SQUELCH!!


白い魔女と本丸(8)


 光忠さんを探していれば、長谷部さんを見つけたので彼に言ってみる。不思議そうな顔をした彼であるが、近くにいた眼鏡をかけた少年が消費量と取れる量が釣り合ってないのはだからかみたいなことを告げた。
「恐らく、政府は貴方達の食料分も補うために畑当番を作っているのだと思います」
「しかし、主……我々は今まで食べずとも……」
「私の気が病むんです。食べてください!一人で食べるより、みんなで食べた方が食事は美味しい物なんです」
 そう言えば彼らは目を見合わせた。
「私はとりあえず、厨当番専属になってる光忠さんにお話して――」
「ナマエちゃん、僕を探してるって聞いたけれど……」
「光忠さん、いいところに!」
 彼の手を掴む。周りにいたらしい刀剣がなんだなんだとこちらをみた。
「みんなでご飯食べましょう!」
「えっ?僕らも食べていいのかい?」
「いいんです!だから、作って、食べましょう。私もお手伝いします」
「でも食糧、足りるかな……?」
「食糧庫にたくさん食べ物残ってとるばい!」
「最初から凝った料理ではなく、シチューやカレーなどの煮込み料理にしてしまいましょう」
「シチュー……西洋の料理だね。僕は西洋の料理にはあまり詳しくないから教えてもらえるかな?」
 首を傾げた彼に私は頷いた。

 ことことこと。美味しそうな匂いが漂ってきている。私が洋食しか作れないことも相まってパンを買ってサンドイッチにする。そうして後はシチューを煮込むだけだ。塩と胡椒を少々振って味を整える。火を止めればよう巣を見ていた浦島くんが蘭々と目を輝かせた。本当はサンドイッチをおくお皿が欲しいけれど仕方がないのでキッチンペーパーで代用する。不揃いな食器――マグカップにスープを注いで光忠さんにまず渡した。
「熱いので気をつけて」
 そう言えば彼はフーと息を吐きかけて恐る恐る飲んだ。
「!美味しい」
「それは良かったです」
 私は微笑んで他のカップにスープを注いで浦島くんに渡す。受け取った彼は同じように息を吐きかけた。近くにいた長谷部さんと眼鏡をかけた博多くんにも渡す。
「あ、やっぱり主さんだ。俺たちも食べてみたいです!」
「いいですよ、みんなの分を作りましたから」
「俺兄ちゃん達呼んでくる!」
 人が人を呼ぶように、それからはたくさんの刀剣がやってきた。サンドイッチとスープを持って好きな場所で頬張る姿は和やかである。それをなんとなく見ながら私もまたカップに口をつけた。うむ、我ながら美味しい。



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