ネタ帳vol.3
2023ネタ帳40:李子と陸治子供化(ver2)
01/14 17:16
李子さんと陸治さんを前の姿になぁれってやっていった現代人を恨みたくなるこの心境である。あの二人、俺と似たような経験をしているとは言え、俺が修学旅行先でダイレクト仙界入りしたのに対しあの二人はあれだ。一度楚漢戦争あたりでの転生をはさみ、仙界入りしている。まぁ、三国時代にくるあたりその辺りの記憶を丸っと無くしているようなのだが。何がやばいって、基本仙界世界では李子さんと陸治さんは仲が悪いし、下手したら素戔嗚達が処罰処罰言い出す可能性があるのだ。光が引いた先、あの二人はやっぱり14歳あたりの姿にもどっている。まぁ、李子さんは今でいうフードつきケープをきて姿を隠しているが。赤と白を基調とした服の陸治さんが目を細めて李子さんをみる。前髪三つ編み美少年。はい、拍手。仮名さんがはわわと声を出した。それを見て、やはりか、とは女媧さんがぼやいた。炎のエフェクトと共に武器を取り出した陸治さんに、李子さんはそれを翻ってよける。それを数回繰り返して、陸治さんの鋭い一撃を李子さんは飛び上がってよける。
「よーく思い出したぜこの男女!お前のせいでこっちも記憶飛んでんじゃねぇか!!」
「……否。私は別についてこいとも追ってこいとも言っていない。貴殿がよく考えず、考察もせずについてきた結果です」
そう言った李子さんは埃を祓う。フードが脱げてる李子さんはポニテで憂いを帯びた美少年の雰囲気がある。はい、拍手。名無さんがすぐカップリング作ろうとしているのはご愛嬌である。女媧さん達が全員李子さんに敵意持ってるのか、これ……。女媧さんがちらっと陸治さんを見てから李子さんをみた。
「なるほど?項陸は李李を追っていったか……李李よ、何故許可なく人界へ降りた?」
「……」
「許可くらい素戔嗚がダメでも儂や女媧に聞けばよかろう。無理矢理仙界から降りたその結果、お主は記憶も失ったんじゃ」
「……」
「答えん、か……」
女媧さんも伏犠さんも目を細めて李子さんをみる。ピリピリとする感覚に俺はとりあえず割り込んだ。
「あーー、たんまたんま!!」
「退け、泰平ぼけ坊主!」
「うっわ、陸治さんのその罵り久々に聞いた……ってか!だめ!李子さんにもなんかあって人界行ったんだよ。ねぇ、李子さん!」
そう言えば李子さんは無言である。答えてくれないよなぁとがっくしする。
「……是。借りを返したかった」
李子さんがそう小さく呟く。借り?と首を傾げたがそれ以上は答えないだろう。李子さんは少し考えて目を伏せる。
「……。……。魏にいたら迷惑になる」
「ああー、でたよ!この時の李子さんがやりがちな突拍子ない考察!なんないの!」
「……」
「おっと、李子、その前に私たちへの借りを返してほしいね」
郭嘉さんがそう言って割り込む。李子さんはまた少し考える。
「貴方達にはナマエである時の恩義がある。それには報いる。でも、一緒にはいれない」
李子さんはそう言って水を使って姿を眩ました。「李子さん〜」と情けない声をだしたのは仕方がない。逃げたか、とぼやくあたり完璧に敵視されてるじゃん。女媧さんが口を開く。
「人界に仇なす為に降りたか、それとも……」
「イマイチ李李は何考えてるか分からんからのう。哪吒よりも絡繰のようじゃからな」
「項陸よ、何か知ってるか?」
「知りませんよあの男女だか女男だかが術使うの見て追いかけたんですから。あいつ処刑するなら俺が手を下していいですか?」
「勝てないからって鬱憤そこで晴らさなく……イテッ!」
「泰平ぼけ坊主は黙ってろ」
「陸治さん痛い、いたたた!!グリグリしないで!」
そうジタバタする。まじで痛い。
「で、どうしますか?妲己と絡む前に処します?」
「お前さん、記憶戻った瞬間物騒になるのう。話を聞いてからじゃ」
そう言った伏犠さんに陸治さんは俺から手を離す。俺は涙目である。くそうと睨んだら睨み返されたが。ぐぬぬ。
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李子さんがいなくなってしばらくしたら項羽とか劉邦とか田家とか来たんだけど。そしたら李子さんの父親くるじゃん。ちょっと目元とか似てるから徐庶さんとか魏の面々ちょっとあれ?ってなるじゃん。どこまで覚えてるかわかんないけど。李子さんより陸治さんと仲良くしてるのが辛い。
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「……」
「ナマエ?」
「……お父様……」
そう小さく呟いたナマエの視線を辿る。その先には陸治殿ーー正しくは項陸殿と仲睦まじげに過ごす章邯将軍の姿があった。確かに彼はどこかナマエに似ている。特に目元なんかは。ナマエは頭巾を深く被ってそのまま来た道を戻っていく。俺はそのまま追いかける。
「ナマエ、待ってくれ」
そのまま路地に入ったのを追いかけたのだが、ナマエの姿はそこになかった。
