「なんで、赤崎の妹にはあんまり怒んないんだろ」
「私に言われても知りませんよ、世良さん。しかも、赤崎の妹じゃなくて、赤崎ナツッス」
「ナツちゃんって呼んでいいの?」
「はい、呼び捨てでもお好きなように」
世良さんにそう言うと、眩しいくらいの笑顔で、「じゃあ、ナツな!」と言われた。
あ、この人、ツバさんとは違うタイプのピュアっ子だ。イジっていいタイプの。
「じゃあ、私は世良さんの事をセーラームーンと、」
「なんでだよ!」
「えー、しょうがないですね、セーラーマーキュリーにしときます」
「変わってねぇじゃん!」
「マーキュリーも不満ですか? 亜美ちゃん可愛いのに」
「そう言う問題じゃねぇって」
わかってますとも。
元気で面白い人だなぁ、この人。
「じゃあ、tuxedomask?」
「tuxedomask……タキシード仮面じゃねぇか! ……英訳するだけで、かっこよくなるんだな」
あ、何か話それた。
まぁいいや。
「そうですね、タッツミー監督なんか(タッチミーでいくと)Mr.touchmeですからね」
「おぉ、」
「堺さんは("境"にすると)"border"ですから。Mr.border」
「じゃあ、赤崎は?」
「え、アイツはMr.redstupid(赤いバカ)ですよ」
世良さんなら騙されそうだ。
先に冗談だといったほうがいいな、うん。
「世良さん、冗談、」
「あ、赤崎だ!」
ちょっと待て。
人の話を聞け、セーラームーン!
そのままいくと、私まで怒られる!
「……何スか? 世良さん」
「ちょ、世良さん、待って、それ、冗だ――……」
「お前、今日からMr.redstupidな!」
「!」
待ってっていっただろ!!
手伝い二人と話してた監督こっち見て笑ってるし!
王子も笑ってるってか、意味通じた人達笑ってるから!
「世良さん、アンタ、馬鹿ッスか?」
「何だと、赤崎!」
に、逃げよう。
そろり、そろりと逃げようとする。が、遼兄に腕を捕まれた。
「世良さん! 人の話はちゃんと聞きましょうよ! 私、冗談っていいましたよ!」
「え、嘘」
「いいました! っ、痛いって! 遼兄!」
ナツは まおうを おこらした ようだ▽
ってやってる場合じゃない!
マジギレする数秒前だ!
遼兄は無言で去っていくと、私は深呼吸して落ち着こうとした。
「何か、わりぃ、ナツ」
「いや、私が悪いんで大丈夫ですよ、セーラームーン」
口ではそういうけれど、ヤバい。
冷や汗出てきた。
赤崎妹と、世良
(マジで大丈夫?)
(……大丈夫ッス)
20
SQUELCH!!