Farewell of --大阪城の事件簿04


 平次さんがコナンを猿回しのようにして、ライターや何かの破片を拾ったのがつい十分前。それを刑事さんに見せて、被害者が持っていたものが現場に回ってきたのがさっき。そして、今、遠山父を和葉さんが連れてきた。東西名探偵が揃ってるんだから、俺がいなくてもいいだろうと思いつつ喧嘩する和葉さんと平次さんを見つめる。
 しっかし、焼身自殺で爆発ってなんかおかしくないか?

「あぁ、そんことなら、ヤマトが」
「なんか言った?平次さん」

 不意に声をかけられて、首を傾げる。警察がこっちを向いた。なんだ?

「おいおい、平ちゃん、子どもやで?」
「まぁ、甘く見んと聞いてみるだけ聞いてみーや」
「?」
「ヤマト、さっきの証言言ってみ」

 さっきの証言、とは?首を傾げて思考を働かす。被害者の状況みたいなあれか。

「さっきの火傷云々だよ」
「ああ、やっぱそれな。被害者の人は、上半身が主に3度やけど、下半身が2度から3度のやけどをおってた。両方重症。最悪ここで命を落としてた。火傷をみるに、上半身から燃えて下半身に写ったんだと思う。着火は多分右手。上半身右が一番火傷がひどく、また、その中でも右手がひどかった。動かないほど。たぶん、右手は切り落とすことになりそうな気がする。後、爆発音がしてたから、何かが爆発してあの人は燃えた。その爆発物を右に持ってたと思う。自殺か他殺かはわかんないけど、自殺するなら爆発物を使わない気もする」

 ひと通り意見を述べると、警察から凝視された。うん、居心地悪い。遠山さんがなにか考えた後に、俺に視線を合わせて屈んだ。

「……なんか医者のまね事でもしてたんか?両親の入れ知恵か?」
「将来、警察か緊急救命士か監察医になりたくて勉強しました。って、今思ったけど、俺、泥沼に片足つっこみましたよね」
「気づいたか、やっぱり賢いな」

 そう、これが殺人だとすれば、被害者と行動を共にしていた誰かが犯人なわけで。その行動を共にしていた人たちは近くにいて話を聞いてるわけで。

「やっぱり、護身術は身に付けるべきか」
「まぁ、今回は警察がそばにおるからよかったけどな。気をつけや。警察なる前に命落としたらあかんぞ」

 くしゃりと頭をなでて立ち上がった遠山さんに頷く。やばい、かっこいい。今までいなかったタイプの大人である。その後、監察医なのか検死官なのかわからないけど、警察の人に褒められた。ちょっと嬉しかったのは余談である。