ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳216:操縦士とエースたちと君僕主

08/12 17:23 
信じてもらえないだろうが、俺はこう見えてエースパイロットだったのだ。いや、今は……また社畜に戻ったのだが、エースパイロットだったのである。と、いうのも、あ、これ死んだわ、というタイミングがあった。確か、突き落とされた的な感じだったと思う。そうして目が覚めたらーー俺はまぁ俺の好きなゲームに転生してたってわけである。
ちなみに、俺の相棒たる男はミハイという元々王家の男だったやつである。7の敵だ。まぁ、色々あってコイツが空の王様になる前にーー俺は庇って撃墜されたのだが。それが一度目の撃墜。
二度目はあれだ。勢力が違った。とりあえずいえるのは寄せ集めの集団にいて、俺はかの主人公、メビウスとマブダチになるために仲良くなりーースカイアイとも仲良くなったがーーやっぱり主人公を庇って撃墜された。
三度目はいうまでもない。主人公なトリガーと仲良くしたがトリガーを庇って撃墜されたーーがこちらは生きてた。ちなみにミハイからの攻撃ではなく、普通の無人機からの攻撃である。ミハイの爺さんの姿見てーなーと思ったら謎に生還した。三度目の正直というやつかもしれない。ま、衛生が破壊されてしまったために俺は連絡手段もなくーー運良くまぁ色々あって、スクラップクイーン達と合流できたのだが。
「貴方、お祖父様が持っている写真の人に似ているわ」
そう言ったのはミハイの孫娘である。
「写真の人?」
「ええ、お祖父様が士官学校に入ってからの親友だって聞いたことがあるの」
「ふうん……そいつの幽霊だって言ったらどうする?」
俺はそう言って孫娘を見下ろす。もう一人が、連れてかないで!と警戒したので俺は肩をすくめた。
「連れてかねーよ。散々君たちを自分の我儘で振り回してんだから、君たちの我儘全部聞くまであの爺さんは連れてかない」
「本当?」
そう尋ねたもう一人に、俺は彼女達が使うべき言葉で、本当、と答える。
『鳥でも死ぬ時は地上なんだから、アイツも死ぬ時は地上なんだよ』
とも。まぁ、彼女達は首を傾げたが。うんうん、そうなるよな。俺ははははと笑う。
『人は常に幸福を求めるが、常に幸福に気づかない。アイツはその典型だよ』
「今なんて……?」
『人は常に幸福を求めるが、常に幸福に気づかない』
『人は……』
『人は常に幸福を求めるが、』
『人は常に幸福を求めるが、』
『常に幸福に気づかない』
『常に幸福に気づかない』
「そ。意味は爺さんから教えてもらいな」
そう言えばオーシア側から微妙な顔をされた。まぁ、俺はオーシアの公用語じゃなかったからだろう。
「どこの言葉だ?」
「エルジアにあった小国の言葉だよ」
俺はそう言ってスクラップクイーンに頬杖をつく。
「俺がなんて話だったか忘れたがーー」
