Farewell of --大阪城の事件簿06
「で、ヤマトはどこにいってたかと思えば、大阪府警本部の見学してたってワケか」
「おう、危ないから保護するっていう名目でな」
るんるん気分で新大阪なう。いやぁ、本部やっぱ凄いし楽しかった。色々と教えてくれたり、鑑識さんにかんたんな指紋採取教えてもらったり。うん、充実した大阪観光だった。俺の話を聞いた平次さんは怒りが一周通り越したのか乾いた笑いを浮かべている。
やっぱり、警察になろうと思う。遠山さん達いわく、刑事の一番上になりたいなら高卒で、ソレ以上の立場を目指すなら大学卒業後キャリアとして入るのがいいと言われた。そこはまた明智警視や剣持警部に聞きながら対処しよう。教えてくれるだろ。
「そういや、アキさんは今日帰国なんだろ?」
「おう、夜になるって言ってた」
「そや、ヤマトくん!今度はそのアキちゃんも連れてきてな!」
「ははは、言っときます」
そう言って苦笑いする。アキは大阪に来るんだろうか。俺が無理やり連れて来れば来るだろうけど。アキが大阪のノリに疲れないかが問題だけどな。
苦笑いしつつ、なんとなく備え付けられていたテレビに目を向ける。テレビにはニュース番組が流れていた。この事件ももうニュースになっている。はやいな、おい。
「――次のニュースです。指名手配中の高遠遙一容疑者が、今日、逮捕されました。」
「え、」
不意に聞こえた言葉に、俺は目を見開いた。高遠が逮捕された。しかも、中国で。ということは、やはり、『決死行』は始まっていたんだろう。アキは、巻き込まれてないよな。中国には、行ってないはずだよな。唆されて、変な行動してたりしないよな。
「――高遠遙一っていやぁ、お前の姉ちゃんにつきまとってた――」
「はい、そうです」
同じくニュース番組を見ていた毛利探偵が、口を開く。俺が頷くと、今度はコナンが口を開いた。
「……これでアキさんもやっと安心だな」
「――ああ、」
コナンの言葉に、頷いておく。
いや、実際は安心、ではない。アイツはどうせ脱獄してくるのだ。そして、アキに会いに来る。遠山遙治として。しかし、高遠はアキに対しては絶対に無害だから。地獄の傀儡師の被害者が増えるだけで、俺の周りは高遠がいようがいなかろうがあまり変わらないのが実情である。
――アキが、ショックを受けなければいいけど。