ネタ帳vol.3
2025年ネタ帳187:下の書き直し?
08/12 17:03
目を覚ましたらーー真っ暗な世界である。パニックになって、起き上がれば、デイヴィッドの声で「起きたか」と安心した声で言われた。デイヴィッドは近くにいるらしい。というより私が持たれていた人がデイヴィッドっぽい。
「え、これ、なに!?どこ!?」
「襲撃された」
「襲撃!?」
「多分今は輸送中だろうな」
その言葉に私は目を白黒させる。これデイヴィッドのよくある(ない)任務の開始のアレでは、と思っていたら、苗字が何かわかるかもだが本人がまだ寝てる、と桜くんの声が聞こえた。桜くん達もいるらはさい。
「いやこれ誰がいるんだ?点呼取ろうぜ!俺!!いまーーす!!父さんもいまーす!!」
「うるせ……」
「いやだって騒いだら姉御起きるかもじゃん。しかも何もされてないってことは今んとこ安全」
「それはそう」
「俺とイーライはいる。次」
「僕とデイヴィッド、サチもいるよ」
「俺たちも五人と姉妹も揃ってる」
と、言うことは。
「え!?このメンバー揃ってたのにこうなってるの!?」
私の言葉に周りが何とも言えない空気になる。ごめんなさい、と謝ったが。
「それはそうなんだよなぁーー、姉御いちばんに狙撃くらったじゃん。寝てるってことは麻酔銃っぽいけど。多分向こうからしたら俺たちって一応想定外だろ?それでも制圧喰らってんだよなぁ。姉妹とか非戦闘員の保護に走ってたとは上、慣れてる奴じゃん」
セツくんが意外と冷静に分析してるの意外すぎる。
「ライクちゃん達は」
「まだ夢の中だ」
その言葉に良かったと息を吐く。まぁ、ナマエちゃんが意識を戻したのかーージョンさんが、起きたか?と声をかけたが。
「……どれくらい寝てた?」
寝起きっぽい声である。初めて聞いた気がする。
「さぁな、俺たちプラス30分程度か」
「この暗さは夜じゃないな……まて、ジョンだけじゃない?」
「全員いる。ライクやアマナ、サチを合わせて全員だ」
その言葉にナマエちゃんがいきをつめーー深い深いため息をついた。何か覚えがあるのか?と聞いたデイヴィッドに、ナマエちゃんはだまる。
「ちょっと待ってくれ、篩にかける」
「篩?」
「全員生きてるんだな?」
その言葉に私はゾッとした。え、死んでた可能性があるってこと!?と思っていれば、生きているしまぁ大した怪我はない、とジョンさんが告げたが。
「私は多分狙撃だとして……」
「そうだな、お前を狙った的確な狙撃だった。実弾なら死んでるだろう」
「そう……複数班は複数か……エンブレムかバッチ、迷彩、武器はみたか?」
「エンブレムは軍隊の特殊部隊ではない。日本も恐らくは違うだろう」
「ツバメもしくは三色の的、地球儀、シャトルのどれかだったか?」
「地球儀だ」
イーライの返答にナマエちゃんは、少し考えたのか沈黙しーーあああと珍しく取り乱したような声が聞こえる。そう言うことかぁ、とぼやいた彼女に、ナマエ?とジョンさんが口を開く。
「何か覚えがあるのか?」
「ある!ごめん、ほんっとうにごめんなさい、巻き込んでる!」
と、珍しく年相応の話し方をしたナマエちゃんに私は目を瞬く。警戒しなくて大丈夫、と告げた彼女に、「いやいやいや」とマスターミラーが口を開く。
「このメンツをこうする相手だぞ?警戒するなって無理な話だ」
「きみた、下っ端をやり返しただろ」
「あぁ。殺してないが」
「細身の2丁拳銃使いと多分もう一人かがきただろ」
「細身の2丁拳銃はいたけど、もう一人……?」
「恐らくはいた。姿を見てないが俺たちはそいつにやられた」
イーライさんの答えに、ナマエちゃんはため息をつく。
「……細身の2丁拳銃は私の養父だ」
その言葉に、私たちは黙る。ようふ?養父??お父さん??それを理解してーー私は口を開いた。
「えっ!?ナマエちゃんのお父さんがこんなことしたの!?」
「正しくは父親連合と情報提供者による顛末だと思う。いつものことならな」
しょんぼりとしているナマエちゃんに、私達は「いつものこと」と繰り返す。
「4回目だから……」
4回目??何が??どこかにいるオセロットさんが口を開いた。
「誘拐されるのが、ですか?」
「あぁ、いや、誘拐に見せかけて場所を移るのが。本当の誘拐を含めると6回目」
その言葉に私は唖然とする。普通の、普通の静かなクラスメイトだと思ってたのに……!!なんで誘拐されてるんだ……!?