いや。覚えてる。mgsvだ。
「物語を読んだ時にこんな言葉があった。言葉の忘却は真に国がなくなることだってな。だから、お嬢さん達も王女様も知るべきだ、自分たちの言葉とーー相手の言葉を」
「……お前はなんでしってるんだ?」
「俺は幽霊だからな」
「よく見える幽霊なこった」
スクラップクイーンの言葉に俺は肩をすくめる。まぁ、また出撃することになるのだが。俺が戻ったことに喜ぶトリガーと、まぁ一部オーシア軍に俺は周りを伺いながら口を開く。
「でもなんでマークもタッグネームもスプーキーに変わってるんだ」
「お化けだからだよ。どっかの孫娘が描いたマークだよ。可愛いだろうが」
「……はっきり見えるお化けだな」
そう言ったトリガーに俺は口を開く。
「うるせぇ、お化けらしくお前ら全員に呪いをかけてやる。空で死ねずに孫とかひ孫に看取られて天寿で死ぬ呪いだコラ。全員もれなくロートル呼ばわりされながら退役して天寿で死ね」
「それは……呪いか?」
と、ロングレンジ部隊の管制に言われたので俺は肩をすくめる。
「死ぬまで飛びたい男には呪いだろ」
そう言いつつ徹底的に援護に向かう。まぁ、俺の?ミハイから始まってメビウスにつながる技術みろやオラ!!ということだ。まぁ俺もそこそこやばいやつってわけだ。ということで、片っ端から援護するけどな。死傷者減らしたいんだよこっちは。瓦礫も細かくしとく。
「国復興してから天寿全うして死ね。ばーさんにでも言語教えてもらうんだな。騎士団殿?」
「……あぁ、そうだな」
「呪いがだんだんと適当になってきてる……」
「うるせぇぞトリガー、お前と伯爵はアレを落とすんだよ。さっさとやれ」
「ウィルコ」
「なんで俺なんだよ」
「俺は残念ながらあの世行きの飛行機をできるだけ無人にすることで忙しいんでな」
と言いつつこれそろそろガチミハイデータのやつが来るんだよな、と思う。どこまで持つかなこれ。そう思いながら俺はそのままガチミハイデータの無人機とやり合うのだが。でもまぁ数の優位はなかなか覆せないもんで。
『俺は幽霊の寄せ集めなんでな』
と、ミハイ側の言葉で口を開く。
『馬鹿エース達の曲芸撃ちもできんだよ、クソが』
垂直に上がり、そのまま宙で翻る。そうして垂直に落下しながらミサイルを放つ。これで多少は撤収の時間が稼げるだろう。ちなみにあんまり無理すんなとは言われてるが、これは仕方ない。そのまま海面スレスレで体勢を立て直す。まぁ、空母庇って攻撃喰らうけど。直撃はしてないが、顔面に血が流れる。音が遠く聞こえる。まぁ、俺の運命なんてこんなもんである。はー、それにしてもよく戦った。あの平和な自分とは全く違うが。
「おやすみ、エース達。まだしばらく来るんじゃねぇぞ」
そうして俺の意識は落ちーーまぁ現代日本の病院だったわけだが。
と、まぁ、退院後は俺は元の社畜に元通り。空があんなにも近かったのに、もうあんなにも遠い。

