SQUELCH!!


白い魔女の褒美(1)


 ご褒美。短刀達からこぼされた言葉に目を瞬く。確かに遠征や出陣を頑張ってくれているのだからいいかもしれない。うーん、と考えて「食べ物でもいいの?」と尋ねれば目を爛々と彼らは輝かせた。それでいいならシーソルトアイスにするか、と宙に手を伸ばし指揮をする様に指を振る。そうして謎のキラキラと共に出来上がったものを私は手に取って――今剣くんに渡す。
「あるじさま、これは?」
「シーソルトアイス、私の好きなアイスなんだ」
「しーそるとあいす、ですか」
「冷たいからちょっとずつ食べてね」
 一つずつ短刀達に渡していく。冷たい、甘い、美味しいと声を上げた彼らに私も一つ手に取った。
「主君、いつか、一兄にも食べさせてあげたいです」
 そばでそう告げた秋田くんに、一兄と少し考えて、確か眠り続けている刀があったな、と思い出す。毎日粟田口の短刀が声をかけている刀だ。私は彼の視線に合わせて屈む。
「そうだね、その時はとっておきの場所を教えてあげるよ」
「とっておきの場所?」
「うん」
「わぁ、主君、僕も気になります!」
「みんなで食べようね」
 そう笑って私は縁側に座って食べる。その隣には短刀達が並んだ。
「出陣ゲートがあるあの街を探検してぇな」
「最近奥に広がりがあるよな、絶対」
「やっぱりあの奥には海があるのかなぁ」
 乱くんの言葉に小夜くんが首をかしげる。
「主は知ってるの?」
「うん、あの先――あの坂道をくだっていけば海だよ」
 マーケットもあるし、公園もある。恐らくはいつかは出来上がってしまうのだろう。
「こんど、いっしょにぼうけんしましょうね!」
 あるじさま!
 そう明るく彼らが笑うものだから、私も笑って見せたのだけど。



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