誉れ高き悪徳
いつもと同じだと思った。いつものように、ロボットを作る計画を進めると。でも、その日は違った。このクラブのリーダーとは。王様とは。そんな言葉の言い合いがあって、僕はタミヤがリーダーだと告げた。なぜならここはタミヤが作った場所だからだ。
何かが首元に刺さった。体の力が抜けて、目の前が暗くなる。タミヤが「零!」と叫ぶのが聞こえた。そして、意識は暗闇へぽいっだ。そこから、覚えているのは、うだるような暑さと空腹感、薬剤の匂い、ゼラの声。限界だった。頭がまともに回らなかった。
「零、君は賢いんだ。だから、他よりも物わかりがいいだろう? 僕に忠誠を誓うよね?」
「・・・・・・はい、ゼラ」
「えらいぞ、君に名前をあげよう。君は『ヌル』だ」
「・・・・・・はい、ゼラ」
カシャン、と檻が外される音がする。誰かに手をつかまれて、外に引きずり出される。女の子みたいな顔。たぶん、ジャイボだ。
「・・・・・・ぜら、じゃいぼ、たみやは、?」
「もう帰ったよ。さ、ヌルも帰るんだ。雷蔵、ヤコブ」
誰かに支えられる。「しっかりしなさい」と雷蔵が告げたのを最後に、意識はまた闇に染まった。
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