行こう。私達は一度戻る。ああ、連絡先を交換しておこう」


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マジで何者なんだ……?と俺は苗字さんをみる。
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