==

転機になったのは、まぁなんかテロっぽいことに巻き込まれて、民間機を着陸させてしまったことである。これなんて中学生の妄想、と思いながら、俺は伸びをした。機内を制圧して見せーー副パイロットの席に座った女性が、俺を見る。灰色の瞳である。なるほど、可愛い系というよりはゲームで見かけるようなキリッとした美人系だ。
「Mr、ありがとうございます。私はシュミュレーター止まりだったので助かりました」
「いや、俺も戦闘機の知識が主だから無事着陸できてよかった」
「戦闘機?」
きょとん、とした表情で彼女は首を傾げる。うっわ、マジで頭痛い人になる。俺は忘れてくれ、と口を覆う。
「妄想癖というか……とんでもないことを口走った」
「いえ……酷いクマです。お疲れでしょう?メディカルチェックをうけて、病院でゆっくりお休みください」
と言うのが最初のエンカウントである。仕事だからと断ったら、そのままアレだ。なにか何か困ったことがあれば連絡してください、と名刺をもらいーー俺は取引先に絞られ、また社畜に戻ったわけであるがーー。
「いやなんかリアルな夢だなははは、疲れすぎてみえてる幻覚か?」
目の前にいるエース三人と管制官に笑いながら俺はやつらの肩を叩き、ベッドに直行する。何か喋りかけてきそうだったので、寝る、おやすみ、邪魔すんな、と告げて寝た。ちなみに翌朝もいたが出勤だから大人しくしてろと言って金だけおいて出た。これは多分疲れすぎて見える幻覚に違いない。いよいよ限界か、精神科行って辞めるかぁ、と思いながらフラフラ帰ったらまだいる。お迎え的なやつか??今日の体調がクソ悪い。と、言うことで玄関で目の前が真っ暗になり……起きたらあの時の少女とガタイがいい知らない外人がいた。
「目が覚めましたか」
「……あ?」
事態が把握できてないのでそう投げがけてしまったのは仕方ない。
「貴方の同居の方から連絡をいただいたんです。酷い熱でしたよ」
同居人……?と俺は眉間に皺をよせる。そんな人間いないぞ、俺には。彼女は首を傾げて、あちらの方は同居人では?と指差した。そちらにいたのは大人しく待機している幻覚である。
「あれ幻覚だろ……」
「いえ、幻覚ではないですね」
「は?いや、幻覚……」
と言えば彼女はなんとも言えない表情をした。
「……とりあえず寝てください。貴方は体調を戻すことを優先すべきです」
「出社」
「そのあたりは気にしない」
と彼女はそう言って俺をベッドに戻した。なんかガタイがいい男が注射をさす。あ??
「貴方に必要なのは睡眠です。おやすみ」
という発言と共に意識がまた闇に落ちたのだが。

