「さっき、監督と後藤さんと何話してたんだ?」
「えー? 遼兄が家で馬鹿な事をしてる話」
そう言ってみると、頭を片手で小突かれた。
地味に痛い!!
「嘘だよ! 嘘! 達海監督のアダ名の話とか、スカウト蹴った話とかしてた」
「アダ名って……お前な……」
「タッツミーだよ、タッツミー。タッチミーに聞こえるじゃないか!」
「タッチミーだと、ただの変態だな」
「むしろ遼兄がすでにへんた……ごめん! 冗談!!」
また小突かれるのはごめんだぜ!
地味に痛いの、嫌いなんだよ。
「遼兄、あの監督はいい人だよ」
「言い切れるのか?」
「うん」
「珍しいな、お前が言いきるなんて」
「まーね」
けど、事実。
直感だけどどの監督よりも何かオーラがある。……気がする。
「何処が似てるんだか」
「? 何が?」
「今日、有里さんと後藤さんに監督に似てるって言われた。後、遼兄にも」
「俺とお前は似てない」
おお、キッパリと言い放った! さすが!
「うん、私もそう思う。……って、監督とは否定しないの!?」
「……似てるようで似てない……? いや、違うな……何か雰囲気が似てる……?」
「疑問系なんだ。ソコ。それにしても、遼兄。運転しながら考え事はよくないよ」
「誰が考えさしてんだ」
「私」
遼兄が買ってくれたアイス(ハーゲンダッツね、ハーゲンダッツ。届けた代金代わり)を口に運ぶ。
甘い味が広がった。
「今度、東京ヴィクトリーと練習試合があるけど来るか?」
「あれ? 何か遼兄が優しい。明日は豪雨か」
「……こないんだな」
「行きます。超行きたいです。ゴメンナサイ、スイマセンでした」
赤崎妹と、兄
(でも、どして?)
(このまま行けば、スタメン)
(まじっすか!)
6
SQUELCH!!