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彼には恐怖はないのでしょうか
ホテルに着けば、周りの人の関係で用意されたのはトリプル、ダブル、シングルでした。なので、野崎くん、御子柴くん、堀先輩でトリプル。遊さん、千代さんでダブル。私はシングルですが、兄が泊まりに来るか私が泊まりにいくかになるでしょう。とりあえず、千代さんと遊さんの部屋へお邪魔し、二人に尋ねます。
「お二人は大丈夫ですか?」
「なんか、この前目の前で事件起こったから耐性ついちゃった。まぁ、多分モノを見てないからかな」
「私もビックリはしたけど、何が起こったのか実際見てないからなぁ……野崎くんいるし……」
恋する乙女はすごいな、と感心してしまう台詞です。よくよく思えば、七瀬さんも恋する乙女です。やはりすごいな。そんな話をしていれば、野太い悲鳴が聞こえ、隣の部屋で「おい止めとけ野崎!トラウマになるぞ!」「野崎!駄目だって!」という声が聞こえました。三人で目を見合わせるて外へ出れば、二人が必死に野崎くんを抑えていました。野次馬根性ですね。
近くに行くだけなら、と、部屋に近づきます。夕海が「どうしてあの人が!」と泣き叫び、桜庭が「あ、あいつだ!アイツが復讐にっ!」と騒ぐのが聞こえました。アイツってもしかして私でしょうか。止めてください。金田一くんも「アイツ?」とか聞き返さないでください。桜庭が何かいいかけて、由良間が睨んで止めました。左近寺が「おー、怖いねー」と言葉を続けます。
「由良間、君も気をつけたほうがいいんじゃない?君の今の場所は彼女の場所だったんだからさ」
そう言って左近寺はそのまま去りました。由良間は左近寺を見つめたあと、その場を去ります。彼の手が震えていたのは恐怖からでしょうか。
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