==

はー、と、ため息をつく。この状態で働くのは流石に無理である。これがいわゆる社畜か、と思いながら、ついてきてくれたエイハブをみた。
「ありがとう、エイハブ」
「いや……」
「過労?」
「あぁ。過労からくる熱だろう。念のため点滴も入れておく」
そうテキパキと点滴などの処置をしてくれるエイハブから私は幻覚扱いされている三人をみた。さてはて、彼らが何者かはわからない。とりあえず彼が目を覚ます前に軽く話を聞けば、気づいたらここにいて、この人に詳しいことを聞こうとしたら待機するように言われて待機してたらこの人がぶっ倒れーー周りの言語がわからないため、唯一わかる言語で書かれていた名刺の連絡先ーーすなわち私に連絡した、ということらしい。
と、なると彼らはもしかしなくてもジョン達と同じと言うことだ。
「ええっと、Mr.達は英語ならわかるんですよね」
「英語?」
「この言語です」
「わかる」
そう言った四人に、なるほど英語という概念がない、とまた理解する。
「皆さんどちらから?」
「オーシア連邦から」
「エルジアからだ」
言われたのは知らない国名である。とりあえずその辺りにあったペンと紙を持って、簡単に世界地図を書いてもらったら違う地図が出来上がる。嘘をついている様子はない。なるほど、完全にジョン達と同じでは。と、なると、眠っているこの人が私達と同じになるのかもしれない。
「皆さんちょっと状況ぐ飲み込めないかもですが。死んだ記憶はありますか?」
私の問いかけに彼らはある、と告げた。どこかは詳しく言えないが、死んだと思ったらここにいた、と。
「幻覚扱いしていらっしゃるので、恐らくこれは寝ている彼も把握していないこと、なのですが。貴方達は違う世界からこちらにきてしまったようですね」
「違う世界?」
そう訝しげにきいた彼らに私はスマホ、ではなく、i DROIDのような連絡機器を起動する。そうして世界地図をみせた。
「世界地図を見せた方がわかりやすいでしょう。これはこちらの地図です。我々の世界では、ごく稀に『精神のみ』を『死ぬはずだった自分と同じ存在』に映ること、その時に関わりを持った人がこちらの世界に招かれることが確認されています。原因は不明です」
「と、なると、イチゴがそうだって言うことか?」
「詳しく聞いていないのでわかりかねますが、恐らくは」
私の説明に、一人が少し考えた。
「貴方達の活躍された年は同じですか?」
「……いや、ズレている。私が全盛期だった戦争とあと二人は別だ」
「なるほど。間隔は?」
「十年以上は空いてる」
「その間に死んでは違う人物にまたなっていたのかもしれません……本人に聞かなければ詳しくはわかりかねますが……」
まぁ多分しばらくぐっすり寝ていると思う。
「まぁ、納得も理解も難しいのであれば、そう言う夢だと思っていただくといいかもしれません」
と、した方が理解はしやすいだろう。そう思おう、と彼らは頷いたが。
「しかし、なるほど、納得しました」
「何が?」
「この間、彼が民間機を着陸させ、乗客の命を救ってくださったんです」
私の言葉にエイハブが、ああ、あの時の、と納得した。
「彼が戦闘機を操縦していた、と言ったあと、気にするなだとか、気のせいだとか言っていたのはそういうことでしたが、調べたところ従軍の記録はなかったので、お話を伺いに行こうかとしていた矢先でした」
と言っていたら彼のスマホがなる。なんだ、とそちらを見れば、会社からである。さっきから無視をしても何度もかかってきている。仕方ない。ああ言ったし出るか。
「はい、もしもし」
と、電話に出れば向こうは一度止まった。とりあえず訪問医の看護師であり、連絡があり駆けつけたことや仕事ができる状態ではないと言っては見たが話は通じない。録音するか、ととりあえず私のスマホでボイレコをまわす。出社させろ!!とうるさいのでとりあえず本社の住所を聞いた。桜に連絡をとるとする。
「桜、悪いんだが、今時間あるか?」
「暇をしてはいる」
「会社をちょっと調べて欲しくて」
「会社?」
と聞かれたのでとりあえず色々伝えれば、彼はブラック会社笑うと笑いながらーー嬢ちゃんと調べるから待ってくれ、と言って電話がきれた。
「あとは着替えの服の手配とか食事かな。食事はハンバーガーでいいですか?」
「なんでも」
と、言うことなのでハンバーガーと服やら下着の買い出しをアダムスカにお願いしておく。サイズ……サイズは私が聞くと困るから、エイハブを通して聞いてもらうことにした。しばらくしたらまた寝ている彼の電話が鳴る。とりあえずは無視。私の方のスマホの着信にでる。
「カヅキと同じ会社」
「あぁ、なるほど、通りで聞いたことある社名だと。じゃあまた家に突撃してくるな」
「誰だ?」
「この前調べてた人」
「辞めさせるか?」
「あぁ、辞めさせて養父に雇ってもらおうかと。カヅキに行ってゲストルーム開けるように行っといてくれ」
「わかった。暇つぶしに証拠集めといてやる」
「助かる。ありがとう」
あとはジョージに簡易な資料を作ってもらう手配と養父と会う予定と、と、段取りをきめていく。貴重品はわからないので、とりあえず財布やら保険証などを集めて鞄にいれ、鍵を見つけたのでそのまま彼らを連れて外に出る。ジョンが車を待たせてくれたので乗せて私達の住む場所に向かったが。

