ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳140:君僕主たちは巻き込まれる

08/12 16:28 

集団で巻き込まれた,というか。私がとんでもないものを作ったわけでは当然なく、何かに巻き込まれた結果、私達は学校のひとクラスほどの集団で異世界に辿り着いた。恐らくジョンさん達もツバメ達もひどく慌てているというかパニックになっている可能性がある。私達もはやく戻る手段を探しているのだが、解決の糸口はまだみえなかった。
ーーこの世界は、少し違った。
とある世界が望まれない父子であるものが、兄弟である。
仲違いした人がしていない。
死んだはずの人が生き、もっとあるはずの年齢差は縮まっていた。
まぁそれをいうと私達の元にいる彼らも兄弟扱いになるのだが。でも、ここにいる彼らは恐らく生まれ持ってそうだった。急に降ってきた私達を彼らは受け入れ(そもそも彼らが関わる実験のせいである可能性がある)ーー戻る手段を彼らは懸命に作ってくれている。当然、行き場も国籍もない私たちは彼らのいる基地に身を寄せていた。
そんな特殊な身分である私たちは、それぞれが思い思い過ごしている。私は主にラボを手伝っているし、七志くんとセツくんは訓練に混じっているのをたまに見る。他の人は何もしていなかったり私達のように手伝っていたり色々だ。そんな中でも、ナマエちゃんは非常に広く手伝いをしている。掃除をしたり、厨房を手伝ったり、医務官を手伝ったり、たまにこの基地にいる子供と話したりもする。恐らく入り込んだ私達の中で一番働き者はナマエちゃんでありーー楽しんでいるのも彼女だった。たまにボスと呼ばれる彼女と話している様は本当に。
こんな事態に、楽しそうだから、働き者だから、かもしれない。
私たちと関わりがない子達が、彼女を爪弾きにしただしたのは。あぁ子供っぽいな,と思ってしまうのは仕方がなかった。子供はあることないこと大人に吹き込む。彼女と関わりがない人達はそれを信じ、距離を取る。関わりのある人はそんなはずがないと笑っていたけれど。
「なんとか言ったらどうなんだ」
オセロットさんが掃除をしていたナマエちゃんにそう告げた。彼女は、何が?と首を傾げる。そこにいた大人達は伺うように彼女と彼を見ていた。
「馬鹿げたことを広められている」
「気にしてない」
「気にするべきだ」
その言葉に、彼女は答える。
「あの子たちは私を嫌うことで現実から、不満から目を逸らしてる。閉鎖的な場所ではよくあることでしょう?」
彼女はそう言って肩をすくめた。
「貴方達は私を信じて心配してくれてる。それで充分」
彼女はそう言って笑った。笑い事ではないのだが、きっと彼女にとって嫌悪の目は当たり前なのだ。彼女がいた場所でも、元いた場所でも。オセロットさんはため息をつく。
「お前は馬鹿だ」
「よく言われる」

==

「可愛い」
そう言って、ふふふ、と笑ったナマエちゃんに、若オセロットさんが心底理解できないみたいな顔をした。まーー、あっちのオセロットさんそんな顔しないし反応しないからなーー。こっちのオセロットさんによるナマエちゃんの扱いが、ほぼ同い年の変な女(ナマエちゃん曰く多分情報抜こうとしてる、らしい)の扱いであるが故にだろうか。いやでもあっちでもよく可愛いって言ってる気がする。
「変なことを言うな。頭おかしいんじゃないか?」
「そうかな?」
「普通は女にいうものだ」
苦々しくそう言った彼に、ナマエちゃんは箒を持ちながら首を傾げる。
「例えば?」
「例えば……」
そう言って彼は言葉を止めた。目線がナマエちゃんに向いてるが、そのあときちんとナマエちゃんを見て、「お前は違う」と告げた。これはぶっちゃけ照れ隠しでは??
ナマエちゃんは気にしてないからそりゃあそうだ,と頷いたが。
「私は可愛くない。愛想が悪いし、世間で言う可愛い女の子じゃないな」
そんな発言に、自覚があるなら治せばいい話だろう、と、オセロットさんは続ける。
「媚を売れる自信がない」
「見た目の話だ、見た目の。女は色々あるだろう。第一、前髪をよけたらマシになるんじゃないか」
オセロットさんの言葉にナマエちゃんは前髪を摘んだ。まぁ学校では彼女はあの灰色の瞳を長い前髪で隠してる。簡単に流した彼女は、少し彼を見上げるように首を傾げた。まぁこちらからは顔が見えないが。
「こう?」
あ,その角度、あっちのオセロットさんも弱い角度である。ライクちゃんがよくするのだ。たまにナマエちゃんもやって、ナマエちゃんが立ち去ったあと噛み締めていることがある。こちらの彼も動きを止める。効いてる、と、私が思う。同じく成り行きを見ていた近くにいた人が「うそ、効いてる」と告げた。
「ほらダメじゃないか」
「いや、……」
ふふ、と、ナマエちゃんは笑って髪を戻す。そうして、やっぱり貴方は可愛いな、と言えば、だから男にいうことじゃない、とまた言っていたが。通りかかったらしいセツくんがそれをみて、一言。
「アオハルしてんな〜」
まぁ確かにアオハルしているし、たまにビッグボスを含む大人が揶揄っている時もある。
「アダムスカさんに見せて〜」
絶対面白い反応すると思う,と告げたセツくんに、それは私も思う、と頷く。恐らくナマエちゃんの感想は一括で可愛かった!で終わる気がするのは気のせいじゃない。これだから朴念仁は。

