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高校生推理大会? 違いますよ



 そこからは早かったです。
 夕海が殺害され、翌日に列車が来るから魔術団は帰る準備を始めました。桜庭さんが、私の呪い復讐エクセトラと怯えているのを見て、マネージャーさんに飛び火したらしいです。彼はビクリと肩を揺らしていました。

 さて、すっかり高校生同士で行動することが板につき、考え込む金田一くんにあれやこれやと周りが口にします。それに対し一つ一つ断る金田一くんや明智警視、兄に、堀先輩が口を開きました。

「そういや、なんで夕海さんの部屋にはアレがないんだろうな」
「アレ?」
「ほら、部屋にある石の飾りだよ。各部屋に一つあると思ったんだけどな」

 俺たちの部屋にも、鹿島たちの部屋にも、高遠さんの部屋にも、金田一の部屋にもあっただろ。
 その言葉に、三人はハッとしたようでした。確かに、夕海の部屋にはあの翡翠の原石がありません。
 さすが背景担当、ということでしょうか。

「というか、なんで犯人は遥を呼んだのかな」
「漫画のセオリーで行ったらスケープゴートだな」
「でも、野崎くん、スケープゴートならもっと遥さんにつながる証拠を残すんじゃ……」
「……なら、近宮にみてもらいたかった、とか?」
「犯罪を? それは――」
「ありえますね」

 おそらく、千代さんは、ないんじゃないかな、と言おうとしたんだろう。しかし、兄は肯定した。

「それを考えると、遥の証拠を残さないことも、遥に犯行予告を送ったことも理解できます」
「でも、チケットは?」
「犯人は、近宮の個人情報をしってるっつーことか?」
「私の交友関係をしるなら、チケットは8枚準備されると思いますよ」
「俺、佐倉、御子柴、近宮、堀先輩、鹿島、若松、瀬尾……といったところか」
「はい。六枚なら、私、兄、明智警視、剣持警部、金田一くん、七瀬さんの方がしっくりきます。私と母のつながりは調べれば済みますし、もしかしたら兄を呼び出すためだったのかもしれません」

 私の言葉に、兄に視線が向いた。何か心当たりがあるのか、兄は顔をしかめた。

「霧島か……」

 兄の言葉に、私は目を瞬きます。彼は殺されていないらしい。

「霧島……霧島、ということは、霧島純平ですか。知り合いだったんですか」
「高校の同級生ですよ」
「霧島?」
「指名手配犯だ」
「またの名を――死神マジシャン。あいつが関わっているのなら奇術めいた殺害方法も納得できます」

 そう告げた明智警視に、兄が私を見た。そして、私の頭をさらりと撫でました。それが何を意味するか、私はわかりませんでしたが。



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