==

目が覚めたら知らない天井である。どこだここ。あ、起きた、と告げたのは知らん青年である。
「よー、にいちゃん、目が覚めたか?」
そう言ってケラケラ笑いながら青年は俺の体をバシバシ叩いた。普通に痛いわ。
「誰だ……ってどこだ?」
「ここはなー、姉御が持ってるマンションのなー、ゲストルーム用の部屋」
「……姉御?ってか、俺は俺の家に……あ゛、仕事」
「行かなくていいぜー、あんた首になってるから」
サラッと告げた青年に、俺は「は?」と声を上げた。
「ついでに言うと、アンタの家に無断で入ったりしたから警察呼んだり俺のダチが労基に通告なんぞしてるから、アンタの給料は無事」
頭がついていかねぇ。と、俺はポカンと彼を見る。夢か、と言えば、つねられたが。痛い。


==


==

「いえ、元々休暇でこちらにきていただけなので、そろそろ職場に戻るんです」
と告げた苗字さんに、色々考える。彼女のマンションだから彼女がいないのに俺たちがいるのはいいのかだとか、別の場所に引っ越すにしろ金がとか。俺をみた彼女は、よければ一緒に来ますか?と尋ねた。
「ボランティアとしてくる方もいらっしゃいますし、次の職を探すつなぎにはなると思いますが」
「ボランティア?」
「はい。国際支援の組織ですから。給料はちゃんとでますよ」
「ってことは海外?」
「はい」
ってことはパスポートがないあの四人は行けないんだよなぁ、と思っていれば、彼女は笑った。
「あぁ、あの四人も連れてきて大丈夫です」
「いや、パスポート」
「そのあたりは大丈夫。申請しておきますし、持ちものリスト送信しておきますね」
と、彼女はそう言って持ち物リストを送ってくれる。いや大丈夫と言っても本当に大丈夫なのか。
「彼女が大丈夫だというなら大丈夫じゃないか?」
とスカイアイが告げた。そろそろ働かないと頭がおかしくなりそうだ、とも。まぁーージムが謎にあるから鍛えはできるけど、それにしたってそろそろ働いた方がいい。貯金の関係もあるからボランティアでもお金が入った方がいい。ということっ荷物を揃えていたら、苗字さんがまたきて証明写真を撮り、名前の確認が入りーー当日何故かパスポートができた。緑色ということは臨時のものであるし、国籍が国連になってる。なんだこれ。そこからも普通に苗字とDr.エイハブ、ガキンチョと一緒に行動しーーあれよあれよと飛行機に乗った。しかもいいやつ。しかも貸切だ。
「途中でハワイで乗客が増えますので、それまではこの人数です」
「ハワイという場所への時間は?」
「6時間半ほどです。そこからさらに3時間半ほど時間はかかります。ハワイからは騒がしくなると思いますので」
「姉御ーー!!俺窓側がいいーー!!ゲーム!!」
「好きに座っていい。ハワイでジョージが乗ってくる。私はコックピットに挨拶してくるから」
「そのままコックピットですか?」
「いや、今日はちゃんとパイロットと副パイロットがいるからこっちで仕事してる」
そう言って彼女は後にした。
「そういえば前も副操縦士してくれてたな……」
「パイロット志望なのか?」
「いや、親の入れ知恵だとは聞いたが……彼女はだいたい操縦のやり方は知ってる」
エイハブ医師がそう言いながら斜め前に座った。
「だいたい?」
「あぁ。マニュアルは養父に教えてもらって頭に入ってるが、大型船や民間の大型飛行機なんかは動かしたことがないと言っていた。彼女の養父は……色々だ」
「色々?」
「彼女は父親が三人いる」
エイハブ医師の言葉に俺は首を傾げる。どういうことだ?と聞けば、何でも実父と母親の再婚相手がいるらしい。なるほど。
「戦闘機も操縦できたり?」
というスカイアイの台詞にーーエイハブ医師は少し考えてから口を開く。
「腕や本人の好き嫌いはともかく、戦闘機ならできるんじゃないか?」
えっ。

==

謎である。苗字はめちゃくちゃ謎だ。戦闘機に乗れるのかとトリガーが聞けば、養父と一緒に遊覧飛行はしたが実践的な訓練はしてないと言われた。遊覧飛行で戦闘機に乗れるとは??と思いつつ、窓から外を眺めつつ色々していたらハワイにつきーー確かに騒がしくなったな、と思う。彼女達の知り合いだろう人が乗ってきたからだ。俺を指して社畜その2というのはやめてほしい。2ということは1がいるんだろうが。後から乗ってきた日本人のお嬢さんは周りを見渡してーー彼女をみた。
「あれ?まだ飛ばないの?」
「まだ乗るからな」
「誰?」
「ココ達と積荷」
その発言に、周りが渋い顔した。
「行き先は?」
「私たちの家」
「空輸じゃねーか」
そう言った青年は渋い顔をした。そうして、俺たちをみる。
「社畜のおっさん達、多分乱気流関係なく揺れるぜ」
「やめてやれ、ただその確率が高いだけだ」
彼女はそう言ってため息をつく。しばらくしたらーー白人女性がやってきたが。
「ナマエー!!久しぶり!!無茶して謹慎されたんだって?」
「謹慎じゃない。ただちょっと休むように言われた」
彼女はそう言って白人女性とハグをする。
「いや確かに謹慎じゃないけど、普通に怪我が原因だよ、ナマエちゃん。安静指示でたからエイハブさんと安全な日本に行けって言われたんだよ。ジョンさんまじギレしてたんだからね。みんなにジョンさん抑えてくれてありがとうって言って」
何の仕事してるんだ。そのあたりまるっと話がない。彼女は、ありがとう、と告げる。全員ほぼ揃って「どういたしまして」と帰ってきたが。仲がいいなこの集団。
「あれ?初めて見る顔だね」
「ボランティアだ」
「え、珍しくない?ボランティアこの機に乗せるの」
「将来有望だから」
彼女はサラッとそう告げる。ふぅん、と言った女性は彼女の隣に座る。そこからは全く聞き取れない言語での会話である。