==

==

「え、なに!?なんでセツくんガルルモードになってるの!?テンカウントは!?」
私はそう言って声を上げる。何時も抑止している七志くんが参戦している。これ二人でテンカウントでぶちのめせになってる。
「あー、あー!あーー!!ナマエちゃん呼んできて!はやく!」
私は近くにいた子に声をかける。でも、と口ごもった彼女達に、私ははやく!と指示を飛ばす。さっさとする!と言えば彼女達ではなく近くの大人が動いてくれたが。大人相手に2人が攻防をしている。しばらくしなくてもすぐにナマエちゃんがくる。
「サチ、なんの騒ぎだ」
「セツくんがガルルモード!七志くんとテンカウントでぶちのめせした!!」
私の発言にナマエちゃんは目を瞬いてからーーため息をついた。近くにいた人からコーラの缶をもらうと、ナマエちゃんはそれを一気に振る。
「その前に何があったかわかる?」
「いや、私も来たらこうだった」
「いってくる」
ナマエちゃんはそう言って距離を取っている私達やどうしたらいいかわからない大人を置いて忍足で近づくとーーコーラの缶を投げた。缶に反応したセツくんが対処すれば、缶の中身が二人にぶち撒けられる。唖然とした隙にナマエちゃんが2人を投げたけど。七志くんは投げられてびっくりしているし、セツくんは締められている。彼の言語はもう私は理解できない。ただ、何かをセツくんが喚いていた。今度はナマエちゃんも違う言語にかわる。その次にフランス語。次に英語にかわる。
「深呼吸して」
彼女はそう言ってカウントをはじめる。セツくんがちょっとずつ落ち着いてーー半泣き状態になった。うーん、またわからない言語になる。ナマエちゃんは彼の頭をポンポンとなでた。
「Mr.、この子達が申し訳ございません」
ナマエちゃんはそう言って彼を見上げる。まぁ、さっきまで気押されていた相手は下品な言葉をナマエちゃん達に告げた。ナマエちゃんはそれに困った表情をした。
「あまり揶揄わないでいただきたいのですが。セツは私の友人の中でも落ち着いている方ですが、こうなる時があるんです。七志がいつもは止めていますがーー七志が一緒にああなるのは、仲間が揶揄われた時だ」
彼女はそう言って柔らかく伝えた。
「貴方に怪我がなくて、いえ、命があってよかった」
彼女はそれだけいうと、もう相手をみない。2人にシャワー室でシャワー浴びて頭を冷やせ,というだけだ。まぁ、セツくんがヤダヤダ状態になっているが。七志くんも座りこんでる。まぁかたや駄々っ子、かたや怒っているが。こうなったら大丈夫だ。私は息を吐いて、3人による。
「もーーびっくりした」
「私も何事かと思った。怪我人がでなくてよかった。チョコバー食べるか?」
「……食べる……」
「鬱憤を晴らしたいならジョンさんに付き合ってもらえ」
ナマエちゃんはチョコバーを渡しながらそう告げる。フルボッコになるだろそれ、とため息をついた七志くんにナマエちゃんは肩をすくめた。ようやく和やかな会話だったのに。腹立ててる相手がこっちにくるから。普通にナマエちゃんが腕掴んだけど。ノールックで。彼女が手に力を込めているらしい。
「Mr.、再三申し上げます。私は武力より言語による話し合いを求めます。気に入らないからといって癇癪を起こすのはおやめください。私達には気持ちを伝える術として、言語があります」
彼女はそう言って彼を見た。
「ここは戦場と似ていますが、決して戦場そのものじゃない。日常的に振るわれる暴力も、言葉をかき消す銃声もない。暴力は基本的には許されないでしょう……ここまでが建前です」
ナマエちゃんはそう言って笑顔でみた。
「私はこの世界の法は知りませんが、まぁ自己防衛はあるでしょう。まだ国によっては未成年ですあし。貴方をぶん殴ろうと許されるはずです」
いやそれはどうかと思う。その理論はちょっと、といおうとしたらナマエちゃんが綺麗にぶん投げた。
「私の友人に手を出さないでいただけますか、ミスター」
そう言って手を払ったナマエちゃんに、周りが沸いた。まーー、もう一回ナイフ持って突っかかってくるのをみてジョンさんが止めようとしたけど、ナマエちゃんはスパイ映画っぽくというか蘭姉ちゃんっぽくナイフを蹴りで弾きーー突っ込んでくる勢いを利用してまた投げた。彼女は手元に落ちてきたナイフをキャッチすると、倒れた彼の顔の横にさす。
「申し訳ございません。こう見えて、養父と母のような方により、程度の護身術は仕込まれています。実父の意向の関係で、元いた場所ではたまに

「あのようにこちらに来たからまだマシでしょうが……あまりやりすぎると怪しまれるので黙っておりました」


category:君僕主if(mgs /+ヨルムン/+にけ/+AC/+逆)