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私に向けられるのは敵意のこもった視線だけだ。陸治殿が向けられるような慈愛を含んだ視線など向けられることはない。それはあの時も一緒だ。目の前で彼が死んだ時だって。向けられたのは敵意がこもった恨みがましい視線だけだった。
何故なら私は死んでいるのだ。父の中で。他の一族と同じように。
助けに来ると幼い私にいつも告げた父は、私を助けてはくれないのである。
だから、彼と父を逃すべきだと思った。だって彼は父の大切な人になったのだ。私の代わり、それとも私の兄弟の代わりか。失ったものの代わりではあるが大切なことは確かなのだろう。だから何も言わずに二人を逃したのだ。父は項陸を連れて礼を告げてその場をさった。最後の妖魔を切り倒す頃には炎が上がる。きっと私の体は燃える。それでいい。私の体は傷だらけであるし、燃えて仕舞えば性別などわかりにくい。視界がぶれる。ゆっくりと城の壁に持たれれば、体は倒れ込んだ。ぼやけた視界の先には、母がみえる。死ぬ前に夢を見るのは本当らしい。庭だ。私が住んでいた家の庭だ。李の花が咲いている。兄弟が駆け回り、それを母が追いかけている。となりにいる父は私に李の枝を一つ手折ると、私に向かって微笑んだ。言葉は聞こえない。けれど、いつかのような穏やかな視線だった。
「おとうさま」
そう言って彼に手を伸ばす。誰かがその手をとってくれた気がした。
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えぐい。何がって、ただただ妲己と陸治さんたちをこの姿にした女のやることが、だ。傷だらけの章邯さんが意識をなくした陸治さんを連れて帰還する。李子さんもいたはずなのだ。それを聞く前に、妲己とその女が現れた。愉しそうにわらって。
「あら、章邯サン、そっちを選んじゃったの?」
その言葉に武器を構えた章邯さんが眉間に皺をよせた。俺はただただ何も言えずにそれをみた。
「お城の中にはもう一人いたと思うんだけどなぁ。ふーん、お城に残った子よりそっちを選んじゃうんだ」
「……確かにあの子は優秀な将だ。だからこそあそこを引き受けてくれた」
違うのだ。この二人は、李子さんにも章邯さんにも深い傷を残そうとしている。
「そう、そうね。李子さんって曹魏もお気に入りだもの。そりゃ腕は立つわ。ああ、貴方達の時代じゃ李李さんだっけ。たしか、お母さんとお父さんが好きな李の花からとったんだんだったかしら。あはは、女の子みたいな名前」
「あら、だって李李さん、女の子だもの」
妲己の目が愉悦に染まる。章邯さんが目を見開いている。
「妲己!!」
「李李さん、ほんっと可哀そうな人よね。家族はみーんな殺されて、隠れる為に男として生きていかなきゃいけなかったのに、唯一生きてるお父さんには捨てられちゃうなんて」
「妲己、お前ほんとふざけんなよ!!!」
そう言って切り掛かってみるが弾かれる。くっそ
「あ、李李は偽名なんだっけ。ほんと、章李ちゃんって可哀想。きっとお城の中て泣いてるわ。助けてお父様って」
ケラケラと面白そうに妲己が笑う。章邯さんが炎に向かう、のを、田横さんが止めた。それを見ながら女も笑う。
「仕方ないよ、妲己様。赤壁でもそうなんだから。きっとそういう子なんだよ」
各所に着火である。曹操さんが低い声で呟いた。
「言いたいのはそれだけか」
赤壁を知る曹魏の将が殺気立っている。まぁ、徐庶さんと劉邦さんが李子さん抱えて脱出してくるのだが。この人子供投げ捨てた説あるくせにめちゃくちゃこういう時だけいいことするのずるい。
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父性を求めた陸治さんが行き着いた先が章邯さん(と魯粛さん)だとして、李子さんがそれを誰に求めたかと言えば恐らくは劉邦さん(と曹操さん)になるのだろう。李子さんはまだ目を覚さない。煙を吸いすぎたのかもしれない。章邯さんがいつもそばについているが。
「知らん。俺と会った頃は子嬰といたからな。子嬰の護衛官だ」
劉邦さんはそう言って酒を煽る。子嬰といえば秦の最後の王ではなかっただろうか。
「子嬰に聞いたら李信の孫だかひ孫とは聞いたがな。いつから子嬰についてたかは知らん。あいつの祖父の差金だろうがな。趙高の暗殺にも関わったとも聞いた……あいつはある意味悪運が強いんだよ。李信の元を訪ねてる間に家族は全員連行されたし、子嬰とその周りが項羽に処刑された時も俺のところにたまたまいた。本当にたまたまだ」
「劉邦殿はいつ李子が章邯殿の娘だと?」
「着替えてる時に鉢合わせた」
「おい酔っ払い」
「城攻め参加させてませんでした?」
「させた。父親と戦場ぬけて一緒にどっかいけって言ったんだよ。そうしたら章邯のやつ、李の前で死にやがった。そのあともしばらくは俺達と一緒にいたが行方くらましてそのままだ」
「覚えてない方が幸せかもな。こんな記憶」
category:中華組関連(msu・oa)