ロサンゼルスのホテルにて(02)


高遠くんのショーが始まった。沢山飛んでいった真っ白な鳩に目を輝かせる。そのうちの一羽が私の前の空いた椅子にちょこんと座った。可愛い。鳩を眺めていると、となりで人が殴られる。びくり、と肩を弾ませてそちらを見れば日本人らしい、優しそうな人が倒れていた。その拍子にどちらかのポケットから何かが落ちた。殴った相手は、殺されてーのか、やら、日本人の子供を殺したやらと言う。それに余計に固まっていると、不意に仮面をつけた高遠くんがやって来た。丁度私と殴った相手との間に入った高遠くんは、真っ白な帽子を相手にさしだす。

「どうか、この中に何も入ってないことを確認してください。あ!手などをいれてはいけませんよ!でないとお客様に災いが起こります」
「んだと!?この黄色いマジシャンが!これでも喰らえ!!」

殴った人が高遠くんの帽子にお酒を入れる。高遠くんが焦った声を出したけれど、不意に帽子をその人に向けた。湯気なのか炎なのかがでて、その人は会場を去っていく。それに対し会場は笑い声がひびいた。

「小さなお嬢さん、貴方が代わりに中に何もないか確認してください」

そう言って帽子を見せた高遠くんに私は首を傾げながら帽子をみる。何もない。くるり、とまわされた帽子からは真っ白なテディベアが現れる。

「わぁ、」
「プレゼントです」

そう言って舞台に去っていった高遠くんにまたきらきらとした目を向ける。やっぱり高遠くんは凄い。