「多分君たちを巻き込んだ方が、君たちの安全を図れるから、一緒に連れてきているんだと思う。前は一人でそのまま日本に放り出されたから……」
ナマエちゃんのセリフに桜くんが口を開く。
「ということは、苗字は偽名か?」
「いや、偽名じゃない。タブーだが、母方の国籍が残ってたらしい。それを使ってるから本名と言えば本名なんだ」
「ちなみに、その前は?」
「フランスの養父のファミリーネームのシードルだった。その前がアメリカの養父のクラウディア」
と、言うことは移り住んだ先々でファミリーネームが変わっているらしい。
「元のファミリーネームは?」
「生まれた時の苗字ならベルンシュタインだ」
そう告げたナマエちゃんに、おおなんかかっこいい……と思う。ということは実父はドイツ系ユダヤ人かユダヤ系ドイツ人か、と告げたジョージさんにナマエちゃんがそうだな、と頷いた。桜くんが口を開く。
「……待てよ、ベルンシュタイン?」
「……あぁ」
「ナマエ・ベルンシュタイン?」
桜くんがちょっと戸惑ったようにそう告げる。ナマエちゃんが「うん」と珍しくうなずいた。お前、それは、と言った彼はかなり困惑しーー叱るように口を開く。
「最初に開示しろ、馬鹿!お前そりゃ誘拐されるわけだ、馬鹿!開示できなくてもそれとなく教えるとかあっただろ、馬鹿!」
「……まだはやいかなって」
てへっ、みたいなノリである。はやいもクソもねぇんだよ、と桜くんが突っ込んだ。
「だいたい俺たちの面識自体は四年前だろうが!そもそもお前の旦那には情報くらい開示しておけ!」
「夏休みに開示するつもりだったのになぁ……」
ナマエちゃんが遠い目をしている気がする。桜くんはため息をついたらしい。なんの話??
「何?なんの話?俺もまーーぜーーてーー!!」
セツくんの台詞に、12年くらい前だ、と桜くんが口を開く。
「国連総会で総会の意思で動く国を持たない支援軍を作ることが採択されて、新たな部門として作られたんだよ。安保理が反対しようが賛成しようが、それはかつての戦勝国たちの意志だろ。大から小までさまざまな国、いわば世界の採択で動ける部隊だ」
「あ、それ、昔俺を保護した部隊じゃね??すわろ……」
と、セツくんが固まる。保護??保護ってなに??と思っていれば、セツくんがまたはあああああ!?と叫んだ。
「なに?なんなの?なんでそこで叫ぶの!?おしえてほしい!!」
「いいか、嬢ちゃん、多分あれは政治的思惑とかクソほど面倒くさい手順を踏んで設立された奴だが、動いたやり手ホワイトカラーが自分が立つと大人がうるさいからっつって、戦地とかを連れ歩いてた自分の娘に採択の演説させたんだよ。で、無事に難民支援医療支援護衛などの軽度戦闘支援ができる部隊が設立されたわけだ」
「へぇー」
「それがswallow。その設立者がウィンタード・ベルンシュタイン。その娘がナマエ・ベルンシュタインだ」
サラッと告げた桜くんに、私はへぇ、と言いかけてーーエッと声を上げた。
「えっ、は!?え!?ナマエちゃん!?」
「……当時はまだジョン達の記憶がないから……国際的なお友達が多いだけで普通の子供だったから……こうなったらいいなっていうお話をしただけなんだ……そしたらなんか……そうなってたんだ……」
絶対しょんぼりしてる。珍しい。その言葉にジョンさんが口を開いたらしい。
「おい待て、謎の給料があるな。俺たちに振り込まれる」
それはちなみにデイヴィッドもである。ナマエちゃんに言われてデイヴィッド名義の通帳を作ったが、毎月決まった額(しかも私やオタコンがいても暮らしていける結構いい金額)の入金があるのだ。なんだろうとは思ってたけど。
「お前達の生活費だけじゃないだろ。あれはなんだ?」
「……私の護衛費」
ナマエちゃんはそう言ってーーだってそうするのが都合よかったから、とまたしゅんとした感じで告げた。
「まぁおかげで生活には困っていませんが……しかし、そんな言い訳がよく通りましたね」
「今覚えばまぁ色々納得した」
ナマエちゃんはそう言ってため息をついた。納得、の、内容を聞く前に外から物音が鳴りーー光が入ってくる。そうして開いた扉に、眩しくて目をまたたいた。
「マイガール、起きてるようだね。もう出て大丈夫だ」
「父さん……」
「そんな声出さないでくれ。マイガールのお友達と野郎を巻き込んでしまったのは申し訳ないけど、マイガールの情報を抜くために拷問にかけられるよりはマシだろう?」
だんだん視界が綺麗になる。グレーヘアーの細身の男性がいた。
「ナマエちゃんのお父さん?」
「養父なんだ。マイガールと仲良くしてくれてありがとう。マイガール、野郎の拘束を外しておりといで」
「拘束?」
「暴れると面倒だからね。おかげで自信家の新人達の自尊心が折られたよ。ナイフはここに置いとくから。いつものところにおいで」
そう言って彼は外に消える。ナマエちゃんはジョンさんの拘束を確認した。
「ご丁寧に親指に結束バンドだな」
「まぁ切れるからな」
ナマエちゃんはナイフをとりに行くと、外を確認して
「サチとオタコンは拘束されてなさそうだから外に出ても大丈夫だ。安全だ」
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