WhiteChapel Murder17


 いきついたのはどうやら、駅である。高遠が顔をしかめた。

「駅、ですか」
「どうしたんですか?」
「彼は最終列車に乗り込むつもりのようだ。後一分ほどで発車ですよ」

 そう言った高遠の言葉通り、しばらく走っていれば列車が動き出した。ジャック・ザ・リッパーがソレに飛び乗ったため、俺達も同じくそれに飛び乗っていく。最後の最後に高遠と灰原が飛び乗ると、列車は駅を離れた。

「よりによって、列車かよ。しかもこの感じ、魔術列車の最初のくだりと似てんだけど。嫌な予感しかしない」
「そうなのですか?」

 とぼけた表情を見せつつ灰原をおろした高遠に、息を吐く。同じく歩ちゃんを降ろしたアキがこの先の列車部分を見つめていた。

「しかし、君の予感はあたりでしょうね。龍一さんからはこの『エンディング』にはできるだけ頼るな、と言われてましたが、そう誘導されては仕方がない」
「それは、どういう意味で?」
「工藤先生と龍一さんはいくつかのエンディングパターンを構想したんです。その中で一番危険なエンディングですよ」

 そう言った高遠は、アキの手を引いて歩き出す。列車の中はとても落ち着いた雰囲気だった。もしこれが、ジャック・ザ・リッパーをおっているなどでなければ、見て回ることができたのに。

「車掌には私が口を利きましょう」
「役に立つじゃねーか、」
「だてに今日だけでも駅長を務めてませんよ」

 諸星の言葉にそう軽口を叩きながら、車掌室を開いた。

「あなたは――アルバート駅長!どうしてここに!」
「ジャック・ザ・リッパーがこの列車の中に紛れ込んでしまいました」
「ジャック・ザ・リッパーが!?」
「変装してどこにいるのかもわかりません。一つの車両に乗客を集めてください」
「わ、わかりました!!」

 そう言った車掌は列車の中をかけていく。高遠はチラリと俺とコナンを見て、口を開いた。

「後は小さな探偵諸君にお任せしますよ。私達のサポートはこれくらいです」