赤崎妹と、女子サッカー#1 





今日からETUがしばらくはホーム(ここ)へ帰ってこない。
そのため、タッツミーやゴトゥー達に呼び出されることがなくなるので、比較的サッカーの練習が長くなる!
待ってました、この時を! と言わんばかりのチームメイトと私は何時も以上の練習をする。
ミニゲームの区切りがついた今、少し休憩に入った。

「あの、すいません、」

あれ、可愛い女性の声がすると思い振り返るとオレンジ色のユニフォームを着た女性がたっていた。
嫌な予感がする、と思いながらも笑顔で応対する。

「どうかしましたか?」
「あの、その、」
「アキ!」

オロオロとしている女性をよそにもう一人、同じユニフォームを着た女性がやってきた。
同い年ぐらいかもしんない。

「見つかった?」
「……」

え、何。指差されてるんですけど。
もう一人の女性はジロジロと私を見る。

「な、何スか」
「アキ、この子は他のチームの子じゃないの?」
「男の子に混じってサッカーしてたよ」
「君、学校はどこ?」
「江戸白学園大学ですけど……」
「江戸白? なら、大丈夫かな。君の年は?」
「18ッス」
「名前は?」
「……赤崎ナツッス」

そう告げると、女性は頭を下げた。

「お願いです、私達と一緒に試合でてください!」
「はい?」

ほら、嫌な予感的中だよ。
わらわらと野郎どもが集まってくる。

「試合です! 試合!」
「い――……」

嫌です、と言おうとしたら片方の女性が涙目になった。
う、うう、

「おー、ナツが涙目に困ってる」
「今度俺らも使ってみるか?」
「理由ぐらい聞けよ、ヒトデナシ」

野郎どもから「鬼」だの「ヒトデナシ」だのという声が聞こえる。
そうか、おまえらは……

「そんなにタイムトライアルがしたいの?」
「スイマセンっしたー!」
「よろしい。で、どうしたんです?」
「実はですね、」

涙目じゃないほうの女性が口を開く。
彼女の話によると、何でも新しく来たコーチと選手の間で諍いが起こったらしい。
その諍いで、スタメンは止めるわ、そのコーチも止めるわで今のチームは10人。
サッカーに必要なメンバーは11人。

「棄権とかできないんですか?」

ユーシが彼女に訪ねる。

「出来るんですが、監督が……」
「出るって?」
「はい」
「メンバー登録は?」
「今日の3時までです。……今回だけでいいんです! 今回で万が一勝てば、スタメンは戻って来てくれると!」


なんか、その考え方ヤダな、最終的にはスタメン任せみたいな。
しかも、万が一勝てばって……

「女子サッカーやろ? 自分等大学どこなん?」
「雪代です」
「雪代女子大? そこそこ強いとこやん」
「ユキ、知ってるの?」
「まぁまぁな。で、試合の相手どこなん?」
「源川大学です」

源川? 聞いたことあるな……
みなかわ……源川……源川大学……

「あ、そういや源川って、推薦きてたトコだ」
「えぇっ!?」
「ナツに推薦いったって事は強豪校じゃん! 何で蹴ったのさ?」
「チームの考え方、イヤなんだよね。あそこ」

どうしよっかなぁ、潰したいんだよね、一回。
三連続で優勝してるからかしらないけど、威張りまくってる奴らを。

「推薦が来てるなら相手はナツを知ってるんじゃ……」
「大丈夫です。雪代の女子サッカーは『サークル』名義ですから、他校の生徒でも」
「どうしよっかなぁ」

そう言えば、もう一度二人とも頭を下げてきた。
女子サッカーねぇ……

「いいじゃん、一試合くらいやれよ」
「ケイト。んー、」
「ナツ、二軍で強豪校を倒ス、giantkillingですヨ」

確かにそうなんだよね。
だからこそ、女子サッカーなのに迷ってる。


「しょうがない、一試合だけね」


赤崎妹と、女子サッカー
遼兄たちもいないし、ね。

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SQUELCH!!