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隠されたそれは増えるばかり
高宮さんがいなくなってしまいました。私は七瀬さん達と行動しろ、ということで七瀬さんについていきます。そのため、金田一くんの謎解きにも付き合うことになりました。
そう言えば、私は何故この館に呼ばれたのでしょうか。そんなことを思いながら、ジゼルさんが冬野さんに薔薇を振り上げる瞬間に出くわします。高宮さんはどこに行ったのでしょうか。少し展開が違います。
金田一くんが追い詰めるにあたり、手伝いでもしましょうか、と証言の揚げ足を取ります。例の禅田さんの殺人事件のとき、彼女の詠んだ歌です。
「そう言えば、ですが。貴方は禅田さんが亡くなった時、不思議な歌を詠んでいましたね。貴方は禅田さんの死に様を貴方はに例えていますね。確かアレは発掘当時、右腕がない状態で発見されています。貴方は右袖がない彼女をその彫刻に見立てた」
「なによ! 別に不思議なんて」
「――毛利さんと白樹さんは、彼女の死体をみましたか?」
「いえ、私が入り口で皆さんをお止めしていたので」
「それに、テーブルで隠れて見えなかったわ」
二人の証言に彼女を見ます。彼女は少し狼狽えました。
「金田一くんが!」
「彼は確かに言いましたね、袖がない、と。まぁ、貴方みたいな方はあまり罪を認める方は少ないでしょうし、証拠品を見せましょうか。」
そう告げれば金田一くんに二度見されました。取り出した禅田さんの袖。彼女はハッとしたように背中を抑えたため、彼女を抱えて背中から袖を取り上げます。
「証拠品、ですね。はい、警部」
「お、おう」
戸惑う彼にニコリと笑みを浮かべておきます。少し震えた彼女は罪をやっと認めました。
一年前のホテル火災事件。それに巻き込まれた彼女と母、そしてこの薔薇十字館に呼び出された彼ら。皆それぞれ罪意識を持っていたようで。警部さんが私に目を向けました。
ちなみに、遥という薔薇もあるそうですよ。淡い紫色の薔薇でした。思えば、母が好んで使っていた薔薇の気もします。
「私はそのホテルに泊まっていませんよ。なので、罪悪感もありません。この館に来たのはローゼンクロイツに私の生活範囲を特定されていたからです」
「生活範囲を?」
「招待状が私の学校の靴箱に入っていましたから。その手紙に来ないと友人を殺します、なんで書かれていたら来るでしょう」
肩をすくめて私はジゼルさんを見ます。
「貴方だけ、ずるいのよ……!! 貴方も血に怯えるべきよ!!」
「――どういうことだ」
警部の言葉に、私は目を伏せました。やはり、そうなのでしょう。
「私は貴方と高宮さんの妹なんですね」
分かりきった答えです。ホテル火災事件に巻き込まれていない私が呼び出された理由など、それしかありません。
「そうよ! 貴方と高宮一葉、私は異母兄弟なのよ!」
「貴方はどこでそれを?」
「私の母が、昔、貴方のマジックショーに連れて行ってくれたわ。その時言ったわ。貴方は私の異母姉妹だってね!」
そこから彼女は言葉を続けましたが、省略しましょう。彼女の言葉によると、四人兄妹だそうです。高宮さん、兄、ジゼル、私ですか。ややこしいですね。変な家族構成だ。
「残念ながら、私は貴方のように血に恐れたりはしません。高宮さんが犯罪者として生きようが、貴方が復讐を糧に生きようが、私には関係ありません。人は人、私は私です。現に、貴方は皇翔が『落下事故』で死ぬまで普通に生きています。人がそうなる関係は、血筋より成長する過程が大きいのでしょう。貴方は皇翔を殺したのを正当化するために、高宮さんとの血筋云々を告げたにちかい」
そう言えば、彼女は私を睨みつけました。まぁ、しかし。
「……まぁ、私も今の周りの関係がなければ、貴方のように犯罪者に成っていた可能性は十分にありますが」
「そんなことっ、」
そう言った七瀬さんに微笑んでおきます。彼女達は誰も魔術列車を知らないのでしょう。魔術列車を知る方、と言えば、高宮さんぐらいです。
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