感染注意(7) 


 ナマエは一度、ボスと共にピューパと呼ばれるAI兵器と戦ったことがある。まぁ演習と言われるそれなのだが。いや、一緒に戦ったというかは暴走したピューパをボスが破壊しようとしていたのを見ていたに近いのだが。
 ナマエな何故それを思い出していているのかといえば、ピューパに追いかけられるボスが印象的だったのと、いま、この状況が似ているからで。

「隊長!」
「ピアーズ! メラ!!」

 ちょっとした現実逃避から男性の声に引き戻される。目の前には二人の男性だ。ナマエがそちらへいけば、ガタイがいい方の男性に背中に隠された。

「な、なんなんすか!? アイツ!!」
「ビンディ・ベルガーラよ」

 メラの声にナマエは顔を顰めた。

「ビ!?」
「ビンディ……?」

 化け物をチラリと見る。化け物は何かを抱え上げた。

「ナナン……?」

 ナマエの小さな呟きに、合流した男性二人がナマエを見た。

「君は、」

 化け物が叫ぶように野太い雄叫びを上げる。細い方の男性――青年といった方がいいだろう――がナマエを見て瞬いた。

「構うな、いくぞ!」
「了解!!」
「行くわよ! ナマエちゃん」

 メラに手を引かれ、ナマエは駆け出した。ナマエは目をつぶった。

「ごめん、ビンディ、ナナン」

 ナマエの小さな謝罪に、青年は振り向いたがナマエは気づかないふりをした。