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集まれる人でサッカーする流れになったからか集まった人が結構な立場の人だった。東京ヴィクトリーの面々が多いのは集まれるからだろう。代表VSヴィクトリーみたいな形だ。緑ではなく青いユニフォームを着る。成人の男女混合のサッカーなんてある意味前代未聞だろう。年末年始の番組の収録が続いているからか結構男子の方でも同じ顔に会うのは気のせいではない。十番はくじ引きで決めようかと思ったのだが、結局は蓮が10番をきてみせた。監督とか即席で空いている人が監督しているから結構知っちゃかめっちゃかである。まぁ、若干お遊びみたいな物だから仕方ない。何の狙いかヴィクトリーがファンクラブの特典として集客しているらしいけれど。
足を踏み出したスタジアムには結構な人が入っていた。遊びとは言え流れは一緒だ。写真撮影があったりなんやかんやする。そうして円陣を組む彼らを見て私は足を止めた。夢だった光景がそこにあったからだ。不思議そうな顔をして私を見たハナちゃんに、さっさとしてくんない、と言った蓮に私はその光景を閉じ込めるように目を伏せてから彼らに向かう。「お待たせ」だなんて言って二人の間に入ればハナちゃんが動きを止めた。事のあらましを恐らくはスタッフからも聞いている周りも私を見る。私はハナちゃんと蓮の背中に手を回す。
「私の我が儘に付き合ってくれてありがとうございます! 相手を容赦なくフルボッコにしましょう!」
そうケラケラと笑えば「よくわかってんじゃん」と蓮に言われる。そこからうまく試合に勝とうという話にまとめるあたり城西さんはやはり優等生だ。
「あ、試合始まる前にもう一言言って良い?」
「何」
こちらを見た蓮とハナちゃん、他のメンバーに私は息を吸った。
「――お待たせ! ただいま!」
その声に、二人は目を少し見開いて、一人は半分泣きそうに、もう一人はすこし笑みを浮かべて見せる。試合が始まる笛が鳴る。そうして私はあの頃のように二人とボールに向かって駆けだした。
カルペ・ディアム(終)