ネタ帳vol.3

2023ネタ帳33:水鏡映すは彼方の月(李子と現パロ中華組)

01/14 17:12 


「李子さんが一番行ったらだめな場所じゃん」
そう苦笑いをする。学科旅行の先が今年は赤壁を含む場所だったのだ。李子さんが死んだとされる場所である。
「ロボット関羽みたくないです?」
「本人の石像の前で本人とろうぜ」
「私の石像なんてあるんですか。趣味悪くないですか?」
なんでこの人らめちゃくちゃ余裕なんだ……メンタルつよっ。

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聞いてないんだよぁ、と船の真ん中あたりの塀にもたれながら思う。船酔いしたということにしてあるが、赤壁で船に乗るのはよろしくない。たださえフラッシュバックするのだ。例年ならテーマパーク化した赤壁の観光なのであるが、今回はクルーズになったらしい。ついてないなぁ、と思いながら目を伏せれば、あの、えっと、大丈夫かい?と中国語で声がかかった。そちらを見ればなるほど元直である。ついに幻視かな?とおもっていれば、彼はやっぱり通じないか……と困った声を出した。よくよく見れば制服をきている。友好学校の制服である。
「……ありがとうございます、大丈夫です」
「!……こちらの言葉を?」
「父がこちらの国の人なので」
表向きはそうしておけということなのでそうしておく。いやぁ、単身赴任している父に感謝だ。彼は水を差し出してくれる。それを受け取ろうとするが、まぁ体が震えているのでそうはならないのである。
「気分が悪いだけじゃなさそうだね」
「船が苦手で……昔落ちたことがあって苦手なんです」
「部屋で休むかい?一応医務室があったはずだから……」
「ありがとうございます。こちらで大丈夫です。いなくなれば先生が心配するので」
苦笑いをする。彼は心配そうであるが、元直、と呼ばれてそちらに向かった。ありがたくいただいた水をもつ。まぁ、しかしあれだけ顔が整ってたら周りはきゃあきゃあいう対象だろう。女の子からの視線が痛い。というか、徐くんは誰に対しても優しいだけみたいなことを言われた。私は困惑してしまうのは仕方ないのである。とりあえず素敵な方なんですねと綺麗な笑顔を浮かべて告げておいたら、みなさん去っていた。いやまてこれ劉邦さんたちみたいなことっていうことだろうか。

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「あぁ、えっと、気分がすぐれない子がいたようだから」
「船酔いは仕方ないねぇ」
「……それだけなら良いんだけど」
「惚れました?」
「えっ、」
「図星ですかね」
「ええっと……なんていうか、ナマエに似てる雰囲気の女の子というか……」
「それ実は本人じゃないの?」
「え……えっ!?」

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いや、突き落とすな、と私はちょっと怒る。いや、たまたましかも運が悪いことに私落ちた場所である。外眺めた方が気が紛れるだろうか、と面影もない方向を見ていたのだが、これがいけなかったのかもしれない。こっちは私が死ぬ時落ちた方向ですね、ありがとうございます。まぁ、今回は私が間一髪で柵に手をかけたし、たまたま近くにいた人が私の腕を掴んで未然に防がれたのだが。
「悪ふざけにしては度がすぎているな」
と注意したのは、たまたま近くにいた曹操殿である。周りが滑ってだとかなんやらと色々いっているが、睨まれて退散していった。安全な場所に退避して、座り込む。これはよろしくない。心臓がうるさい。過呼吸になりかけている。とりあえず落ち着かせるなければと思うが多分難しい。
「孟徳、どうした?」
「この生徒が突き落とされかけていた」
「なんだと?無事か?」
「……過呼吸になっているな。今日ついてきている擁護医は郭嘉か」
それは余計にやばい。だい、じょう、ぶです、と何とか答える。
「すこし、おどろいただけで……しばらくしたら、おさまり、ます」
そう彼らを見上げれば、彼らは動きを止めた。そして一瞬目線を合わせた後に曹操様に似た人が口を開く。
「そうか。ならばわしがそばにいるか」
「……あなたは、おいそがしい、のでは?」
夏侯惇殿(仮)が睨んでいる。
「いや?そういうこともない。説明は部下と他校がやっている」
「他校?」
「うむ。分校ともいうかもしれんが。他の省にまたがっている。三校あり、そのうちもう一校増える予定だ」
「さんごくし、みたいですね」
「……そうだな、たまに体育祭などは争う」
その言葉にクスクス笑ってしまう。なんというか、平和だ。めちゃくちゃ平和な争いだ。
「へいわですね」
「……あぁ、そうだな」
「そういう、いさかいは、たのしそうです」
呟いた言葉にちょっと反省する。まぁ彼もふっと笑い、ならば転校してくるか?と冗談っぽく聞いてきた。私は目をぱちぱちと瞬く。え、ちょっといきたい。まぁ、寵沙と陸治殿がきてお開きになったが。話を聞くに、説明してたのが荀攸さんと魯粛さんだったらしい。無理にでも聞けばよかったと後悔しても遅い。

