ばっさいちゅうのひとこま



「虫ポケモン、みる!?」

 ケイファはそう言って目をキラキラさせた。木材の指示は徐庶、バンバドロの積み荷の管理は馬岱達がしてくれているためケイファは龐統と魚粛と話している。そこで一尺ほどの虫ポケモンの話になったらしい。

「荀攸さんはねー、虫ポケモンがちょっと苦手」
「驚いただけど聞いたが?」
「アブリーは大丈夫そうだったけど。触らないから苦手なんだろうなぁ〜って。でも、虫ポケモンってケイファの世界でも苦手な人多いよ。ケイファもねぇ、お兄ちゃんから送られてきたオニシズクモを初めて見た時は泣いた」
「オニシズクモ?」
「岱兄くらいあるでっかいクモのポケモン。ケイファがもっとちっちゃかったのもあるけど、怖かった」

 それは些か誰でも怖い気がするが。
 ケイファは怖くて泣いてたらおっきな水滴くれたから仲良くなった、と告げる。
「……そのポケモンもいるのか?」
「オニシズクモはねー、ケイファの話を聞いた虫ポケモンの集落の人が俺たちが面倒みるっていってそっちにいる。たまにそっちいくと、池のあたりにいて、やっぱりおっきい水滴くれるんだぁ」

 結構あれ便利だと思うんだ〜とケイファはいうが、虫ポケモンを主に扱う集落の人間が心配していることはあまり気づいていない。

「虫ポケモンも色々いておもしろいよ。今いるストライクもハッサムも虫ポケモン」

 そう言ってケイファは木を伐採するストライクをみた。ちょうどストライクの技で木が倒れる瞬間で、ドスン! と木が倒れ、ハッサムによって枝が落とされた。フシギバナがツルでひっぱって器用にバンバドロが引く為の滑車に乗せられる。

「言われてみると確かに虫みたいだねぇ。飛竜は虫じゃないんだって?」
「飛竜は竜属性だよ。ああなる前はナックラーって言って亀みたいな姿で砂地に住んでる」
「亀?」
「普段はね、砂に潜ってるんだけど、気づいたらひっくり返ってて徐兄が助けてあげてたから、徐兄に似合うポケモンになろうと頑張ってたし、今も頑張ってるみたい」
「そうだねぇ、元直と一緒に獣を追い払ったりして頑張ってるよ」
「徐兄そんなことしてるの!?」
「おや? だめかい?」
「ううん、全然! いいよ! でも、徐兄そんなことしてるなら、ポケモンバトルできる気がするなぁ。そっかー、じゃあここにバトルコート作ろっかなぁ。みんなでポケモンバトルできたら楽しいかもしれないし……」

 うーむ、とケイファはくびをかしげて考える。マルはどう思う? とケイファが同じように首を傾げているマルに聞けば、マルはにっこり笑ってホウ! と鳴き声をあげて頷いた。

「だよね! でも、ならギョシュクさんやコータツさんにも同じようにポケモンバトルの練習してもらわないといけない気がする。もっとポケモンが広がったら、もっと楽しくなるかも!」

 ケイファとマルの間でそう結論がでたらしい。魚粛と龐統ポケモンばとる? と首をかしげたがケイファとマルの中で何かが決まったらしい。まぁそんなタイミングで徐庶が顔を出したが。

「ケイファ、木はあれくらいで足りるそうかな?」
「多分大丈夫だよ。足りなかったらまた取りにくるし」
「枝はどうするんだい?」
「枝は燃料にしたり、虫ポケモンやひこうポケモンが使うから丸っと持って帰る!」

 ケイファはそう言って少し高台からぴょんと降りれば、近くにいた小さな荷車――というよりはバンバドロに比べてなので普通のサイズの荷車であるが――をつけた三匹のドロバンコがよってきた。枝はそちらにつむらしい。まぁ、二台のうち一つはフシギバナが乗るのだが。

「なんの話を?」
「色々さ」
「飛竜が亀だった話もあったぞ」
「亀!?」

 徐庶はそう言って飛竜をみる。飛竜は徐庶を見て首を傾げた。

「ひっくり返ってたのをお前さんが助けたって聞いたよ」
「えっ、ということはあの橙色の……?」

 その言葉に飛竜は頷くと嬉しそうに周りを一回りして徐庶の肩あたりにのる。お前さんも元直と一緒にいるために頑張ったんだねぇと龐統がいえば、飛竜はまた嬉しそうに羽を震わせた。


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