==

たどり着いたのは飛行場である。はためいているのは国連旗だ。その隣はツバメのマークだろうか。
「苗字さん、もしかして……」
俺の視線に彼女は首を傾げる。「話してないのでは」とはエイハブ医師の台詞だが。彼女は「あぁそうだった」と手を叩いた。まぁ案内がてら話すよ、と、彼女は彼らと別れーー白人女性達が男性と合流するのを見届けて俺たちを連れて行った。
「ここって……国連の組織か?」
「ええ。国連の支援組織です。主に人道支援を目的とした組織ですね。医療スタッフの派遣、物資の輸送と言った通常の人道支援のほかに、少し物騒なこともします」
「物騒なこと?」
「はい。総会の決定に基づく戦地の介入、停戦監視、人質の吸収、特殊テロの鎮圧などです」
「軍隊、ではない?」
そう尋ねたスカイアイに彼女は肩をすくめた。
「半分は軍隊みたいなものですね。まぁ、人道支援もまだ人が足りてないんです。なので、通常のボランティアは人道支援側にあたります」
彼女はそう言って困った顔をした。通常のボランティア、は?と俺が繰り返せば、彼女は口を開く。
「ミハイさんが相変わらず空が好きだとお聞きしたので……」
ん??俺たちはミハイをみる。ミハイは、「では、」と彼女を見下ろした。
「はい、航空管轄のトップである養父に聞いたら実技試験をパスしたらいいよ、AWACSの人員少ないから普通に助かるね!とのことでしたので……」
彼女の言葉に、トリガーがミハイのそばにさりげなく移動した。恩恵に預かろうとしている。目をキラキラさせてラァ。彼女はそれを見て、トリガーさん達もきちんと数に入ってますよ、と告げた。メビウスが口を開く。
「まて、輸送機の可能性もあるし、違う機体かもしれない」
「輸送機はともかく、機体についてはわからないのでとりあえず……」
彼女がそう言っていれば、格納庫近くで整備員が彼女を見つけてやってきた。
「あ、ナマエさん!体は大丈夫ですか?」
「あぁ、もう元気だ」
「驚きましたよ、撃たれたんですって?」
「かすり傷。みんな心配しすぎなんだ」
彼女はそう言って肩をすくめて、格納庫をみた。
「整備は?」
「もう空は飛べますよ。ただ、性能を上げるために追加の部品を取り寄せていただいたところです」
「私は父を呼んでくるので、彼らに説明をお願いしても?」
「はい。お任せください」
そう笑った整備員に、彼女はそのまま席を外す。そうして整備員の彼は、中にご案内しますね、と格納庫の中に入れてくれた。中には戦闘機が四つある。f-15ーーイーグルだ。
「前にお乗りになっていた機体のデータがなかったので、こちらしか準備ができていません」
その言葉に俺は答える。
「いや、これで大丈夫です。乗った経験はある」
確かあの世界とこちらの世界は基本的に機体は同じはずである。
「よかった。よろしければコックピットも見ますか?」
「いいんですか?」
「ええ。彼女から最終的に貴方達用にカスタマイズするようにと頼まれています。何度か飛んだうちにはなりますが、希望は出来るだけ取り入れますよ」
「大盤振る舞いですね」
「他ならぬ彼女の頼みですからね」
そう言って彼は笑った。
「ここにいるのは貴方達のように何処かの軍にいた方もいらっしゃいますが、私たちのように戦禍で行き場をなくして彼女達に命を救われた人間も多いんです」

category:君僕主if(mgs /+ヨルムン/+にけ/+AC/+逆)