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三人と下船する。ホッと息を吐けば、寵沙が心配そうにこちらを見上げた。
「ほらーつよがりじゃん」
「いえ、船に乗らなければ大丈夫でしたよ。例年通りなら大丈夫でした。元気なら写真撮りたかったんですけどね」
「心霊写真になりそうだな」
そんな会話をしながらバスに揺られていれば宿泊するホテルに着いたらしい。この後は交流パーティーが開かれる、のであるが、パートナーとなる相手が完全にランダムらしい。先生は含まれるんですか?ときいたら含まれないらしい。ということは曹操様はもちろん、教員らしい郭嘉さんと組むことはない。誰とかな?と思いながらくじを見る。確か同じマークで同じ数字同じ色の人を探す、のであるが流石に人数が多いためそれぞれ場所が区切られている。というか部屋割りがされている。とりあえず寵沙と陸治さんと別れ、指定された部屋に辿り着けば元直(仮)がいた。……ん?隣の部屋だろうか。
「昼間はありがとうございました」
「いや、えっと、元気になったようで良かったよ」
「何号室です?」
「俺はこの部屋かな」
そう言った彼に私は固まる。君は?と尋ねた彼に、私もこの部屋です、と言えば彼も固まった。そりゃあそうなる。
「えっ?君女の子だよね?」
「はい、貴方は男性ですから通常違う部屋では……」
とりあえず二人でくじを見せ合う。一緒である。手違いだろうか。
「先生に相談するにも、荷物を置いてからの方が良さそう……」
「あぁ、よかった、到着していたんだね」
やってきたのは私の先生である。人数の関係で1組だけこう言うペアができてしまう、ため、こちらの学校は過ちを犯さないだろう私が固定されていたらしい。中は部屋が分かれているらしい。
「ということはお高い部屋では?」
「そうです、一番高い部屋です。彼にも説明しておいてくれるかな?」
「わかりました」
そう頷けば先生はルームキーを渡して他のペアの確認に向かった。とりあえず元直(仮)を見上げて口を開く。
「どうやら間違いではないようです」
「えっ」
「人数の関係でこうなっているのだとか。中で部屋が分かれているみたいです。一番お高い部屋らしいですよ」
そう言ってルームキーで部屋を開ける。なるほど、広い。ある意味マンションのようだし、寝室もきちんと分かれている。
「あぁ、なるほど、こうなってるんだね」
「どちらにします」
「君が選んで。あ……えっと、俺は徐元直だ」
そう言った彼に私は固まる。やっぱり劉邦さん達と同じ現象だろうか。なら、彼は覚えているのだろうか。君は?と促されたので口を開く。
「苗字ナマエと申します。が、恐らく呼びにくい気がするので章李子と呼んでくださっても構いません。父の知り合いからはそう呼ばれていますので」
私の言葉に彼は目を見開いた。うーん、どっちの反応だろうか。
「……ナマエってよんでもいいかな?」
「はい、かまいません。私はなんとお呼びしましょう?」
「君さえよければ、元直って呼んでほしい」
「元直くん、元直さん……」
とはよんだが、なかなかパッとしない。やはり、呼び慣れているのは。
「元直、では馴れ馴れしすぎですかね?」
伺うように見上げる。彼はいいやと首を左右に振った。そっちの方が嬉しいよ、と。
「では、元直と。よろしくお願いします、元直」
「あぁ、よろしく、ナマエ」
これは覚えているっぽいんだよなぁ。ということで、懐かしい感じがしますね、と話を振ったら彼は本当にねと言ったが。うーーん??無意識なのかどちらかわからない。

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はわわ。夕刻からのパーティー的なことに参加するために、元直と部屋にある服を選んでいたらスーツを着こなした曹操様(仮)が服を持ってきた件。お主に似合うと思ってな、とだけ言って渡してさっていく曹操さまにかっこいいとぼやく。さて、きてみればなるほど私の出陣服ーーまぁ正装に似ている。袖があるのを見るとそれをもう少し文官寄りにした感じだろうか。いや、そでをしぼるとだいぶそれっぽくなるし、薄手の上衣を羽織れば雰囲気は変わるだろう。まぁ色はブルーだが。
「誰か来た?」
と顔を出した元直も漢服系である。どちらかと言うと武漢寄りではあるし、やはり緑色系統ではあるのだが。ふむ、と彼を見てから口を開く。
「似合いますね」
「ああ、えっと、ありがとう」
「元直の学校の教員の方が来られていました。服を渡しに来てくださったようです。少しだけお待ちしていただけますか?」
着替えてきます、と言えば元直は頷いた。
さて、着替えてみればやはり私の着ていた服ににている。はてさて、髪を結うべきか否か、と考えてみる。いやでも冠をかぶると成人な訳だし、今は成人してないしかるく三つ編みにでもするかとゆるく三つ編みをあんでおいた。上衣を羽織って外に出れば、元直は律儀に私たちの部屋の廊下でまっていた。まぁ私の姿を見て固まったが。というか泣き出したが。
「すまない、すぐにとめるから」
そう言った彼に、お気にせずと告げて涙を拭っておく。
「相変わらず、私の前では泣き虫ですか?」
悪戯っぽくつげれば、彼はまた目を見開いて私を抱き寄せた。
「君は本当に、たまに意地が悪くなる」
くぐもった声でそう言われる。私は彼の頭を撫でておいた。

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「え!?李子殿!」
そう言って走り寄ってきたのは田広くんである。父を通して知り合った彼ではあるが、昔の記憶があるのか否かは不明、らしい。その言葉に、近くにいた張耳さんも反応した。田家や張耳さんはまだ私に好意的だから助かる。
「李子殿じゃないか」
「父がいつもお世話になっています。田広くんも久しぶりです」
「いや、俺が世話になってるよ」
結構謎だが、張耳さんの方が父に好意的である。陳余さんは父が日本に婿入りしてるのが気に食わないとか私も嫌いっぽい。
「李子殿がどうしてこちらに?隣の方は?」
「学校の国際交流会に日本から参加していまして、数日こちらに身を寄せます」
「そうなんですね!私たちもしばらくこちらにとどまるんですよ![
ぴょこぴょこ跳ねる田広くんは可愛いらしい。にっこりしてしまう。
「では、隣は彼氏か。……なるほど、君のお父さんに報告しておこう」
「やめてください、冗談なしで飛んできます」
苦笑いしてそう言えば過保護だねと言われる。めちゃくちゃ過保護である。

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「さっきの人達は……」
「父の知り合いが転じて私の知り合いです」
「ナマエの父上」
「父上も母上もいますよ……ああ、もう、また泣きそうにならないでください。ただでさえ少し遅れているのに」
「ごめん……」

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category:中華組関連(msu・oa)